犬がいびきをかいていると、「犬がいびきは病気?」「病院に連れて行ったほうがいい?」と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

犬のいびきは、病気が原因の場合もあります。そこで本記事では、犬がいびきをかいた際に病院に連れて行く目安や、いびきの原因について解説します。いびきをかく際の対処法も紹介しているため、最後まで読めば、犬がいびきをかき始めた際に適切に対応できるでしょう。

犬がいびきをかくのはなぜ?

犬がいびきをかくのは、鼻や喉の上気道部が何かしらの理由で狭くなることで起こります。狭くなった上気道を通る空気が、喉の粘膜を振動させ、ブーブーといった低い音を発生させます。

特に寝ているときは、喉の筋肉が緩むため空気の通り道が狭くなるため、どの犬種でもいびきをかくことがあるでしょう。

なお、パグのような鼻ぺちゃの短頭種は鼻呼吸がしづらいため、起きているときでもいびきのような呼吸音を発生させます。

犬のいびきは病気かもしれない

犬のいびきは病気が原因の場合もあります。そこで、犬がいびきをかき始めた際、病院に連れて行く3つの目安について解説します。

急にいびきをかくようになったとき

今までいびきをかいていない犬が、急にいびきをかくようになった場合には注意が必要です。上気道に炎症やできものなどの異常が発生したことも考えられます。

日常生活でも息苦しさがある場合には、動物病院へ受診しましょう。

だんだんいびきが大きくなってきたとき

短頭種のように常時いびきのような音を出す犬でも、出す音が大きくなったなら注意が必要です。音の大きさは、上気道の異常のサインかもしれません。

上記のような場合は、炎症や加齢による筋力低下も考えられるので、獣医師へ相談してみましょう。

小型犬で持病をもっているとき

気管虚脱のような持病をもっている小型犬が、いびきをかき始めたときも注意が必要です。

気管虚脱とは、気管が本来の強度を失う病気です。加齢により筋力が弱まれば、気管虚脱の症状が進行し、呼吸障害を起こす可能性があります。いびきは呼吸障害のサインである可能性もあるため、受診の目安にしてください。

犬がいびきをかく原因

犬がいびきをかく原因のひとつに病気があります。ここでは、犬がいびきをかく原因となる5つの病気について解説します。

アレルギーなどによる鼻炎

花粉やダニなどのアレルギーによる鼻炎で、いびきをかくことがあります。

アレルギーにより鼻の粘膜に炎症が起こると、空気の通り道が狭くなります。また、鼻水・鼻詰まりにより呼吸がしづらくなることも。これらが原因となり、いびきにつながります。

鼻腔内腫瘍

鼻の中に腫瘍ができることで、いびきをかくことがあります。

腫瘍による腫れや出血は、鼻の空気の通りを悪化させます。そのため、鼻腔内腫瘍も、いびきにつながる病気です。

鼻孔狭窄

空気の入口である鼻の穴が狭くなる状態の鼻腔狭窄でも、いびきをかくことがあります。

鼻腔狭窄では鼻の穴が狭くなるため、空気の出入りが悪くなることが原因でいびきをかきます。鼻ぺちゃの短頭種に多く見られる症状です。

軟口蓋過長症

軟口蓋過長症でもいびきをかきやすくなります。

軟口蓋過長症とは、食べ物が鼻のほうへ逆流するのを防止する軟口蓋が長すぎる状態。軟口蓋が長すぎるため喉の空気の通りを悪化させ、いびきの発生につながります。軟口蓋過長症は、ほとんどの場合、先天的な疾患です。

気管虚脱

気管虚脱でも、いびきをかくことがあります。

気管虚脱とは、遺伝や肥満・老化により気管の強度が低下し、呼吸に障害が発生する疾患です。呼吸がしづらくなることから、いびきの発生にも関与しています。

病気以外のいびきをかく原因

犬がいびきをかくのには、病気以外の原因もあります。ここでは、病気以外の4つのいびきの原因について解説します。

犬種によるもの

いびきをかく原因は、犬種によるものがあります。

短頭種は鼻ぺちゃで鼻や喉の入口が狭いため、気道が狭く、常時いびきをかきやすい犬種です。短頭種には、以下のような犬種が含まれています。

● パグ
● フレンチ・ブルドッグ
● シー・ズー
● チワワ など

鼻づまり

寒暖差などによる、一時的な鼻詰まりなどでもいびきをかくことがあります。

鼻炎などの鼻の中の炎症と異なり、慢性化しにくい症状です。そのため、一時的なものとして心配する必要はないでしょう。

肥満

肥満もいびきの原因になります。

肥満になると、喉の周りにも脂肪がつきます。この脂肪によって気管が圧迫され、空気の通りが悪くなることが、いびきへとつながる原因です。肥満がいびきの原因となるのは、犬も人間と同様です。

加齢

加齢による筋肉の衰えも、いびきの原因です。

寝ているときは筋肉が緩むため、気道が狭くなってしまいます。加齢による筋肉の衰えは、寝ているときの筋肉の緩みを助長し、いびきをかきやすくしてしまうのです。

いびきをかく場合の対処法

犬がいびきをかいていたら、どうにかしてあげたいと思う方もいらっしゃるでしょう。そこで、犬のいびきの対処法を紹介します。

● 寝る体勢を変える:うつ伏せで喉がつぶれないようにする
● 短頭種であれば興奮・過度な運動・暑さを避ける:呼吸増による喉のむくみを防止する
● ストレスを避ける:ストレスによる筋肉の緩みを防止する
● 適正体重にする:喉の周りに脂肪がつかないようにする

ストレスを避け、適正体重にするためには、日常的な散歩は欠かせません。いびきや疾患対策にもなるので、適度な運動を心がけましょう。

6.犬のいびきを理解し、適切に対応しよう
犬のいびきの原因や対処法について解説してきました。

いびきは病気のこともあるため、以下3つの基準で動物病院にかかるよう説明しています。

● 急にいびきをかくようになったとき
● だんだんいびきが大きくなってきたとき
● 小型犬で持病をもっているとき

病気が原因の場合には、日常生活での呼吸のしづらさにもつながるため、早めの動物病院への受診がおすすめです。

病気以外のいびきであれば対処法があるため、犬のいびきの状態を見極め、飼い主として適切に犬の健康を守ってあげましょう。

COCOペットでは、大切なご家族であるペットの旅立ちをお手伝いしています。ご家族である犬がお亡くなりになってしまったときには、COCOペットへご相談ください。