「ヘビの寿命はどれくらいだろう」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。犬や猫ほどポピュラーなペットではないので、いろいろと分からないことも多いかもしれません。

しかし、ペットとして迎えるなら大切に育てて長生きしてほしいと思いますよね。

そこで本記事では、ヘビの平均寿命やヘビが長生きするために知っておくべきことなどについて解説していきます。

ヘビの寿命

ヘビの寿命はどのくらいなのでしょうか。ここではヘビの平均寿命や種類別の寿命について解説します。

ヘビの寿命は10~20年

ヘビの寿命は10年ほどといわれています。種類によって平均寿命はさまざまですが、大型のヘビは長生きする傾向です。

全長約10mもある世界最大のアミメニシキヘビの平均寿命は約30年ですが、長くて40年程度生きるともいわれています。ヘビは動物の中でも寿命の長い生き物です。

ペットの場合平均寿命は長い傾向にある

ヘビの平均寿命は約10年ですが、野生のヘビとペットとして飼育されているヘビとでは平均寿命に差が出てきます。

野生のヘビは自然界の過酷な環境の中で生きていくので、外敵に狙われたりケガをしたりが原因で早くに死んでしまう可能性は高くなります。

対して飼育下のヘビは、外に出されない限り外敵に狙われることもなく、安定した飼育環境のもと育つのでケガやストレスのリスクも少ないため長生きする傾向にあります。

ペットとして人気のヘビの平均寿命

初心者も飼いやすくペットとして人気の高いコーンスネーク・アオダイショウ・ボールパイソンの特徴や平均寿命をみてみましょう。

コーンスネークは、穏やかな性格で毒もなくペットのヘビの中でも最も人気のある種類です。平均寿命は野生では5年~10年、飼育下では10~15年と平均的な寿命の長さです。

アオダイショウは、沖縄県を除き日本最大のヘビで大きさの平均は150cm程度ですが、2mもなることもあります。おとなしい性格で飼いやすく、平均寿命は5~10年、飼育下では10~20年といわれます。

ボールパイソンは、模様や色が美しく、品種も多いのでペットとして人気があります。平均寿命は野生でも10年以上、飼育下では10~20年ですが、60年生きたという記録もあるほど寿命が長い生き物です。

ヘビが長生きするために知っておくべきこと

ヘビが長生きするために知っておくべきこと

ヘビの寿命は10~20年、飼育下ではもっと長く生きられると前述しました。ヘビが長生きするためにできること・知っておくべきことについて解説します。

ストレスを与えない

ヘビはデリケートな生き物です。犬や猫などと違い、人間に慣れることはあっても懐くことはないのでしつこく構わないようにしましょう。

ハンドリングのし過ぎや物音、室内が適正温度ではないなど些細なことが原因でストレスを与えてしまいます。ストレスを与えてしまうとエサを食べなくなったりして他の病気の原因にもなるので注意しましょう。

部屋を適正温度にする

ヘビは変温動物なので自分自身で温度調節ができず、外の気温に影響されます。そのため野生のヘビは日光浴や冬眠をして体温を維持しています。ヘビにとっての適正温度は23~28℃です。

衛生面に気を付ける

ヘビは食中毒の原因になるサルモネラ菌という細菌を持っています。ヘビに触れた後は手洗い消毒を徹底し、細菌を広げないように注意しましょう。

ヘビの体調不良の合図

ヘビの体調不良の合図

ヘビは他の動物とは違い鳴かないので体調不良に気付くのが難しいです。予めヘビに起こりやすい不調について理解しておき、何かあればいち早く気付くことが飼育する上で大切です。

脱皮不全

脱皮不全とは、上手く脱皮ができず所々で脱皮できていない部分が残っている状態のことをいいます。脱皮がうまくできないと皮膚がただれたり、壊死したりしてしまう危険があります。

乾燥が原因の場合があるので水でふやかしてあげるなど補助してあげる方法もありますが、脱皮不全の症状が見られたら、爬虫類を診てもらえるか確認して動物病院を受診しましょう。

マウスロット

マウスロットとは、エサを食べている際や口周辺をぶつけるなど何らかの原因で口腔内外に傷ができてしまい、細菌による炎症が起きる状態のことをいいます。

初期段階では、よだれに粘り気が出たり、食欲がなかったりの症状が現れます。重症化すると口の色が変わり、腫れや膿のような症状が出てきます。動物病院を受診して適切な処置を受けましょう。

また、エサを小さくしてケージ内の環境の改善も大切です。

肥満

ヘビも肥満になります。飼育下のヘビは野生とは違いケージ内で過ごすことがほとんどで、エサを探しに動き回る必要もなくエネルギー消費は少ないのでエサの与えすぎは肥満につながります。

肥満になると動きが鈍くなったり、とぐろが巻けない、うろこの隙間から皮膚がはみ出したりしてきます。運動できる広さのケージやエサの間隔をあけるなどしてあげましょう。

卵詰まり

卵ができたのに産むことができずに体内に残ってしまうことを卵詰まりといいます。メス単独での飼育でも無精卵を産むことがあるので注意が必要です。何らかの疾患や骨格の異常、卵を産む場所がないということが原因といわれています。

肺炎

ウイルスや寄生虫により感染症を起こして肺炎になることがあります。また、脱皮不全による免疫低下やケージ内の汚染も原因になります。口を開けて呼吸をしたり、呼吸音がおかしくなったりしていないか観察しましょう。

ヘビを飼うときに必要なもの

ヘビを飼うときに必要なもの

ヘビを飼育する際に必要なものをいくつか紹介します。

ケージ

小型のヘビではプラスチックケースが主流です。大型のヘビの場合は、重量はありますが丈夫なガラス素材のケージを選ぶのがおすすめです。

床材

床材にはウッドチップやキッチンペーパー、新聞紙、砂などを用います。ヘビは頻繁に排泄する動物です。ヘビの好みに合わせることも大切ですが、掃除の回数が多いことを想定して床材はこまめに取り替えやすいものを選びましょう。

シェルター

シェルターはヘビが身を隠して心を落ち着かせるために必要なものです。また、シェルターは体を擦り付けて脱皮の際の補助の役割もします。突起がないシェルターを選ぶ場合は、ざらつきのある素材を選ぶのがおすすめです。

温度計

ヘビを飼育している室内では温度計を設置して室温管理を徹底する必要があります。また、暑い日にはクーラーを、寒い日には爬虫類用のパネルヒーターを用いてヘビが体調を崩さないようにしましょう。

エサ

ヘビは肉食動物で主にマウスやカエル、ヒヨコなどを飲み込んで食べます。

冷凍マウスはペットショップでも販売されているので、それぞれのサイズに合わせたものを購入しましょう。サイズはヘビの頭より少し小さいものを選ぶのがおすすめです。

まとめ

ヘビの平均寿命やヘビが長生きするために知っておくべきことなどについて解説しました。

ヘビは動物の中でも寿命の長い生き物ですが、いつか死がやってきます。ヘビの飼育を始める際は、死のことも考えながら飼い始めるようにしましょう。

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