「老犬のストレスを解消してあげることはできるのか」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
老犬は若い犬よりもストレスを感じやすいです。身体の衰え、環境の変化、社会的な関わりの変化により、より一層ストレスに敏感になり様々な不具合をもたらすでしょう。
本記事では、老犬のストレスを解消する方法や原因を解説します。老犬のストレスサインを見逃さず、原因を探りストレスを解消してあげましょう。
目次
老犬のストレスのサイン
ストレスサインには、通常の生活におけるちょっとした変化から明らかな異常行動といった様々な行動が見られます。
日頃から良く観察し、老犬のストレスサインに気づいてあげましょう。
食欲不振や睡眠不足
食欲不振が起こると周囲に興味を示さなくなったり、いつも退屈そうにしていたりといった行動が見られます。
毛並みにツヤがなくなる・目の周りや鼻の穴が乾燥する、いつもよりよだれが出るといった身体の変化もあるでしょう。
睡眠不足が起こると落ち着きがなくなり、徘徊する・唸り声を上げ吠える・目が充血するなどもあります。
筋力や体力の低下により、上手く睡眠を取れなくなっている場合もあるため、観察を十分に行いましょう。
吠えや噛みつきつきなどの攻撃的な異常行動
過度な毛づくろいを行い、舐め壊すといった行動をします。また、家具や壁などに体当たりをしたり、ぐるぐる回ったり体を震わせる異常行動をする場合もあるでしょう。
吠えたり唸ったりすることもありますし、人や他の犬に対して、牙をむき攻撃的になってしまい、最悪の場合は噛みついてしまうこともあるため注意が必要です。
排泄物の量と頻度
ストレスを感じると排泄にも影響がでます。いつもと比べて排泄物の量や頻度が減ったり、逆に多くなったりし、便の硬さや色の変化、匂いにも十分注意が必要です。
排泄する時間がいつもより長い、不安そうな声や痛そうな鳴き声がする、いつもの場所以外の場所に排泄するようになるなどの行動もあります。
体重の変化
ストレスにより活動量や食欲に変化が見られると体重にも変化が表れます。環境の変化や不安など心のストレスで食欲が落ちることもあり、病気の影響や運動不足などの身体のストレスで活動量が減り、体重が増えたり減ったりするでしょう。
ストレスのほとんどが体重に変化を与えるため、定期的に測定をして記録をつけておくようにすれば、すぐ異変に気づくでしょう。
老犬のストレスの原因
老犬のストレスは、主に3つあります。
老犬は全ての機能が低下してくるため、若かった頃との違いに戸惑い不安になってしまうことが多いでしょう。
身体的ストレス
老化は、以下の原因で痛みや不快などを感じます。
- 筋力の低下
- 関節痛
- 認知機能の低下
- 消化機能の低下
段差や長時間の散歩がつらくなったり、トイレを失敗したり、今までのように食事を摂ることが難しいなどが起こるでしょう。
加えて、病気やケガは強い痛みやどうしようもない不快感を与えストレスを多く溜める原因になります。
環境的ストレス
老犬は物音や振動など五感が鈍くなってしまっているがために、より過敏になってしまっています。
家具配置換えや散歩コースを変える、飼い主様の体調不良など今までと異なるものに戸惑ってしまいやすくストレスを感じてしまうでしょう。
新しくペットを迎え入れることも、環境がとても変化してしまうため老犬の様子を見ながら行う必要があります。
社会的ストレス
飼い主様とのコミュニケーション不足や活動量が減ることで他のペットや人と触れ合う機会が減ってしまい、刺激不足になりストレスが発生します。
家族構成の変化や住んでいる場所の変化でも、慣れた環境から離れなければならず不安やストレスを生んでしまうでしょう。
老犬は感覚器官が衰えてくると不安を感じやすくなり、それがストレスに繋がってしまうことがあります。あまり変化がないと飼い主様が思っていても老犬はストレスと思っている場合があるため注意が必要です。
老犬のストレスを解消する方法
老犬のストレスは様々あり、飼い主様にたくさんのストレスサインで不調や不安を伝えようとしてくれています。
ストレスサインを感じ取ったら、早急にストレスを解消してあげられる方法を探し、解消してあげましょう。
身体的ストレスの解消
身体的ストレスには、無理のない範囲で運動を取り入れることがおすすめです。散歩は時間や距離を短くして行えば、筋力の低下を防ぐことができます。
また、水泳は関節の負担を少なくできますし、室内でのボール遊びやロープの引っ張り合いも手軽にできる運動として有効です。
病気やケガなどがある場合は獣医師に相談し、治療や薬を貰いケアしましょう。あまり動けないならマッサージをして筋肉や身体をほぐしてあげることも良いでしょう。
環境的ストレスの解消
環境的ストレスは、静かな環境を作り室内を快適な温度に保つことで解消できるでしょう。また、できる限り家具の配置やトイレや食事の場所を固定し戸惑いを減らしてあげる工夫が必要です。
物音や振動などには、耳栓をさせたり振動が響きにくいマットを敷いたりして対応していきましょう。
新しくペットを迎え入れたい場合は、段階的に少しずつ慣れさせていくことを心がけると老犬もストレスを感じにくいです。
社会的ストレスの解消
社会的ストレスには、飼い主様とのコミュニケーションを増やすことが重要です。マッサージや撫でるなど優しく触れ合い安心感を与え、愛情をたっぷりと伝えましょう。
また刺激不足には、シニア向けのドックランでの交流も老犬には刺激になり、飼い主様には情報交換の場として有効です。
食事によるストレス解消
食事によるストレス解消は、食器の高さを丁度よいものに変えたり、快適な場所で食事ができるようにしたりすることがおすすめです。
ご飯は、食べやすいようにふやかしたり、小さく切ったりして消化が様なるように工夫し栄養バランスも心がけましょう。
味覚や嗅覚が低下している場合は、香りや味の強いものにしてあげ、食事の時間が楽しくなるようにしてあげると良いです。
まとめ
老犬はストレスが溜まると様々な体調不良や異常行動を起こすようになります。しかし、言葉を話せないため飼い主様に上手く伝えることができません。
ストレスサインを見逃さず、ストレスを上手に解消してあげましょう。
COCOペットでは、コラムでペットのストレスを改善できる方法を発信しております。ぜひ老犬を飼育する際の参考にしてください。