飼い主様の中には、「チンチラの骨ってどれくらい小さいの?」「チンチラの骨折の見分け方が知りたい」と思っている飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事ではチンチラの骨について、骨折の見分け方やかかりやすい病気、火葬時にご遺骨として残せるかについて解説していきます。
目次
チンチラの骨は細く小さい
チンチラは、ネズミやハムスターと同じげっ歯類の仲間であり、光沢を帯びた被毛が特徴で近年ペットとしての人気も高まっている動物です。
そんなチンチラですが、骨は小さく、中には針金ほどの細さの骨もあるくらい細かいことが特徴です。
さらにチンチラは運動能力が高く、走り回ったり飛び跳ねたりすることが大好きなため、壁やゲージにぶつかることなど珍しくありません。
骨密度も低く、強い衝撃が加わると簡単に折れてしまうため、普段の生活の様子を観察して、骨折していないかを判断することが重要です。
チンチラの骨折の見分け方
チンチラはもふもふした被毛に覆われていますが、骨自体は小さく細いため、強い衝撃で簡単に骨折してしまいます。
歩き方がおかしかったり、足を引きずったりしているような行動をしている場合は骨折を疑いましょう。
または、そっとチンチラの体に触れてみた時に大きくのけぞるような過剰な反応をする場合も骨折の可能性があるため、すぐに病院に連れて行きましょう。
チンチラの骨折の治療方法について
チンチラが骨折してしまった場合の治療方法は主に「保存療法」と「外科手術」の2つがあります。
保存療法
チンチラは体が小さく骨も細く繊細なため、一般的には骨折箇所を固定して安静にする保存療法を行います。
治るまでには長い時間がかかり、完治に1ヶ月以上かかることもあります。
完治までの期間は、できるだけチンチラに負担をかけないようにすることを意識しましょう。
砂遊びの頻度を減らしたり、ジャンプできないようにゲージ内の配置を工夫したりすることで、骨折の悪化につながる動作を制限できます。
手術
粉砕骨折した場合など、骨折の具合によっては外科手術が必要な場合もあります。
犬や猫といったペットの手術は一般的に行われていますが、チンチラは骨が小さく骨密度が低いため、手術の難易度が高くなります。
その難易度の高さから手術を断る動物病院もあるため、万が一に備えて手術もしてくれる病院を探しておくことをおすすめします。
おかしいなと思ったらすぐに動物病院へ
骨折の治療はチンチラに負担を与えてしまい、時には命に関わることにもなりかねません。
そのため、普段からチンチラの様子を確認し、少しでもおかしいと感じた場合はすぐに動物病院を受診しましょう。
日ごろのチンチラの様子を観察することは、骨折だけではなく隠れている病気の早期発見にもつながるため、ぜひ意識しておくことをおすすめします。
チンチラがかかりやすい病気
骨折以外にもチンチラがかかりやすい病気には以下があります。
病名 | 詳細 |
---|---|
不正咬合 | ・ 前歯が伸びすぎてかみ合わせが悪くなる病気 ・ 上手く食べられなくなり、栄養失調につながる |
熱中症 | ・ 食欲の減退や息切れ、失神を引き起こす ・ チンチラは暑さに弱いため特に注意が必要 |
皮膚糸状菌症 | ・ 体表にカビが付着することで発生する病気 ・ 脱毛やかゆみ、皮膚炎を引き起こす |
上記のような病気が進行するとチンチラの命にも関わる場合があるため、普段の様子を観察し、少しでもおかしいと感じたら病院に連れていきましょう。
チンチラを火葬する際に骨は残せる?
火葬方法によって、チンチラの骨は残せます。犬や猫と比べてチンチラの骨は細くて小さいことが特徴です。
頭蓋骨などはある程度のまとまった形で残りますが、足や尻尾の骨は特に細かく、ご遺骨としてきれいに残すためには個別火葬を行うことをおすすめします。
個別火葬は他のペットと一緒に火葬する合同火葬と違い、ペット個別で火葬するため、すべてのご遺骨を残せます。
火葬の際に添えられるもの
火葬時には、棺の中にチンチラが生前好きだったものを添えることで、思い出と一緒に火葬できます。
ただし、チンチラの骨は小さいため、添えるものによりご遺骨がくっついたり黒くなったりと、ご遺骨をきれいに残せなくなる恐れがあります。
以下のようなものは火葬してもご遺骨に影響が少ないため、棺の中に入れてあげて、チンチラが寂しくないようにしましょう。
- 手紙
- おやつ・フード類
- 写真
- お花
一方で、金属類や化学繊維の毛布などは火葬中に燃え残る可能性があり、棺に入れられないため注意しましょう。
チンチラの安置方法
チンチラが亡くなってしまったら、火葬の時まで安置しましょう。適切に安置すると、きれいな状態でチンチラとお別れできます。
ご遺体を手入れする
チンチラが亡くなると2時間ほどで死後硬直がはじまるため、完全に硬直する前にご遺体の手入れを行いましょう。
手足が伸びている場合は内側に折りたたみ、眠る時のような体勢にして寝かせます。目や口が開いている場合は優しく閉じてあげ、ブラシを使って毛並みと整えてあげます。
体に汚れが付着している場合は、固く絞ったガーゼで拭いてあげましょう。
保冷剤で冷却する
次に、ご遺体の腐敗を防ぐために保冷剤などでご遺体を冷却します。
保冷剤でご遺体を冷やす場合は、水滴がついてしまうと腐敗を進める原因になるため、保冷剤をタオルで包んでからご遺体に当てましょう。
腐敗は胃や内臓が近い腹部から始まるため、お腹や頭部を中心に冷やすと効果的です。
涼しい場所に安置する
最後は、棺にチンチラのご遺体を納めて、涼しい場所に安置します。
ペット用の棺が望ましいですが、準備できない場合はダンボールや木箱で代用可能です。汚物や体液が漏れ出す可能性もあるため、ペットシーツやタオルをご遺体の下に敷いておくと安心です。
安置する場所は、なるべく直射日光が当たらない日陰を選び、気温が高くなりすぎない場所を選びましょう。
チンチラの骨は細く折れやすい!悪化を防ぐために日ごろの様子を観察しよう
チンチラの骨は非常に小さく細いため、骨折しやすい動物の一つです。
走り回ることが大好きでよく周りにぶつかるため、気づいたら骨折していた、なんてことも珍しくありません。
骨折を放置してしまうと、手術することになる場合もあるため、日ごろからチンチラの様子を観察して、おかしいと思ったら病院で受診することをおすすめします。
また、亡くなってしまった場合も火葬の種類によってはご遺骨として残せます。
できるだけきれいな状態でご遺骨を残してあげるためにも、本記事で紹介したことを振り返ってみてくださいね。