「ミニブタが亡くなった場合、どのように火葬すればいい?」と思っている飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか。

甘えん坊で愛らしい鼻が特徴的なミニブタ。最近ではペットとしての需要も高まり、個人で飼われる方も増えてきています。

本記事では、ミニブタの火葬についてと、亡くなった際の必要な届け出、法的な注意点について解説していきます。

ミニブタとは?

ミニブタとは?

ミニブタは、一般的な豚を品種改良した結果生まれた動物です。

本来は医学の研究に利用する実験動物として生み出されましたが、やがて愛玩動物として親しまれるようになりました。

名前に「ミニ」がついていますが、50Kg以上まで成長することもあり、甘えん坊な性格と愛らしい風貌で近年ではペットとして飼われることも多い動物です。

他のペットと異なるのは、ミニブタは厳密には家畜に分類されるため、飼育するためには法的な手続きや定期的な健康報告が必要になる点です。

ミニブタを飼うために必要な届け出について

ミニブタを飼うためには、各都道府県や自治体に飼育許可の申請が必要です。

飼育許可に必要な書類については、以下のようなものがあります。

  • 動物の飼養許可申請書
  • 飼育する施設付近の見取り図
  • 飼育する施設の配置図

許可のための申請書だけではなく、実際にミニブタを飼育する際の施設の見取り図や、飼育するのに適切な設備がそろっているかの確認も必要です。

申請の必要有無や許可の条件については、飼育する地域により異なるため、詳細についてはお住まいの自治体に問い合わせることをおすすめします。

ペットのミニブタを火葬することは可能?

ペットのミニブタを火葬することは可能?

ミニブタは家畜に分類されるため、ペットとして飼育する場合にもいくつかの届け出が必要です。

では亡くなった際には通常のペットとしての火葬は可能なのでしょうか?以下では、ミニブタを火葬できるかどうかについて解説していきます。

基本的に各自治体の許可を得た施設でのみ可能

ミニブタの火葬は、民間の業者で火葬することは原則禁止されており、自治体の許可を得た施設でのみ火葬可能です。

背景としては、家畜に分類される動物は伝染病や感染症にかかっているリスクがあり、死亡後の火葬や埋葬により感染症が拡大してしまう可能性があるからです。

そのため、ミニブタのような家畜に関しては、「死亡獣畜取扱場」として各都道府県知事から認可を得た施設でのみ火葬が可能になります。

火葬許可を得ている施設の詳細については、お住まいの自治体に問い合わせましょう。

施設により、ご遺骨が返却できない場合や、個別火葬ができない場合もあるため、問い合わせ時に飼い主様の希望を伝えることをおすすめします。

民間のペット火葬業者を利用できる場合も

一方で、民間の火葬業者を利用できるケースもあります。

具体的にはミニブタの死因が「老衰」や「ケガ」の場合など、明らかに感染症によるものではないと判断されると民間業者での火葬が許可される場合があります。

ミニブタを家畜ではなくペットとして弔ってあげたい方は、まずはお住まいの自治体に民間での火葬が可能か問い合わせてみることがおすすめです。

ただし、ミニブタは個体によっては50Kg~100Kgまで成長する場合があります。

大型動物の火葬の場合、移動式の火葬車や一部の火葬場では対応できない場合があるため、あらかじめ大型動物の火葬に対応している業者を探しておきましょう。

個人の判断で火葬や土葬することはNG

ミニブタがペットとして飼育されるようになったのはつい最近の出来事であり、死亡時の届け出や弔い方の法的な決まりを承知していない飼い主様や業者が個人の判断で火葬・土葬をしてしまう場合があります。

しかし、ミニブタをはじめとした家畜動物の火葬については、感染症の拡大防止のために法律により取り決めされていることがほとんどです。

このような決まりを守らずに個人の判断で火葬・土葬してしまうと、感染症を拡大させてしまう事態にもなりかねません。

そのため、ミニブタが亡くなったら最初に自治体での取り決めを必ず確認し、決して自己判断で火葬・土葬を行うことがないようにしましょう。

ミニブタを火葬する際は死亡届を忘れずに

ミニブタは一般のペットとは違い特定動物に位置しているため、病気などで亡くなった場合は、お住まいの自治体に必ず死亡届を提出しなければなりません。

これは伝染病の感染拡大を防ぐための法律である「家畜伝染病予防法」に基づくものであり、報告を怠った場合は懲役刑や罰金刑を課せられる可能性があります。

また、家畜の死亡届とは別に、飼育頭数の変更届や廃止届が必要になる場合があり、お住まいの自治体により異なります。

必要な届け出については各自治体で異なる場合があるため、必ず確認し自治体の決まりに従うようにしましょう。

ミニブタを火葬する前のお手入れ

ミニブタが亡くなってしまったら、これまで一緒に過ごしてきた感謝の気持ちを込めてご遺体を清めてあげましょう。

正しくお手入れすることで、きれいな姿でお見送りできます。

以下では、ミニブタを火葬する前のお手入れの方法について解説します。

体を清める

まずはミニブタの体を綺麗に整えてあげましょう。

個体差はありますが、亡くなった後は2時間程度で死後硬直が始まり、全身が硬直し始めます。

できれば硬直が始まる前に、以下を行うようにしましょう。

  • 手足を折り曲げて寝ている体勢にする
  • 口や目が開いている場合は閉じてあげる
  • 固く絞ったタオルで全身の汚れを拭く

既に死後硬直が始まってしまった場合は、無理に行わず、硬直が解けた後で行うようにしましょう。

ご遺体を冷却する

ミニブタの死後は、ご遺体の腐敗が徐々に始まるため、腐敗を遅らせるために、保冷剤やドライアイスなどでご遺体を冷却します。

特に腐敗はお腹周りから始まるため、頭やお腹を中心に冷やすことをおすすめします。

また、保冷剤やドライアイスをご遺体に当てる際には、水分がつかないように気を付けましょう。

水分がご遺体に付着すると、その部分の腐敗を早める可能性があるため、タオルなどを巻いてから当てることをおすすめします。

棺に入れて安置する

最後にミニブタのご遺体を棺に入れて涼しい場所で安置します。ペット用の棺が用意できない場合は、ダンボールや木箱でも代用可能です。

安置中はご遺体から汚物や体液が漏れ出る可能性もあるため、棺の中にペットシーツやタオルをあらかじめ敷いておくと汚れを吸収してくれます。

棺に入れた後は、直射日光が当たらない日陰に安置します。

ミニブタと後悔しないお別れを

ミニブタと後悔しないお別れを

ミニブタの火葬には各自治体の許可が必要であり、死亡時にも届け出が必要な旨を解説してきました。

ミニブタのような家畜動物は、ペットとして飼われている場合でも、亡くなった場合は感染症予防の観点から自治体への報告が絶対となります。

この報告義務を怠ると、重い罰則を受けることにもなりかねませんので、必ず確認しておくようにしましょう。

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