愛犬が亡くなったとき、悲しみから何も考えられなくなるかもしれません。しかし、旅立った愛犬を放置しておくことはできず、悲しくてもするべきことがあるのも事実です。

少なくとも、「愛犬の葬儀についての検討」と「市役所などへの届け出」の2つは必要です。

本記事では、愛犬が亡くなった際に必要となる市役所などへの届け出や、届け出を出す前にしておくべきことを解説します。

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愛犬が死んだら市役所などへ届け出が必要

愛犬が亡くなったときは、市役所などへ死亡届が必要です。

地域によって異なる部分はありますが、届け出が必要なことは変わらないため、忘れないように注意しましょう。

届け出が必要な理由

届け出が必要な理由は「狂犬病予防法」が定められているからです。この法律は、狂犬病の発生予防とまん延を防止するために制定されています。

参考:狂犬病予防法

犬と暮らし始めたとき、居住している地域に登録をしたと思います。登録により狂犬病予防のワクチン接種が毎年の義務として課せられます。接種案内が届いている方もいるでしょう。

死亡届を提出しないまま放置していると、毎年の義務となっているワクチン接種をしていないとみなされてしまいます。最悪の場合、罰金が課されることもあるため、届け出は必ず出しましょう。

届け出先

愛犬が死んだときに提出する死亡届は、地域によって異なる場合があります。

基本的には市役所ですが、保健所や動物愛護センター、インターネット上で完結する地域も少なくありません。

例えば、大阪市は保健所、福岡市は動物愛護センターとインターネット、神戸市はインターネットによる申請に対応しています。

そのため、まずは、自分が居住している市区町村で検索してみてください。わかりにくい場合は市役所へ電話で問い合わせてもよいでしょう。

届け出に必要なもの

届け出に必要なものは、死亡届、鑑札、狂犬病予防注射票の3つです。

また、ブリーダーやペットショップから迎えた愛犬は、マイクロチップの装着が2022年6月1日から義務化されています。マイクロチップの登録をしている方は、愛犬が死んだとき環境省への届け出が必要です。

ペット保険に加入している方は、そちらも解約の手続きをしておきましょう。

愛犬の死亡届を市役所に出さなかったらどうなる?

愛犬の死亡届を市役所に出さなかったらどうなる?

愛犬が亡くなったら、つらくて何もする気にならない、また火葬や葬儀の手続きがあり、すぐに死亡届を出せないという方もいらっしゃるでしょう。

しかし、愛犬の死亡届を出さずにいると、トラブルにつながります。

以下では、犬が亡くなってから死亡届を出さなかったときのトラブルについて解説します。

狂犬病の予防接種の場合

日本では、年に一度、狂犬病の予防接種を受けることが義務付けられています。

そのため、犬が亡くなってから、犬の死亡届を出さず放置していると、自治体からは犬が生きていると判断されて、狂犬病の予防接種の案内が届きます。

狂犬病の予防接種を受けないと、保健センターから催促されて、無視し続けてしまうと悪質と判断され、最大20万円以下の罰金を課される可能性があります。

したがって、犬が亡くなった際は死亡届を放置しないよう気をつけましょう。

死亡届を出すことで、国は犬の飼育状況を把握できるため、死亡届は速やかに提出してください。

マイクロチップを装着している場合

近年、ペットを飼い始めた場合、マイクロチップの装着が義務付けられ、飼い主様の情報の登録が義務付けられています。

そのため、日本獣医師会や環境省が指定している登録機関に、インターネットや郵送などで申請が可能です。

自治体により、マイクロチップ指定登録機関に登録しておくと、犬の登録手続きを済ませたとみなされる、狂犬病予防法の特殊制度に参加していることを証明できる場合もあります。

上記の場合、犬が亡くなった際に指定登録機関に申請すると、死亡届を提出する必要はありません。

また、猫の場合でもマイクロチップを装着していると、亡くなった際の申請が必要となります。

愛犬が死んだら市役所への届け出より先にすること

愛犬が死んだら市役所への届け出より先にすること

愛犬が亡くなったとき、市役所などへの届け出よりも先にしてほしいことがあります。

そもそも、死亡届の提出は死亡してから30日以内と定められているため、そこまで急ぐ必要はありません。

正しく安置する

まずは、死んだ愛犬を正しく安置することです。亡くなってすぐは悲しくて気持ちも落ち着かず、何も手をつけられないかもしれません。

しかし、正しく安置しなければあとで余計に悲しい思いをする可能性があります。重要なのは、体が硬直する前に手足を内側に優しく曲げておくこと、目を閉じてあげることです。

多くの方はペット専門の葬儀会社に依頼すると思いますが、そのとき手足が伸びきった状態では棺にうまく入れてあげられません。無理に手足を曲げる必要がないよう、できるだけ早くに優しく整えてあげましょう。

同様に、目が開いているようであれば手で優しく閉じてあげてください。

また、愛犬の口や鼻、おしりから体液などが漏れてくることがあります。ペットシーツなどの上に寝かせて、普段使っていたウェットティッシュやタオルなどできれいにしてあげましょう。

さらに、できる限りきれいに安置するためには、ドライアイスなどで冷やしておくことも重要です。入手方法や使用方法に関しては、下記の記事を参考にしてみてください。

関連記事:ペットが亡くなってしまったときの火葬までの安置方法|ドライアイスの使い方

葬儀方法を考える

続いて、愛犬の葬儀方法を考えなくてはいけません。

葬儀の依頼先は大きく分けると2つあり、居住している地域の自治体か民間の葬儀会社のどちらかです。

自治体でも火葬を行なっていますが、基本は他のご遺体と合同で行なわれ、立ち会いやセレモニーなどはありません。自治体が運営しているため費用は抑えられますが、一般的に想像するお葬式ではないと考えておきましょう。

もう一つの選択肢は、民間の葬儀会社へ依頼する方法です。ペット専門の葬儀会社ということもあり、愛する家族をしっかりと見送れます。

COCOペット(ココペット)では、専任スタッフとの打ち合わせから葬儀の準備、葬儀まですべて対応が可能です。プランも豊富に用意しているため、大切な愛犬との最期を後悔なく過ごせます。

ペット専門の葬儀会社であれば、愛犬の供養だけではなく、思い出をメモリアルグッズとして残すなど、さまざまな見送り方も実現できます。

火葬業者を選ぶ

ペット火葬業者を依頼する際は、まず火葬方法を選ぶ必要があります。火葬方法は、大きく分けて「合同火葬」「一任個別火葬」、「立会い個別火葬」の3種類です。

火葬方法により特徴や費用は大きく異なるため、事前に確認することが重要です。以下では、各火葬方法について解説します。

3-3-1.合同火葬

合同火葬は、複数のペットと一緒に火葬する方法です。

業者が自宅まで迎えに来て、ペットのご遺体を引き取りに来るため、ペットのご遺体を渡しましょう。ペットとは引き渡しの時点でお別れとなります。

他のペットと一緒に火葬すると、特定のペットのお骨上げはできなくなるため、基本的に返骨されません。一般的に、火葬後は合同墓地に埋葬されます。

ただし、合同火葬は他の火葬方法と比べても費用が安いことが特徴です。COCOペットでの合同火葬の費用相場は以下のとおりです。

合同火葬できる動物とサイズ合同火葬の費用
極小動物 おおむね10cm位6,600円(税込)
小動物 2kg未満14,300円(税込)
うさぎ 2〜5kg17,600円(税込)
猫・小型犬A 2〜5kgまで17,600円(税込)
猫・小型犬B 5〜10kgまで22,000円(税込)
小型犬・中型犬 10〜15kgまで28,600円(税込)
中型犬・大型犬 15〜20kg34,100円(税込)
大型犬 20〜25kg40,700円(税込)
特大犬A 25〜30kgまで47,300円(税込)
特大犬B 30〜35kgまで55,000円(税込)
特大犬C 35〜40kg62,700円(税込)

合同火葬は返骨してもらいたい方には向いていませんが、費用を抑えて利用したい、または天国でも寂しくないように他のペットと一緒に火葬してあげたい方におすすめの火葬方法です。

一任個別火葬

一任個別火葬は、ペット火葬業者やペット霊園にご遺体を引き取ってもらい、個別で火葬してお骨上げまで任せる火葬方法です。

火葬後は、骨壺に入れて飼い主様に返骨されます。返骨してもらえる火葬業者が一般的ですが、念の為に事前に確認を取っておきましょう。

合同火葬と比べると費用は高くなりますが、個別火葬の中では一番安い方法です。COCOペットでの一任個別火葬の費用は以下のとおりです。

一任個別火葬できる動物とサイズ一任個別火葬の費用
極小動物 おおむね10cm位16,500円(税込)
小動物 2kg未満20,900円(税込)
うさぎ 2〜5kg24,200円(税込)
猫・小型犬A 2〜5kgまで24,200円(税込)
猫・小型犬B 5〜10kgまで29,700円(税込)
小型犬・中型犬 10〜15kgまで35,200円(税込)
中型犬・大型犬 15〜20kg41,800円(税込)
大型犬 20〜25kg47,300円(税込)
特大犬A 25〜30kgまで55,000円(税込)
特大犬B 30〜35kgまで61,600円(税込)
特大犬C 35〜40kg69,300円(税込)

火葬されているところを見たり、自身でお骨上げしたりするのはつらいとお考えの方に一任個別火葬がおすすめです。

立会い個別火葬

立会い個別火葬は、飼い主様が火葬場まで行く、または迎えに来てもらい、火葬からお骨上げまで飼い主様やご家族、友達が立会うこともできます。

立会い個別火葬は、人間と同じように火葬してあげられることが特徴です。

立会い個別火葬は他の火葬方法と比べても高い傾向にあります。COCOペットの立会い個別火葬の費用は以下のとおりです。

立合い個別火葬できる動物とサイズ立会い個別火葬の費用
極小動物 おおむね10cm位18,700円(税込)
小動物 2kg未満23,100円(税込)
うさぎ 2〜5kg27,500円(税込)
猫・小型犬A 2〜5kgまで27,500円(税込)
猫・小型犬B 5〜10kgまで31,900円(税込)
小型犬・中型犬 10〜15kgまで37,400円(税込)
中型犬・大型犬 15〜20kg44,000円(税込)
大型犬 20〜25kg49,500円(税込)
特大犬A 25〜30kgまで57,200円(税込)
特大犬B 30〜35kgまで64,900円(税込)
特大犬C 35〜40kg71,500円(税込)

最後までペットのそばにいたい方や、人間と同じように火葬してあげたいとお考えの方に、立会い個別火葬がおすすめです。

愛犬が死んだら供養してあげる方法を考えよう

愛犬が死んだら供養してあげる方法を考えよう

愛犬が亡くなったら供養方法もあわせて考える必要があります。しかし、供養方法も豊富にあるため、何を選べばわからない方もいるでしょう。

以下では、各供養方法について解説します。

手元供養する

手元供養は、ペットのご遺骨を自宅や身近で供養する方法です。

ペット専用の仏壇や位牌はインターネットからでも購入できるため、人間と同じように供養できます。

リビングの一角に仏壇や骨壺をおいて遺影を置き、線香立てを配置して手を合わせてあげられる空間を作ることも可能です。また、仏壇を設置するのに抵抗がある場合は、ご遺骨を納められるペンダントがおすすめです。

ペンダントであれば、身につけることでいつでもペットのそばにいてあげられます。

しかし、手元供養の場合、骨壺に入れているとカビが生えることもあるため、定期的なメンテナンスが必要です。

お墓を作る

ペット霊園やペット墓のスペースが確保されている場所であれば、ペット専用のお墓を建てられます。個別にスペースが必要であり、墓石も必要なため、納骨堂に納めるよりも費用がかかります。

また、ペット霊園により、個別にお墓を立てるスペースがない場合もあるため、事前に確認することが重要です。

お墓を建てる霊園を選ぶ際は、気軽にお墓参りに行けるかどうかを考えましょう。お墓を建てても、お墓参りしてあげられなければペットも悲しむでしょう。

納骨堂に納める

ペット霊園の納骨堂に納めることも手段の一つです。ペット霊園内の屋内施設には、ロッカー型の個別スペースが設けられており、骨壺や遺影、生前好きだったおやつやおもちゃなどもお供えしてあげられます。

保管料は年額1〜2万円程度で、最初の一年の保険料は火葬料金に含む火葬場もあるため、事前に確認しておきましょう。

散骨する

散骨は、火葬後のご遺骨を粉末化して海や山に還す供養方法です。

死後にペットを自然に還してあげたいとお考えの飼い主様におすすめの方法です。また、お墓が必要ないため、供養する後継者も必要ないことがメリットに挙げられます。

しかし、一度散骨してしまうと手元にご遺骨が残ることはありません。そのため、完全に手元からご遺骨をなくしたくないという方は、ご遺骨の一部を残す分骨をすると良いでしょう。

死んだ愛犬へ最期にしてあげられること

死んだ愛犬へ最期にしてあげられること

愛犬の旅立ちは、非常に悲しい出来事です。亡くなってから何十年経っても忘れることはないかもしれません。

亡くなった愛犬と過ごせる時間は非常に短いため、まだ愛犬がご存命であれば、少しでも後悔がないようにしてあげてください。

亡くなってしまったあとであれば、家族を集めてお別れ会をするのも良い方法です。亡くなってすぐに葬儀のことを考えるのは辛いものですが、みんなで集まって生前の話をしていれば、自然とどのように見送りたいかが見えてくるかもしれません。

後悔を残さないためにも、愛犬にとって今できることをしてあげましょう。

愛犬が亡くなったら市役所に死亡届を提出しよう

今回は、愛犬が亡くなったときにすべきこととして、市役所などへの届け出や、安置の仕方、葬儀方法などについて解説しました。

日本では狂犬病予防の観点から、亡くなったときに市役所や動物愛護センターなどへ死亡届を提出することが法律で定められています。

愛犬を失って悲しい時期ではありますが、必ず30日以内に届け出をしましょう。

また、愛犬を見送るための準備も必要です。

良いペット専門の葬儀会社であれば、ご都合に合わせて最適なプランを提案してくれたり、疑問に応えてくれたりするため、気持ちが少し楽になるでしょう。

家族の一員として過ごしてきた愛犬だからこそ、できる限り丁寧に見送ってあげてください。

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