「犬は歩かせるのが正解!」と思っている人も多いでしょう。しかし、犬を甘やかすためにベビーカーを使用しているわけではないです。

本記事では、犬がベビーカーに乗っている理由や周囲の理解について紹介します。

犬がベビーカーに乗るのはなぜ?

犬をベビーカーに乗せている理由には以下の事柄が挙げられるでしょう。

  • 社会化トレーニングのため
  • シニア犬のため
  • 病気を患っているため
  • 周りへの配慮のために犬を乗せる

犬をベビーカーに乗せることの理解を深めるため、ひとつひとつ丁寧に紹介していきます。

社会化トレーニングのため

子犬の頃から行う社会化トレーニングの一環として犬をベビーカーに乗せることは多いです。社会化トレーニングとは、子犬が生後3週間ごろの社会期と呼ばれる時期に行うトレーニングのことをいいます。

子犬が自分や飼い主様以外の犬や人間、室内や外の物音に慣れるために行うものです。しかし、まだ小さな子犬の時期に外を歩かせると他の人間に踏まれる危険性があります。

そのため、ベビーカーに乗せているのです。ベビーカーに乗せていれば、安全に外の空気や人混み、車、電車など多くの雰囲気や物に慣れることができます。

シニア犬のため

足腰が弱ったシニア犬の場合はベビーカーによる散歩が適切です。飼い主様たちは「外の空気を吸わせたい」「散歩の気分だけでも体験させたい」という気持ちからベビーカーに乗せています。

決して甘やかしているわけではありません。少ししか歩くことができなくなったシニア犬にとって、ベビーカーでのお散歩は大切なリラックスできる時間なのです。

飼い主様が抱っこして歩くよりもベビーカーの方が安全でラクに散歩できます。また、短距離だけ愛犬を歩かせて、残りの距離はベビーカーに乗せるなどの工夫をしても良いでしょう。

病気を患っているため

成犬であっても病気を患っていて歩くことが難しい犬もいます。こうしたときにもベビーカーは最適なグッズです。

ベビーカーの中に毛布を敷くなど居心地を良くすれば、病気の愛犬を乗せても安心して散歩ができます。歩く散歩と違って、他の犬との距離も適切に保てるところも魅力的です。

周りへの配慮のために犬を乗せる

周りへの配慮のために犬をベビーカーに乗せている飼い主様もいます。犬アレルギーの人や犬が苦手な人は多いです。彼らに配慮して犬をベビーカーに乗せている場合があります。

膨大な運動量が必要な子でない超小型犬や小型犬ならば、ドッグランなどまでベビーカーに乗せて行った方が周りの人も犬自身も安全で安心できるでしょう。

犬がベビーカーに乗ってもおかしくない

子犬やシニア犬でなくとも、犬がベビーカーに乗るのはおかしくありません。以下のような理由から、ベビーカーを使用する方が愛犬のためになる場合があります。

  • 多頭飼いの場合はベビーカーの方が便利
  • 遠出するときにはベビーカーが大活躍
  • 飼い主様がご高齢の場合もベビーカーはおすすめ
  • 熱中症や冷えなどから身を守るのにベビーカーは最適
  • 動物病院ではベビーカーの方が良い
  • ベビーカーは誤飲誤食の予防になる

多頭飼いの場合はベビーカーの方が便利

最近では小型犬と中型犬の組み合わせ、小型犬と大型犬の組み合わせで多頭飼いしている人もいらっしゃるでしょう。一緒に散歩することが難しい犬種を複数飼っている場合は、ベビーカーを活用する方が便利です。

運動量が少ない小型犬をベビーカーに乗せて、中型犬・大型犬はそのまま散歩をさせます。人に踏まれない安全な場所で小型犬を適切な量だけ散歩させたらベビーカーに戻すのです。

このやり方ならば、複数の犬を飼っていても同じ時間帯にゆっくりと散歩させることができます。

遠出するときにはベビーカーが大活躍

ワンちゃんと遠出するときは荷物がたくさん必要です。その際にベビーカーがあれば、ワンちゃんは自分のテリトリーでゆっくりすることができます。

飼い主様自身も大量の荷物をベビーカーに載せることができ、移動がラクになるでしょう。

飼い主様がご高齢の場合もベビーカーはおすすめ

飼い主様自身がご高齢の場合は、愛犬とともに荷物も積めて簡単に押せるベビーカーがあると良いです。たとえ何かあって愛犬が倒れてしまったときも、抱っこするよりベビーカーの方が安全で簡単に運べます。

ご高齢でゆっくりとしか歩けなくてもベビーカーが支えになってくれるでしょう。ベビーカーは飼い主様と愛犬の両方に優しいグッズのひとつなのです。

熱中症や冷えなどから身を守るのにベビーカーは最適

夏のアスファルトは高熱で犬の足もやけどしてしまう可能性があります。逆に、冬のアスファルトは冷たくて犬の足を冷やしてしまうでしょう。熱中症や冷えから愛犬の身を守るためにもベビーカーは最適です。

涼しい場所まではベビーカーを利用し、涼しい場所では好きに歩かせてあげてください。現在では犬用の靴下なども販売されていますが、一番良いのは高熱・低温の道を歩かせないことです。ベビーカーに乗せながら夏冬の散歩を楽しみましょう。

動物病院ではベビーカーの方が良い

動物病院には異なる個性を持った犬が多く訪れます。他の犬が好きな個体もいれば、苦手な個体もいるのです。そのまま歩かせていくよりも、ベビーカーのなかという自分のテリトリーを持たせた状態の方が安全といえます。

また、ほかの犬を攻撃することもないでしょう。ベビーカーのなかにはお気に入りのおもちゃや毛布を入れてあげてください。「自分だけの居心地の良い場所」という認識が強くなります。

ベビーカーは誤飲誤食の予防になる

ペットの散歩中に一番気をつけたいのは「誤飲誤食」です。変なものを飲んだり食べたりしないように見ていなくてはなりません。そのため、小型犬かつ好奇心旺盛な犬ならばベビーカーに乗せていた方が安心なのです。

散歩中も犬は予想外のことをしでかします。もし、犬が食べてはいけないチョコレートやネギ類を何かの拍子に食べてしまったら大変です。

とくに紐の誤飲などは即病院に行かなければならないほど危険といえます。愛犬の誤飲誤食防止のためにもベビーカーを活用しましょう。

まとめ

本記事では、犬がベビーカーに乗る理由や周囲の理解について紹介しました。事情を知らない人間は「甘えでベビーカーに乗せている」と思いがちです。

しかし、実際は飼い主様や愛犬、それぞれの理由が重なってベビーカーが必要で使用しています。先入観を持たずに、周囲はベビーカーに乗った犬に関して理解を示す必要があるといえるでしょう。

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