「老猫がどんなことにストレスを感じているのか」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
老猫はストレスを受けやすく、直接的な原因としては稀ですが最悪の場合、死に至るケースもあるため注意が必要です。
老猫がストレスを感じてはいないか、いつもと様子が違うところはないかなど良く観察し、原因を突き止め解消してあげましょう。
目次
老猫がストレスを感じる原因
猫は他の動物と比べてストレスを受けやすい生き物です。老猫ともなると、より一層ストレスを感じやすくなってしまうでしょう。
老猫はどのような時ストレスを感じるのか、4つのストレス原因をご紹介します。
環境の変化
老猫は引っ越し、お部屋の模様替えなどが多いとストレスが溜まってしまいます。
また、家族構成の変化による孤独や新しいペットを迎えることなど、老猫にとって大きな変化となり、負担を与えてしまうためストレスを増悪させてしまうでしょう。
体調不良
体調不良も老猫にとってストレスの原因のひとつになります。
関節痛や腎臓病などの病気による不調は慢性的な痛みや不安に繋がり、骨折や脱臼などのケガはストレスになり攻撃的になってしまう場合もあるでしょう。
どちらも、通常の生活を送れなくなることがストレスの原因となるようです。
感覚機能の低下
猫にとって感覚機能はとても重要な機能になります。
視覚・聴覚の低下は危険を察知したり、安全だと思う場所を探すことができなかったりするため、事故やケガのリスクが高まってしまいます。また、エサを見つけられなくなったり、食欲不振を招いたりもするでしょう。
行動制限
病気やケガなどにより行動制限がかかってしまうと、トイレ・エサ場への移動が難しくなり排泄を失敗してしまったり、エサを食べる量が減ったりして栄養不足を招きます。
触覚が低下しているとバランス感覚を失うこともあるため、老猫が行きたい場所に行けなくなったり、痛みを感じることができなくなりケガを悪化させてしまったりして、ますます行動制限がかかりストレスを溜めてしまうでしょう。
老猫のストレスを解消する環境の作り方
急激な環境変化を次々起こしてしまうと、慣れることが難しかったり、理解することができなかったりして不安になってしまうでしょう。
どのような環境を整えれば、老猫がストレスを溜めずに生活できるのかご紹介します。
生活環境を安定させる
老猫は筋力の低下や関節に不具合がある場合が多いため、段差や振動をなくしたり、滑りにくい床にしてあげたりすることがおすすめです。
例えば、突然の大きな音や強すぎる光にもビックリしてしまい、ストレスになるため注意や配慮が必要になってきます。
隠れ家を用意する
老猫のストレスを解消するために「隠れ家」を用意してあげるという方法もあります。
隠れ家は安心感を与えたり、休息したりすることができ、周りの騒音や刺激から逃れることができるためおすすめです。
狭い空間に身を潜めて静かに休憩したり、自分自身と向き合うことができたりするため老猫自身でのストレスを解消することにも役に立ちます。
トイレ・エサ場を複数設置する
行動制限による排泄の失敗やエサ場にたどり着けないストレスを解消するにはトイレやエサ場を複数設置し、すぐにたどり着けるようにすると良いです。
飼い主様のお部屋がトイレやエサ場だらけになってしまうことも考えられますが、老猫がストレスを溜めてしまい体調不良になってしまうことと比べると、良い選択肢かもしれません。
老猫のストレスを解消するために必要なケア
老猫のストレス解消するためには、飼い主様が行うケアや獣医師にしてもらうケアなどが必要になります。
いち早く、不調に気づき適切な対応をしましょう。
定期的な健康診断
老猫は健康状態が不安定になるため、定期的な健康診断と治療が必要になります。不調が何もないように感じていても、重篤な病気が見つかる場合もあるため、病院嫌いな老猫でも必ず定期的な健康診断を行うようにしましょう。
体重管理
- 筋力の低下
- 体力に低下
- 関節痛
これらの理由により、運動不足で太り気味になる老猫は多いです。
代謝も落ちてしまうため、今までと同じ食事でも太ってしまう場合もあります。また、細すぎる場合も病気の可能性があるため、急に痩せだしたときは注意が必要です。
毛づくろいを手伝う
老猫は身体が硬くなってくるため、自身で毛づくろいが難しくなってくるでしょう。その
場合は、飼い主様が手伝ってあげると良いです。
直接肌に触れることで肌や身体の健康状態確かめることができ、健康維持にも役立てることができます。
老猫のストレスを解消するコミュニケーション
老猫のストレスは、コミュニケーションを積極的に取ることでも解消することができます。静かに安静にするのも大切ですが、老猫にあった遊びや老猫が喜ぶことを一緒に行い楽しくストレスを解消してあげましょう。
ゆっくりと優しく接する
飼い主様からのコミュニケーションを嫌う老猫はいません。優しく撫でたり、静かに話しかけたりすることで、老猫の幸福感が上がり孤独感は減ります。
優しく身体に触れることは老猫をリラックスさせ、免疫機能が向上し健康維持にも役に立つでしょう。
無理に遊ばせない
コミュニケーションは良い効果が多いため、積極的に行った方が良いことになります。しかし、猫は本来マイペースな動物です。
そのため、嫌がっているときは無理強いせず、老猫のペースに合わせてあげましょう。遊びは運動にもなるため、遊びが嫌いになってしまうと運動不足を招いてしまうので注意しましょう。
おもちゃを使用する
老猫用のおもちゃで遊び、運動不足とストレス解消もしていきましょう。
老猫用のおもちゃには、「音が出るねこじゃらし」「動くおもちゃ」「猫用トンネル」など興味を引きやすいものや身体を動かし運動になるものがあります。
老猫の体調や体力などで選ぶことができるため、合うものを探してみましょう。
まとめ
ストレスは心身ともに不具合をもたらす厄介なものです。年齢を重ね、不自由なことが増えてくるだけでなくストレスによる不具合も加われば、老猫にとってとてつもない負担になるでしょう。
老猫がストレスを感じる原因を見つけだし、様々な角度から観察し、ストレスを解消してあげましょう。