猫の爪切りの方法は？やり方や嫌がるときの対処法を解説

爪切りは愛猫自身の健康や飼い主様のためにも欠かせないケアですが、爪切りが嫌いな猫も多く、苦戦する飼い主様も多くいらっしゃるでしょう。

今回は、猫の爪切りの必要性を解説し、おやつを使って爪切りに慣れてもらう具体的な方法や注意点をご紹介します。

愛猫の爪切りに悩んでいる飼い主様はぜひ参考にしてみてください。

猫の爪を切る方法4ステップ

猫の爪切りアイテムが用意できたら、早速爪切りを始めましょう。

以下では、猫の爪切りの具体的な方法を4つのステップでご紹介します。

ステップ1：ご褒美を用意

愛猫の好きなフードやおやつなどを容器に入れます。愛猫が夢中になる、とっておきのおやつなどがあると良いでしょう。

爪切りの時にだけもらえるご褒美があると、猫が爪切りを嫌わずにご褒美目当てで積極的に協力してくれるようになる可能性もあります。

爪を切る前に猫を落ち着かせるためにおやつを与えたり、爪切り後にご褒美をあげたりすると、爪切りに対して嫌な思いをすることもないでしょう。

ステップ2：ご褒美を食べているか確認して、足先を持つ

愛猫がご褒美に夢中になったら、猫が落ち着く体勢にして足先を持ってみましょう。ひざの上に猫を乗せ、利き手と反対の手で手先を持ってください。

利き手に爪切りを持ち、反対の手で肉球を猫が自然に蹴る方向にそっと向けます。

ご褒美を食べるのをやめてしまったら一度中断し、足先を持ってもあまり気にしないでご褒美に集中しはじめたら再開します。

ただし、爪切りを嫌がっている猫を無理やり抑え込んで爪切りを進めてしまうと、爪切りがトラウマになり、今後の爪切りが困難となります。

爪切りを嫌がっている場合は、ご褒美を増やしたり、大きなバスタオルや洗濯ネットで包んだりして、猫が落ち着く体勢を整えてあげてください。

ステップ3：肉球を押して爪を出す

指で肉球を押して爪を出します。出したい指の根本の肉球の部分を上下で挟み、少し外側に押し出すイメージです。

強く押しすぎると猫も嫌がるため、力加減には気をつけてください。爪切りの途中で、ご褒美を食べるのをやめて怒ったり嫌がったりしたら休憩し、ご褒美を追加するなどしましょう。

ステップ4：血管を確認して、その2ミリ先ぐらいを切る

爪は、外側の白い部分だけを切ります。

ピンクの部分には血管や神経が通っているため、そこまで切ると猫は痛みを感じ、出血もします。

理想はピンクの部分まで2～3ミリほど残して先端を切ることですが、心配な時はもっと手前でやめても構いません。

飼い主様が爪切りの感覚に慣れるまでは、先端から少しでも切れれば良しとしましょう。

万が一、血管を切ってしまい血が出た場合は、ガーゼやタオルなどで患部をしっかり押さえてあげてください。

病気や疾患がない猫であれば、2分程度押さえておくと血が止まります。それでも血が止まらない場合は動物病院に連れて行きましょう。

嫌がる猫の爪切りを成功させるコツ

猫にとって、狩りや高いところにのぼるための爪は本能的にとても大切なパーツです。

通常であれば、手や爪に触られることに対して抵抗感を持つのが普通です。足先自体も、ふだん触られることが少ないと、触られることに抵抗を感じるでしょう。

爪切りに慣れてもらうためには、まず足先を飼い主様が自由に触れるようになりましょう。

活発な時間はさける

猫は興奮しやすい生き物です。遊んでいる時の爪切りは避けましょう。

興奮している時に無理に体を抑えると、事故につながりやすく猫が爪切りを嫌いになります。

怪我をさせないためにも、できるだけ猫がのんびりとまどろんでいるような時間を狙って行いましょう。猫はもともと夜行性の動物なので、夕方以降よりも日中の方がやりやすいことが多いです。

1回ですべての爪を切ろうとしないこと

せっかく爪切りをするのだからと思って、完璧にすべての爪を短く切りそろえる必要はありません。愛猫が嫌がりだしたら無理に爪切りは行わず、翌日以降に行いましょう。

飼い主様、愛猫双方が爪切りに慣れるまで、先端を少しでも切れれば良いという考えでゆっくり進めることが大切です。

1回に切る長さは、上記で解説したピンクの部分から2～3ミリまでという理想の短さでなくても問題ありません。

爪はそれほど短くしなくても、こまめに切ることで内部の神経や血管が伸びることを防止できます。

ネットに入れる

上記のようにおやつで練習すれば、愛猫は爪切りをあまり嫌がらなくなるはずです。それでも爪切りの際にパニックになる場合は、洗濯ネットに入れましょう。

直接体に触れられるのが苦手な猫は、狭く薄暗いところに身を隠せると安心します。猫が落ち着くのを待って、ネットの上から上記の方法で足先を持ち、爪切りを行います。

洗濯ネットは爪が出るくらいの網目の大きさのものを選びましょう。

ネットでもパニックを起こしてしまう場合は、タオルを使用して包んであげると安心する猫もいます。猫の性格に合ったものを使用してください。

2人で行う

2人で行える場合は、1人が猫におやつを与えながらそっと押さえ、もう1人が爪切りを行いましょう。

猫を押さえる時は、猫を横倒しの状態にするか、座らせた状態が爪切りしやすいです。

どちらの場合も、無理矢理おさえつけると猫も人間も怪我をするため、無理に押さえるというより、あやして気を紛らわせるという感覚で行うと良いでしょう。

おやつをあげる

愛猫が大好きなおやつやフードをお皿に出して、猫が食べることに集中している間に爪を切ることも一つの方法です。

二人で爪切りする場合は、猫を抱っこして爪を切り、もう一人がおやつを口元に持っていってあげると猫も食べることに夢中になり、リラックスして爪切りができます。

また、爪切りの後にご褒美をあげることも、「爪切りの後には良いことがある」と覚えてより爪切りがしやすくなるでしょう。

動物病院で切ってもらう

猫が毎回嫌がってなかなか爪切りできない、または爪切りをするとよく出血させてしまう場合は、動物病院で爪を切ってもらうことをおすすめします。

爪切りで失敗してしまうと、飼い主様にとっても猫にとってもストレスになる可能性があります。ストレスが大きくなるようであれば、動物病院で爪切りを頼むと良いでしょう。

猫に爪切りを慣れてもらう方法

ほとんどの猫は爪切りを苦手としているでしょう。

爪は狩りの際や身を守るための武器にもなるため、爪切りは猫の本能から抵抗があるのかもしれません。

爪切りに失敗すると猫に大きな負荷がかかるため、まずは爪切りに慣れてもらう必要があります。以下では、猫に爪切りを慣れてもらう方法について解説します。

足を触られることに慣れさせる

まずは、足を触れられることを慣れさせる必要があります。日頃、猫とスキンシップを取る際に、足先や肉球を優しくなでてあげましょう。

最初は足先を触られることを嫌がる猫もいるでしょう。

しかし、毎日足先を優しくなでて気持ちいいと感じるようになると、足を触られることに抵抗がなくなっていきます。足に触れられることに慣れてもらうと、爪切りもスムーズに行えるようになるでしょう。

眠そうなときに爪切りをする

猫が眠そうにしているときや寝起きのときは、猫の警戒心が薄まっているため爪切りのチャンスです。

猫が眠くなっているときは、無防備で飼い主様に体を預けることも多々あります。優しく体を抱えて素早く爪切りを行いましょう。

猫に嫌な思いをさせない

爪切りをすることは大切ですが、猫に嫌な思いをさせることなく爪切りをすることはさらに重要です。

本記事でも2人で爪切りを行うことや洗濯ネットに入れて爪切りすることを紹介しました。

しかし、猫がストレスに感じながら無理やり行っている場合は、爪切りに対して嫌な思いをしているかもしれません。

猫は拘束されることに対してストレスを感じやすい動物であるため、爪切りが嫌な記憶として覚えてしまうと、次回から爪切りが難しくなるでしょう。

そのため、猫を落ち着かせて穏やかな雰囲気にスムーズに爪切りを終えてください。

集中して爪切りする

猫の爪切りをする際は、猫の爪の構造について理解し、スムーズに行うことが重要です。

焦らずスムーズに行うためにも、指を押さえて爪を出しながら適切に爪切りを行なってください。

爪切りの途中に威嚇されると驚くかもしれませんが、驚いてしまうと猫を怪我させてしまうかもしれないため気をつけましょう。

爪切りに時間をかけてしまうと、猫の気が変わり、爪を引っ込めて爪切りに対して消極的になります。そのため、爪切りの際は集中してスムーズに行いましょう。

子猫に爪切りする方法

子猫も爪切りが必要です。初めて爪切りをする際は、飼い主様だけでなく子猫も緊張しています。

怪我させないためにも子猫の爪切り方法について理解しておかなければいけません。以下では、子猫に爪切りする方法について解説します。

リラックスさせる

まずは、子猫にリラックスしてもらうことが重要です。リラックスしてもらうためにも、子猫を抱っこして落ち着ける姿勢を取らせます。

抱っこしてリラックスしている際は、爪切りを隠しておきましょう。

抱っこして子猫が落ち着いた様子であれば、優しく足を持って親指で肉球を軽く押してマッサージしてあげてください。

マッサージの際に爪が現れることを確認し、爪の出し入れがしにくければ肉球を何度も押して練習してみましょう。

爪の先をちょっと切る

子猫が動いたり、暴れたりしないように体をしっかり支え、爪の先端の1.5ミリほど白い部分を切ります。

爪を出して尖っている部分だけを少しだけ切りましょう。

もし子猫が嫌がっているようであれば、無理して1度に全部爪を切るのではなく、中断してください。子猫が落ち着いて爪切りができそうであれば、他の爪も切ってみましょう。

猫の爪切りは必要か？

室内飼いの猫の場合、爪切りは必要です。

外で生活している猫は、木や塀を登る時や、狩りをする時に自分の意思で爪を出して利用します。

生活の中で自然と爪が削れますし、人間と暮らしているわけではないので誰かを傷つけることもなく、爪切りが必要ありません。

一方、飼育されている猫の多くは日常的に爪を使うことがなく、自然に削れることがありません。

人間と生活する中で、人間や同居猫などを傷つけないことも大切です。爪の長さを適正に保ち、尖った部分を整える定期的な爪切りケアが必要なのです。

猫の爪の特徴

猫の爪は、玉ねぎのようにいくつかの層に分かれています。

外側へいくほど古い層です。普段は、肉球の間に包まれているため爪は見えていません。通常、猫の爪は物をつかむ時に出てくる仕組みになっています。

内側には血管や神経が通っているため、爪切りの際には根元まで切りすぎない注意が必要です。

猫の爪を伸ばしっぱなしにすると

猫の爪を伸ばしっぱなしにするリスクは主に２つあります。まず、飼い主様などの人間や同居猫などを傷つけてしまうことです。

とくに人間は「猫ひっかき病」や「パスツレラ症」などの感染症にかかる可能性があり、最悪の場合は命に関わるため大変危険です。次に、猫自身に危険が及ぶ可能性もあります。

爪が伸びすぎると、お家の中のカーペットや家具などに引っ掛かり、爪が折れるなどの事故につながります。

猫は爪が引っかかるとパニックを起こすこともあり、怪我が爪だけにとどまらずに他の部位も傷つけてしまうかもしれません。

巻き爪になり、猫自身の肉球を傷つけることもあります。そのため、飼い猫では爪切りのケアが必要です。

爪切りと爪とぎは違う

「我が家の猫は自分で爪とぎをしているから、爪切りの必要はないだろう」そう考える飼い主様もいらっしゃるかもしれません。

しかし、爪切りと爪とぎは役割が違うので、爪とぎをしている場合でも爪切りをする必要があります。爪とぎの役割は、古い爪を研ぎ新しい爪を出すことです。

新しい爪の先はとがっており、布に引っかかったり飼い主様を傷つけたりする可能性があります。そのため、爪切りで鋭い爪を整えてあげてください。

猫の爪切りの頻度は月に1回

爪切りの頻度は、個体差、ライフスタイルや年齢などにより一概にはいえません。成猫の場合、概ね1カ月に1度は行いましょう。

1カ月に1度のタイミングで数ミリ以上伸びている場合は、もう少しこまめなケアが必要かもしれません。

高齢になると活動性が落ち自分で爪とぎをしなくなるため、2週間に1度爪の伸びすぎをチェックすると良いでしょう。

子猫の時は、爪の出し入れのコントロールが上手にできず、爪が出しっぱなしになることが多くなります。

遊んでいる時に爪がどこかに引っ掛かり危険なため、こまめに切るようにしましょう。子猫の時から日常で爪切りに慣れてもらうと、成長後も抵抗なく簡単に爪切りができます。

猫の爪切りに必要なアイテム

猫の爪切りをする際は、人間用のアイテムでなく必ず猫用にアイテムを使用しなければいけません。

猫の爪切りに必要なアイテムについて、以下で説明します。

爪切り

爪切りは、猫専用のものを購入しましょう。人間の爪切りでは上手に切れず、愛猫の爪を痛めてしまいます。

猫の爪切りには、ハサミ式とギロチン式があります。各爪切りのタイプにより特性が違うため、使いやすいものを選びましょう。

ハサミ式の爪切り

ハサミ式の爪切りは紙切り用ハサミと同じように使用できます。基本的には文具用のはさみと同じものなので、初めて猫の爪切りをする方におすすめです。

半円状にくぼんだ刃先に爪を当ててカットしましょう。比較的爪が柔らかい子猫の爪切りに適しています。ただし、爪を切る力が強くないため、爪が硬い場合には注意が必要です。

ギロチン式の爪切り

ギロチン式は、ギロチンの穴に爪を通しハンドルを握って爪を切ります。切断する際に均等に力が入るため、爪が割れにくく硬い爪も切ることが可能です。

動物病院ではギロチン式の爪切りが頻繁に使用されています。ギロチンの穴が成猫のサイズになっているため子猫だと深爪になる恐れがあります。

ニッパー式の爪切り

ニッパー式の爪切りは、工具のニッパーと同じような形式の爪切りです。均等な力で猫の爪を切れるため、猫の太い爪や巻き爪も切りやすいでしょう。

ただし、ニッパー式の爪切りはよく切れるため、切りすぎて猫に怪我をさせないように気をつけてください。

ピコック式の爪切り

ピコック式の爪切りは、ハサミ式の爪切りのように爪を葉に添わせて、ギロチン式の爪切りのようにグリップを握って切る爪切りです。

爪を切るときに出る音も小さいため、猫にとってもストレスが少ないでしょう。

しかし、ピコック式の爪切りは深爪防止装置がついていないため、初めて爪切りする方には向いていません。

ご褒美

爪を切る前に猫を落ち着かせるために爪切り後のご褒美として、猫のお気に入りのおやつやおもちゃを用意しましょう。

ご褒美をあたえることで、爪切り＝良いことと覚える猫も多いです。苦手なこと、嫌なことをご褒美と結び付けて学習させることで、苦手意識が軽減されていきます。

止血アイテム

いつもは大人しく切らせてくれていても、ふとした時に爪を深く切ってしまい出血することがあります。

出血してしまった場合に備えて、事前にガーゼやコットンを用意しておきましょう。また、ティッシュでも代用できます。

洗濯ネットやタオル

猫が暴れてしまうと安全に爪を切れません。

猫が暴れたり、落ち着かせたりする際に活躍するのが洗濯ネットです。猫は狭いところが好きなので、洗濯ネットに入るとたいてい大人しくなります。

猫の身体がすっぽり入る大きさで、網目の粗すぎないものを選びましょう。

猫の爪を切る際の注意点

爪切りの時は、猫が爪切りを嫌いにならないようにいくつかの注意が必要です。

痛みを感じる部分まで切る、無理におさえつけるなどの行為をすると、爪切りが恐怖体験になります。

爪切りに対して恐怖を抱くようになると、今後落ち着いて爪切りをするのは困難です。爪切りで猫が大きなショックを受けないために、具体的な注意点をお伝えします。

爪を切っていい範囲

猫の爪は、外側が白く、内側にピンクの部分があります。切っていい爪は、外側の白い部分です。

内側のピンクの部分は「クイック」といい、血管や神経が通る部分です。血管を切ると、猫は違和感や痛みを持ち爪切りが嫌いになります。

神経や血管はクイックの中ちょうどで収まるわけではなく、2～3ミリは伸びていることがあります。

上記で説明したとおり、ピンクの部分から2～3ミリまでを目標に爪切りを行いましょう。爪から出血した場合、ガーゼで押さえて止血します。爪からいくら出血しても、猫の命に関わるようなことはありません。

焦らずに1分くらい押さえてみて、まだ出血するようであればまた1分くらい押さえましょう。

市販の止血剤を事前に入手できている場合、しっかりガーゼで押さえたあとに使用してください。出血が続いている時に止血剤を使っても流れてしまって、うまく止血ができません。

猫の爪切りでしてはいけない行為

猫の爪切りを行う上で、猫にとって悪影響な行為もあります。以下で、猫にしてはいけない行為について説明します。

嫌がる猫を力づくで押さえつける

爪切りの時、嫌がる猫を力づくで押さえつけるのは絶対にしてはいけない行為です。

猫は押さえつけられることに強く恐怖を感じるため、飼い主様を攻撃してでも逃げようとして双方の怪我につながる可能性が考えられます。

遊んでいる時などの興奮時も避け、昼寝をしていたりまどろんでいたりする時に行いましょう。

爪切りに時間をかける

爪切り自体に時間をかけるのもＮＧです。長時間爪切りをされると猫のイライラやストレスが溜まり爆発します。

飼い主様が大きな声で「じっとして！」「すぐ終わるから我慢して！」などと声掛けをすると、いつもと違う声のトーンに猫が焦りを感じます。落ち着いて普段通りに声をかけましょう。

猫の爪切りは全体の流れを通して、猫が嫌がったらいったんやめる、という気持ちが必要です。飼い主様自身に時間や心の余裕が無い時は避ける方が良いでしょう。

爪抜き

爪切りに手間がかかるため、爪抜きを検討される方もいるかもしれません。しかし、爪抜きは絶対にしてはいけません。

爪とぎは猫にとって本能的な行動で、ストレス発散や気持ちを落ち着かせる行動でもあります。そのため、爪抜きで爪とぎができなくなると大きなストレスを招くでしょう。

また、猫の爪の根元には血管や神経が通っていて、抜いてしまうと激痛が走ります。爪があると室内猫の場合、家具を引っ掻いて傷をつけてしまう可能性もあります。

しかし、猫の爪を抜いてしまうと、砂がかけなくなるため排泄処理が行えません。

元々ある爪をあえて抜く行為は、しつけの一環として行う方もいますが、避難の声が相次いでいる行為です。

血が出たときの対処法

もし爪を切りすぎて、爪の先端から血が出てしまったら慌てずにガーゼを当てましょう。3～5分間ガーゼで圧迫止血を行います。

止血する際は、ガーゼで出血部位をこすらないように注意してください。深爪専用の止血剤を持っている場合は、止血剤の粉を深爪した断面に強く押しつけるとガーゼだけで止血するよりも早く血が止まります。

どうしても難しい場合は病院へ

色々と工夫をしても、なかなか爪切りをさせてくれない猫も多くいます。

飼い主様が何度も無理にトライすることで、猫が爪切りを大嫌いになり、爪切りを見ただけで逃げるようになることもあります。そうなる前に、動物病院などで相談して愛猫にとって良い方法を模索しましょう。

猫の爪切りに関してのお悩み

猫を飼っている方が普段抱えている爪切りに関するお悩みについて、以下で説明します。

触れられることを嫌がる猫の場合はどうするか

触れられることが苦手な猫は、爪切りのために抱っこをすることにも耐えられません。

抱っこや、撫でられることが苦手な猫に対しては、はじめから自宅で爪切りは諦めることをおすすめします。動物病院や、ペットサロンで爪を切ってもらう依頼をしましょう。

人間用の爪切りでは切れないのか

人間用の爪切りも、使用できます。しかし、爪を当てる位置がずれてしまうと、割れてしまう可能性もあります。

爪切りに失敗すると、猫にとって嫌な記憶となり、次回からの爪切りがより困難なものになるでしょう。可能であれば、猫用の物を使用しましょう。

爪切りをしていれば爪研ぎは必要ない？

猫の爪研ぎ用品は、本来、猫の爪切りをするための道具ではありません。しかし、ストレス発散のために、爪研ぎ用品は必要です。

爪研ぎはキャットタワーに付属しているものや、縦型のものなどが販売されています。

はじめは、またたびの匂いなどを付着させて、遊んでもいい場所であることを覚えさせてください。

焦らずに猫の爪切りを

猫にとって、爪は触れられたくない部分です。爪切りが嫌いなのは当たり前なので、焦らずに落ち着いて慣らしましょう。

痛みや不快を感じなければ、猫は「爪切りはそれほど怖いことではなく、おやつをもらえてラッキーな時間」と覚えてくれます。

実際におやつ欲しさに爪切りをせがむ猫もいるため、飼い主様との信頼関係を築きながら少しずつ行うと良いでしょう。

大好きなペットにはいつまでも元気でいてほしいですが、いつか必ずお別れの時がやってきます。

いざその時が来ると、急な悲しみで冷静な判断ができなくなることもあります。そのため、ペットが元気なうちから、ペットの看取りや葬儀などをどうするのかを考えておくことで、後悔のない最期の時を過ごせるでしょう。

また、悔いなくきちんとペットとお別れをすることは、その後のペットロスの緩和にもつながります。