「シニア犬の口臭が気になってきた」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

犬も人間と同じように、高齢になることで代謝が落ちてきます。それに加えて、シニア犬は口腔内のトラブルも増えてくるため、歯を健康に保つことが難しくなってくるでしょう。口臭は口腔内のトラブルに気づくきっかけになり、病気の発見にも繋がるものになります。

本記事では、シニア犬の口臭の原因や対策について解説します。

シニア犬の口臭の原因

シニア犬の口臭の原因

シニア犬の口臭は加齢にともない増加する傾向にあります。

しかし、口臭の原因をそのままにしておくことは口の中だけでなく健康そのものも阻害してしまうでしょう。

歯磨きがきちんとできていない

歯磨きがきちんとできていない場合は、口腔内を清潔に保つことができていないため、虫歯ができてしまうリスクが上がります。

歯垢や歯石も溜まってしまうため、歯肉炎になってしまうこともあるでしょう。歯の健康状態が悪化すれば、虫歯や歯肉炎などの影響で歯そのものを失うことにも繋がり、身体の健康にも害を及ぼしかねません。

口の中が乾燥している

加齢による唾液の減少やあまり身体を動かさなくなることによる水分補給の不足などの影響で、口の中が乾燥してしまいドライマウスになる可能性があります。

唾液には、洗浄作用や抗菌作用が備わっており歯垢・歯石の除去、口腔内の細菌の繁殖を抑えてくれる効果があります。

それがなくなることにより、口腔内のトラブルの増加に繋がるでしょう。

ペットフードの劣化

口臭の原因で意外なものは、ペットフードの劣化です。ペットフードには、ウェットフードとドライフードの2種類あります。

開封後はウェットフードの方が腐りやすく、その日のうちの食べてしまう必要があり、ドライフードも賞味期限は長いものの保管場所により劣化を早めてしまう場合があり、どちらもペットフードの与え方で体調不良を引きおこす可能性があります。

そういった場合、口臭がでることがあるでしょう。

病気の可能性

口臭に繋がる病気は、主に以下です。

  • 口腔腫瘍
  • 肝臓病
  • 糖尿病
  • 歯周病

口腔腫瘍や歯周病は、歯や歯茎などを清潔にすることができていれば防ぐことができるでしょう。

肝臓病や糖尿病は、生活習慣に気を使い予防することは可能となりますが、口臭の変化に気づいた際は速やかに動物病院の受診をおすすめします。

シニア犬の口臭の対策

シニア犬の口臭の対策

シニア犬の口臭対策には「定期的な歯科検診」や「動物病院への定期的な受診」のように専門家に診てもらう必要があります。

的確なアドバイスを貰うことができるため飼い主様も安心できるでしょう。

定期的な歯科検診

口腔内を健康に保つためには、定期的な歯科検診が必要です。

歯垢や歯石の除去などを全て歯磨きで行うことは難しいため、歯医者さんで取り除いてもらうようにしましょう。

その他にも歯茎の健康維持や虫歯の治療も専門家でなければできないことが多いため、定期的な歯科検診で口腔内のトラブルを防ぐことをおすすめします。

動物病院への定期的な受診

口臭の原因には、病気にかかっている可能性のあるものがあります。そのような場合、口腔内のケアをいくらしても口臭が改善されることはないでしょう。

虫歯や歯周病などが原因で、その他の身体の部分に健康被害が出る場合もあるため、専門家の診断が必要になります。 

病気の発見が遅れることで命に関わってくることもあるため、動物病院への定期的な受診で健康状態を確認しましょう。

自宅でできる口臭ケア

自宅でできる口臭ケア

口臭を防ぐためには定期的な歯科検診に加え、日頃の生活にデンタルケアを取り入れて行う必要があります。

歯を磨くことが一番良いですが、その他にも口臭ケアに繋がるものをご紹介いたします。

歯磨き

歯磨きは歯ブラシでの歯磨き以外にも様々あり、愛犬にあったやり方で口腔内の清潔を保っていきましょう。

歯ブラシでの歯磨き

自宅でできる口臭ケアのもっとも代表的なものは、やはり歯ブラシでの歯磨きです。

小型犬や大型犬など、犬種により使いやすい歯ブラシは違うため、それぞれ合わせて選ぶようにしましょう。

基本的には毎日することが理想ですが、歯磨きを嫌がるシニア犬も多いため最低でも週に2~3回は行うようにしましょう。

歯磨きガム

歯磨きガムは、噛むことで歯の表面がこすれ歯垢を落とすことができます。

ガムの表面がザラザラしたものやねじれがあるものは歯垢をより落としやすく、噛むことで唾液の分泌も促されるので口も乾きにくくなるでしょう。

歯磨きシート

歯磨きシートは、飼い主様の指に巻きつけて指先で歯を触りながらこすることで歯の汚れを落とすことができます。

歯ブラシを持つ必要がないため、歯磨きを嫌がるシニア犬の警戒を下げられるでしょう。

食べカスを残さない

ご飯の食べカスが残ることで細菌が増え歯垢や歯石が溜まってしまう原因になります。

人間とは違い、口をすすぐといった動作を行えないため、食事後にスポイトや水を直接歯に流せるようなものなどを使い、洗い流してあげる必要があるでしょう。

水に混ぜて使うことができる抗菌作用があるものも市販されているため、そういったものの使用もおすすめです。

ロープやぬいぐるみを使った噛む遊び

ロープやぬいぐるみを使って噛んだり、綱引きをしたりする遊びもデンタルケアになります。

歯磨きガムと同じでロープやぬいぐるみを噛むことで歯の表面がこすれ、歯垢や歯石を落とすことができるでしょう。おもちゃで遊ぶといっても、その場で噛むだけでも良いためあまり動けなくなったシニア犬にもおすすめです。

使用したおもちゃは遊んだ後必ず、洗って清潔を保ちましょう。

頻繁に水を飲ませる

口臭がでる原因に、口の中が乾燥しているというものがあります。シニア犬は加齢とともに唾液の分泌量が減り、水分補給も不足になりがちです。

ペットフードをウェットフードに変えればご飯からも水分を取ることができますし、無理のない程度に「意識的に水を飲ませてあげる」ということを飼い主様がすることにより、水分補給に繋がります。

水以外にも市販されているシニア用ミルクや麦茶などを与えても良いでしょう。ただし、カフェインが含まれているお茶や野菜ジュース・フルーツ100%のジュースなど、糖分が多すぎるものは中毒症状を引き起こし深刻な影響がでるため注意が必要です。

まとめ

シニア犬の口臭は口腔内を清潔に保つことがとても大切になります。

口腔内の健康が全体の健康維持になり、口臭の異変により体内の病気の早期発見にも繋がっていくでしょう。デンタルケアにも様々なもの、やり方があるため飼い主様や愛犬に合うものを見つけて無理なく続けていくことをおすすめします。

シニア犬には、いつまでも元気でいて欲しいものです。しかし、いつの日かお別れの日は訪れるものでしょう。

COCOペットでは、葬儀や火葬のご相談も承っております。生前よりどのようにすれば良いかを知っておくことで、慌てることなく納得のいく形でお見送りできることと思うため、お気軽にお問い合わせください。

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