犬は撫でると喜ぶ印象がありますが、どこを触っても大丈夫だと思っている方もいるのではないでしょうか。実際、犬は体のどこを触っても良いわけではありません。撫でる場所や、撫でる方法、撫でるタイミングによっては、犬にストレスがかかります。

最悪、飼い主様であっても噛みついてしまうかもしれません。本記事では、犬の触って良い場所や適切な撫で方、タイミングを解説します。愛犬と正しくスキンシップをするためにも、ぜひご覧ください。

愛犬を撫でることによるメリット

そもそも撫でることによって、犬にどんなメリットがあるのでしょうか。メリットを正しく理解することで、より一層愛犬を深く理解できるようになるでしょう。

愛情や安心感を得る

愛犬は元々群れで行動する動物です。そのため、殆どの場合、飼い主様を群れのリーダーとして認識しています。そのリーダーに撫でられるのは、とても嬉しいことです。そのため、撫でられると愛犬は安心感を得られます。

また、飼い主様に撫でられることで犬は気持ちが落ち着き、リラックスできます。そのため、愛犬の気分が高まっている時は、気分を落ち着かせるために、撫でてあげましょう。

また、人間側にもメリットがあり、愛犬と触れ合うことで「オキシトシン」という幸せホルモンが分泌されます。幸せホルモンが分泌されることで、人間側にもリラックス効果やストレス解消効果をもたらします。

愛犬の体の変化が分かる

愛犬に触れると、皮膚のできものや傷が触覚によって分かるでしょう。また、愛犬の体に異常がある場合、触れた場所を痛がるかもしれません。触ることで、そういった体調の変化を感じ取れるのも、大きなメリットといえるでしょう。

特に皮膚病については、視認するのが難しいため、愛犬と触れ合うことは皮膚病の早期発見に繋がります。他にも、触ることでマッサージ効果も期待でき、愛犬の筋肉がほぐれて、血流が改善されます。

犬の触っていいところはどこ?

犬の触っていいところはどこ?

犬にも触って良い部位や、触らないほうがいい部位があります。以下では、愛犬が触られると喜ぶ場所を紹介します。しかし、犬の性格や個体によっては、嫌がることも、十分にありえます。無理やり触らないようにしましょう。

あごの下

犬のあごの下には、緊張を和らげるツボがあると言われています。あごを優しく触ることで、犬は安心します。また、犬は自分であごを触るのは大変難しいため、触られるととても喜ぶでしょう。触る際は、指先でくすぐるように触りましょう。

耳の後ろ

犬にとって耳はとても大切な器官です。あらゆる音を常に収集しているために動かして、疲れやコリが溜まりやすくなっています。そのため、飼い主様に触られると、とても気持ち良くなります。ただ、あまり力強く触らないようにしましょう。

耳の付け根

耳の付け根も、筋肉が集中しており、コリやすい場所です。犬自身が触ることはできないため、触られるととても喜ぶでしょう。触る時は、力を入れずに優しくマッサージするように触りましょう。

眉間

眉間は目と目の間にあるので、触るのが難しいかもしれません。しかし、眉間も犬が触られて喜ぶ場所です。手のひらで撫でるのではなく、指で優しくなぞるように触りましょう。犬によっては、だんだん眠くなってきて、そのまま眠ってしまうかもしれません。

お腹

お腹は犬にとっては急所になると聞いたことがあると思います。そのため、触らない方が良いと思うかもしれませんが、心から信頼した相手に触られるととても喜びます。

愛犬が自ら寝転がり、お腹を見せてきたら、撫でても良い合図なので、優しく撫でてあげましょう。

人間は腰回りが凝ることがありますが、犬も散歩や運動後に腰が凝ります。散歩や走り回ったあとに、触るようにしましょう。触る時は、手のひらで撫でたり、指先でくすぐるように撫でたりするのが良いです。

犬が触られて嫌な場所はどこ?

犬が触られて嫌な場所はどこ?

犬が触られると喜ぶ場所は分かりましたが、逆に犬には触られて嫌がる場所もあります。何も考えずに触ってしまうと、愛犬にストレスを与えてしまう上に、噛みついてしまう可能性もあります。極力ストレスを与えないよう、必ず把握しておきましょう。

周り

当口は食べ物を食べたり、吠えたりするのに使われるので、日常生活では欠かせません。

触らないのが一番ですが、歯磨きなど、健康管理をする上では触らなければいけないときもあると思います。ある程度嫌がらずに触らせるよう、トレーニングするのは重要です。

しっぽの先

犬のしっぽの先端は、神経がとても集中しています。そのためほとんどの犬はしっぽの先を触られるのを嫌がります。ただ、ブラッシングをする上ではしっぽの先を避けるわけにはいかないので、慣れさせた方がいいかもしれません。

犬が触ってほしくないタイミング

犬の触っていい部分は分かりましたが、犬にも触ってほしくないタイミングがあります。触ってほしくない時に、触ってしまうと、ストレスを感じるでしょう。そうならないように、タイミングを理解するのも重要です。

集中している時

当然犬も集中する時があります。それは、食事中と吠えている時、トイレをしている時です。この時に撫でられたり触られたりすると、犬はストレスを感じてしまいます。この時は触らないようにしましょう。

また、人間や他の犬と遊んでいる時に触られると、犬はストレスを感じてしまいます。楽しく遊んでいる様子を見ていると、触りたくなりますが、我慢をしましょう。

犬が触ってほしくない時は、しっぽを下げたり耳を倒したりするので、そういったサインも見逃さないようにするべきです。

警戒している時

もし、愛犬が飼い主様自身を避けていたり、顔をそむけたりしている時は、飼い主様に警戒していることを示しています。その時に触ってしまうと、余計ストレスを与えてしまうため、触らないようにしましょう。

もし愛犬が前述のような行動をしている場合、極力触ろうとはせずに、しばらく距離をおくべきです。犬が落ち着いて、飼い主様の元へ近づいてきたら、優しく撫でてみましょう。

触られるのを喜ぶ犬種と喜ばない犬種

個体差や性格にもよりますが、実は触られるのを喜ぶ犬種と喜ばない犬種がいます。続いては、触られるのが好きな犬種と、嫌いな犬種を分けて紹介していきますので、ぜひご覧ください。

触られるのが好きな犬種

トイプードル、ヨークシャーテリア、マルチーズ、これら3種類の犬は撫でられるのが好きな犬種だと言われています。その理由は、昔から愛玩犬として飼われていたため、人懐っこい性格をしているためです。

また、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーという大型犬も、人懐っこい性格のため、触られるのが好きだと言われています。

触られるのが嫌いな犬種

柴犬、秋田犬、ハスキー、この3種類の犬種は触られるのが苦手だと言われています。その理由は、オオカミの遺伝子が強く残っており、スキンシップをあまり求めないためです。

しかし、長い時間をかけてしっかり愛情を持って接し、育てていれば、飼い主様に懐いて触るのが大好きになるかもしれません。

犬はたっぷり触るべし

犬はたっぷり触るべし

本記事では犬の触っていいところについて解説しました。犬を触ることによってデメリットもありますが、当然ながらメリットの方がたくさんあります。

飼い主様と触れ合うことで絆を深められるので、愛犬には積極的に触ったり撫でたりするべきです。触るタイミングや場所に注意して、大切な愛犬とのスキンシップをたくさんしていきましょう。