「犬もストレスが溜まるのだろうか」と心配している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私たち人間と同様に犬も日々の生活の中でストレスを感じる瞬間があります。言葉で伝えられない代わりに、仕草や行動でストレスサインを出しているのです。

本記事では、犬のストレスサインやストレスの原因、解消方法について解説していきます。

犬のストレスとは

犬のストレスとは

犬もストレスを感じると、心身ともに体調を崩します。ストレスの原因は気温の変化や生活、精神的な要因など多種多様です。

ストレスから重大な病気に発展することもあるため、決して侮ってはいけません。愛犬のストレス原因を探りつつ、解消できるものであるか見極めていきましょう。

気温の変化によるストレス

犬は品種によって被毛の長さが異なり、気温の変化に対する耐性も異なります。急な気温の上昇や下降、室内の温度変換による刺激が不快でストレスを感じてしまう個体も多いでしょう。

近年の異常気象で体調を崩す人間が多いように、犬も気温の変化によってストレスを感じ体調を崩してしまいます。室内で犬を飼育している場合は、室温を適切な温度に保つことを心がけましょう。

生活に対するストレス

花火などの大きな音や明るすぎる照明などもストレスの原因となります。特に、花火は大きな光や音により恐怖を感じてパニックを起こす犬もいるでしょう。

花火の多い夏などに留守番をさせる場合は、パニック症の対策が必要です。ほかにも、不衛生な寝床やトイレ、汚い水などもストレスの原因となります。

ひどい場合は睡眠不足や食欲不振になりかねません。ストレスを軽減させるため、常に愛犬の居場所を快適に保つようにしてください。

精神的なストレス

飼い主様の生活環境の変化により、精神的なストレスを受けることもあります。例えば、出産による新たな家族の誕生や引っ越しは犬にとって自身の環境が変わることと同じです。

生活スタイルが変わり、長時間の留守番や新しいルールなどが決められると分離不安や息苦しさを感じてしまいます。

寂しがり屋な犬を何時間も留守番させ、好奇心旺盛な犬に遊びを制限するルールを強いるようなものです。新しい生活に必要だからといって、心理的に愛犬には苦手だと思うルールは作らないほうが賢明でしょう。

ちなみに、飼い主様のいらつきも犬にとってネガティブな感情を引き起こすストレス反応になりかねません。愛犬といるときは、ネガティブな感情をあまり表に出さないように気をつけましょう。

犬のストレスサイン

犬のストレスサイン

犬のストレスサインは些細な仕草に現れています。以下のストレスサインも含め、すべてのサインを日々見逃さないように気をつけましょう。

体をかきむしる

後ろ足で首のあたりをかきむしることが多くなったら、ストレスを感じているサインです。不安や緊張、葛藤を感じると犬は体をかきむしります。

首のあたりの皮膚が過剰に炎症を起こしている場合は、ストレスの度合いが高いといえるでしょう。他にも、あくびしている場合もストレスを感じているサインです。

体を何度も舐める

手足など体の一部を何度も舐める行為は、ストレスが溜まっているサインといえます。手足が異様に赤い場合は、体を何度も舐めている可能性が高いです。

退屈で舐めていることが多いため、留守番時間が長くないかチェックしてみてください。他にも食欲が低下し、尻尾や手足を噛むなどの自傷行為を行うことがあります。

活動量の低下

いつもよりも活動量が明らかに低下し、睡眠時間が異様に増えている場合は危険信号です。神経質で寂しがりやな性格の犬は、血尿や嘔吐までに発展してしまうことがあります。重度の病気が隠れている可能性もあるため、動物病院を受診してください。

犬のストレスサインに関する注意点

犬のストレスサインに関する注意点

犬のストレスサインは軽度なものから重度なものまであります。第一にストレスサインを見逃さないことが注意点になりますが、以下のような状況になった場合は、速やかに動物病院を受診してください。

体調不良を起こした場合はストレスが高い

嘔吐や血尿など、体調不良を起こした場合はストレスが極めて高い状態です。すぐに動物病院を受診し、獣医師に診てもらいましょう。

ストレス性の病気を起こしている場合もあるため、注意してください。軽度の下痢や嘔吐もストレスが原因の場合があります。決して侮らず、ストレスの原因を見つけることが大切です。

他人や他犬を傷つける場合もある

ストレスが溜まっている犬は、威嚇や噛みつくなど攻撃的な行動をすることもあります。鼻にシワを寄せ唸る様子を見せることが多くなると、ストレス要因が大きいと考えてください。

他人や他犬を傷つけてしまう恐れがあるため、問題行動が多い場合は散歩を控えましょう。しかし、控えすぎも帰って運動不足になり良くないため、ストレスの原因がわからない場合は獣医師に相談してみてください。

犬のストレス解消方法おすすめ3選

犬のストレス解消方法おすすめ3選

すべての犬種とはいきませんが、犬のストレスを解消するおすすめの方法を3つ紹介します。犬の健康を保つためにもストレス解消は大切です。

以下のストレス解消法を参考にして、愛犬のストレスに対する悩みに対処してください。工夫すれば、一時的なものではなく、今後とも使える対処法となるでしょう。

噛むおもちゃをあげる

犬用のガムや噛むおもちゃを与え、ストレス解消を図る方法があります。噛むことで、犬のストレスが発散されるのです。

例えば、犬の歯が欠けない程度の硬さを持つガムやおもちゃを与えてください。食事やおやつ、ドッグフードを硬めのものにするのも良いでしょう。犬の歯も清潔に保てて一石二鳥です。

散歩を増やし運動量を増加させる

犬は運動することでストレスを発散する生き物です。問題行動が見られる場合は別ですが、散歩の回数を増やすことでストレス解消になります。

障害物などのおもちゃを利用した遊びを取り入れるなど、運動不足解消を図るとより効果的です。また、相手に落ち着きをもたらすカーミングシグナルを取り入れることでよりストレス解消に役立ちます。

飼い主様とのスキンシップを増やす

新しい人間やペットを迎えたりしたことで、飼い主様とのコミュニケーションが減るとストレスを感じる犬も多いのです。スキンシップの時間を増やして、一緒にいる時間を大切にしてください。

ブラッシングや体を撫でるなど、簡単なスキンシップを増やしていくことがコツです。愛犬が飼い主様のそばでリラックスし、安心と安全を感じることがストレス解消になります。

愛犬をよく観察してストレスを溜め込まないようにしよう

愛犬をよく観察してストレスを溜め込まないようにしよう

本記事では、犬のストレスサインやストレスの原因、解消方法について解説しました。忙しい毎日に追われていると愛犬のストレスサインを見逃しがちになります。

もし普段と愛犬の様子が違うことに気づいた場合は、ストレスサインを発している可能性が高いです。愛犬は飼い主様の大切なパートナーでもあります。犬のストレスを理解し早めに解消することが大切です。