「うさぎの8年は、人間でいうと何歳になるのだろう」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。人間より短い寿命のうさぎは、1年で人間の何年分を生きているのでしょう。

本記事では、うさぎの8年は人間に換算すると何歳になるのか、うさぎの老化のサインについて徹底解説します。大切なペットのうさぎに長生きしてもらうためにも、高齢のうさぎと暮らす上での注意点を確認していきましょう。

うさぎの8年は人間に換算すると何歳?

うさぎの8年は、人間に換算すると64歳程度になります。たった1年で8歳年をとる計算となるため、成長スピードはかなり早いと言えます。

なお、うさぎは成長期・維持期・中年期・高齢期の4つに分類され、年齢ごとの区分は、以下のとおりです。

  • ~1歳:成長期
  • 1~4歳:維持期
  • 4~7歳:中年期
  • 7歳~:高齢期

特に高齢期になると、食べ物や縄張りなどに興味を持たなくなっていきます。

歳を取れば取るほど行動範囲が狭まり、運動量も少なくなるため、下半身が弱まってしまう点は否めないでしょう。

うさぎの平均寿命

うさぎの平均寿命は、一般的に5~8年程度といわれています。寿命の長さは個体差や種別の違いはもちろん、生活環境によっても変わってきます。

うさぎ以外の動物にも言えることですが、身体が大きな種類であれば長生きしやすく、小さい種類だと寿命は短くなりがちです。しかし、生活環境が悪ければ平均寿命よりも短くなってしまう可能性があります。

大切なペットを長生きさせるためにも、食事や室温に配慮し、ストレスを感じさせない環境を整えるのは必須です。命を預かっていることを理解して、うさぎの飼育に向き合いましょう。

うさぎの老化のサイン

うさぎの老化のサイン

一般的に、うさぎは6~8歳頃から高齢期に入り、老化のサインが見え始めます。うさぎの老化のサインとして、どのような行動が挙げられるのでしょうか。

以下で解説していきます。

寝ている時間が長くなる

うさぎの老化を示すサインとして、寝ている時間が長くなることが挙げられます。

うさぎは、3~5歳くらいから徐々に活動量が減り、歳をとるにつれて遊ぶ時間よりも眠る時間の方が長くなっていきます。シニア期に入ったうさぎは筋力が衰え、少しの活動でも休息が必要になるほど疲弊するためです。

「全然動かないから」と無理に起こすことはせず、自発的に動き出したタイミングで運動させるようにしましょう。

毛並みが悪くなる

また、高齢になったうさぎは毛並みも悪くなってきます。毛並みが悪くなる要因は、毛質の変化とグルーミングの減少です。

うさぎの毛は、歳を重ねるにつれて細くなり、密度も薄くなります。艶も失われ、毛の感触もパサついてくるため、徐々に毛並みが悪くなっていくのです。

加えて、高齢化したうさぎは、筋力や柔軟性が衰え、グルーミング(毛づくろい)が難しくなります。グルーミングが行われないと、毛並みが乱れ、汚れが目立つ原因になります。飼い主様の手で、定期的なグルーミングを行ってあげましょう。

段差につまずきやすくなる

歳をとったうさぎは、筋力が衰えるだけでなく、膝や関節に痛みを抱えやすくなります。したがって、若い頃のようにジャンプができず、少しの段差でもつまずきやすくなるのです。

ケージやトイレに段差がある場合、段差を乗り越えるのがつらくなり、使わなくなってしまう可能性もあります。

ジャンプの頻度が減った、今まで大丈夫だった段差につまずいた、などの変化が見られた場合は、抱き上げての移動やスロープの設置を行い、うさぎの足に負担をかけない環境を作りましょう。

飼い主様に反応しなくなる

うさぎは加齢と共に、視力や聴力も衰えます。特に、うさぎはよく聴こえる耳に頼って生活しているため、耳が聴こえにくくなると、飼い主様の声が上手く聞き取れず、反応が鈍くなってくるのです。

聴力が衰えると、今まで音で危険を察知していたうさぎは不安になり、攻撃的な性格になる可能性もあります。名前を呼んでも反応が無い場合は、うさぎを怖がらせないようゆっくり近づき、ニオイで安心させましょう。

高齢のうさぎが患いやすい病気

高齢のうさぎが患いやすい病気

うさぎは歳を重ねると、病気にもかかりやすくなります。高齢のうさぎが特に患いやすい病気についても、確認していきましょう。

不正咬合による膿瘍

不正咬合は、うさぎの歯が伸びすぎて噛み合わせがおかしくなった状態を指します。歯の根元(歯根)の先が顎の骨に向かって伸びてしまい、細菌感染で歯根の先に膿が溜まってしまうのが、不正咬合による膿瘍「根尖膿瘍」です。

根尖膿瘍は、歯や口だけでなく、涙管の圧迫による涙の垂れ流しや眼球の飛び出し、グルーミングの不調による湿性皮膚炎など、体全体への悪影響が懸念されます。

膿瘍を防ぐには、不正咬合を発見した段階での治療が肝心です。

ソアホック

ソアホックは、うさぎの足裏に現れる皮膚炎のことで、ほとんどの場合後ろ足に発生します。足裏の毛が薄くなってきたら、要注意です。

ソアホックでは、足裏の痛みにより足を引きずって歩く様子や、歩きたがらない様子が見られるようになります。

また、痛みから食欲不振になり、胃腸うっ滞などの別の病気を引き起こす可能性もあるため、早めの治療が重要です。

白内障

白内障は、眼の中にある水晶体の一部、または全体が白く濁る目の病気です。老化による白内障は、「老齢性白内障」に分類されます。

老齢性白内障の場合、片側から徐々に症状が進行し、最終的には両方の目が白く濁ります。うさぎは元々視力が弱いため、慣れた環境であれば日常的な行動はこなせますが、ブドウ膜炎や緑内障などの合併症の危険があるため、早期の対処が重要です。

慢性腎不全

慢性腎不全は、老化などの原因でゆっくりと腎臓の働きが低下していく状態を指します。長い年月をかけて症状が進行するため、初期症状が見られにくい病気です。

飲む水の量や排出する尿の量が増える、食欲や体重の減少、貧血でふらついているなどの症状が現れた場合、腎不全の可能性があります。

腎不全の予防には、カルシウム摂取量の管理や水分補給が有効です。カルシウムを多く含む餌は避け、水や水分量の多い野菜で、脱水を防ぐようにしましょう。

うさぎを8年以上生きさせるための方法

うさぎの平均寿命は5〜8年程度といわれていますが、しっかりと健康を維持してあげることで平均寿命を超えて生きる可能性も十分にあります。

以下では、具体的に長生きさせるための方法を5つ解説していきます。

与えるご飯の量をしっかりと確認する

うさぎを8年以上生きさせるためには、与えるご飯の量をしっかりと調整する必要があります。食事を与えすぎてしまうと肥満につながり、内臓への負荷がかかってしまいます。

結果として健康状態を維持できなくなり、寿命が短くなります。また、与えるご飯の種類も寿命に関わるポイントのひとつです。

基本の食事は牧草であり、栄養価の高さが評価されています。
さらに歯が伸びすぎてしまうのを防いだり、お腹の状態を守ってくれたりするのも牧草を与えるメリットです。

うさぎに食べさせるものや量にこだわって、長生きにつなげてあげましょう。

健康状態を入念にチェックする

うさぎを飼育するのであれば、健康状態を入念にチェックするのも大切なポイントです。

うさぎは犬や猫とは異なり、鳴くことがほとんどありません。大人しいのは決して悪いことではありませんが、病気やケガの進行・発生に気づかない恐れがあります。

特に5歳を超えてからは老化が始まるといわれており、その時期からは病気に気を遣わなければなりません。

いつもと様子が違う・普段より元気がないといったサインを見逃さないよう、注意深く健康状態を確認するようにしましょう。

適度な運動をさせる

うさぎを長生きさせたいのであれば、適度な運動をさせるのも忘れてはいけません。最低でも1日に1回、1時間程度は部屋の中を散歩させてあげる必要があります。

運動不足が蓄積すると、肥満の原因になったり、筋力の低下につながったりします。さらに狭いゲージの中にずっと閉じ込められている状況になるため、ストレスの原因にもなりかねません。

運動についてはあまり意識しないポイントですが、うさぎを飼育するなら必ず毎日取り入れましょう。一緒に遊んであげるのも、コミュニケーションにつながります。

ただし、うさぎが嫌がっている場合は無理に運動させる必要はありません。様子を見ながら、適度な運動を実施していきましょう。

ストレスを感じさせないようにする

うさぎはストレスを感じることで、寿命が短くなってしまう可能性があります。特に人間が気にならない大きな音や過度な温度変化などは、ストレスの直接的な原因です。

ストレスを感じてしまうと、健康状態が悪化するのはもちろんですが、抜け毛にもつながります。さらに寂しがり屋の性格である個体も多いため、コミュニケーションが不足するのもストレスの原因です。

上記のことを理解したうえで、ストレスの原因を除去しながらうさぎが快適に暮らせる環境を整えましょう。

うさぎの避妊手術をする

うさぎを長生きさせるために、避妊手術をしておきましょう。うさぎは他の動物と比べても、比較的生殖器のトラブルが多めです。

特にメスの個体は子宮疾患の発生率が非常に高く、4歳を超えると5〜8割が子宮がんになるといわれています。子宮がんは早期で発見するのが難しく、症状が出始めたころには手遅れになるケースも珍しくありません。

子宮疾患によって命を落としてしまうことがないよう、避妊手術することも検討してみてください。

うさぎが8歳を超えても健康を維持しましょう

今回はうさぎの8歳が人間でいうと何歳に当たるのかを解説しました。8年生きているうさぎを人間の年齢に換算すると、64歳程度になります。

比較的高齢といえるため、体調の不調部分も見えてくるでしょう。うさぎを長生きさせるためには、食事を管理したり、ストレスを軽減したりしてあげることが大切です。

できることをしっかりと行い、うさぎを長生きさせてあげてください。ただし、いくらできることをしたとしてもいつかは寿命を迎えてしまうでしょう。

COCOペットでは、最愛のペットが亡くなってしまった際の火葬についてご相談を受け付けています。

どのような準備をすればよいかわからない、いざ火葬の際にどんな手続きが必要かわからないなどがあれば、ぜひ一度お問い合わせください。

大好きなペットにはいつまでも元気でいてほしいですが、いつか必ずお別れの時がやってきます。いざその時が来ると、急な悲しみで冷静な判断ができなくなることもあります。

そのため、ペットが元気なうちから、ペットの看取りや葬儀などをどうするのかを考えておくことで、後悔のない最期の時を過ごすことができます。

また、悔いなくきちんとペットとお別れをすることは、その後のペットロスの緩和にも繋がります。

COCOペットでは、生前の終活についてのご相談も承っております。些細なご質問でも、お気軽にご相談ください。

COCOペットの無料相談(24時間365日受付)はこちらから
COCOペットの訪問火葬プランについてはこちらから