「猫が病気やケガをした場合にかかる医療費はどれくらい?」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
愛猫にいつまでも元気にいてほしいですが、人間と同じように年齢を重ねるにつれて病気やケガが増え、治療が必要になります。
本記事では、猫の医療費について解説します。猫を飼っている方や今後飼いたいとお考えの方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
目次
猫の医療費の平均はどれくらい?
猫の通院、手術、入院にかかる医療費の平均は以下のとおりです(2020年4月〜2021年3月ペット&ファミリー担保参考)。
医療費 | 平均費用 |
通院費 | 10,372円 |
手術費 | 171,744円 |
入院費 | 78,351円 |
猫は1回の通院あたり、平均1万円以上費用が発生します。病気やケガにより入院、手術が必要となると、さらに医療費は高額になります。
そのため、愛猫が病気やケガをして手術と入院が必要となった場合、少なくとも20万円は医療費がかかるでしょう。なった場合、少なくとも20万円は医療費がかかるでしょう。
猫にかかる医療費の実例を紹介
猫にかかる医療費は、病気やケガの種類により異なります。高額になる恐れもあるため、事前に病気・ケガごとの医療費の目安を知っておくことが大切です。以下では、猫にかかる医療費の実例について解説します。
胃腸炎の場合
猫も人間と同じように胃腸炎を引き起こします。猫が胃腸炎になりやすい例は、引っ越しによる環境の変化や来客が多いなどストレスを感じた場合です。猫が胃腸炎になった場合の3日分の通院費目安は19,000円です。
胃腸炎になった際は、様子を見ながら治療を進められますが、状態により投薬や点滴をして医療費が高額になることもあるため、事前に理解しておきましょう。
誤飲の場合
猫は床から顔が近いところで生活しているため、床に落ちているものを飲み込んでしまうことがあります。誤飲の場合にかかる医療費の目安は、手術費190,000円、入院費×6日136,404円程度です。
誤飲の場合、どこに異物が入っているかを確認するために、レントゲンを取らなければいけません。場所が確認できたら胃カメラや手術により異物を取り除きます。誤飲による症状がひどければ、手術が必要となり医療費が高額になるでしょう。
外耳炎
外耳炎は、耳の中に湿気がたまり、炎症が起きる病気です。外耳炎になった場合、投薬治療が必要となり、通院費は1回あたり7,200円程度です。外耳炎は1度かかってしまうと癖になりやすい病気のため、継続的に医療費がかかるでしょう。
猫の医療費が高額な理由
猫の医療費は高額になる傾向にありますが、なぜ医療費が高額になるのでしょうか。また、具体的にどのようなケースで医療費が高額になるのか知りたい方もいらっしゃるでしょう。
以下では、猫の医療費が高額になりやすい理由について解説します。
病気に気づきにくいから
猫の病気は気づきにくいため、病気が進行してしまい、医療費が高額になりやすいです。猫は周囲に病気を隠す習性があるため、怪我や病気の発見に遅れてしまいます。
飼い主様でも初期症状の場合は異変を感じ取るのが困難で、症状が目に見えている頃には症状が進行していることがよくあるようです。
初期症状の時点で治療できれば医療費が安く済んでいても、症状が進行したことで手術が必要になり医療費が高額になることもあります。
好奇心が強く誤飲しやすいから
猫は好奇心旺盛の生き物であるため、床に落ちているものや目に見えたものを口に入れてしまい、誤飲してしまうことが多くあります。
誤飲したものによっては、内臓を傷つけてしまう可能性も考えられます。万が一、内臓に傷がついて治療が必要になると、麻酔や内視鏡、外科手術が必要になり、高額な費用が必要になるでしょう。
病気にかかりやすいから
猫は腎臓病にかかりやすい傾向にあり、特にシニアの猫がかかりやすく死因の多くは慢性腎臓病といわれています。
慢性腎臓病になると長期間にわたって腎機能が低下していく病気です。慢性腎臓病に最初に見られる症状は多飲多尿で、嘔吐や貧血、食欲低下なども見られます。
一度、慢性腎臓病にかかると元の状態に戻すのは困難です。長期にわたって治療する必要があるため、医療費も高額になるでしょう。
医療技術が向上しているから
近年では、獣医師の医療技術が向上しており、治療に使用する機械も最新機器が導入されています。そのため、今までよりも幅広い病気に対応できるようになり、以前では困難だった手術も可能になりました。
しかし、高度な医療技術や最新の医療機器で治療を受けると、医療費も高額になる傾向にあります。
猫の医療費が高額になるケース
猫が病気や怪我を患った際は、医療費が気になる方もいらっしゃるでしょう。人間の場合は健康保険に加入しているため、1〜3割程度の負担で治療を受けられます。
しかし、猫はペット保険に入っていない限り、動物病院の治療にかかった費用は飼い主様が全額負担しなければいけません。そのため、高額な治療が必要な場合は飼い主様にとっても負担が大きくなります。
以下では、猫の医療費が高額になるケースについて解説します。
手術が必要である
猫の病気や怪我が重大で、手術が必要な場合は医療費が高額になる可能性があります。猫の手術は専門的な技術や医療機器が必要となり、費用も高額になりやすいです。
骨折や異物誤飲などで切開手術が必要になると、数十万円以上になることもある考えられるため、事前にどのような手術が必要になるか獣医師に確認しておきましょう。
入院が必要である
猫に入院が必要になる場合、長期間入院が必要になるほど医療費が高額になります。猫の入院費用は1日数千円から数万円程度かかるため、長期間の入院となると数十万円必要になることもあります。
入院が必要である場合は、事前に何日程度入院するのかも確認しておくことをおすすめします。
高度な検査が必要である
猫の怪我や病気の状態によっては、高度な検査が必要になるケースがあります。MRIやCTスキャンなど高度な検査が必要であると、費用が高額になるでしょう。
MRIが必要な病気は脳や脊髄などの神経の病気で、CTスキャンはお腹に異常があるときや鼻炎や鼻血などがみられるときに必要です。猫の身体検査は10万円以上になるケースもあるため、日頃から注意が必要です。
長期間の治療が必要である
猫の病気や怪我が長期間の治療が必要であれば、医療費も高額になります。猫の腎臓病や糖尿病などの慢性的な疾患は、長期間の治療が一般的です。1回あたりの治療費が安くても、総合的に見ると高額になる可能性があります。
猫の医療費を負担に感じさせない3つの対策
猫の医療費が高いと、飼い主様により金銭的にも精神的にも負担に感じてしまう方もいらっしゃるでしょう。
飼い主様の負担を取り除き、猫の健康を守るためにも病気やケガになる前にできることはしてあげたいですよね。以下では、猫の医療費が高額な場合の対策について解説します。
ペット保険に加入する
ペット保険は、入院・手術・通院にかかる費用を補償する総合補償型と手術などの一部費用を補償する特化型の2種類があります。
費用の補償割合はペット保険により異なり、補償割合が高いほど保険料も高くなる傾向にあります。
しかし、愛猫の病気やケガにかかる費用の負担を減らせて、高額な治療も受けやすくなるため、大きな病気や怪我になる前にペット保険に加入すると良いでしょう。
事前に医療費を貯金しておく
ペット保険は、病気やケガがない月でも毎月保険料を支払う必要があります。そのため飼い主様により、毎月保険料を支払うのはもったいないという方もいらっしゃるでしょう。
保険はもったいないと感じている方は、猫のために医療費を貯める猫貯金がおすすめです。しかし、貯金は飼い主様の気持ち次第のため、貯金が全然できないこともあるでしょう。
そのため、毎月〇〇円だけ貯金すると決めて、積立して強制的に口座から引かれるように設定すると効率よく貯金できるでしょう。
動物病院で相談する
医療費が高額になる場合は、一度動物病院で相談してみましょう。動物病院により相談すると分割払いに対応してもらえたり、費用が抑えられる治療方法を教えてもらえたり、適切に対応してもらえます。
しかし、動物病院により分割払いに対応してもらえないこともあるため、事前にかかりつけの動物病院に確認しておきましょう。
猫のペット保険に入るメリット
猫のペット保険に入ると、金銭の負担や精神的負担も軽減できます。しかし、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。以下では、猫のペット保険に入るメリットについて解説します。
医療費の負担額が減る
猫のペット保険に加入するメリットのひとつに、医療費の負担額の軽減が挙げられます。猫の医療費は手術や入院により高額になりやすく、歳を取るにつれてより高額になります。
ペット保険に加入していない場合、猫の医療費は自由診療で全額自己負担です。猫の医療費を全額支払える場合は、ペット保険に必ず加入する必要はありません。
しかし、猫の高齢化により病気や怪我のリスクは高く、高額な医療費を支払わなければいけないため、若いうちからペット保険に加入しておくと良いでしょう。
突然のケガや病気にも対応できる
ペット保険に加入すると、突然のケガにもお金の心配なく対応できます。ペット保険が窓口精算型であれば、診療を受けてすぐに補償が適用されるため、より安心して治療が受けられるでしょう。
治療方法の選択肢が増える
ペット保険に加入すると、治療の選択肢が増えます。加入していないときは高額な医療費を避けてしまい、ペットに負担の少ない治療を受けさせてあげられないかもしれません。
しかし、ペット保険に加入すれば、金銭的負担を減らしてペットにとって最適な治療を受けさせてあげられるでしょう。
猫のペット保険が必要な人
猫のペット保険は猫の飼い主様全員が加入しなければいけないというわけではありません。しかし、人によってはペット保険に加入していたほうが良いケースがあります。
ペット保険への加入が必要の方の特徴は以下のとおりです。
貯蓄が少ない人
貯蓄が少ない方は猫のペット保険に加入しておきましょう。お金の使い方はご家庭により異なり、日常的に必要なお金だけでなく、年に数回必要な支払いもあります。
また、ご家庭にお子様がいる場合は学費や入学費など、時期によりまとまった費用が必要です。ペット費用は基本的に飼い主様の負担となり、医療費は高額になる可能性も考えられます。
そのため、貯蓄が少なかったり、出費が多かったりする方は生活に必要な費用が足りなくなるかもしれません。
しかし、ペット保険に加入すれば、補償を受けられるため、飼い主様の負担を軽減してくれるでしょう。
診療費の負担が大きいペットを飼育している人
猫に限らず犬もかかりやすい疾患があり、病気が怪我によっては医療費が高額になります。医療費が高額になりやすい猫や犬を飼っている方は、ペット保険に加入すると高額な医療費も負担が軽減されます。
ただし、補償内容はペット保険の種類により異なるため、契約前に確認しておくようにしましょう。
シニア猫を飼っている人
シニア期に入った猫を飼っている方はペット保険に加入すると良いでしょう。猫も人間と同じように年令を重ねるとともに病気を発症しやすっく、医療費も高額になる傾向にあります。
加入できるペット保険の年齢は種類により異なり、高齢になっているとペット保険に加入できないケースも珍しくありません。そのため、シニア期に入る前からペット保険に加入することをおすすめします。
猫のペット保険に入る際の注意点
ペット保険は金銭的負担を減らせますが、注意点が3つあります。以下では、各注意点について解説します。
先天性疾患やすでに治療中の病気は対象外
ペット保険では、先天性疾患やすでに治療している病気やケガは補償対象外です。
先天性の疾患や治療中の場合は、そもそもペット保険に加入できない恐れがあります。猫のペット保険に加入する際は、対象外になる事項について事前に確認しておきましょう。
また、ペット保険により加入年齢にも上限が設けられています。新規申込可能な年齢は異なるため、ペット保険二加入する際は必ず加入年齢についても確認しておきましょう。加入後は、新規加入年齢の上限を超えても、契約継続可能なペット保険もあります。
予防の場合は対象外になるケースがある
猫のペット保険は、予防接種や避妊、健康診断などの予防措置は対象外になる恐れがあります。ペット保険は、怪我や病気になった際にかかった医療費を補償します。そのため、健康なペットが診療を受けても補償対応にはなりません。
予防の際は、自由診療となり全額自己負担になるケースもあるため、加入前に確認しておくことが大切です。
一部自己負担になることがある
猫のペット保険は免責金額が設けられており、保証内容に関係なく契約者が負担する金額があります。
免責金額が設定されているペット保険は、医療費があまりかからなかった場合は保険金がほとんど支払われることなく、免責金額を下回ると保険金が支払われないということもあります。
そのため、ペット保険に加入していても場合により、治療費を自己負担で支払わなければいけません。
しかし、免責金額のあるペット保険は月々の保険料を最低限に抑えることができ、同じくらいの保険料でも補償内容を手厚く設定することが可能です。
愛猫の異変に気づいたらすぐに対処できるようにしてあげよう
本記事では、猫の医療費について解説しました。猫の医療費は年齢とともに高くなる傾向にあります。また、猫の医療費は自由診療により、基本的に全額自己負担です。
しかし、ペット保険に加入すれば、医療費の一部を補償してもらえて負担を軽減できます。ペット保険の種類により補償内容は異なるため、事前に確認しておきましょう。
もし、愛猫が最後を迎えた場合は、COCOペットにご相談ください。24時間いつでもご相談を承っているため、どのような些細なご質問でも、お気軽にご相談ください。