動物が大好きな方の中には、猫とインコの同時飼育を考えている方もいらっしゃるでしょう。猫とインコは全く違う動物な上に、インコにとって猫は天敵のような存在です。そのため、仲良く一緒に暮らせるか不安な方もいるかもしれません。

本記事は、猫とインコを同時飼育する際の注意点と、飼い主様がするべき工夫を紹介していきます。飼い主様側が工夫をしなければ、重大な事故に繋がってしまいかねないので、少しでも不安な方はぜひご覧ください。

猫とインコを同居させる方法

猫はもともと狩りをしながら生きてきた動物です。獲物としてネズミや小鳥といった小動物を捕獲していました。そのため、猫とインコを同時飼育するのは簡単ではありません。しかし、同居させる方法を工夫することで、お互いを慣れさせることが可能です。

なるべく子猫と雛の頃から飼う

猫とインコはなるべく子どもの頃から飼育することが重要です。猫が子猫の頃からインコに触れていれば、次第にインコを獲物だと思わず、家族として受け入れられるでしょう。

インコも雛の頃から、猫に触れておくことで、猫の恐怖心がだんだん薄れて、次第に猫に慣れてくるかもしれません。なるべく、お互い子どもの頃から長時間触れさせ、お互いがいる環境を当たり前だと認識させるのが重要です。

先にインコを飼ってから子猫を迎える

猫が子猫の頃は、社会化期と呼ばれる期間です。この期間は、外の世界に触れていくことで、社会的なルールやコミュニケーションを学んでいきます。そのため、さまざまな物事に対して柔軟性があり、好奇心旺盛です。

その社会科期の頃からインコに触れていれば、インコがいる生活に馴染んでいく可能性がとても高いといえるでしょう。しかし、先に暮らしているインコが、猫にストレスを感じるということは覚えておくべきです。

保護猫や野良猫を迎えるのは避けるべし

猫の飼育を考えている方の中には、保護猫や野良猫を迎えようとしている方も、いるかもしれません。保護猫や野良猫は、生きていく仮定で小動物を狩っていた可能性が十分にあります。そのため、インコのような小鳥を餌と認識しているかもしれません。

万が一、一緒に飼育してしまうと、インコが襲われてしまいかねません。子猫の保護猫や野良猫であれば、まだまだこれからインコに慣れていく可能性がありますが、成猫の場合だと、同時飼育が不可能だと考えるべきです。

猫とインコが仲良く暮らすためのポイント

猫とインコが仲良く暮らすためのポイント

前述した通り、猫とインコはお互いが子どもの頃から一緒に暮らすことが重要です。しかし、猫とインコが仲良く暮らすためには、それだけでは不十分です。例え子どもの頃から暮らしていても、ふとした瞬間に、猫がインコを襲うことがあります。

その事故を防ぐためにも、次に紹介するポイントを、必ず覚えておきましょう。

猫とインコの部屋を別々にする

自然界では、猫は捕食者で、インコはその獲物という関係性です。例え猫やインコが仲良くなったとしても、本来の姿からするとそれはありえない光景です。尚且つ、インコはとても些細な性格をしているので、天敵の猫が近くにいると、ストレスを感じます。

そのため、インコに過度なストレスがかからないようにするためにも、猫とインコの部屋を別々にするべきです。さらに、インコを飼育する際には、鳥かごやアクリルゲージを使用しましょう。

猫がインコの部屋に入らないようにする

猫とインコの部屋を別々にしたとしても、猫がインコの部屋に入らないよう、常日頃から注意しましょう。猫は高くジャンプしたり、高いところにのぼったりする生きものです。

猫がインコの部屋に入り、鳥かごに向かってジャンプしてしまうと、インコに多大なストレスがかかるでしょう。さらに猫はとても器用なので、鳥かごを落としたり、扉を開けたりするかもしれません。

部屋を掃除する際や、一瞬扉を開けた瞬間に猫は部屋に侵入するでしょう。インコの部屋に入る時は、まずついてきていないか確認するべきです。扉の施錠やドアストッパーを利用してもいいでしょう。

また、猫がインコに興味を示さないように、カーテンや仕切りなどで、インコが見えないようにする工夫も重要です。

猫とインコが一緒にいる時は目を離さない

インコを飼育する上では、放鳥を行うでしょう。その時こそ注意するべきです。お互いがすでに家族と認識していても、もともと捕食者と獲物の関係です。猫が飛び回っているインコを見て、狩猟本能を思い出し、襲いかかるかもしれません。

インコよりも、猫が今どこにいて、何をしているのかを、見ておきましょう。猫がおもちゃで遊んでいたり、動かずにじっとしていたりしたら、あまり心配はいらないかもしれません。

しかし、猫がインコを注視していたり、クラッキングをしていたりする場合は、すぐに引き離しましょう。少しでも油断していると、インコに襲いかかるかもしれません。

猫の対策が何よりも重要

猫とインコを同時飼育する上では、何よりも猫の対策が重要です。あまり対策しすぎると、猫にストレスを与えてしまう印象があるでしょう。しかし、体の大きさや捕食者という特性から、対策は避けられません。

続いては、猫がストレスを軽減する対策方法を紹介していきます。

おもちゃでよく遊ぶ

可能な限り、毎日猫とおもちゃで遊ぶようにしましょう。子猫や成猫にもよりますが、1日約10分、2回以上遊ぶべきです。飼い主様が忙しい場合は、5分ほど遊んで、それを1日に数回に分けましょう。

もし、猫とあまり遊ばずにいると、インコをおもちゃと勘違いして、飛びかかってしまうかもしれません。万が一、インコが傷ついてしまうと、致命傷になるでしょう。

猫のストレスを発散するためにも、狩猟本能を満たすためにも、猫と遊ぶことは非常に重要です。

十分なご飯を与える

猫がお腹を空かせすぎていると、狩猟本能を思い出してインコに噛みついてしまうかもしれません。そのため、猫には十分なご飯を与えて、お腹がいっぱいにしましょう。お腹が満たされると、狩りの必要がなくなるため、インコを襲う必要がなくなります。

猫は朝と夜に餌を与えれば、空腹になりすぎないので、餌を与える時間を守るようにしましょう。

猫とインコと一緒に暮らす上で覚えておきたいポイント

猫とインコと一緒に暮らす上で覚えておきたいポイント

これまでさまざまな注意点を解説しましたが、これらを守ることで猫とインコが安心安全に暮らせるとは限りません。最悪、猫とインコの相性が悪く、お互いストレスを感じてしまうことも十分にありえます。

続いては、猫とインコといっしょに暮らす上で覚えておきたいポイントを紹介します。

猫とインコの相性が合わなかったら

猫にもインコにも、それぞれ性格があり、相性もあります。お互いがお互いを威嚇するような状況になった場合、まず猫の届かない場所に鳥かごを設置しましょう。完全に届かない場所にインコがいると、猫がちょっかいを出したくても、出せないばずです。

併せて、インコが脱走しないようにしましょう。万が一インコが脱走してしまうと、猫が襲いかかってしまいます。

無理に仲良くさせようとしない

前述した通り、猫とインコは捕食者と獲物の関係です。絶対ではありませんが、本来は仲良くできないと考えましょう。テレビやSNSでは時折、猫とインコが仲良くしている様子が移りますが、それは非常に稀なケースと覚えておきましょう。

無理に猫とインコを近づけさせると大変危険で、かえって重大な事故に繋がりかねません。

ペットを過信しすぎずに徹底的な対策を

猫とインコは一緒に飼うのはとても難しく、猫側の対策が重要となります。もし、一緒に飼育する場合は、最新の注意を払いましょう。何かあった場合は、飼い主様の責任になるため、、肝に銘じましょう。