愛犬がブラッシングを嫌がり困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。大切な愛犬を育てていくうえで、ブラッシングは飼い主様ならばやって当然のことです。
本記事では、犬がブラッシングを嫌がる理由やブラッシングする際の道具を紹介します。普段何気にやっているブラッシングかもしれませんが、さまざまな効果があるのでぜひチェックしてみてください。
目次
なぜ犬のブラッシングは大事なのか
なぜブラッシングが必要なのか、その理由と4つの効果について紹介します。
健康管理のため
ブラッシングをするとノミやダニを発見できたり、見た目では良く見えなかったりするところまで観察できます。
毛の状態は犬の栄養や健康状態に影響します。「毛並みがいつもと違う」「毛のツヤが無くなってきた」という犬の変化は、普段からブラッシングをして観察しておかないと見落としがちです。
また、ブラッシングは犬の体を触りながら行うので、体の異常を発見できます。お腹のブラッシングを嫌がったり、背中のブラッシングを嫌がったり、痛がる様子が見られないかチェックして病気の早期発見ができるでしょう。
毛を清潔に保つため
ヨークシャーテリアやトイプードル、ゴールデンレトリバーなどの長毛種は長くてきれいな毛質をしています。その美しさと清潔を維持するためにもブラッシングが必要です。
もちろん、ミニチュアダックスフンドやブルドッグなどの短毛種も清潔保持のためにブラッシングは必要です。
また、ブラッシングは適度に皮膚を刺激するため、血行促進できマッサージ効果が期待されます。
皮膚トラブル防止のため
長毛種だけではなく短毛種もブラッシングを怠ると毛玉ができやすくなります。毛玉ができると汚れが溜まりやすくなり、皮膚の清潔保持に影響が出てるでしょう。
また、ブラッシング中に毛玉が引っ掛かり皮膚を引っ張ってしまったり、毛玉と汚れで皮膚が蒸れたりして皮膚病の原因につながります。
コミュニケーションをとるため
4つ目の理由はコミュニケーションをとるためです。ブラッシングによって飼い主様と犬との触れ合える時間ができるのでスキンシップが取れます。
丁寧なブラッシングをすると犬はブラッシングを心地よいもの、楽しいことと認識するので信頼関係の構築にもつながります。
また、ブラッシングで飼い主様と触れ合っておくと他の人間にも慣れやすくなるでしょう。
犬がブラッシングを嫌がるのはなぜ?
ブラッシングの効果や必要性について解説しましたが、どうしてもブラッシングを嫌がってしまう犬もいますよね。
最初から嫌がる犬もいれば、ある時から急に嫌がるようになった犬もいるでしょう。なぜ嫌がってしまうのか、考えられる理由について以下で解説します。
触られることが苦手
ブラッシングが嫌いというわけではなく、人に慣れていなかったり、嫌な思い出があったりして、そもそも触られること自体に苦手意識を持つ犬もいます。
その場合はブラッシングするのではなく、まず触られることに慣れることが大切です。首など犬の好きなところを撫でてリラックスさせることから始めましょう。そのあとに背中や足など、ブラッシングをするところを撫でて慣れさると良いです。
ブラシが怖い
ブラシが何かわからず警戒してしまう犬もいます。
ブラシの近くにおやつを置いてみたり、ブラシで少し触ってからおやつをあげたりして慣れさせていきましょう。
ブラシに慣れさせることが大切ですが、遊び道具と認識されてしまうと、いざ本格的にブラッシングを始めようとしたときに遊ぶ時間だと思いじゃれてきて、大変な思いをするかもしれないので注意しましょう。
ブラッシングに対してトラウマがある
ブラッシングを嫌がる犬の中には、ブラッシングで痛い思いをしたなどトラウマがある可能性もあります。
一度そのような経験をしてしまうとブラシを見るだけで怒ったり怖がったりしてしまいます。
その場合、違う形のブラシにしてみたり、ブラッシングする人を変えてみたり、場所を変えたり、違うシチュエーションでやってみると受け入れてもらえるかもしれません。
ブラッシングに使用する道具
ブラシの種類 | 説明 |
---|---|
スリッカーブラシ | ・長方形で細い針金の先に小さいピンがついている形 ・毛並みを整えるためのブラシで毛玉や毛のもつれを取り除く |
ピンブラシ | ・人間が使うような楕円形のブラシ ・櫛の先端は先が丸く皮膚を傷つけにくくなっている |
ラバーブラシ | ・シリコンやゴムでできているブラシ ・柔らかいので刺激が少なく皮膚のマッサージにも使用できる |
柔毛ブラシ | ・豚毛や馬毛などの素材で作られているブラシ ・静電気を抑えられ、肌触りが良いので被毛の薄い犬や肌が敏感な犬に適している |
コーム | ・直線状の歯が並んでいる ・ブラシブラッシングの仕上げに適している ・目が細かいのでノミ取りができる |
グローブ型ブラシ | ・ブラッシングが苦手な犬や子犬、シニア犬など、より優しくブラッシングしなければいけない犬に適している |
犬の種類によってブラシを使い分ける
ブラシは、長毛犬と短毛犬で使い分ける必要があります。以下でそれぞれ解説します。
長毛犬の場合
長毛種の犬には、スリッカーブラシとピンブラシ、コームが適しています。
まずはスリッカーブラシで毛流れを整え、抜け毛を取り除きます。その後、ピンブラシで毛のもつれを取り、コームで毛を整え、毛玉やもつれがないかチェックしましょう。最後にもう一度スリッカーブラシで整えます。
短毛犬の場合
短毛種の犬には、ラバーブラシと柔毛ブラシが適しています。
まずはラバーブラシでとかして抜け毛を取り除きます。その後、柔毛ブラシで毛を整えます。短毛種でも柴犬やコーギーなどの多毛種は、最初にピンブラシで毛を取り除くと良いでしょう。
犬のブラッシングのコツ
以下では、ブラッシングする際のコツについて紹介します。
場所にも配慮する
ブラッシングは、犬がリラックスする場所で行いましょう。犬を立たせたままブラッシングする場合は、テーブルや膝の上で声をかけたりなでたりして落ち着かせるのも大切です。
ブラッシングの頻度
ブラッシングは健康管理も兼ねているため、1日1回が基本ですが。
子犬の場合、最初のうちは1回の時間を短くして1日2回にするなど工夫して少しずつ始めて慣れさせることがおすすめです。
まとめ
本記事では、ブラッシングの効果やブラッシングのコツについて紹介してきました。ブラッシングは、犬の健康管理や病気の予防、飼い主様と犬のコミュニケーションなどの効果があります。
また、ブラッシングをしておくと室内の掃除や衣服に付く毛の軽減もでき、飼い主様にとってもメリットがあります。こまめなブラッシングで愛犬との毎日をより良いものにしていきましょう。