「猫が震えるのは病気のサイン?」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
愛猫が突然震え出したら、どんな飼い主様でも心配してしまうことでしょう。猫の震えには恐ろしい隠れた病気が潜んでいることもあるのです。本記事では、猫の震えの原因や可能性の高い病気、治療方法について解説していきます。
目次
猫が震える3つの原因
猫が震える原因として挙げられるのは、「痛みや病気」「老化やストレス」「寒さ」の3つです。特に「痛みや病気」に関しては、早期発見が望まれます。猫の震えをよく観察して、然るべき処置をしたのちに病院へ連れて行ってあげましょう。
痛みや病気
去勢避妊手術やワクチン接種、手術後で痛みを感じて震えることがあります。また、手術だけでなく、以下のような症状を発症することで震えることもあります。
- 感染症
- 関節炎
- 脳炎
- 水頭症
- 骨折
- 口内炎
老化やストレス
老化により足が震え、排便時には体全体が震えることがあります。高齢化による筋肉の衰えが原因です。体全体を支える筋力が不足しているため、プルプルと震えてしまうでしょう。
シニア猫は行動も成猫時と異なり、運動障害が起こることもあります。また、緊張や恐怖などのストレスにより震えることもあります。
老化やストレスは生理的や環境的なものであるため、特に心配は要りません。ただし、本当に老化やストレスによるものか見極める必要があるでしょう。
寒さ
人間と同じく発熱して寒さを逃すために震えることもあります。特に、体温調節が苦手な子猫は震えることが多く、くしゃみなどの動きをした場合は要注意です。
猫の体を温めるために、室温を上げて毛布で温める対策を取ると良いでしょう。温かいスープなどの食事で体内から温めることも効果的です。
猫の震えで可能性が高い3つの病気
猫の震えで起こる可能性が高い病気は「てんかん」「胃腸疾患や感染症などの病気」「中毒」の3つがあります。いずれも、放っておくと死に至る病気です。動物病院を受診した際は、震えの特徴や持病について事細かな情報を獣医師に伝えましょう
てんかん
てんかんとは体の機能に異常が起こる病気です。四肢の震えや痙攣発作、体の硬直を起こす病気になります。
てんかんの際には体をむやみに触らないようにしてください。刺激により症状が悪化する恐れがあります。予兆としてはあくびや歯ぎしりがありますので、予兆の症状やてんかん発作が何度も長く続いた場合は夜間であっても迷わず動物病院を受診してください。
胃腸疾患や感染症などの病気
胃腸疾患や感染症などの病気が原因で猫が震えることもあります。
- 脳腫瘍
- 腎機能不全
- 低カルシウム血症
- 低血糖
- 腎不全
- 尿毒症
- 腎臓機能の低下
ほかにも、肝臓の病気が原因で肝臓から代謝される毒素が神経系に異常を起こして震えや痙攣を起こすこともあります。震えのほかに、よだれや食欲不振がある場合は、速やかに動物病院を受診し獣医師の診察を受けることが大切です。
中毒
細菌や薬品による中毒が原因で体が震えることもあります。中毒症状を起こすと震えのほかに、下痢や嘔吐もするでしょう。
中毒の原因にはカフェインも含まれており、猫が誤飲することで引き起こされます。また、殺虫剤やカビ、鉛による中毒も猫の震えに関係するため、誤って愛猫が誤飲誤食した場合は必ず獣医師の診察を早めに受けてください。
猫の震えに関する治療法
猫の震えに関する治療法は、3つあります。
飼育環境の見直しや体の温めも重要ですが、いずれにせよ獣医師の診察は必要不可欠です。震えが認められたら、すぐに病院を受診しましょう。
動物病院での獣医師による投薬治療
猫の震えは何らかの病気である可能性もあります。病気だった場合は、動物病院にて獣医師による投薬治療が適切です。家で服薬する場合は、獣医師の指示通りに服用させましょう。
飼育環境を見直してみる
老化やストレスの場合は、飼育環境を見直すことが必要です。食事やトイレの場所をケージに近づけるなど、バリアフリーを心がけましょう。
また、ストレス発散のために猫が落ち着く暗くて狭い場所を作ってあげると良いです。過剰なスキンシップをせずにそっとしておいてあげてください。小さな配慮が猫の病気予防や健康維持につながります。
猫の体を温める
寒さに震えている場合は、湯たんぽや暖房で体を温めることで対処しましょう。ペット用ヒーターを使用するのも良いアイデアですが、愛猫との適切なスキンシップとして抱っこをすることでお互いに温まることも最適な対処法といえます。
猫の震えに関するQ&A
猫の震えに関して「病気かどうか判断するにはどうすればいいの?」「動物病院で検査する項目は?」などの疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
病気のサインや必要な検査にかかる費用などをあらかじめ知っておくことで、愛猫に突然の震えがきたときも冷静に対処することができます。
病気かどうか判断するにはどうすれば良い?
老化やストレスは自然な震えですが、いずれの要素も感じられない場合は病気の可能性があります。愛猫の様子をよく観察し、日頃から頻繁に健康チェックをしておくことが重要です。震えの頻度が高く長時間続く場合は、動物病院を受診してください。
動物病院で検査する項目は?
震えの場合は検査項目として、尿検査や血液検査、MRI検査があります。種類が多く時間がかかることを覚悟しておくと良いでしょう。
猫の震えは大きな病気のサインであることが多いため、体内をくまなく調べるために検査の種類も多いです。費用も予想より高くなる場合があるため注意して受診しましょう。
震え方で愛猫の病気の有無を見分けよう
本記事では、猫の震えの原因や可能性の高い病気、治療方法について解説しました。動物病院を受診する目安には、震えについての正しい知識が必要になります。日頃から愛猫を観察して震えの原因を知っておくことが大切です。
子猫や老猫の場合は病気にかかりやすいため、震えという小さなサインも見逃してはいけません。ペットの健康状態を維持し、病気の早期発見につなげるためにも日々欠かさず様子を見守ってあげてください。