「うさぎが震えているのは何故だろう」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
うさぎがプルプルと震えている姿は可愛いですが、その影には厄介な病気が隠れていることもあります。本記事では、うさぎの震えの理由や原因となる病気、治療方法について解説していきます。
目次
うさぎが震える理由
うさぎが震える主な理由は、「怪我や病気をしているとき」「運動後や歯ぎしりのとき」「ストレスを感じているとき」です。特に、怪我や病気は放置するとより悪化します。震える理由を知っておくことで、重病の早期発見につながることでしょう。
怪我や病気をしているとき
うさぎは、痛みを我慢し体調不良を隠す習性があるため注意が必要です。そのため、うさぎが震えている場合は、痛みに耐えきれない場合が多いといえます。
持病や疾患があるうさぎはもちろんですが、特に病気にかかっていなくても爪切りでついた小さな傷が膿んでいる場合もあるのです。飼い主様が不審に感じた場合は、動物病院を受診する必要があります。
運動後や歯ぎしりのとき
室内を走り回った後など、運動した直後は震えていることが多いですが、暑さや呼吸を整えるために震えているだけです。
また、コリコリとした歯ぎしりのような音は歯の奥で鳴らす喜びの音です。いずれも自然な現象であり、しばらくすれば震えはおさまるため心配ありません。
ただし、室温が上昇している場合は熱中症のせいで震えている場合があります。歯ぎしりでも苦しそうに体を丸めている場合は異変があったと考え、動物病院を受診しましょう。
ストレスを感じているとき
怒りや怖さ、不安などの感情でストレスを感じているときもうさぎは震えます。知らない人に怯え、足を踏み出しながら怒りながら震えているのです。頭を振り、横に体を揺らしている場合は慢性的なストレスになっている可能性があります。
飼育環境を見直し、振動や音に気をつけてうさぎを飼育することが大切です。心配な場合は、うさぎにとって初めての友人知人はしばらく家に入れないようにしてください。
震えの原因となる病気
震えの原因となる主な病気は、3つあります。手遅れになると、うさぎの命が危ないため、すぐに獣医師に相談しましょう。
熱中症
熱中症で体調を崩したときに身体が震えることがあります。震えのほかに、あえぐような口呼吸やよだれ、耳が赤くなるなどの症状が特徴的です。
熱中症は激しいものだと痙攣を引き起こして重症化する恐れもあります。熱中症になった場合は、水を飲ませて体を冷やしながら動物病院に連れて行きましょう。
胃腸うっ滞
胃腸うっ滞とは、胃腸の動きが良くない又は停滞している状態のことです。誤食やガスが溜まっていることが原因になります。
震え以外にも食欲不振や便の異常(便秘や歪な形など)、お腹の張りなどの症状が特徴的です。震えて元気がなく、食欲も低下している場合は胃腸うっ滞が考えられます。早めに動物病院を受診しましょう。
てんかん
てんかんとは、単なる震えではなく痙攣にあたります。てんかん発作は、起きても5分くらいで戻る病気です。しかし、震えるだけでなく意識喪失も起こる恐ろしい病気でもあります。
原因は、以下です。
- 感染症
- 腎不全
- 殺虫剤による中毒
- 多すぎる抗生剤
なかでも、寄生虫感染は無症状のまま突然死することもあります。非常に危険なため、てんかん発作が起きた場合は速やかに動物病院を受診してください。
うさぎの震えに関する治療法
うさぎの震えに関する主な治療法は、「室温をうさぎの適温に管理する」「適切な食事療法」「動物病院での投薬治療」です。
獣医師による投薬治療は病気に対して大きな有効的治療ですが、ご自宅での環境管理も大切になります。病院と自宅、両方での治療法を行いましょう。
室温をうさぎの適温に管理する
うさぎは28℃から29℃を超えると体温調節が難しくなり、体調不良を引き起こします。そのため、室内温度を18~24℃にして、湿度を40~60%にしましょう。適温にも関わらず体調に変化が現れたら、すぐに動物病院を受診してください。
適切な食事療法
胃腸うっ滞の場合は、牧草を温めて与えるなど適切な食事療法も効果的なため、野菜や果物をバランス良く与えてあげてください。熱中症やてんかんの場合も脱水や栄養不足は良くありません。適量の水と餌を与えることが重要です。
動物病院での投薬治療
熱中症や胃腸うっ滞、てんかん以外にもうさぎの震えには病気のサインが隠れています。低血糖症や低体温症のほか、中毒や感染症の場合もあるでしょう。
いずれの場合も動物病院での適切な投薬治療が欠かせません。動物病院は犬猫専門のクリニックが多いため、うさぎも診察可能な近くの動物病院を日頃からチェックしておくことが大切です。
うさぎの震えに関するQ&A
うさぎの震えに関して、「動物病院へ行く目安は?」「予防方法はないの?」といった疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。動物病院へ行く目安や予防方法を理解しておくことで、いざというときに役に立ちます。
動物病院へ行く目安は?
小刻みな震えがなかなか止まらない場合は、動物病院を受診してください。歯ぎしりの震えであっても、ケージの中で苦しそうに体を丸めていたら病気の可能性があります。
一時的に震えがおさまっても、再び震えることが短時間の間に何度もある場合も要注意です。すぐに動物病院を受診し獣医師に診てもらわなければならないでしょう。
予防方法はないの?
震えの予防方法は症状により異なります。例えばストレスが原因の場合、抱っこをするなどしてリラックスさせることが大切です。
また歯の伸びすぎや皮膚炎による怪我の場合は、定期的に歯や手足などうさぎの身体全身を観察しておきましょう。
熱中症にならないためには、室温管理はもちろん、冷感マットの使用や直射日光を避ける対策などを行ってください。
うさぎの全身を観察して震えによる危険サインを見逃さないようにしよう
本記事では、うさぎの震えの理由や原因となる病気、治療方法について解説しました。うさぎは声が出せない代わりに、全身を使って異常を知らせてきます。
飼い主様はうさぎの異常を見逃さないように、毎日のようにうさぎの様子を観察しておくことが大切です。ペットであるうさぎの健康を考えて、日々注意深く観察しながら過ごしましょう。