「愛犬の適切な散歩時間ってどれくらいだろう」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

散歩は、犬との暮らしのなかで最も重要といっても過言ではありません。愛犬に最適な散歩時間を取ってあげることが何より大切です。

本記事では、犬の散歩時間の目安を大きさや品種ごとの運動量の違いで紹介し、注意事項なども解説していきます。

犬の散歩時間とは

犬の散歩時間とは

犬の散歩時間は犬種により異なりますが、どの個体であろうとも10分以上の散歩が必要です。犬は運動によりストレスを発散し、心身ともに健康を保ちます。

散歩をしない日が続くと重度のストレスを抱えることになりかねません。飼い主様や家族と協力しながら、愛犬の身体に合わせた散歩時間を維持しましょう。

全ての犬種に散歩は必要不可欠

室内飼いが多い現代社会では、全ての犬に散歩が必要です。散歩は犬の社会化トレーニングでもあり、外の刺激的な環境に犬を慣れさせ警戒心を解く大切な役割を担っています。

愛犬が人間社会でマナーを守り快適に暮らすために、散歩は重要な役割を担っているのです。もちろん、運動不足の解消や飼い主様とのコミュニケーションにも役立ちます。

大きさや犬種で異なる

犬の散歩時間は、すべての個体で同じとは限りません。大きさや犬種により異なります。さらにいえば、同じ犬種でも体重により散歩時間を調節する必要があるのです。

例えば、4kg未満の小型犬は関節に負担がかかるため短めの散歩時間にしなければなりません。また、種類が分からないミックス犬の場合は、体のサイズを目安にしましょう。

多頭飼いや年齢別の散歩時間

多頭飼いをしている場合は、異なる犬同士を一緒に散歩させる必要があります。大きさも犬種も異なる犬同士を散歩させるときも、個体ごとの散歩時間に合わせなくてはなりません。

例えば、小型犬と大型犬を同時に散歩させる場合は、30分散歩した後に小型犬をベビーカーに乗せて残りの時間を大型犬の散歩に当てると良いでしょう。子犬や超小型犬の場合は、抱っこすることもできます。

ちなみに、子犬の場合は感染症予防のワクチンを接種後、2週間経ってから散歩デビューするようにしてください。シニア期を迎えたばかりの老犬は散歩のしすぎが理由で体調を崩すことがあるため、無理な散歩は禁物です。

大きさごとの散歩時間の目安

大きさごとの散歩時間の目安

愛犬に適した散歩時間を見つけるといっても、素早く判断することは難しいでしょう。まずは、大きさごとに散歩時間の目安を見分けていきます。

小型犬から大型犬といったおおまかな大きさから、1kg単位の体重という細かい大きさまで測って散歩時間の目安をつけてください。心配な場合は、かかりつけの獣医師に相談することがおすすめです。

小型犬

トイプードルやチワワが代表的な小型犬の場合は、1日2回の散歩で1回約30分が目安になります。合計60分の散歩が適切です。散歩するときは、愛犬の様子や体調を見ながら散歩の回数やコースを決めてください。

小型犬は脱臼を起こしやすい犬種でもあります。怪我をしやすい砂利道や起伏の激しい道は避けて、安全な道を散歩させましょう。

中型犬

柴犬やボーダーコリーが代表的な中型犬の場合、1日2回の散歩で1回約1時間が目安になり、合計2時間の散歩が適切です。

中型犬は遊ぶことが大好きな個体も多く、散歩に積極的な性格をしています。しかし、日々の生活の中で2時間以上の散歩時間を確保するのは飼い主様にとって難しいしょう。

そのため、散歩の頻度を増やす代わりに遊びの回数を増やす工夫をしてください。知育トイなどのおもちゃを利用すれば頭と体の両方が働き、いつも以上の運度量を与えることができます。

大型犬

ラブラドールレトリバーやダルメシアンが代表的な大型犬の場合は、1日2回の散歩で1回約1時間前後が目安になり、合計2時間以上の散歩が必要です。

大型犬は体が大きいぶん散歩量も多くなりますが、激しい運動は心臓や関節に負担がかかります。緩やかなコースを愛犬のペースに合わせて歩きましょう。

また、散歩に不可欠な首輪とリードも大型犬に合わせた丈夫な素材を選んでください。呼吸器官に負担をかけないハーネスを利用するのも良い方法です。

品種ごとの散歩時間の違い

品種ごとの散歩時間の違い

祖先の歴史に影響を受けて大きさに関係なく、品種で散歩時間に違いが現れることがあります。ミックス犬を飼っている飼い主様は、愛犬の両親の品種を必ず把握しておきましょう。

愛玩犬

愛玩犬として飼われるマルチーズやシーズー、パグなどは20~30分の短い散歩時間で十分です。

散歩中に「ゼーゼー」という苦しい呼吸をしている場合は、目安の散歩時間を超えていなくても辞めて構いません。抱っこやベビーカーに乗せるなどして帰宅してください。

狩猟犬

狩猟犬の先祖を持つ犬種の場合、大きさにかかわらず、膨大な運動量が必要になります。ビーグルやコーギーが代表的です。

ほかにも、牧羊犬を祖先に持つボーダーコリーや小型犬のジャックラッセルテリアも約40〜60分といった長時間の散歩に向いています。散歩の回数を増やせない場合は、遊ぶ機会やドッグランに行くなどの工夫をしましょう。

超大型犬

超大型犬も狩猟犬と同じく運動量が多い犬種です。1日2回の散歩で合計4〜8kmの距離を走る必要があります。

8kmの距離でも物足りない個体は、思いきり走り回ることができるドッグランに連れて行きましょう。飼い主様のみの散歩は大変なため、散歩代行としてペットシッターを雇う方法も検討してみてください。

犬の散歩時間に関する注意点

犬の散歩時間に関する注意点

犬の散歩時間には、大きさや犬種ごとの散歩時間を守る以外にも気をつけなければいけない注意点があります。

大切な愛犬を病気にさせないためにも、「季節や時間帯に気をつける」「日毎の体調により散歩時間を調節する」ことを忘れないでください。

季節や時間帯に気をつける

日本の季節に慣れさせるためにも、すべての季節に散歩をさせるのは良いことです。しかし、季節と散歩させる時間帯には気をつけましょう。

例えば、真夏の昼は地面のアスファルトが非常に熱くなります。熱中症や足に火傷を負う可能性があるため、夕方の散歩に切り替えましょう。

ほかにも、冬の寒さに弱い個体もいます。散歩当日の気温と地面の温度に気を配り、臨機応変に対応して散歩させてください。

日毎の体調により散歩時間を調節する

日々の体調によって、散歩時間を調節することも大切です。散歩の前に必ず愛犬の体調チェックをしてください。体調が悪い日には散歩せず、自宅で過ごさせましょう。

正しい知識を身につけて犬との楽しい散歩時間を送ろう

正しい知識を身につけて犬との楽しい散歩時間を送ろう

本記事は、犬の散歩時間の目安を大きさや品種ごとの運動量の違いで紹介し、注意事項なども解説しました。犬の散歩時間は個体で差があります。

大きさや品種の目安時間よりも短い方が良い犬もいれば、長い方が良い犬もいるのです。散歩を繰り返しながら、適切な散歩時間を見極めてあげてください。

COCOペットでは、コラムにて犬の情報を発信しており、愛犬との暮らしをより快適にするための知識を身につけられます。