室内で飼う猫は、広い部屋でなければいけないのかと悩まれているのではないでしょうか。

室内飼いのペットを飼うには、それなりの広さが必要だと思われがちですが、実は猫を飼うには、広さよりも部屋の形が重要です。

今回は、猫を飼うのに困らない部屋の広さや間取りについて紹介します。また、狭い部屋でも猫にストレスを与えない対策なども記載しているため、気になる方法を実践してみてください。

猫を飼うには狭い部屋や間取りが少ないと難しいのか

猫を飼うには狭い部屋や間取りが少ないと難しいのか

猫は室内で飼うため、広い部屋が必要だと思われがちですが、実は広さはあまり関係ないです。

狭い部屋にずっと居させてはストレスが溜まってしまいます。また、自由に外に出させてしまうと、事故やトラブルに巻き込まれたり、病気を持って帰ってきてしまったりしてしまうかもしれないと飼い主様は悩むでしょう。

しかし、猫にとっては部屋の広さよりも安全な環境で餌にありつけるかが重要で、1Kの部屋だとしても外敵がおらず、毎日餌が食べられれば十分に生活できます。

猫が好きな部屋の特徴

猫が好きな部屋の特徴

猫は狭い部屋でも十分に生活できますが、好きな部屋の形状があります。例えば、猫は高いところが好きな習性から、天井の高い部屋を好みます。

また、縦に長い部屋の形状だと、直線に猛ダッシュできるため、ストレスも軽減できるのです。同じ部屋の面積だとしても、正方形の部屋よりも長方形の部屋の方が猫には適しています。

猫は広い縄張りを欲しがる生き物だと考えられていますが、それは自力で餌を狩らなければいけない野良猫の話であって、狩りの必要性がない飼い猫には部屋の広さは関係ないのです。

狭い部屋で猫のストレスを緩和する方法

狭い部屋で猫のストレスを緩和する方法

以下では、狭い部屋でも猫のストレスを軽減させる対策を紹介します。少しの工夫で狭い部屋でも猫に快適に過ごしてもらうことができるため、以下の項目で実践できることを取り入れてみてください。

キャットタワーの設置

高い場所から外敵がいないか見張る習性のある猫にとって、キャットタワーは居心地が良いアイテムです。キャットタワーやキャットステップは、飛び移ったりできるため、良い運動になりストレス発散できます。

また、キャットタワーの中には猫が一人になれるスペースがついている商品も多いため、落ち着く居場所となるでしょう。

特にワンルームで隠れる場所がない部屋に住んでいる場合は、入れるスペースがあるキャットタワーを選んであげてください。

床にできる限り物を置かない

猫はすばしっこい生き物で、ダッシュが好きです。そのため、猫の走行の邪魔にならないように床に物を置くことは極力控えてあげましょう。

部屋が狭いと収納スペースも限られるため、物が溢れやすいです。床に物がたくさん置いてあると、猫にとっては障害物になるため、思いっきり走ることができなくなります。

外に出したくない飼い主様は、猫の運動やストレスのことを考えて、できるだけ床に物を置くことはやめましょう。

上下運動ができる家具の設置方法をする

猫が気づくと階段にいるイメージがあるように、上り下りの上下運動が大好きです。警戒心が強い猫は、外敵が高いところに登ってこられないことを本能で知っているため、高いところが落ち着く生き物なのです。

そのため、高いところに上り下りする動きが好きで、棚などにも上りたがります。家具を配置するときも、猫が上下運動できるような設置にすることで、キャットタワーやステップ以外にも居場所を作ってあげることができるでしょう。

猫を飼う環境の注意点

猫を飼う環境の注意点

以下では、猫を飼う環境の注意点を紹介します。狭い部屋でも広い部屋でも共通する注意点をまとめたので、これから猫を飼う方や、すでに飼っている方は、自身の部屋が危険ではないかチェックしてみてください。

棚に物を置かない

棚に物を置かない

高い場所が好きな猫にとって、棚は登りたい家具です。しかし、棚の上に何かが置いてあると、猫が登った時に物が落ちてしまいますし、飼い主様もイライラしてしまうでしょう。

猫は本能的に高いところや登れそうな場所を見つけると、登ってしまいたくなります。

悪気があったり、いたずらで棚の上に上ったりするわけではないため、物の落下を防ぐためにも棚の上に物を置くことは控えましょう。また、棚の上に物を置かないことで、猫の足場を守りケガのリスクも軽減できます。

部屋の温度に気を付ける

室内飼いがメインである猫にとって、部屋の温度が適温であるかは健康状態に直結します。個体差はあるものの、猫の快適温度は25℃前後です。

夏の場合は27~29℃、冬の場合は23~25℃を目安に温度調整することで、快適に過ごしてもらうことができます。また、猫の種類によっても好みの温度があり、短毛種であれば寒がりですし、長毛種だと暑がりです。

猫により快適な温度も微妙に違うため、飼い主様は様子や健康状態をよく観察して、適した室温を見つけてあげてください。

拾い食い・誤飲に気を付ける

拾い食い・誤飲に気を付ける

床に物を散乱しないよう紹介しましたが、部屋を整理整頓することで、走りやすさだけではなく、拾い食いや誤飲のリスクを軽減できます。猫や犬が誤飲しやすいものとしてあげられるのは以下のアイテムです。

  • ボタン電池
  • 釣り針
  • 串・ようじ
  • 人間用の薬
  • ストッキング
  • たばこ
  • ビニール・ポリ袋
  • 糸や紐

ボタン電池は体内に入れてしまうと、胃にたまり腐食し、内臓を破壊させてしまう可能性もあるため、取扱いには特に注意してください。

おすすめの猫部屋作り

おすすめの猫部屋作り

続いて、猫にとってのおすすめの部屋作りを紹介します。少しの工夫で猫のケガやトラブルのリスクを軽減でき、飼い主様にとっても猫にとっても快適な環境を作りあげることができます。

簡単に実践できる方法ばかりなため、取り入れてみてください。

ケガをしにくい床材をしく

フローリングは掃除がしやすいため、人間にとっては快適な床材ですが、猫にとってはツルツル滑りますし、着地の時に滑ってケガをするリスクも高まります。

絶対にフローリングがNGというわけではありませんが、表面にワックスが塗られている滑りやすいフローリングの場合は、滑りにくい床材を敷いてあげることで猫の転倒やケガのリスクを軽減できます。

活発な動きをする猫ほど、ツルツルのフローリングはケガをしやすいので飼い主様は注意してあげてください。

脱走防止窓を設置する

脱走防止窓を設置する

猫は、外の景色を見ることができる窓が大好きです。高いところから外敵を見張る習性と同じく、猫にとっての窓は外に外敵がいないか見張れるスポットとなります。

また、日差しが差し込みますから、日向ぼっこもできるお気に入りの場所となるでしょう。そのため、猫が窓から脱走しないよう、脱走防止策を取り付けてあげることをおすすめします。

階数が高い部屋ですと、窓から転落しただけでも危険です。さらに、外に脱走したことで部屋に戻れなくなり迷子になってしまうかもしれません。

部屋の見栄えは少しだけ悪くなるかもしれませんが、おしゃれな脱走防止策窓も販売されていますから、探してみてください。

傷や匂いが付かないよう壁材を貼る

猫は爪を整える以外にも、ストレス発散や飼い主様へのかまってアピール、マーキング行動として爪とぎをします。爪とぎのしつけができていない場合は、壁紙をひっかいて破ってしまうこともあるでしょう。

賃貸の場合は引っ越しの際に修理費が発生してしまうため、爪とぎができないツルツルの壁材を貼ってみてください。また、猫特有の獣臭も壁に付着してしまいますが、壁材を貼ることで対策できます。

猫の飼育に間取りや広さはあまり関係ない

猫の飼育に間取りや広さはあまり関係ない

本記事は、狭い部屋で猫を飼育できるのかについて紹介しました。飼い猫にとって部屋の広さはそれほど重要ではなく、天井の高さや部屋の形状の方が気にしておきたいポイントです。

また、狭い部屋でも猫のストレスを軽減させる方法はいくつもあるため、取り入れられるものは実践してみましょう。