「最近愛犬のフケが多いけど病気かな」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

犬も人間と同じくフケが出ることはあります。しかし、目立つくらいフケの量が多いと皮膚病か何かと心配になるでしょう。

本記事では、犬のフケの原因や皮膚病の可能性、治療方法や予防対策を解説していきます。

そもそもフケとは何か

そもそもフケとは何か

フケとは、古くなった皮膚の細胞角質が剥がれることで発生します。表皮は4つの細胞層からなり、常に新陳代謝を繰り返しているのです。

細胞層は下から徐々に上へと押し上げられます。そして、細胞層の一番上の部分にあたる角質細胞までたどり着くと皮膚組織(フケ)が剥がれるのです。

こうした皮膚のターンオーバーは、正常な細胞の入れ替わりであるため特に問題はありません。しかし、皮膚病やストレスなどのトラブルがあるとターンオーバーが早まりフケが増えてしまいます。

犬にフケが発生する原因とは

犬にフケが発生する原因とは

犬にフケが異常に発生する原因としてあげられるのは、以下のような事柄です。

  • 乾燥
  • ストレス
  • 皮膚病
  • シャンプーなどの外的要因

日常生活を送るうえでは避けて通ることができない事柄ばかりになります。原因について深く学び、対応策を考えていきましょう。

乾燥

犬の皮膚は人間と比べて3分の1ほど薄く、乾燥しやすいものです。特に、冬などの空気が乾燥している季節はフケが大量発生しやすくなります。

角質層が水分不足になり皮膚のターンオーバーが早まってしまうのです。また、エアコンなどの暖房器具による乾燥がさらにフケが発生しやすい環境にしています。

秋や冬の乾燥した季節は、特にブラッシングを欠かさずに行ってください。フケが多いと感じた場合は、加湿器を使用するなどの対策を取りましょう。

ストレス

犬は人間よりも毛量が多いため、大量のフケは不愉快に感じます。加えて、恐怖や不安、怒りなどのストレスがあるとフケは増加します。

ストレスで免疫力が低下し、皮膚アレルギーがひどくなる可能性もあるでしょう。乾燥していないのにフケが増えてきた場合は、何が愛犬にストレスを与えているのか探ってみてください。

皮膚病

皮膚病にかかった場合もフケが増えることがあります。例えば、ダニやシラミなどの寄生虫による感染性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、細菌性皮膚炎などあらゆる皮膚病によってフケが増加するのです。

いずれも獣医師による診察が必要不可欠になります。皮膚病が原因のフケだと判明したらすぐに動物病院に連れて行ってあげてください。

シャンプーなどの外的な要因

シャンプーなどの外的な要因が理由でフケが増えている場合もあります。普段から使用しているシャンプーが犬の皮膚に合っておらず、フケを発生させてしまうのです。

急な脱毛や炎症のような皮膚の赤みを見つけた場合はシャンプーなどの外的要因を疑ってください。また、質の良いタンパク質やビタミンなどの不足もフケの原因となります。

質の良い食事は、健康的な皮膚と毛を作り出すものです。フケの増加が見られたときから、普段の食事を健康的なものに変えてみると良いでしょう。

皮膚病の場合による治療方法

皮膚病の場合による治療方法

皮膚病の場合による治療方法には、以下のようなものがあります。

  • 愛犬に合ったシャンプーを使う
  • ストレスの改善策を考える
  • 獣医師の指示に従って投薬を行う

直ぐに実行できるものもあれば、時間をかけるべきものもあるでしょう。焦らずに落ち着いて、愛犬の健康のためにできることをひとつずつ行うことが大切です。

愛犬に合ったシャンプーを使う

シャンプーそのものが原因ではなくても、フケが増加しているときは犬の皮膚を大切に扱わなくてはなりません。今まで使っていたシャンプーから低刺激タイプのシャンプーに変更して、優しく洗ってあげてください。

かかりつけの獣医師に相談して、おすすめのシャンプーを教えてもらうのも良いでしょう。また、愛犬の体質や年齢を考えて、シャンプーの回数を減らしたりすることも大切です。

ストレスの改善策を考える

ストレスが原因でフケが増加している場合は、ストレス要因をなくすことが重要になります。ストレス要因が直ぐにわからない場合は、フケが増え始めたころを思い出してみましょう。

分離不安などの精神的なものなのか、留守番などの身体的なものなのかを見極めることができます。不安が大きい場合は、スキンシップや声をかけることを増やしてみてください。

長い留守番が始まった時期とフケの増加が重なっている場合は、留守番が原因かもしれません。可能な限り早めの帰宅を試みてあげましょう。

獣医師の指示に従って投薬を行う

フケから重大な病気が発見されることもあります。皮膚病がこれ以上悪化しないように、獣医師の指示に従って決められた量の薬を与えるようにしてください。

投薬中に愛犬が異常な反応を示すようになった場合は、すぐに動物病院に連絡して連れていきましょう。たかが皮膚病と侮らずに早めの対応を心がけることが大切です。

フケの大量発生を防ぐ3つの予防対策

フケの大量発生を防ぐ3つの予防対策

フケの大量発生を防ぐ予防対策は、以下の3つになります。

  • バランスの良い健康的な食事を与える
  • 室内を適温かつ清潔に保つ
  • ブラッシングを欠かさない

こうした予防対策を毎日できる限り行っていれば、フケの増加防止に役立つことでしょう。少しずつでも構いません。始められる事柄から始めてみてください。

バランスの良い健康的な食事を与える

バランスの良い健康的な食事は、犬の皮膚にも良い影響を与えます。以下をバランスよく摂取すると良いです。

  • 質の良いタンパク質
  • ビタミン
  • ミネラル
  • 必須脂肪酸
  • 亜鉛

もちろん、普段の食事だけで補うには難しいこともあるでしょう。獣医師と相談して栄養素を補うためのサプリメントを用いるのもおすすめです。

室内を適温かつ清潔に保つ

乾燥しすぎないように室内を適温に保つこともフケの増加予防に役立ちます。

また、空気清浄や掃除は欠かさずに行い、室内を清潔に保ってあげましょう。こまめに室内環境を整えることは、犬の体だけでなく飼い主様の体にも良い影響を与えてくれます。

ブラッシングを欠かさない

皮膚自体の清潔さを保つためにも、日々のブラッシングは欠かさないようにしましょう。その際は皮膚を傷つけないよう、愛犬に適したブラシを選ぶことが大切です。

そのため、今まで使用していたブラシを見直して、よりブラッシングしやすいブラシに変えてみてください。毎日ブラッシングすることで、フケ以外にも愛犬の皮膚の異常に早く気づくことができます。

愛犬のためにフケを撃退しよう

愛犬のためにフケを撃退しよう

本記事では、犬のフケの原因や皮膚病の可能性、治療方法や予防対策について解説しました。大したことのないようなフケでも、後に大きな疾患につながることがあります。

日々愛犬の毛並みを観察して、フケの増加具合を確認してください。いつもよりフケが多いなと思ったら、なるべく早めに獣医師に診せてあげましょう。もし皮膚病にかかっていたら、早い段階で治療しましょう。

COCOペットでは、コラムにて犬の情報を発信しており、愛犬の健康に関する情報を手に入れることができます。犬を飼育する際の強い味方になるため、ぜひ参考にしてください。