「老犬になった愛犬の気持ちを知りたい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

人間も動物も年齢を重ねて老いることで、身体面や精神面に様々な変化が生じてきます。時には、愛犬がわがままになってしまった様に感じてしまう場合もあるでしょう。

本記事では、身体面や精神面での変化を老犬が感じた時、どの様な行動で気持ちを表現するのか解説いたします。

老犬の身体的変化による気持ち

老犬の身体的変化による気持ち

老化に伴いどんなに体力や筋肉の低下を予防していても、身体は衰えてしまうものです。

老犬になり少しずつ変わっていく生活の中、身体的な変化がもたらす気分の揺れ動きを知っていきましょう。

痛みや不快感

筋肉が減ってくると関節に負担がかかり、痛みや不快を感じる様になります。

老犬は普段、あまり鳴くことはありません。しかし、痛みや不快感から不安になり、飼い主様に気づいて欲しくて鳴くようになります。

低い声の唸り声やうめき声は、老化による痛みや体調不良、持続的な痛みや不快を感じている可能性があるため、注意深く観察することをおすすめします。

認知症になる

犬の認知症は、まだ原因が解明されていないため、根本的な治療法はありません。そのため自分に何が起こっているのか理解できずに、混乱したり不安や恐怖を感じたりするようになります。

それに加えて、昔できたことができなくなったことを悲しみ、思うようにいかない怒りを飼い主様や他の動物にぶつけてしまうこともあるでしょう。

運動機能の低下

老化に伴い運動機能の低下は避けることができません。例えば足腰が弱くなり、段差や傾斜が苦手になってきます。

体力低下への無力感や寂しさを感じつつも「以前のように遊びたい」「もっと動き回りたい」と感じている老犬は多いです。

無理のない程度に動き回りたい欲を満たしてあげましょう。

老犬の感情の変化による気持ち

老犬の感情の変化による気持ち

老犬は長く生きることで色んな経験を重ね、知識もどんどん増えていきます。

運動の減少に伴い活動量が減ることで性格が穏やかになったり、逆に不安やストレスから神経質になったりする場合もあるようです。

寂しがりになる

生活環境の変化や独りの時間が増えることにより、不安感が増し、寂しがりになってしまう老犬は多くいます。

年齢による感覚機能の低下や体調不良などの過度の不安により、分離不安症を発症してしまう場合もあるため注意が必要です。また、寂しくなり甘えてくることもあるようです。たくさん甘やかしてあげましょう。

後追いをする

病気が原因の場合があるため、まずは獣医師に診てもらうことをおすすめします。

病気が原因ではない場合は、視力・聴力など衰え、様々な不安や恐怖から常に飼い主様の側にいたいと考えて後追いをしてしまうことがあります。

その他にも、飼い主様に対して愛情や信頼を表す愛情表現として後追いすることがあるでしょう。

認知機能の低下

認知機能の低下は老化だけでなく、脳の病気や栄養不足なども原因と考えられます。

学習能力も低下してしまうためトイレの失敗や夜鳴きをしたり、空間を把握できなくなり迂回できずに壁の前で立ち尽くしたり、することも増えるでしょう。こういった症状は徐々に進行していきます。

飼い主様が愛犬を癒す存在になる

飼い主様が愛犬を癒す存在になる

老犬とたくさんの時間を共有し、忘れられない思い出とともに癒されてきた飼い主様は多いでしょう。

老犬は身体面や精神面において不自由なことが増えてきます。そんな不安な毎日を今度は飼い主様が癒してあげましょう。

体のケア

より長く健康的な毎日を送るためには体のケアは欠かせません。老犬が不安を感じず普通に過ごすことができるように大切なことをご紹介いたします。

健康的な食事

老犬は噛む力、そして消化器官も衰えるため、できる限り柔らかく消化に良いものを食べさせるように心がけましょう。栄養バランスや関節にも良い成分のものも積極的に取り入れることをおすすめします。

適度な運動

老犬は運動することが苦手になってきますが、無理や負担がかからない程度に散歩をしたり、室内でのボール遊びをしたりすることが大切です。

水泳は体重が軽くなることで関節に負担がかかりにくくなるため、関節が弱ってくる老犬でも運動することができます。

定期的な健康診断

老犬は様々な体調不良や見つけることが難しい病気を患ってしまうこともあります。そうならないようにするために、定期的な健康診断はとても大切です。

病院が苦手な老犬も多いと思いますが、定期的に受診しましょう。

必要な場合は介護

どんなに健康に気をつけていても老化や病気により介護が必要になる場合があります。補助が必要ならハーネスを取り入れたり、介護施設を利用したりして飼い主様の負担も減らしていきましょう。

精神的なケア

不安感や恐怖などで心が追い詰められると精神疾患を患ってしまう可能性がでてきます。精神的なケアも体のケアと同じくらい大事なものになるでしょう。

.十分な愛情表現

全てのペットは飼い主様のことが大好きです。飼い主様からの愛情表現は心にとって一番の癒しになります。

優しく話したり、撫でたりすることでとても喜んでくれるでしょう。

遊びやコミュニケーション

老犬は運動が苦手です。しかし、飼い主様と遊んだりコミュニケーションを取ったりするために動くことは嫌いではありません。

体力や体調に合わせて無理せず、楽しく遊びましょう。

安心できる環境作り

老犬は自分自身の状況が分からなくなり、とても大きな不安を感じている場合があります。

目を見てゆっくり話しかけたり、危険なものをなくしたりしてストレスを感じないようにしてあげることが大切です。

必要があれば専門家のサポート

ストレスの原因が分からないときや問題行動がある場合は、飼い主様だけの力では解決できないこともあります。

獣医師やドッグトレーナーなどの専門家の力を借りることも検討してみましょう。

まとめ

老犬にとって不安を感じず過ごすことができる毎日は幸せそのものです。どうしようもない不安や痛みから攻撃的になってしまうこともありますが、飼い主様から貰える愛情は癒し以外のなにものでもありません。

飼い主様が対応できないときは、専門家のサポートも入れながら老犬との楽しく幸せに過ごしていきましょう。