「老猫の快適な暮らしってなんだろう」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
老猫は11歳以上の猫のことを指し、高齢によりこれまでの生活を見直していく必要があり、介護等も視野に入れていかなければなりません。
老猫の身体や心に起きてくる負担をできる限り無くしていくために、飼い主様ができることをご紹介します。
目次
老猫になると起こること
老猫になると身体の変化や行動の変化が起こり不自由なことが増えてくるでしょう。
老化によるもので仕方ないものなのか、病気に繋がってしまうものなのかを見分けることで老猫の体調不良にも早く気づくことができます。
毛づくろいの回数が減る
体力の低下や関節痛などの痛みにより身体を動かしにくくなり、部分的に毛づくろいできなくなる可能性があります。
他にも、口腔内のトラブルが原因でできなったり、ストレスの影響によりしなくなったりするでしょう。
寝ている時間が長くなる
体力が低下することで筋力も低下し、食事の量も減ってしまいます。そのため、エネルギーの節約をしようとするため睡眠時間が長くなります。
他にも、感覚機能の衰えで周囲の物音に気づきにくくなり、安心することで長時間寝るようになることもあるでしょう。
病気が原因で長時間寝ている場合は、以下の症状がでます。
- 呼吸が荒い
- 嘔吐
- 下痢
病気にかかりやすくなる
- 免疫機能の低下
- 臓器機能の低下
- 筋力の低下な
これらによりホルモンバランスの変化やストレスなどで、免疫力や下がりやすくなり病気になるリスクが上がってしまうでしょう。
食欲や体重が減り、動きが鈍くなる
加齢によりご飯の香りをかぎ分けたり、味覚が衰えだしたりすると今まで好んで食べていたご飯にも好き嫌いが増え、食べなくなることで食欲がなくなり体重の減少に繋がってしまう場合があります。
身体の変化には、体力・筋力の低下や関節の老化によりジャンプ力が落ちたり、動きが鈍くなったりするでしょう。
老猫が快適に過ごせる環境
老猫が快適と感じる環境にはどのようなものがあるのでしょうか。できる限り快適な環境で暮らせるように理解を深めていきましょう。
そして飼い主様ができるサポートも合わせて紹介します。
高い場所
高い所は落下のリスクも考えられますが、老猫でも高い所は安心する場所のひとつです。
滑りにくくしたり、登りやすくしたり安全面も配慮し、もしもの落下に備えて柔らかい素材の絨毯やマットを敷いておくといった対策をすることで設置可能です。
隠れられる静かな場所
猫は狭い場所や暗い場所が大好きです。時には独りになり、ゆっくり休める場所を作ってあげることはストレスの解消にも繋がります。
段ボールを布で覆ったり、ふわふわのクッションを敷いたりしても良いですし、大きめの洗濯ネットを天井から吊るし下げドーム型にするなどすれば、簡単に安心感のある隠れ家を作ってあげられるでしょう。
日当たりが良い場所
猫は暖かい場所を好みますが、老猫にとっての日向ぼっこはそれだけでなく、健康維持やストレス解消にもなる大切なものです。
身体を温めることにより血行を促進したり免疫力の向上に繋がったり、気分転換やリラックス効果があることでストレス解消になります。
老猫が快適に過ごせる食事の取り方
老猫になると食事の取り方も少しずつ変化していきます。
与える食材への工夫、量の調節、水分補給の大切さを知り、老猫の快適な食事のサポートも飼い主様ができることです。
食べやすい工夫をする
硬めの食材のご飯は柔らかくしたり、細かく切ったりして食べやすくしてあげましょう。
缶詰のご飯は温めることで柔らかくなりますし、食欲がないときはサプリメントやおやつのチュールなどを与え栄養補給できるようにしましょう。
老化により飲み込む力も弱まるため、食べやすい高さに変えたり、落ち着いて食事したりできるように環境にも配慮が必要です。
食事の量を調整する
噛み砕くことや消化する力も低下するため、一度にたくさんの食事を摂ると消化不良を起こす可能性があります。
そのため少量ずつ様子を見ながらこまめに与えることを心がけましょう。高齢猫用のご飯はタンパク質・ビタミン・ミネラルなどがバランスよく含まれており、消化吸収しやすいように工夫されているためおすすめです。
新鮮な水をいつでも飲めるようにしておく
猫にとって水分補給はとても重要です。老猫は脱水症状になりやすく発見が難しい場合もあるため、いつでも新鮮な水を飲めるようにしておく必要があります。
たくさん水を飲むことで、腎臓病の予防にも繋がってくるでしょう。また、1日1回、水の取り換えを行い水皿も清潔を保ちましょう。
老猫とのスキンシップ
スキンシップは老猫も飼い主様もお互いを知るうえで大切です。病気やケガなど発見するきっかけにもなりますし、信頼感も築くことができます。
スキンシップをする、しないを見極めて心地よい関係を保ちましょう。
様子をよく観察してスキンシップをとる
猫はわがままです。そしてそれが一番の魅力ともいえるでしょう。
ただし、スキンシップを取る場合は耳を伏せたり、しっぽを振るなど嫌がったりする仕草が見られたらすぐやめたほうが良いです。
他にも、寝ているとき、食事をしているときなど、集中しているときは無理にスキンシップをせず、良いタイミングを見極めましょう。
スキンシップで老猫との信頼関係を築く
スキンシップは飼い主様と老猫の信頼関係を築くために必要なものです。
決まった時間にスキンシップをとったり、老猫が近づいてきたら優しく声をかけたりすることでたくさんの愛情を伝えることができます。
力加減に気をつけながらゆっくりと撫で、たくさん甘えてもらいましょう。
身体の状態や体調が良くないときはスキンシップを控える
飼い主様からのスキンシップは安心感があり老猫になるほど好む傾向にありますが、関節が傷む場合は患部を触らないように気をつけ、体調が悪いときは無理にスキンシップをせず安静にしてあげましょう。
毛づくろいが難しくなってきている場合は、丁寧にブラッシングをしてあげ、老猫の心と身体をリラックスさせてあげるのもおすすめです。
まとめ
老猫との過ごし方は快適な環境とそれを守る飼い主様のサポートで成り立っていきます。老猫が快適と思える環境や、健康な食事を与えて最後のときまで仲良く過ごせるようにしましょう。
仲良く過ごしてもいつか老猫には死がやってきます。気が動転してしまうかもしれませんが、最後も気持ちよく一緒に過ごすべきです。
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