「長生きさせる飼育方法はないだろうか」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

エボシカメレオンは見た目がかわいらしく、カメレオンの入門種として購入されることが多い生き物です。しかし、カメレオンは飼育が困難です。

本記事では、エボシカメレオンの飼育方法について解説していきます。寿命やかかりやすい病気についてもご紹介するため、ぜひ参考にしてください。

エボシカメレオンの寿命はどれくらい?

エボシカメレオンの平均寿命は5年から8年で、メスと比較してオスの方が長生きする傾向があります。

エボシカメレオンは、カメレオンの中では長寿の部類に入りますが、平均寿命まで生きられない個体も少なくありません。エボシカメレオンは、神経質でストレスを感じやすいため、飼育環境に慣れずに死んでしまう個体もいます。

そのため、エボシカメレオンを長生きさせるためには、飼育環境を整えてからお迎えすることが大切です。

エボシカメレオンを寿命より長生きさせるコツ7選

エボシカメレオンを寿命より長生きさせるコツ7選

エボシカメレオンの中には上記のとおり、飼育環境により、早く亡くなってしまう個体がいます。しかし、ほとんどの飼い主様は大切な家族の一員として、長く一緒に過ごしていきたいと思うでしょう。

そのため、以下で、エボシカメレオンを寿命より長生きさせるコツについてご紹介します。

成長した個体を飼育する

エボシカメレオンは、幼体から成体まで飼育することが非常に難しい生き物です。同時に孵化した幼体の半分は、亡くなると言われています。

そのため、特にはじめてカメレオンの飼育をする飼い主様は、成長した個体を飼育しましょう。販売価格が高くても、成長した個体であれば飼育しやすいでしょう。

専門家がすすめる個体を購入する

エボシカメレオンは、ブリーダーやペットショップから購入できます。ブリーダーが飼育している個体や、爬虫類専門ショップで飼育している個体を購入してください。

しっかり飼育されている個体であれば、健康状態が良好で長生きします。また、購入後のサポートもしてくれる専門家も多いため、飼い主様も安心して飼育できるでしょう。

ゲージを高い位置に配置する

エボシカメレオンは、人の目線が多いとストレスを抱えます。そのため、なるべくゲージを人の目線より高い位置に配置しましょう。

また、人間だけではなく、他のペットの存在もストレスになります。飼育ゲージを他のペットから避ける配慮をしてください。

エサや水切れに注意する

カメレオンは、他の爬虫類と違い、水入れから水を飲みません。植物についている水滴を水と認識します。飼育ゲージ内に水滴を垂らすため、霧吹きや吸水ドリッパーを使用しましょう。

また、カメレオンは、水やエサも動いているものを好みます。コオロギやミルワームなどの虫を生きたまま与えてください。

適宜カルシウム剤を与える

室内飼育の動物は、カルシウムが不足しやすいと言われています。エボシカメレオンはくる病にかかりやすいため、カルシウムを定期的に与えることが大切です。

カルシウム剤は、エサであるコオロギに振りかけると、カメレオンも食べやすいでしょう。与えすぎると血管が詰まって四肢が腫れたり、便秘になりやすかったりするため、注意してください。

バスキングライトと紫外線ライトを用意

バスキングライトは、30度から40度の熱帯環境を作るライトです。もともと熱帯地域に住んでいるカメレオンの体温調整に必要になります。紫外線ライトも日光の代わりに必要になるため、2種類を準備しておくと良いでしょう。

バスキングライトの熱でトサカを火傷してしまうため、ライトに火傷防止カバーをつけて保護しましょう。

多頭飼いしない

特にオスのエボシカメレオンは、縄張りを作ろうとします。オスがメスをいじめることがあるため、ペアリングの際も注意が必要です。

基本的にはひとつのゲージに1匹で飼うことをおすすめします。

エボシカメレオンの寿命が短くなるかかりやすい病気

エボシカメレオンの寿命が短くなるかかりやすい病気

エボシカメレオンは、ストレスに弱いため、病気にかかりやすい生き物です。以下では、エボシカメレオンがかかりやすい病気について説明します。

くる病

くる病は、カルシウムやビタミンDの不足により、骨格が変形する病気です。エボシカメレオンは、日光浴をしてビタミンDを生成します。しかし、室内飼育では日光浴ができないため、くる病になりやすいと言われています。

くる病の症状は以下のとおりです。

  • 骨格の変形
  • 食欲不振
  • 運動失調

予防するためには、カルシウム剤やビタミン剤を与えたり、バスキングライトと紫外線ライトを設置したりして、不足している成分を補いましょう。

呼吸器感染症

呼吸器感染症は、細菌やウイルスにより引き起こされる病気です。ストレスで免疫力が低下すると、口の中や鼻から感染しやすいと言われています。

呼吸器感染症の症状は以下のとおりです。

  • 口の中に泡が出る
  • ゼイゼイと呼吸する
  • 鼻が詰まる

治療するためには、抗生物質や抗ウイルス薬を投与します。上記の症状がみられたら、動物病院へ連れて行きましょう。

マウスロット

マウスロットは、口内炎のことであり、生きたまま虫を食べるカメレオンによく見られる病気です。虫が口腔内で暴れて、口を切ることにより生じます。

マウスロットを予防するためには、虫の脚をつぶしてからエサとして与えてください。また、普段からゲージを清潔に保ちましょう。

エボシカメレオンを飼育する際の注意点

エボシカメレオンを飼育する際の注意点

エボシカメレオンの飼育は困難なため、飼育に対して不安を感じる方も少なくありません。以下では、エボシカメレオンを飼育する際に注意すべき点についてご紹介します。

過度なハンドリングをしない

エボシカメレオンに過度なハンドリングをすると、ストレスを与え、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

ハンドリングは、必要最小限の時間に留めてください。また、カメレオンが落ち着いているときに行いましょう。

温度や湿度を保つ

エボシカメレオンは、熱帯地域原産の生き物です。そのため、ゲージ内の温度は25℃から30℃を維持しましょう。また、湿度は60%から70%に調整してください。

飼育ゲージがメッシュ素材の場合、部屋の温度と湿度から調整する必要があるでしょう。

食欲にムラがある

エボシカメレオンは、基本的に同じ餌をずっとは食べません。何日かに1度餌を変更する工夫が必要です。

また、カメレオンの食欲は体調や気候により変化します。数日間様子をみても食欲が戻らない場合は、動物病院へ連れて行きましょう。

エボシカメレオンの寿命は飼い主様次第

多くのエボシカメレオンが飼育環境により、早く亡くなってしまいます。適切な飼育方法でエボシカメレオンを長生きさせることができれば、飼い主様とカメレオンとのかけがえのない時間を過ごせます。

しかし、大切に育てていても、ペットとはいずれお別れを迎えてしまうものです。

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