「家族にアレルギー持ちがいるけど犬を飼いたい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

犬を飼いたいけれど、アレルギーを持っていると大変ですよね。本記事では、アレルギーを引き起こす原因とその対策方法や、アレルギー対応がしやすい犬種などを解説します。

アレルギーを持っているけど、犬を飼いたいという方は参考にしてください。

犬を飼うとかかるアレルギーとは

犬のアレルギーは犬のフケや毛、唾液に含まれる特定のたんぱく質によって引き起こされます。これらのアレルゲンは空気中に浮遊し、人間の呼吸器系を通じて体内に入ると、体は異物と認識し、アレルギー反応を起こします。

症状としては以下があります。

  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 目のかゆみ
  • 呼吸困難

犬を新しく家に迎える際は、まず家族のアレルギーの有無を事前に確認することが大切です。

飼い主様の犬アレルギーの治療・対策

飼い主様の犬アレルギーの治療・対策

犬アレルギーのある飼い主様が快適にペットと暮らすためには、日々の生活での対策が重要です。対策として以下があります。

犬との距離を保つ

犬との物理的距離を適切に保つことは、アレルゲンへの露出を減らすのに役立ちます。例えば、犬が自分のベッドやソファに上がるのを避けるようにすると良いでしょう。

犬を清潔に保つ

犬を定期的に洗うことで、フケや毛の放出を減らせます。週に1〜2回のシャンプーが理想的ですが、獣医師と相談の上、犬の皮膚に合った頻度と製品を選びましょう。

部屋を清潔に保つ

家の中を清潔に保つことも非常に重要です。特に寝具やカーペット、布製の家具は定期的に洗浄する必要があります。高性能フィルターを備えた空気清浄器の使用も、空気中のアレルゲンを減らすのに有効です。

こまめに手を洗う

犬と触れ合った後は、必ず手を洗うことが大切です。これにより、犬から人へのアレルゲンの移行を防げます。

ブラッシングやシャンプーをする

犬のブラッシングやシャンプーは屋外で行うことをおすすめします。屋外で行うことにより、家の中のアレルゲン濃度を低く保つことができます。

しっかり掃除や換気をする

定期的に家全体を掃除し、窓を開けて新鮮な空気を取り入れることが重要です。新鮮な空気をとりいれることで、室内のアレルゲン濃度を下げることができます。

気温が低く窓を開けるのが嫌なときもあるかもしれませんが、数分の換気でもアレルゲン濃度が下がるため、実施してみましょう。

布製品は定期的に洗濯する

カーテンやソファカバーなどの布製品は、アレルゲンが付着しやすいため、定期的に洗濯が必要です。また、革製にすることで付着を可能な限り防げます。

犬アレルギーでも飼いやすい犬種

犬アレルギーでも飼いやすい犬種

犬アレルギーがあっても安心して飼うことができる犬種は存在します。以下で紹介する犬種は「低アレルギー性」とされ、アレルギー反応を起こしにくい特徴を持っています。

低アレルギー性の犬種は、抜け毛が少ないことやフケが少ないなどが特徴です。

トイプードル

トイプードルはその小さな体と知能の高さで人気ですが、アレルギーを持つ人にとっては、低アレルギー性の毛質が魅力です。

トイプードルの毛は巻き毛で密集しており、抜け毛が他の犬種に比べて少ないため、室内でのアレルゲンの拡散を抑えることができます。

ビションフリーゼ

ビションフリーゼもアレルギー反応を引き起こしにくい犬種として知られています。毛がふわふわとしていて密になっており、定期的なグルーミングで毛が外に散らばるのを防ぐことができます。

ビションフリーゼは非常にフレンドリーで活発な犬種なため、室内で飼うのに適しております。

マルチーズ

マルチーズは長い美しい白い毛が特徴です。毛の成長が遅く、定期的にブラッシングと洗浄を行うことで、フケや余分な毛が舞い上がるのを防ぐことができます。また、抜け毛が少ないことも特徴です。

犬アレルギーなのか確認する方法

犬アレルギーなのか確認する方法

犬アレルギーが疑われる場合、正確な診断を受けることが重要です。以下のふたつの検査方法を試すことで、アレルゲンに対する反応を確認できます。

血液検査:RAST(ラジオアレルゲン吸収試験)

RAST検査は、犬アレルギーを含む多くのアレルギーを特定するために用いられる血液検査です。

この検査では、患者の血液サンプルを取り、特定のアレルゲンに対する抗体の存在と量を測定します。RAST検査は、体内の免疫反応を直接的に示すため、犬アレルギーの有無を確認するのに非常に有効です。

生体検査:ブリックテスト

ブリックテストは、皮膚に直接アレルゲンを適用して反応を見る検査です。患者の腕の皮膚に小さな傷をつけ、犬のアレルゲンを含む液体を塗布します。

その後、一定時間を待って皮膚の反応(赤み、腫れ、かゆみなど)を観察します。この方法は、体の外側からの反応を見ることで、犬アレルギーの存在を確認するために用いられます。

アレルギーの人がペットと暮らすときの注意点

アレルギーを持つ人がペットと快適に暮らすためには、ペット専用スペースを設け、アレルゲンの拡散を防ぐために寝室やキッチンから遠ざけることが重要です。

定期的なペットのグルーミングとHEPAフィルター付き掃除機の使用により、毛やフケの広がりを抑え、空気清浄機を利用して室内の空気を清潔に保ちます。

また、アレルギー症状への迅速な対応のため、適切なアレルギー薬を常備することも大切です。以下でさらに詳しい注意点を解説します。

できれば屋外で飼育する

可能であれば、ペットは屋外で飼育することが理想的です。屋内にペットを置くと、ペットからのアレルゲンが家の中に拡散しやすくなります。

屋外で飼うことにより、家の中のアレルゲン濃度を低く保つことが可能となり、アレルギー症状の発生を抑えられます。

ペットを清潔に保つ

ペット自体を定期的に洗浄することで、フケや毛から放出されるアレルゲンを減らすことができます。

例えば、犬の場合は、週に1〜2回のブラッシングと月に1〜2回のシャンプーがおすすめです。これにより、アレルゲンの拡散を効果的に防ぐことが可能です。

布製の家具や雑貨は避ける

布製の家具やカーペット、カーテンなどはアレルゲンが付着しやすく、その後空気中に放出されることがあります。

可能な限り、皮革やビニール、木製など、拭き取り可能な材料を使用した家具や雑貨を選ぶことで、室内のアレルゲンを減らし、掃除を容易にすることができます。

犬アレルギー対策をして幸せな暮らしを

本記事では、犬のアレルギー対策や、アレルゲンを極力排出しない方法について解説しました。犬を飼いたいけれどアレルギーが悩みで飼うことを控えていたという方の助けになれば幸いです。

ぜひ記事内で紹介している対策を実行して、犬との快適で幸せな生活を送りましょう。