「猫にとって、フローリングは本当に過ごしやすいものなのか」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。フローリング対策をせずに過ごしていて、猫がケガをしてしまったら大変です。

本記事では、フローリングで猫を飼う際に発生する可能性のあるケガや、対策についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

フローリングは猫にとってなぜ危険?

猫にとってフローリングが絶対に危険という訳ではありません。フローリングによるメリット・デメリットがあります。

メリットは、掃除がしやすい点です。猫は、吐き戻しをする動物のため、床が汚れるときが多々あります。そのため、掃除しやすいとラクでしょう。

デメリットは、ワックス加工されているフローリングは、表面がつるつるしているため、猫が滑って転んでしまうかもしれないことです。また猫により、フローリング自体が傷つけられてしまうこともあります。

猫を飼うとフローリングが傷みやすい

猫を飼うとフローリングが傷みやすい

猫を飼うとフローリングが傷みやすいといわれる原因を以下で説明します。猫を飼ってみたいと考えている方は、猫の習性をしっかり理解しておきましょう。

爪で傷つく

野生の猫は排泄後や食事のあとに地面を掘る習性があります。そのため、室内でも穴を掘る動作で、フローリングを傷つけてしまいます。

また、走り回ったり、爪研ぎをしたりするときに、フローリングを爪で傷つける場合があります。猫の爪をこまめに切って、なるべく床を傷つけないように配慮をしましょう。

粗相をする

猫はたまにトイレでないところで粗相をします。特に室内で飼い始めたばかりの子猫はトイレのしつけをきちんとしていないため、粗相をしやすいです。

なかなかトイレを覚えられずに粗相をしてしまうと、どんどん床が傷んでいきます。汚さないためにも、トイレを覚えさせましょう。

吐いて汚す

猫は、健康な場合であっても、水や毛玉をよく吐きます。何回も汚してしまうと、だんだん床が傷んでいきます。床にしみ込んでいくと、匂いも気になるかもしれません。

猫を飼っている家のフローリングをお手入れする方法

猫を飼っている家のフローリングをお手入れする方法

猫を飼っている家ではフローリングが汚れてしまうため、日々のお手入れが重要です。フローリングが汚れたとしても、猫に本能的な行動をやめさせることは難しいため、問題を起こしたときにどのように対応するかを考えましょう。

以下では、フローリングをお手入れする方法について解説します。

粘着クリーナーを使用する

基本的に掃除する際は掃除機を使いますが、細かいところに入り込んだ猫の毛は掃除機できれいに取り除くことは困難です。猫の毛は細くて軽いため、小さい隙間やフローリングの溝に入って容易に取れなくなります。

細かい毛をしっかり取り除くためには、掃除機と一緒に粘着クリーナーの使用がおすすめです。猫の毛をきれいに掃除することは猫の毛によるアレルギー対策としても効果的でしょう。

床を水拭きする

掃除機と粘着クリーナーでは、フローリングの表面に落ちている猫の毛をきれいに取り除けますが、フローリングに染み込んだ汚れや匂いは取れません。

日頃の掃除では、硬く絞った雑巾やフローリングワイパーなどを利用して水拭きすれば、染み込んだ匂いや汚れをある程度取り除けます。

ただし、家の床が無垢フローリングの場合は水分が染み込み、シミとして残る可能性があるため、必ず雑巾を硬く絞ってから水拭きしましょう。

クエン酸や重曹を使用する

猫がフローリングで粗相したり、吐いてしまったりした場合は、フローリングに強い匂いが残る可能性があります。強い匂いがある場合は、水拭きだけでは効果はありません。

匂いが残っている場合は、クエン酸や重曹を使用すると匂いが軽減できます。500ccの水にクエン酸・重曹を大さじ1杯混ぜ、フローリングの汚れた部分に直接吹きかけてから拭き取りましょう。

フローリングが原因で猫に起こりやすいこと

フローリングが原因で猫に起こりやすいこと

フローリングが原因で、猫が怪我をする危険性があります。以下では、どのようなことが実際に起こっているかをご紹介いたします。

滑って転んでしまう

フローリングの素材により、表面がつるつるしていて足を取られることが多く、猫が滑ってケガや捻挫をしてしまう場合があります。そのため、猫が知らない間に、脚に負担がかかっているかもしれません。

特に長毛の猫は、肉球周りの伸びた毛により、滑りやすくなります。肉球周りの毛を短くカットして、滑りにくくしてあげましょう。

脚や腰への負担

フローリングはつるつるした素材のため、踏みしめて歩けません。足腰に問題がない猫でも、無意識のうちに負担がかかっている可能性があります。

また、キャットタワーや棚の上などの高所から飛び降りる際に、着地で滑ってしまうこともあります。関節に過度の負担がかかり、骨折や脱臼など、日常生活に支障をきたす病気になるおそれもあるため、しっかりと対策が必要です。

温度の影響を受けやすい

フローリングは温度の影響を受けやすいため、注意が必要です。猫は体が床に近いため、フローリングの温度変化を直接感じやすくなります。

猫の祖先は砂漠地帯に生息していたため、暑さには比較的強いですが、寒さには弱いとされています。そのため、冬の寒い季節はフローリングが冷えやすく、猫の体温が奪われやすくなります。冬場はブランケットや毛布を用意してあげるといいでしょう。

特に高齢の猫は体脂肪が減って寒さに敏感になるため、より配慮が必要です。また、夏場でもフローリングが熱くなる場合があるため、クールマットなどを利用して快適な温度環境を整えてあげましょう。

溝にゴミやホコリが溜まりやすい

フローリングは比較的掃除しやすい素材ですが、溝にゴミやホコリが溜まりやすいため注意が必要です。特に、猫がいる家庭では抜け毛やフケ、爪とぎのカス、吐き戻し、粗相などにより床に汚れが溜まりやすいです。

ゴミや汚れがフローリングの溝にたまると、通常の掃除では取り除きにくくなり、ノミやダニの温床になる可能性があります。さらに、ノミやダニは猫に皮膚炎やかゆみを引き起こす原因となるため、フローリングの溝も欠かさず掃除することが重要です。

猫が過ごしやすいフローリング

猫が過ごしやすいフローリング

猫が健康に過ごすためには、環境づくりが大切です。以下では、猫が過ごしやすいフローリングにするには、どのような対策をするべきか説明します。

カーペットやジョイント式のマットを敷く

カーペットやジョイント式のマットを敷くことで、滑りにくくなりケガ防止につながります。また、毛玉を吐いてしまったり、粗相をしてしまったりしても、フローリング材への影響を最小限に抑えることが可能です。

猫の爪を定期的に切る

走り回ったり、爪研ぎをしたりするときに、フローリングを傷つけるかもしれません。

猫の本能である爪とぎや床を掘る行為は辞めさせられないため、猫の爪を定期的に切ることで、傷つくことがなくなります。

水回りに防水シートやマットを敷く

水飲み場やトイレは、汚れやすいため、水回りには防水シートやマットを敷くことをおすすめします。

敷いておくと、フローリングが汚れて傷むことも、匂いが染み込んでしまうこともありません。汚れてしまった場合は、定期的に交換をしましょう。滑らない防水シートやマットも販売されています。

階段やキャットタワー周りに滑り止めを敷く

階段やキャットタワーの周囲に滑り止めでマットやシートを敷くことをおすすめします。

着地のとき、滑りの予防が可能です。また、高いところから飛び降りると、足腰に大きな衝撃を与えるため、着地時の負担を軽減できます。大きなケガにつながる前に対策をして怪我のリスクを減らしましょう。

猫用の滑り止めワックスを塗る

フローリングの範囲が広い場合は、滑り止めワックスを塗るのがおすすめです。敷物とは違い、景観を損ねないことや塗布範囲の自由が効くこともポイントです。

滑り止めワックスを塗る場合は、ペット用のワックスを使用しましょう。撥水効果もあり、おしっこを拭き取りやすいワックスもあります。

冬場は毛布、夏場はクールマットで快適に

フローリングは温度の影響をとても受けやすい床材です。そのため、冷気や熱気を猫が感じやすいです。対策として、冬場は毛布、夏場はクールマットを利用して、季節ごとに対策しましょう。

猫とフローリングが合わなければ、床材を変えるのも手段

猫とフローリングが合わなければ、床材を変えるのも手段

猫が滑ったり、粗相が治らなかったりする場合は、床材の見直しが必要です。クッションフロアは丈夫で耐久性に優れた床材です。

衝撃を吸収してくれるため、滑りにくく、水拭きができてお手入れ簡単です。ハサミで切ることも可能で、手軽に床を変えられます。

ただし、尖った猫の爪で表面を傷つけやすく、部分的に交換がしにくいというデメリットもあります。

ペット用フローリングがおすすめの理由

ペット用フローリングがおすすめの理由

近年ではペット用フローリングも各メーカーから販売されることが増えており、愛猫だけでなく飼い主様にとっても嬉しいポイントがあります。以下では、ペット用フローリングが猫におすすめの理由について解説します。

ペットの足腰を守れる

ペット用フローリングは、猫の足腰を守れるためおすすめです。猫は高い場所から飛び降りたり、素早く動き回ったりする習性がありますが、通常のフローリングは滑りやすく足腰に負担がかかる場合があります。

特に、つるつるした床は爪を立てて踏ん張ることも難しく、関節に負担を与えたり、ケガをしたりするリスクが高まります。

しかし、ペット用フローリングであれば滑りにくく加工されており、猫が安心して歩行できるように設計されています。また、適度にクッション性もあることから、飛び降り時の衝撃を和らげ、股関節や足腰の疾患予防にも効果的です。

傷や汚れを保護できる

ペット用フローリングは、猫による傷や汚れを防ぐためにもおすすめです。猫は爪とぎをする習性があるため、通常のフローリングでは傷がつきやすく、見た目を損ねる可能性があります。

さらに、猫の水飲み場では水の飛び散りがあったり、トイレ付近では排泄物の汚れがついたり、フローリングにダメージを与えます。ペット用フローリングは、傷や汚れを軽減できるように設計されており、傷や汚れに強く、修繕費用を抑えられるでしょう。

また、美しい状態を長期間保ちやすく、飼い主様にとっても快適な住環境を維持できます。

猫におすすめのフローリング

猫におすすめのフローリング

ペット対応のフローリングにも種類がいくつかあります。以下では、猫におすすめのフローリングについて紹介します。

ビニールタイル

ビニールタイルは、塩ビ樹脂で構成された耐久性の高い床材で、猫のいるご家庭にも最適です。耐水性があるため、猫のトイレ周りや食事スペ^酢に水がこぼれたとしても、簡単に掃除できます。

さらに、ビニールタイルには豊富なデザインや色が揃っているため、部屋の雰囲気に合わせて選択可能です。

ただし、ビニールタイルはクッション性がないため、猫の関節に負担がかかる可能性があり、表面が滑りやすい点でも考慮が必要です。愛猫に安全に過ごしてもらうためには、滑り止めマットやクッションを併用すると良いでしょう。

クッションフロア

クッションフロアは、猫におすすめのフローリング素材です。クッション性により、猫が走り回っても足音が軽減され、階下への騒音が抑えられます。

また、汚れがつきにくく、掃除がしやすいため、飼い主様にとってもお手入れが簡単でストレスが少ないことが特徴です。さらに、クッションフロアは耐水性や耐久性が高く、猫の爪による傷や水濡れにも強いため、長期間使用できるでしょう。

ただし、熱には弱い特性であることから、床暖房を併用する際は注意しましょう。

タイルカーペット

タイルカーペットは、猫の足腰を守るクッション性があることから、猫におすすめのフローリングだといえます。デザインやカラーバリエーションも豊富であるため、数ある選択肢から最適なものを選択できます。

ただし、毛足が長いものは毛が絡まりやすく掃除が大変であるため、短い毛足のタイプを選びましょう。

合板フローリング

合板フローリングは、猫におすすめのフローリングの一つです。合板フローリングは形状が安定しており、大きな隙間が少ないため、ペットの毛や汚れが溜まりにくいです。

ただし、通常の合板フローリングはウレタン塗装が施されており、滑りやすいことから、猫の足腰に負担がかかる可能性があります。そのため、滑り止めが塗装されたものがおすすめです。

無垢フローリング

無垢フローリングは、猫に優しいフローリングとして人気です。天然の木材から作られており、樹種に応じて硬さや柔らかさが異なるため、猫の爪による傷がつきにくいです。

柔らかいものは傷がつきやすいため、塗装済みのペット用無垢フローリングが適しています。塗装済みであれば、傷を防止しつつ、耐久性を高めることも可能です。

無垢フローリングの価格は比較的高めですが、自然な木の美しさや温かみを持ち、飼い主様にとっても満足の行く空間となるでしょう。

猫と人間が過ごしやすい環境に

猫と人間が過ごしやすい環境になるために、猫の特性をしっかりと理解した上で、対策をしていくことが大切です。

大きなケガをしてからでは遅いため、試行錯誤をして、猫と人間がストレスなく毎日楽しく過ごしていける環境を作っていきましょう。

また、老猫で足が衰えている場合は、あまり先が長くないかもしれません。そのため、終活の準備が必要になります。

大好きなペットにはいつまでも元気でいてほしいですが、いつか必ずお別れの時がやってきます。いざその時が来ると、急な悲しみで冷静な判断ができなくなることもあるでしょう。

そのため、ペットが元気なうちから、ペットの看取りや葬儀などをどうするのかを考えておくことで、後悔のない最期の時を過ごすことができます。訪問火葬のCOCOペットでは、飼い主様と愛猫に合った葬儀方法24時間365日御提案させていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。

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