近年では、ペットの飼育が可能なマンションが増えています。さらに、ドッグランや足の洗い場など、犬の設備を設けている物件も増えています。そのため、マンションで犬が飼いやすいと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、マンションでは自由にペットが飼えるわけではありません。本記事では、マンションで犬と一緒に暮らす際の注意点やポイントを解説していきます。マンションでの飼育に向いている犬種も紹介しているので、ぜひご覧ください。
目次
マンションでペットを飼う際のマナー
マンションでは、多くの方が暮らしています。そのため、些細なことが隣人トラブルに繋がるかもしれません。隣人トラブルを防ぐために、最低限ペットを飼う際のルールやマナーを把握する必要があります。
騒音対策をしっかりする
どの犬種、どの個体でも、犬は必ずと言っていいほど吠えます。無駄吠えが続くようであれば、当然マンションの隣人に迷惑がかかるでしょう。そのため、飼い主様がしっかり無駄吠えをしないよう、しつけをしなければいけません。
また、犬の鳴き声以外にも、犬の足音も騒音に繋がります。足音はしつけで制御するのは難しいため、防音マットなどを使って、あらかじめ対策をするべきです。
あまりしつけばかりだと、犬にもストレスがかかってしまうため、騒音対策をした方が良いでしょう。
脱走対策をしっかりする
万が一犬が脱走してしまうと、マンションの隣人に多大な迷惑をかけてしまうでしょう。ベランダやバルコニーを開けっ放しにしていると、そこから犬が脱走して、重大な事故にも繋がりかねません。
そうならないためにも、脱走対策を徹底することも、大切なマナーです。玄関であれば、柵や内扉を設けるだけでも十分な対策になります。ベランダやバルコニーであれば、転落防止ネットを用いると良いでしょう。
ペット可能のマンションでも注意点がある
ペット可能なマンションであれば、どの犬種を飼ってもいいわけではありません。物件によっては犬種や犬の大きさに制限があります。さらに、共用スペースで事故やトラブルを起こす可能性が十分にあります。
マンションによって条件がある
前述した通り、物件によっては犬種や犬の大きさに制限があります。飼育する頭数を制限している物件や、指定された体長や体重を下回るように設定している物件もあります。とくに小型犬に限定している物件が多いようです。
さらに、ペット可能の物件であっても、管理会社や管理組合の許可が必要な場合もあります。マンションで犬の飼育を検討されている際は、ペット飼育の可否を確認する必要があるでしょう。
トラブルや事故につながることも
過去には、犬の抜け毛による隣人トラブルもありました。抜け毛が少ない犬種もいますが、犬を飼育する上では抜け毛は避けられません。毛が舞ってしまわないように、定期的なブラッシングや掃除が必須になるでしょう。
また、エレベーターやベランダにも気をつけなければいけません。ベランダについては前述したとおりです。エレベーターでは、犬が乗りそびれてしまい、重大な事故に繋がった事例があります。マンション内では抱いて行動するなどの対策が必要です。
マンションで飼育するのにおすすめの犬種
これまでの内容を見ると、マンションで犬を飼育するのが難しく感じるかもしれません。しかし、マンションで飼育するのにおすすめの犬種もいます。続いては、そのおすすめの犬種を3匹紹介するので、ぜひ参考にしてください。
トイプードル
トイプードルは言わずと知れた小型犬です。毛が抜けにくい犬種であり、体臭も控え目です。個体によりますが、トイプードルは頭が良く、温厚な性格です。そのため、犬種の中ではしつけがしやすくなっています。
体長は24~28cmと小柄のため、飼育スペースもそれほど取りません。当然、体重も軽いため、抱っこも簡単にできるでしょう。また、キャリーに入れやすいため、敷地内の散歩を禁止している物件でも安心できます。
チワワ
チワワという犬種は、小型犬の中でも小さい犬種です。かなり小型のため、食事量もあまり必要としていません。当然、チワワにも散歩が必要ですが、運動は室内でも十分に足りるでしょう。
また、体重も非常に軽いためマンション内で走り回っても、それほどうるさくなりません。しかし、臆病な個体が多いため、突然の物音や来客に対して吠えてしまうことがあります。無駄吠えをしないようトレーニングが必要になります。
パグ
しわだらけの顔に、なんともいえない愛嬌を感じるパグ。こちらも個体によりますが、意外にもあまり吠えない大人しめの犬種となっています。小柄な犬種のため、抱っこも簡単です。
しかし、短毛で毛の生え変わりが早いため、気がつけば毛がたくさん落ちていることがあります。そのため、こまめな掃除が必要になるでしょう。他の犬種とは違い、鼻が短いため、体温調整が苦手です。気温管理をしっかりと行う必要があります。
大型犬をマンションで飼う際のポイント
上記で小型犬を紹介してきましたが、中には大型犬の飼育を検討している方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、大型犬を飼っても大丈夫な物件はあります。しかし、大型犬を飼う際は、小型犬よりも留意しておくべきポイントがいくつかあります。
駐車場がある物件を選ぶ
大型犬は体が大きく、体重が重い犬種のことを示します。大型犬の場合、抱っこする必要がないと感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、怪我や病気などで動けなくなった場合、抱っこすることがあるでしょう。
その時に備えて、大きめの駐車場がある物件を選ぶようにしましょう。尚且つ、大きな車があると安心できます。狭いスペースだと、移動に苦労する上に、近隣住民にも迷惑をかけてしまうでしょう。
広めの物件に住む
大型犬は、小型犬と比べて飼育スペースを取るため、狭い物件だとストレスを感じてしまうでしょう。飼い主様と犬で暮らす場合でも、広い物件に住む必要があります。大型犬と快適に暮らすには、最低でも7畳以上のスペースを用意するべきでしょう。
また、大型犬は体が大きいので汚れや体臭が目立ちます。定期的なシャンプーが必須となるため、お風呂場が広い物件だと、安心できるでしょう。物件によっては足洗い場を設けているので、足洗い場があれば快適に過ごせるでしょう。
犬にとって暮らしやすい空間にする方法とは
マンションで犬を飼育する場合の注意点を解説しましたが、そもそも、犬にとって暮らしやすい空間を作っていくことが重要です。
ケージやトイレの位置を工夫する
犬を飼う上で、ケージやトイレの位置は非常に重要です。犬の習性をちゃんと理解したうえで、犬が安心できる場所にケージを設置するべきです。特にトイレの場所は、子犬の時期と成犬の時期で場所を変えてもいいでしょう。
子犬の時期は、トイレトレーニングをしやすい場所に置くべきです。成犬になって、トイレをする場所を覚えた場合、目立たない場所にトイレを設置してもいいでしょう。
部屋の温度調整をしっかりする
犬は人間のように、汗をかく器官が発達していません。そのため、人間と比べると体温調整が苦手です。夏であれば冷房、冬であれば暖房を使って、極力室温変化がない環境をつくるべきです。
戸建てに比べてマンションは気密性が高いため、夏の暑さには特に注意が必要です。あまりに暑くなりすぎると、熱中症になりかねません。
においに注意
犬の臭いは、近隣住民の迷惑になりかねません。糞尿の臭いが特にきついため、トイレシートはこまめに取り替えましょう。大型犬を飼う場合、糞尿の量が多くなるため、トイレシートはもっとこまめに変えるべきです。
体臭は糞尿と比べてきつくはありませんが、放置すると臭いはひどくなります。そのため、ブラッシングやシャンプーは定期的に行うべきです。
愛犬も飼い主様も快適に暮らせるように
マンションで犬を飼育するのは、大変です。しかし、ルールや注意点をしっかり守ることで、快適に暮らせます。もし今後マンションで愛犬と暮らす場合、本記事を参考にしていただければ幸いです。
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