「猫が爪を噛むのはどうして？」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。せっかく愛猫と暮らすのであれば、飼い主様も愛猫も安心して心地よく過ごせると良いですよね。
本記事では、愛猫が爪を噛む理由や爪を噛むことで起きる健康問題、爪を噛むのを止めるための対策について徹底解説します。愛猫が爪を噛んだ際に理由や対策をチェックしておきましょう。
目次
猫の爪とは
ではまず猫の爪について解説しますのでご覧ください。
猫の爪の構造は何増にも重なっています。中心になるほど新しくて柔らかく、根元のピンク色の部分には血管や神経が通っており、外側になるほど古く固くなり、爪とぎをすると外側の古い層がはがれ、新しい層が表面に出てきます。
また、猫の爪は、狩りや防衛のための重要なツールです。爪はカーブしており、鋭く尖っているため、猫が物をつかんだり、木に登ったりするのに役立ちます。爪には血管や神経が通っているため、健康管理が必要です。
猫が爪を噛む理由
そもそも猫が爪を噛む理由は何なのでしょうか？実は4つの理由があるのです。以下で解説します。
ストレスや退屈さ
猫が爪を噛む主な理由としてストレスや退屈さが挙げられます。飼い主様が長時間留守にしている場合や、環境の変化があった場合、猫は不安やストレスを感じることがあります。
不安を感じる状況下において、爪を噛むことがストレス解消の手段となることがあるのです。また新しいペットや家族が増えた場合、猫は環境の変化に適応するために時間がかかり、ストレスのため爪を噛む頻度が増えることがあります。
他にも引っ越しや家具の配置替えなどの環境変化も猫にとってはストレスの原因となります。
グルーミングの一環
猫が爪を噛む理由は、グルーミングの一環でもあります。猫は非常に綺麗好きな動物なため、自身を清潔に保つためにグルーミングを行うのです。
特に爪の間に何かが挟まっている場合や汚れが気になる場合、取り除くために爪を噛む行動が見られます。ただ、グルーミングの一環の爪を噛む行動は猫の自然なグルーミングの一部のため、特に異常な行動ではありません。
皮膚病や爪の病気で噛むことがある
猫が爪を噛む理由には、皮膚病や爪の病気が原因の可能性もあります。ノミやダニが皮膚に寄生している場合、猫は痒みを和らげるために爪を噛むことがあるのです。
また、爪の感染症や炎症も猫が爪を噛む原因とも言われています。爪を頻繁に噛むだけでなく、痒みや赤みといった症状が見られることが多い際には、病気かどうかの判断材料にしましょう。
爪の生え変わりや伸びすぎで気になる
爪の生え変わりで伸びすぎて気になるという理由も挙げられます。猫の爪は定期的に生え変わり、伸び続けています。
爪が伸びすぎたり、古い爪が新しい爪に転換したりする時期に猫は爪の感覚に違和感を覚え、爪を噛む行動が見られるのです。
ただ、異常な生え変わりや伸びすぎによる爪噛みは自然な行動であり、適切にケアすることで対処できます。
猫が爪を噛みすぎると健康問題を引き起こす
猫が爪を噛みすぎると、いくつかの健康問題が発生する可能性があります。以下に5つの健康問題を解説しますので注意して見ていきましょう。
爪から出血する
猫が爪を過剰に噛むことで、爪から出血することがあります。出血だけでなく非常に痛みを伴うため感染症のリスクも高まります。
歯や口腔に負担がかかる
爪を噛むことで歯や口腔に負担がかかり、健康問題を引き起こすこともあります。特に爪を激しく噛む場合は、歯茎や歯自体にダメージを与える可能性があるのです。
猫の歯や口腔の健康を保つためには、定期的な歯磨きや口腔内のチェックが必要です。口臭や食欲不振といった症状が見られる場合は、口腔内の問題が原因である可能性が高いため、動物病院にて相談するのをおすすめします。
爪の周りから腫れ膿が出る
過剰な爪を噛む行動は、爪の周りの皮膚が腫れ、膿が出る原因となることがあります。以上は感染症のサインのため、動物病院にて早急な治療が必要です。
爪が割れたり、折れたりする
頻繁に爪を噛むことで、爪が割れたり折れたりすることがあります。以上も爪の破損だけでなく痛みを伴うため、感染症のリスクを高めてしまいます。
歩けなくなることもある
最悪の場合、爪の健康問題が原因で猫が正常に歩けなくなることもあります。爪や足の痛みは猫の生活の質を大きく低下させるため、早急の対処が重要です。
猫が爪を噛むのを止めるための対策
猫が爪を噛む行動を止めるためには、いくつかの対策を講じることが有効です。下記に対策法を3つ紹介しますのでご覧ください。
環境の改善
まずは、猫が退屈しないように、遊び道具や適切な刺激を提供することが大切です。キャットタワーやおもちゃ、爪とぎなどを用意し、猫が楽しく過ごせる環境を整えましょう。
また、窓辺にキャットベッドを置くなど、外の景色を楽しめるスペースを作ることも効果的です。猫は好奇心が強く、常に新しい刺激を求める動物と言われています。そのため新しい遊び道具を定期的に与えることが大切です。
行動療法
正しいグルーミングの方法を教えることで、猫が過剰に爪を噛むのを防げます。飼い主様が定期的にグルーミングを行い、猫の身体を清潔に保つことも重要です。
グルーミングの際には愛猫に対してご褒美を与えるなど、ポジティブな行動を促すことが効果的でしょう。爪を噛まないでいる間におやつを与えるなど、猫にとってポジティブな気持ちにさせることで、爪噛み行動を抑えられます。
獣医師との相談と治療
爪噛みが健康上の問題が原因である場合、獣医師に相談し適切な治療を受けることが必要です。皮膚病や寄生虫、爪の病気などが原因の場合は早期治療が効果的になります。
獣医師は猫の健康状態を総合的に評価してくれるため、適切な治療計画を立てられます。また、愛猫のストレスや行動問題に対しても専門的なアドバイスをしてくれるため、過剰な爪噛みが見られる場合は相談してみましょう。
よくある質問
最後に、猫の爪噛み行動についてよくある質問について紹介しますのでご覧ください。
猫が爪を噛むのは自然な行動か？
猫が爪を噛む行動は自然な行動の一つですが、過剰な場合は何らかの問題がある可能性があります。
猫の爪を噛む行動が続く場合、どのように対処すればよいか？
獣医師に相談し、健康上の問題がないか確認しましょう。爪を噛む行動が続く場合は、行動療法や環境の改善を試みましょう。
猫の爪を噛む行動が突然始まった場合、何が原因か？
環境の変化やストレス、健康上の問題が原因の可能性があります。原因を特定し、適切な対策を講じることが大切となります。
猫が爪を噛むのを防ぐためのおすすめのおもちゃやグッズは？
愛猫が楽しめるおもちゃや爪とぎ、キャットタワーなどが効果的です。猫の知的好奇心を満たせるおもちゃを提供するのも良いでしょう。
猫が爪を噛む理由を理解して対策をしよう
本記事では、猫が爪を噛む理由や爪を噛みすぎて引き起こす健康問題、爪噛みを止めるための対策について解説しました。
猫が爪を噛む理由にはストレスや皮膚病、寄生虫、過剰なグルーミングが主な原因です。以上の問題を早期に発見し、適切な対策を講じることで、猫の健康を守りましょう。
