最近、猫がよく休むようになったと心配をする方もいらっしゃるのではないでしょうか。いつも元気な猫の体調が悪そうだと心配になりますよね。
本記事では、猫が疲れているサインや猫の疲れの原因などについて解説します。ご自身の愛猫を思い浮かべながら当てはまることがないかチェックしてみてください。
目次
猫が疲れているサイン
猫は普段からのんびりしていることが多いので、疲れているのか見分けることが難しいかもしれません。猫が疲れているときのサインを4つ解説します。
よく眠る
もともと猫は良く眠る動物です。成猫だと1日平均12~16時間程度は眠り、1日の半分以上の時間を睡眠に使います。子猫やシニア猫の場合は成猫よりさらに長く、1日平均18~20時間程度も眠るといわれています。
普段通りによく眠っているだけなら心配いりませんが、普段よりもよく眠っている場合は疲れている可能性があります。また、うずくまっていたり、お腹を隠して眠っていたりするときは注意が必要です。
警戒心が強いなどの性格が原因の場合もありますが、疲れや体調が悪くてゆっくりしたいけど危険を感じた時にすぐに動けるようにするために、猫はうずくまりお腹を隠して眠ります。
いつもと違う場所や高い場所や狭い場所で眠るときは、人間に構ってほしくなくて手の届かない場所をあえて選んでいて、ゆっくり過ごしたい証拠です。
イライラしている
猫が疲れていることに気付かずに構い続けると、猫にストレスを与えてしまいイライラさせてしまいます。
尻尾を振っているときや威嚇してくるときはイライラしている証拠です。また、飼い主様とコミュニケーションを取らないように離れていくときもストレスを感じてイライラしています。
猫が疲れているときに触ろうとすると怒っていて攻撃的になっており、噛まれる可能性もあるのでよく観察しておきましょう。
動きが遅くなる止まる
普段と同じ運動量なのにこまめに休んでいたり、座り込んだりしているときは疲れているサインです。
また、おもちゃに反応しなかったり、途中で興味を無くしてしまったりして遊ぶのをやめてしまう場合があります。
食欲がない
猫は疲れたり元気が無かったりしたとき食欲が低下します。一時的に食欲がなく、すぐに回復して食欲が元に戻るのであればそれほど心配いりませんが、長時間続く場合は何らかの病気の可能性もあります。
長時間の食欲不振は脱水症状の原因にもなるので、半日経っても好きなごはんやおやつにも反応しない場合は注意しましょう。
猫の疲れの原因
疲れのサインについて解説しましたが、猫の疲れの原因はどのようなことが考えられるのでしょうか。主な原因について5つに分けて解説します。
運動不耐性
運動不耐性とは、運動が嫌いだったりすぐに疲れたりしてしまう体質のことです。持久力がなく、きつい運動に耐えられないようなら運動不耐性かもしれません。見分けるコツとしては、ほとんど運動しなくなる、呼吸が荒い状態などがあります。
犬の場合は、散歩や公園で遊んでいるときに激しい運動を嫌がるようになるなど、行動がはっきり変わるので分かりやすいですが、猫は普段からゆっくり過ごしている場合が多いので、発見することが難しいです。
病気の可能性がある
上記で運動不耐性について解説しましたが、運動不耐性にはさまざまな病気が隠れている可能性があります。運動不耐性になる代表的な病気は心疾患、呼吸器疾患です。
運動時には血液や酸素を体中に送る量が増えるので心拍数が上がりますが、心疾患があるとこの働きがうまく作用しません。また、呼吸器疾患の肺炎や気管支喘息などが原因で呼吸が荒くなる場合もあります。
その他にも貧血など血液の病気で、酸素が体中を回らず疲れやすくなったり、肥満により体の負担が大きい運動を嫌がるようになったりします。また、骨折による痛みで歩くだけでも足に負荷がかかり痛みで動けないケガの可能性もあります。
ストレスによる
猫は少しの環境の変化にも敏感でストレスを感じやすい動物です。
- 騒音
- 急な物音
- 引っ越し
- トイレ
- ごはんの種類
特に神経質な性格の猫の場合は、環境の変化に慣れるまでかなり時間を要するので注意しましょう。
気温の変化
猫は気温の変化に弱い動物です。人間のように汗をかいて体温調節ができないため、近年の日本のように急に熱くなったりする気温の変化は苦手でしょう。
さらに湿度の高い環境にも弱いので、夏の高温多湿の環境に順応できず熱中症になりやすいです。
高齢化
猫は7歳になるとシニア期に入ります。高齢になると当然、体力や身体機能が低下するので疲れやすくなってしまいます。
さらに、病気にかかりやすくなったり、関節がすり減り関節炎になったり、疲れ以外のことも起きやすくなります。
猫が疲れているときに飼い主様ができること
猫が疲れているとき、飼い主様はどのように対応すればよいのでしょうか。飼い主様ができることについて3つ解説します。
そっとしておく
前提として、疲れている猫に対して飼い主様ができることは、そっとしておくことです。お気に入りのおもちゃに反応しないからといって、他のおもちゃに変えて気を引くことは逆効果になってしまいます。
元気がないと心配ですが、ストレスを与えイライラさせてしまい、さらに疲れさせてしまうという悪循環になるので静かにして猫が自ら近寄って来るまで待ちましょう。
普段から様子を見ておく
猫の疲れを見逃さないためには、普段から猫の様子をよく観察しましょう。猫の様子を把握しておくことで、いつもより睡眠時間が長いか短いか、ご飯を食べる量が多いか少ないかなどの健康チェックがすぐにできます。
また、猫がどんな時に疲れやすくなるのか疲れの原因もわかるので、猫にとって疲れにくい環境を整えてあげることもでき、疲れた後のケアもしやすくなります。
動物病院を受診する
体調が戻らないようなら躊躇せず動物病院を受診し獣医師に相談しましょう。猫は疲れると動きが遅くなったり、止まってじっとしたりします。また、病気の可能性もあるでしょう。
けがや病気だった場合は早期発見につながり、病気の予防や重症化防止にもなります。
まとめ
猫が疲れているときのサインとその原因、飼い主様ができることについて解説しました。
猫がいつもより、よく眠っている時やイライラしているとき、動きが遅くなったり食欲がなく元気がなかったりする時は、疲れている可能性が高いのでゆっくり休ませてあげましょう。
そして、疲れの原因が何なのか猫の周囲環境を見直し、病気やストレスがないか、気温の調節はできているか確認することが大切です。疲れが取れないようなら動物病院を受診しましょう。
猫も大切な家族です。お互いに信頼して穏やかに生活していくために猫の様子を日頃から観察し、疲れのサインを見逃さないようにしましょう。