最近ではよく服を着た犬が目立ちますが、被毛があるのに服を着せる意味はあるのか疑問に思うでしょう。また、犬は服を着ることでストレスを感じないのか気になるでしょう。
本記事は、犬に服は必要なのかということや、着せるメリットとデメリットについて紹介します。さらに、犬の服選びのコツや注意点も掲載しているので、愛犬の服の購入を検討している飼い主様も必見の内容となっております。
目次
犬に服は必要か
初めに、犬に服は本当に必要なのか紹介します。被毛がある犬は、服を着る意味がないイメージがあり、飼い主様がおしゃれをさせたいためだけに着せられていると感じる方も多いでしょう。
しかし、犬種によっては服を着たほうが良い場合もあるのです。犬の服はおしゃれをする目的だけではなく、温度調節などの機能も果たします。季節や状況によっては、服を着たほうが快適に過ごせる犬もいるのです。
体温調節の観点から服を着せたほうが良い犬は以下になります。
- シングルコートの犬
- 短毛種
- 小型犬
- 子犬・シニア犬
犬に服を着せるメリット
以下では、犬に服を着せるメリットを紹介します。犬の服は単におしゃれをする目的だけではなく、体温調節などの機能面を目的としている場合もあるのです。犬の服の便利な面をチェックしてみましょう。
夏の暑さ・冬の寒さから身を守る
犬は人間のように汗をかいて体温調節することができないため、犬種によっては服を着させた方が良い場合もあります。
- 短毛種
- 体重が10キロ以下の小型犬・室内犬
- 子犬・シニア犬
上記の犬は被毛だけでは十分に体温調節ができていないかもしれません。犬用の服には、冷感・防寒機能を果たすアイテムもあるため、うまく取り入れて体温調節をサポートしてあげましょう。
蚊・ノミ・ダニ対策
犬の服の中には、接触忌避防虫加工生地が使用されているアイテムもあり、蚊・ノミ・ダニ予防ができます。犬はノミやダニに寄生されると、皮膚炎を起こしたり、感染症にかかったりする場合もあるのです。
薬を服用して、さらに虫防止の服を着せることで、ノミやダニ、蚊などの外敵から愛犬を守ることができます。また、アレルギーやアトピー持ちの犬に服を着せることで、皮膚炎の感染予防にもなります。
他にも、病気や治療中で薬を塗布している犬が薬を舐めないようにするために、服を着せることも効果的でしょう。
雨の日に濡れない服もある
犬用の服には、レインコートもあります。雨の日の散歩は、帰ってきた後全身を拭いてあげないといけないため、飼い主様も大変です。また、濡れたまま放置してしまうと、体が冷え血行が悪くなり、ウイルス性の病気を引き起こすかもしれません。
丈夫なイメージのある犬ですが、雨に濡れることで病気や体臭がきつくなったり、皮膚炎の原因になったりしますから、レインコートでそういったリスクを減らしましょう。
犬用のレインコートは体全体を守るアイテムから、背中だけ覆うアイテムがあるので、愛犬が嫌がらないものを見つけてあげてください。
犬に服を着せるデメリット
続いて、犬に服を着せることで生まれるデメリットを紹介します。被毛がある犬にとって、服を着ることは自然なことではありません。そのため、当然デメリットも出てくるのです。以下のデメリットも考慮したうえで、服を着せるのか決めましょう。
静電気が起きやすい
乾燥する冬場は、人間よりも犬の方が静電気を溜めやすいです。化学繊維が使われた服を着せると、より静電気が発生しやすく愛犬に不快を与えさせてしまいます。
全身被毛で覆われており、さらに服を着せると、なかなか放電させることができずに多くの静電気を溜めてしまうのです。
静電気は、ダニの死骸やハウスダストの原因物質を引き寄せてしまったり、痛みが生じたりするため、犬にとっても天敵です。それでも、服を着せたい場合は、部屋の湿度を40~60%にしたり、霧吹きで水分をかけたりしてあげると静電気対策ができます。
毛玉の原因になる
乾燥した冬場は服を着せることで静電気を発生させやすくしてしまい、その影響で毛玉ができやすくなります。化学繊維を使用した服は特に静電気を起こしやすいで必然的に毛玉もできやすくなるのです。
また、服と被毛が擦れることで毛玉もできます。短毛種よりも長毛種の方ができやすいので、こまめにブラッシングをしてあげましょう。毛玉を放置すると、汚れが溜まり、寄生虫が発生し皮膚炎・皮膚病を引き起こしますから注意が必要です。
ストレスを与えてしまう
服を嫌がる犬に無理やり着させようとしても、ストレスを与えてしまいます。また、着ることに慣れている犬でも、本来服を着る動物ではありませんから、長時間の着用はストレスなります。
他にも、体温調節を目的に服を着せたとしても、暑すぎる可能性もあります。自分で服を脱ぐことができませんから、身体を触れたりして犬の体温が熱くなりすぎていないかこまめにチェックしてあげてください。
最初は大半の犬が服を着ることに抵抗しますが、徐々に慣れていきます。しかし、どうしても服を着ることになれない犬もいますから、そのような場合は服を無理やり着させないようにしましょう。
犬の服を選ぶポイント
犬は服を着ることに慣れていないため、いかにストレスを与えずに身に着けさせることが重要となります。以下で紹介する項目を取り入れ、快適な犬用の服を選んであげましょう。
サイズが重要
犬の服にはサイズ規定がありませんから、S・M・L表記だったとしてもブランドごとにサイズが異なります。また、サイズが合わない服を着用することは、犬にとってもストレスなりますから、身体にフィットする服を選ぶことが重要です。
犬の背丈・首周り・胴回りのサイズと、犬種・体重を考慮すると、最適なサイズの服を選ぶことができます。通販での購入は、初めての服選びでは不向きなため、ペット用品専門店など、実店舗で直接見て購入してください。
求める機能性から選ぶ
犬の服には、以下のような機能を持っているアイテムがあります。
- 紫外線防止
- 防寒・冷感
- 防蚊・防虫
- 術後用
- 抜け毛散乱防止
- 防水
服を着せたい理由に合う機能面を持つ服を選び、愛犬に快適な生活をさせてあげましょう。また、術後やケガの治療中で犬用の服を着せたい場合は、めくれあがらないように身体に適度にフィットするつなぎタイプが適しています。
犬が心地よく着られる服か
犬は本来服を着る動物ではないため、いかにストレスなく着用させられるのかが重要なポイントとなります。
例えば、よく動く活発な犬には動きにくくなる固い素材の服は不向きです。長毛種で静電気や毛玉ができやすい犬には、化学繊維使用した服は控えたほうが良いでしょう。また、フリフリのレースなどの装飾を嫌う犬もいます。
犬にも服の好みがあるので、見た目だけで選ぶと失敗する可能性が高まります。
利用するシーンに合った服を選ぶ
犬の服を選ぶときは、飼い主様が犬に着せたいシーンに応じた服を選びましょう。愛犬をよくアウトドアに連れていくのであれば、防水・防虫機能のある服がおすすめです。
また、ドッグカフェや公共機関を利用するために、抜け毛対策として服を着せたいのであれば袖まである服が良いでしょう。しかし、布面が多い服や分厚い服ほど犬は違和感を得るため、長時間着せっぱなしにすることは控えましょう。
メリット・デメリットを把握し愛犬に服を着せよう
本記事では、犬に服が必要なのか、着させた際のメリットとデメリットについて紹介しました。被毛のある犬ですが、状況や目的によっては服を着せることがメリットとなります。しかし、デメリットもあるため、必要知識を取り入れたうえで服を着用させてください。