「新しく素敵な住まいに愛猫と住みたい」と考えている飼い主様もいらっしゃるでしょう。しかし、猫は場所を変えることが苦手な動物でもあります。猫との引っ越しには、いくつかポイントを守らなければなりません。
本記事では、猫との引っ越しに必要な準備や移動方法、新居での対応について紹介していきます。
目次
引っ越しは猫にとってストレスになる
基本的に猫は、自分のテリトリーから離れることを好みません。そのため、猫にとって引っ越しは、安心できる場所から離れるという大きなストレス要因となるでしょう。
また、引っ越しはすぐに済むものではありません。引っ越しの準備中や新居への移動、新居で過ごす初めての日など、猫が恐怖を感じる時間は長時間に及ぶでしょう。
そのため、攻撃的になったり、食欲がなくなったりするなどの精神的かつ身体的異常が現れる場合があります。中には、あまりの恐怖にどこかへ隠れてしまうこともあるでしょう。最悪の場合、脱走してしまうこともあります。
こうした事態を防ぐために、必要な準備や安全な移動方法、新しい住まいでの正しい対応が欠かせないのです。引っ越しの際は飼い主様も忙しいかもしれませんが、愛猫の様子を忘れず気をつけて観察していてください。
猫と引っ越しするための3つの準備
猫と引っ越しするために必要な準備は以下の3つです。
- ケージに入れておく
- 引越しの前日はトイレ処理をしない
- 家具を買い替えしない
一部難しい方法もありますが、愛猫のストレス軽減には欠かせない準備になります。ひとつずつ分かりやすいように説明していきましょう。
ケージに入れておく
猫と引っ越しするための最初の準備として、猫の落ち着くものを入れたゲージを用意しましょう。
引っ越しの準備中は多数の段ボールが部屋に置かれ、引っ越し業者が家の中を出入りする状況になります。猫にとって落ち着けるものではありません。引っ越しの最中はケージの中に入れておきましょう。
慣れ親しんだ匂いがあるケージの中は、猫にとって安心できる場所になります。ケージが苦手な猫の場合は、引っ越しの準備中に何度も訪れた経験のある友人宅へ預けるかペットホテルに預けてみましょう。
引っ越しの前日はトイレ処理をしない
自分の匂いがついているものを与えると猫は安心します。そのため、少し汚いかもしれませんが、引っ越しの前日はトイレ処理をせずに猫砂を取っておくと良いでしょう。
引っ越しの最中や移動のときに猫が不安がる様子を見せたら、前日の猫砂を嗅がせてください。落ち着きを取り戻し、ストレスが減る可能性があります。
家具を買い替えしない
猫用品の買い替えはしない方が猫にとってストレスになりません。何度も述べているように、猫は自分の匂いが付いているものに安心感を覚えます。愛猫自身の匂いがついた物は、多ければ多いほど安心するのです。
猫用のクッションやキャットタワーなど、買い替えず、そのまま新居に持って行きましょう。また、人間用の家具もできる限り買い替えしない方が無難です。
ソファやベッドにも猫の匂いはついているため、以前の家と同じものを同じ配置にしておくと猫は安心感を覚えて早く新居に慣れてくれます。難しい決断かと思いますが、愛猫のために考えてみてください。
引っ越し先への猫の移動方法3選
引っ越し先への猫の移動方法は以下の3つがおすすめです。
- キャリーケースに入れて車で移動
- 猫引っ越しサービスで移動
- 飛行機や鉄道で移動
いずれの移動方法も細心の注意は必要ですが、ポイントを押さえておけば猫にとって安全な移動になります。以下で詳しく解説します。
キャリーケースに入れて車で移動
車で新居まで行くことができる場合は、猫をキャリーケースに入れて移動させます。長時間の移動の場合は、大きめのキャリーケースを用意すると良いでしょう。
移動中は、キャリーケースにカバーをかけて暗くしておくと猫は落ち着いてくれます。こまめに水を与え、車酔いをしないように休憩も多く取るようにしてください。
猫引っ越しサービスで移動
飼い主様ご自身での猫の移動が不安なときは、猫引っ越しサービスを利用するのもひとつの方法です。猫引っ越しサービスでは、猫が不快な思いをしないように専用の車両で移動します。
引っ越し先が遠い場合、どれだけ注意しても車移動で猫が疲れてしまう可能性は高いです。安心して預けられる専門業者に頼むことで、愛猫の引っ越しによるストレスを格段に減らせるでしょう。
飛行機や鉄道で移動
引っ越しのなかには、飛行機や鉄道での移動が必須になる場合もあります。こうした場合は、もちろん猫も飛行機や鉄道を利用しなければなりません。
飛行機の場合、飼い主様と離れて、ケージに入って貨物室で過ごすことになります。猫が怯えないように、ケージにはお気に入りのおもちゃや猫の匂いがついたものを入れておきましょう。
鉄道移動の場合は座席に持ち込むことができますが、周囲への配慮を考えてキャリーバッグから決して出さないようにしてください。隠すようにカバーをかけることで猫自身のストレス緩和にもつながります。
新居での猫に対する3つの対応
新居での猫に対する適切な対応は以下の3つです。
- 猫の匂いがするものを与える
- 狭い部屋に一匹で過ごさせる
- スキンシップを適度に行う
新居に早く慣れて安心してもらうために必要な対応になります。意味を理解した後に是非実践してみてください。
猫の匂いがするものを与える
新しい場所においても自分の匂いがするものがあれば、猫は自分のテリトリーだと意識します。匂いのついた毛布やおもちゃ、前日の猫砂などを与えてあげましょう。
狭い部屋に一匹で過ごさせる
いきなり広い場所に出ると、猫は不安がってどこかに隠れてしまう恐れがあります。まずは、誰もいない狭い部屋に入れて、一匹で過ごさせてあげましょう。広い部屋に出て来るまで待ってあげてください。
スキンシップを適度に行う
猫自身のペースで新居に慣れるよう見守りながら、適度にスキンシップを行いましょう。抱っこが好きな猫の場合は、安心するまで適度に抱っこしてあげることが大切です。ただし、スキンシップを過度に行うとストレスにもなるため注意してください。
猫と引っ越しする際の注意点
マイクロチップを装着している場合は、新居の住所を忘れずに変更しておきましょう。また、引っ越し後にストレスから病気になることもあります。近くの動物病院をあらかじめチェックしておくことも大切です。
猫がストレスなく新居で過ごせるように引っ越しをしよう
本記事では、猫との引っ越しに必要な準備や移動方法、新居での対応について紹介しました。引っ越しは人間だけでなく猫にとってもストレスのひとつです。
家具の買い替えをせず、一匹になる空間を作るなどやることが多くて大変ですが、すべて愛猫のストレス緩和に役立ちます。猫がストレスなく新居で過ごせるように努めましょう。
COCOペットでは、コラムにて猫の情報を発信しており、猫の過ごし方に役立つ知識を得ることができます。飼育の際の役に立つため、参考にしてください。