「カメは長生きすると言うけれど、ミドリガメの場合、寿命はどれくらいだろう」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一度飼い始めたら最後まで責任をもって飼育したいですよね。本記事では、ミドリガメの寿命や特徴、長生きするために行うことについて解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ミドリガメとは
ミドリガメとはミシシッピアカミミガメの通称です。その名の通りアメリカのミシシッピ川が原産で1950年代後半からアメリカからペットとして輸入されるようになった外来種です。
1990年代には年間約100万匹ものミドリガメが輸入されていましたが、現代では年間約5万匹以下に減っています。飼育数は約160万匹と推定されており、ペットとして飼育されているカメの中では最も多い種類です。
元々アメリカ原産のミドリガメですが、ペットとして飼育されていたミドリガメが野外に放されるなどして今では日本全土に生息しています。
ミドリガメの性格や特徴
ミドリガメの性格は臆病ですが、住環境に慣れると活発で好奇心旺盛な個体が多いです。また、知能が高いため、飼育していくうちに顔を覚えるようになり懐きます。
最初は触ると首を引っ込めていても次第に引っ込めなくなったり、エサが欲しいとアピールしたりするようになります。活発で好奇心旺盛なのでケージから広い部屋に出すと、探検したり近寄ってきたりと可愛らしい一面が見られるでしょう。
様態は数センチの小ささでも成長すると30㎝程度まで成長します。
ミドリガメの平均寿命
「鶴は千年 亀は万年」というよう言葉があるように、カメは長生きするというイメージが強いのではないでしょうか。実際に現在世界最高齢のカメはアルダブゾウガメという品種の亀で推定年齢は184歳といわれています。
しかし、すべての品種のカメがそれほど長く生きるというわけではありません。全品種合わせたカメの平均寿命は30~50年といわれ、日本海に多く生息するアカウミガメは70~80年が平均寿命です。
ミドリガメの平均寿命は20~30年といわれていますが、飼育下で生きたカミドリガメは40年程度生きることもありもあります。ミドリガメの平均寿命はカメの中では一般的ですが、動物の中では長生きの部類に入るでしょう。
ミドリガメが長生きするために行うこと
ミドリガメが健康に長生きするために行うことについて4つ解説します。
気温の変化に注意する
ミドリガメはヘビやトカゲなどと同じ爬虫類です。爬虫類は外気の影響を受けてしまう変温動物なので、飼育時は温度管理の徹底が大切です。気温は20~26℃、水温は24~28℃が適温で15℃を下回ると動きが鈍くなりエサを食べなくなります。
気温が低いと冬眠を始めますが、特に幼体は寒さに弱く冬眠するとそのまま亡くなったり、弱ったりしてしまう危険があります。室温と水温は常に最適温度になるように注意しましょう。
こまめに水槽の掃除をする
ミドリガメはきれいな水を好みます。エサの残りや排泄物を放置しておくとすぐに水が濁り汚染されてしまい、ミドリガメにストレスを与えてしまうので、こまめに水槽の掃除をしましょう。
また、幼体は甲羅がやわらかいため水が汚染されていると甲羅が腐るなどの危険があります。最低でも週に1回は水槽の掃除が必要ですが、フィルターを使用していない水槽は特に汚れやすいので毎日水を取り替えるのがおすすめです。
日光浴をする
日光浴をして紫外線を浴びることで体内にビタミンを生成し、丈夫な甲羅にするために重要なカルシウム形成を促します。また、皮膚病の予防にもなるので適度に日光浴をしましょう。
しかし、過度な日光浴は熱中症の危険性があるので注意が必要です。
室外での飼育では日陰を作り、室内で飼育する場合は紫外線ライトを準備しましょう。
衛生面に気を付ける
ミドリガメに限らず、爬虫類であるカメはヘビなどと同じように食中毒の危険性があるサルモネラ菌という細菌を持っています。カメに触れた後にそのまま食事をしたり別のものに触れると、細菌を体内に取り込んでしまったり広げてしまったりと大変危険です。
カメに触れた後は手洗いと消毒を徹底して感染しないよう注意しましょう。
ミドリガメの健康チェック
カメは犬や猫などのように鳴かないので不調に気づきにくいです。日頃から観察し、すぐに異変に気づけるようにしましょう。
甲羅や皮膚を観察する
カビが付着していることがあるのでカメの甲羅や皮膚を観察しましょう。カビが生える原因は、水槽の中が汚れていることや日光浴不足、ストレスが考えられます。
こうしたことが原因で免疫が低下し、小さな傷から菌が繁殖してカビが生えてしまうことがあります。普段からよく観察し、ぬめりや苔で汚れていたら優しく擦って洗い流してみましょう。
表情や動きを観察
毎日カメを観察していると、いつもと様子が違う時も気付けるようになります。体調が悪いといつもと表情が違ったり、動きが鈍くなったり動かなくなります。目をつぶって、口が開いていて呼吸が苦しそうなときも肺炎などの可能性があり危険です。
平均体重を把握しておく
飼育しているミドリガメの平均体重を把握しておきましょう。水温が下がって、ストレスや栄養不足が原因で体調を崩し消化機能にも悪影響を及ぼす危険性があります。その結果、食欲不振になり体重減少に繋がることもケースもあります。
体調の変化に気づきにくい生き物だからこそ、平均体重を把握しておき病気の時は早期発見できるようにしておきましょう。
肺炎
カメは肺炎になりやすい生き物です。肺炎の原因は細菌やウイルス、真菌、寄生虫が挙げられます。また、間違った温度管理やビタミンが欠乏して栄養不足になると免疫が低下し肺炎になるケースもあります。
ミドリガメは扱いに注意が必要
アカミミガメ(ミドリガメ)は2023年6月1日から条件付き特定外来生物に指定されました。指定された理由は日光浴の場所の競合により日本古来の在来ガメに影響を及ぼしているためです。
また、アカミミガメは比較的食べられるものが多いため日本古来の動植物や農産物を食べてしまい環境が変化する恐れもあります。
特定外来生物は輸入や放出、譲渡、飼育が禁止されますが、アカミミガメは条件付きのため捕獲や飼育、無償譲渡は認められています。もともと川や池などにいるアカミミガメは捕獲して飼育することは可能ですが、再度放つのは禁止です。
環境省のホームページから条件付き特定外来生物について確認しておきましょう。
まとめ
本記事ではミドリガメの平均寿命や注意すべきポイントについて解説しました。
ミドリガメの平均寿命は20~30年といわれていますが、個体によっては40年生きることもあります。また、長生きするためには温度調整や清潔な環境づくりが非常に重要です。
ミドリガメは他の生き物と異なり長生きする生き物なため、ペットとして迎える場合は、長い年月育てられるのかを考慮しましょう。
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