「ペットの犬を留守番させなきゃいけないけど、どのくらいなら留守番できるのだろう」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。仕事や予定でどうしても留守番させないといけない際、愛犬が不安がっていないか心配になりますよね。
本記事では、犬が留守番できる時間の長さや、安全な留守番の方法を徹底解説します。愛犬も飼い主様も安心して留守番できるよう、家の環境や犬との関わり方について見直していきましょう。
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目次
犬が留守番できる時間
犬が留守番できる時間は、犬の年齢やトレーニング状況、健康面によって異なります。「愛犬がどの位留守番できるのかわからない」という方は、以下に紹介する時間を参考にしてみてください。
トレーニングをすれば10時間
犬が留守番できる時間は、最長で10時間程度です。ただし、10時間の留守番は、トイレのしつけが済んでおり、留守番への耐性がついている犬に限ります。
ストレスを抱え過ぎずに、安全な状態で長い間留守番してもらうには、以下の点が関わってきます。
- 排泄のリズムとトイレのしつけができているか
- 留守番の訓練が適切にできているか
- 犬の性格
マイペースな犬の場合、留守番の訓練も比較的スムーズにこなせるでしょう。一方、甘えん坊で寂しがりな犬の場合は、よりしっかり訓練を行う必要があります。
子犬は2〜3時間
子犬の場合、留守番はできて2~3時間です。長時間の留守番ができない理由は、食事のタイミングとトイレトレーニングにあります。
生後6ヶ月以下の子犬は、消化機能が発達し切っていないため、胃腸に負担を与えないよう、1日の食事を3回以上に分ける必要があるのです。
また、子犬は大体3~5時間おきに排泄のリズムがあり、トイレトレーニングも済んでいないことが多くあります。長時間でなくとも、子犬時の留守番は慎重に行いましょう。
シニア犬は4〜5時間
シニア犬の場合は、4~5時間の留守番が限界になります。成犬の時よりも長時間の留守番ができない理由は、身体の衰えです。
シニア犬は、老いによって徐々に身体が不自由になり、排泄のリズムも成犬時より短くなります。したがって、飼い主様が長時間いなくなるという状況に、不安を抱きやすくなるのです。
長時間家を留守にしなければならない場合は、ペットシッターの導入など、シニア犬の補助ができ、愛犬が不安にならない対策を施しましょう。
怪我や病気をしている時は留守番させない
長時間の留守番が可能な成犬であっても、怪我や病気をしている際は留守番させないでください。家を出る時に調子が落ち着いていても、留守番中に容体が悪化する危険性があるためです。
どうしても怪我や病気中の愛犬を留守番させなければいけない際は、かかりつけの動物病院に相談するなど、突然の病状悪化に備える必要があります。
犬が安心して留守番できる環境
愛犬を長い間留守番させる場合、犬だけでも安心して過ごせる環境作りが重要です。愛犬も飼い主様も安心できる、安全な環境に整えましょう。
安全な場所を確保する
愛犬を留守番させる時には、家の中を安全な場所にすることが大切です。エアコンなどを利用して室温を整え、可能であればサークルやケージの中で過ごさせましょう。
ケージに入れず、部屋の中でフリーに過ごさせる場合、火事や事故の原因になりえる電気ケーブルや誤飲するものは置かないようにしてください。首輪も、足や口に引っかかって首が締まらないサイズの物にしておきましょう。
勝手に部屋の外に出ないよう、扉や窓は鍵までしっかり閉めておくようにしてください。
留守番中の娯楽を用意する
留守番中、愛犬の退屈や寂しい気持ちを紛らわせられるよう、娯楽を用意しておくこともおすすめです。
愛犬がひとり遊びできるおもちゃのほか、テレビやラジオから流れる音も、犬の不安解消につながります。明るい音楽やおもちゃで、愛犬がひとりでも楽しく過ごせるようにしましょう。
また、留守番中にひとり遊びができるよう、普段からおもちゃでのひとり遊びを練習させておくのも大切です。
飼い主のにおいを残す
また、留守番中の愛犬の寂しさを解消させるには、飼い主様の匂いを残していくのも有効です。飼い主様のシャツやタオルをあえて置いていくことで、飼い主様の匂いを感じられ、リラックスして留守番の時間を過ごせます。
特に、飼い主様が大好きで、寂しがりや甘えん坊な性格の愛犬には、おすすめの方法です。犬がひとりの時間を落ち着いて過ごせるよう、環境を整えてあげましょう。
犬を留守番に慣れさせる方法
どんなに安全な環境を整えても、いきなり長時間落ち着いて留守番できるわけではありません。
少しずつ犬ひとりの時間に慣れさせることで、犬だけでもリラックスして過ごせるようになります。
短時間の留守番からさせる
犬ひとりでの留守番は、短時間から慣れさせるようにしましょう。30分間ひとりで過ごせたら次は1時間、1時間過ごせたら2時間というように、段階的に時間を延ばしていくのが理想的です。
初めての留守番は、どんなにひとり遊びが得意な犬でも、ストレスがかかるものです。いきなり長時間ひとりで過ごさせることはせず、ゆっくり日数をかけて、留守番の状態に慣れさせるようにしてください。
日頃から適度な距離をとる
また、いずれ犬ひとりで留守番させなければいけないと分かっている場合は、日頃から適度な距離をとって接するのも大切です。距離が近すぎると、離れた時に寂しがる気持ちが大きくなり、留守番に慣れるのが難しくなります。
飼い主様との信頼関係をきちんと構築した上で、普段の生活から、飼い主様と犬がそれぞれに過ごす時間を作っておきましょう。
ペットカメラで様子を見ながら留守番させる
留守番中の愛犬が寂しがっていないか、粗相をしていないか心配な飼い主様もいらっしゃるでしょう。外出中に愛犬がどのように過ごしているか確認するには、ペットカメラの活用がおすすめです。
ペットカメラを部屋に設置することで、留守番中のペットの様子を確認することができます。またカメラによっては、おやつを出せる機能がついていることもあるため、留守番中の愛犬の楽しみを増やすことも可能です。
犬を留守番させる際に注意すべきこと
犬を留守番させる際は、起こりうることを想定しておかなければなりません。特に注意しておくべきことは以下の2点です。
病気や怪我
犬は留守番中に、誤飲誤食をする可能性があります。危険なものや小さなものは、外出前に片付けるようにしてください。特に薬品を低い位置に置くのは避けましょう。
ゴミ箱を漁って誤飲誤食をする場合もあるため、犬の行動範囲から離れた場所にゴミ箱を移動してください。
また、留守番中のストレスから分離不安症になることもあります。分離不安症とは、飼い主様と長時間離れることで、極度の不安を感じる状態です。
無駄吠えや破壊行動などの症状があるため、普段から犬と適切な距離を保ち、留守番中でも不安を感じさせないようにしましょう。なお、老犬を留守番させる際の注意点は、以下のリンク先も参考にしてください。
関連記事:老犬をお留守番させる際の不安要素とは?対策方法も併せて紹介
いたずらによる事故
犬が留守番中にいたずらをすることもあります。ティッシュの中身をすべて出したり、シーツを引き裂いたり、物をひっくり返したりするのはよくある例です。
このようないたずらは大抵大事には至りませんが、なかには事故につながるいたずらもあります。例えば電源コードをかじったり、ガスコンロをいじったりすると大変危険です。
火災につながるおそれがあるため、外出前に対策をしておきましょう。電子機器にロックをかけたり、プラグを抜いておいたりしておけば安心です。またガスの元栓を閉めて、周辺に燃えやすいものを置かないようにすることも重要です。
犬の留守番を成功させるポイント
犬の留守番を成功させるポイントとしては、以下があります。
トレーニングで慣れさせる
いきなり長時間の留守番をさせてもうまくいかないことが多いでしょう。そのため、まずは短時間の留守番から慣れさせるのがおすすめです。最初は10分程度の外出を繰り返し、飼い主様がすぐに返ってくるのを覚えてもらいます。
その後、少しずつ外出時間を増やします。慣れてきたら3時間程度の留守番をさせてみるとよいでしょう。このトレーニングは生後3ヵ月頃から始めるのが最適で、うまくいけば10時間以上の留守番ができることもあります。
普段から犬と適切な距離で接する
普段一緒にいる時間が長すぎると、離れた際にストレスを感じやすくなり、先ほど説明した分離不安症になるおそれもあります。日常でもケージで過ごす時間を定期的に作り、適切な距離を保つことが大切です。
また、外出の際は犬を玄関まで連れて行ったり声をかけたりせず、さり気なく出て行くようにしましょう。帰宅した際、犬が寄ってきたとしても過剰に構ったりせず、自然に振る舞うようにしてください。
一人遊びをできるようにする
一人遊びが得意な犬は留守番も得意な傾向にあるため、一人遊びを覚えてもらいましょう。例えば、犬は穴を掘る一人遊びを好むため、穴掘りに似た遊びができる知育玩具を使うのがおすすめです。
ものを噛むのも不安解消になります。噛み心地を楽しむおもちゃや音が鳴るおもちゃなどを活用しましょう。
なお、一人遊び用のおもちゃにはさまざまなものがありますが、犬が使い方を理解できない場合もあります。普段からおもちゃで一緒に遊んで使い方を教えておき、留守番の際も犬だけで遊べるようにしておきましょう。
まとめ
本記事では、犬が留守番できる時間はどのくらいなのか、留守番に慣れてもらうためにはどのような対策をすれば良いのかについて解説しました。
飼い主様と離れる状況は、犬にとってストレスのかかる環境です。犬が安心して過ごせるよう部屋を整え、安全に留守番できるようにしましょう。