ペットが亡くなった際は、基本的に人間と同様、火葬してから埋葬します。しかし、中にはペットの遺体を火葬せずに庭に埋めようと考えている方もいらっしゃるかもしれません。

ペットの遺体を庭に埋める場合、風水上問題はないのでしょうか。そもそも、ペットの遺体を庭に埋めても問題ないのでしょうか。今回は、風水の視点から解説すると共に、ペットの遺体を埋めても問題ないか解説していきます。

ペットを庭に埋葬しても風水上の問題はない?

「ペットは亡くなったあとも側にいてほしい」という理由から、ペットの遺体を庭に埋葬する方もいらっしゃるかもしれません。そのためまずは、風水上問題ないかどうかを解説します。

方角の重要性

方角の選定は風水的観点から重要視されています。南向きや東向きが推奨され、特に東は朝日と新しい始まりの象徴として、ペットの成仏に良いとされています。南や東の方角は陽の気が強く、良い運気を呼び込むと考えられているためです。

一方、北向きは陰の気が強いため避けるべきとされ、家全体の気の流れに悪影響を与える可能性があるとされています。

しかし、方角は一つの指針に過ぎません。実際には、ペットが生前好んだ場所や、家族が集まりやすい場所を選ぶことが大切です。例えば、東向きのお墓の周りにペットの好きな花を植えるなど、風水と家族の思いのバランスを取ることが理想でしょう。

最も重要なのは、家族全員が納得し、心からペットを偲ぶことができる場所を選ぶことです。方角選びは大切ですが、それ以上に家族の気持ちを優先し、心の平安を得られる選択をすることが、ペットへの最高の供養となるでしょう。

スピリチュアルな意味

ペットの骨を庭に埋めることは、自然との一体感や精神的な癒しといったスピリチュアルな側面があります。

まず、庭への埋葬は自然への還元を意味します。愛するペットの遺骨が自然の一部となり、生命の循環に戻ることで、新たな形での存続を感じられるでしょう。

また、自宅周辺などの身近な場所での埋葬は、飼い主様に精神的な癒しをもたらします。いつでもお参りができ、ペットとのつながりを感じられることで、喪失の悲しみを和らげる助けとなるかもしれません。

スピリチュアルな観点からは、ペットの魂の安らぎも重要です。生前に過ごした家の一部で眠ることで、ペットの魂が安心して成仏できると考えられています。

陰の気を招き入れてしまう恐れも

亡くなったペットを庭に埋めることは、負のエネルギーを生活空間に引き込む可能性があるとされ、住人の運気に悪影響を及ぼすと考えられています。

しかし、風水の教えは絶対的なものではありません。ペットの埋葬場所の選択は、個人の信念や価値観に基づいて判断すべきでしょう。ペットの供養方法は多様です。自宅の庭以外にも、ペット霊園や寺院での埋葬という選択肢があります。

最も重要なのは埋葬場所ではなく、愛するペットとの別れを、心を込めて行うことです。真摯な気持ちでお別れをすることが、ペットへの最高の供養となるでしょう。

風水の教えを参考にしつつも、自分なりの方法でペットとの最後の時間を大切にすることが、飼い主様にとっても癒しとなるはずです。

ペットの遺骨を庭に埋葬しても問題ない?

ペットを火葬したあと、遺骨を引き取って庭に埋葬する方もいらっしゃると思います。遺骨を埋めること自体はとくに大きな問題はなく、法的な問題も生じません。

しかし埋める際、持ち家か賃貸住宅によっては気をつけましょう。持ち家であれば、その土地の所有権が家を持っている人物にあるため、ペットの遺骨を埋めても問題ありません。

賃貸住宅の場合、その土地の所有者は貸主にあります。そのため、何も確認せずに遺骨を埋めてしまうと軽犯罪法違反になる可能性があります。

賃主に確認して、許可が取れたら埋めても問題ありませんが、許可を得ていない場合は埋めないようにしましょう。

ペットの遺体をそのまま埋葬しても問題ない?

ペットの遺体をそのまま埋葬しても問題ない?

愛するペットとの別れは辛く、近くに置いておきたいという思いから庭に埋葬を考える方も多いでしょう。しかし、この行為には法的な注意点があります。

まず、自身が所有する土地であれば、ペットを埋めることに法的問題はありません。しかし、公共の場所や他人の土地への埋葬は法律に抵触する可能性があります。

実は、亡くなったペットの遺体は法律上「廃棄物」として扱われるため、無断で他人の土地に埋めると軽犯罪法違反となる可能性があります。

特に注意が必要なのは賃貸住宅の庭です。家賃を支払っていても、土地の所有者は貸主であるため、許可なく埋葬すると処罰の対象となる可能性があります。ペットを庭に埋める際は、庭の所有者が誰なのかを必ず確認しましょう。

自身の所有地でない場合は、所有者の許可を得るか、別の供養方法を検討することが賢明です。法的トラブルを避けつつ、ペットとの思い出を大切にする方法を選ぶことが重要です。

ペットの遺体をそのまま埋葬した際の注意点

現在、人もペットも亡くなった場合火葬するのが当たり前になっています。人の遺体をそのまま埋めるのは法的に問題が発生しますが、ペットの遺体の場合、法的に大きな問題は生じません。

しかし、ペットの遺体をそのまま埋める際には注意点がいくつかあります。続いてはその注意点を3つ解説していきます。

異臭

大切なペットを自宅の庭に埋葬することを考えている方は、注意すべき重要な点があります。異臭発生のリスクです。

遺体をそのまま埋めると、腐敗過程で強い異臭が発生する可能性が十分にあります。特に、埋葬場所が近隣の家に近い場合、異臭が深刻なトラブルの原因となるかもしれません。

こういった臭いは、消臭剤などでは消せません。一度異臭がしてしまうと、たとえ遺体を取り除いても残ってしまいます。

本来、供養のために行う埋葬が、逆に不快な思いをもたらすことは、飼い主様にとっても、亡くなったペットにとっても不本意でしょう。

そのため、埋葬を検討する際は、近隣住民との十分な距離が確保できるか、異臭対策ができているかを慎重に判断することが重要です。愛するペットへの敬意と、周囲への配慮のバランスを取ることが、適切な供養につながります。

細菌や害虫の発生リスク

ペットの遺体をそのまま埋めることで、異臭以外にも、予期せぬ問題が発生する可能性があります。

最も懸念されるのは、遺体の腐敗過程で発生する菌や害虫の問題です。単なる不快な存在にとどまらず、周囲の環境に悪影響を及ぼす可能性があります。特に水源や畑の近くに埋葬した場合、水質や土壌の汚染リスクが高まります。

ペットへの愛情から行う供養が、思わぬ形で周囲に迷惑をかけてしまうことは避けたいものです。

そのため、庭埋葬を検討する際は、これらのリスクを十分に考慮することが大切です。より安全で衛生的な方法として、ペットを火葬してから埋葬することをお勧めします。

不動産関連の問題

ペットの遺体を埋めることで異臭や細菌、害虫問題の他にも、不動産関連の問題が生じてしまうかもしれません。

お住まいが持ち家ではなく賃貸物件だった場合、前述しましたが、ペットの遺体を埋めると軽犯罪法違反になってしまいます。せっかく遺体を埋めたのに、掘り返さなければいけなくなるかもしれません。

愛していたペットが心安らかに眠っていたのに、掘り返すのは、ペットにとっても飼い主様にとっても負担が大きいでしょう。そういった問題は、事前に起こさないようにするのが重要です。

やはりペットの埋葬方法として、火葬してからの埋葬が一番良いのですが、どうしても庭に埋葬したい方は、必ず土地の持ち主に確認するようにしましょう。

飼い主様自身やペットにあった埋葬方法を

飼い主様自身やペットにあった埋葬方法を

本記事では、ペットの遺体を埋めることによる風水的な意見や、法的な問題を解説しました。飼い主様自身や亡くなったペットにあった埋葬方法をするのが重要です。

しかし、近隣住民に迷惑をかけるのは飼い主様やペットにとても負担になるでしょう。問題を起こさないように、正しくペットを埋葬するのが、適切な供養になります。

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