動物が好きな方なら、道で見かけた猫や友人宅にいる飼い猫を見るとつい触って見たくなる、仲良くなりたいと思いますよね。
しかし、猫に近づこうとすると逃げられる、なかなか懐いてくれないという経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、初対面の猫との接し方や仲良くなる方法を解説します。猫との接し方に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
初対面の猫との接し方は?
初対面の猫に出会ったとき、どのように接すればよいのでしょうか。初対面の猫にまず行うべき接し方について4つ紹介します。
無理に近づかない
猫を見かけるとつい駆け寄ってしまいたくなるものです。しかし、猫からすると自分より何倍も大きい人間が急に近づいてきたらとても驚いてしまいます。
さらに猫は新しい環境が苦手です。飼い猫なら多少は人間に慣れていることもありますが、野良猫の場合は普段の生活の中で人間と関わることがありません。
不安や恐怖心を与えてしまうと、その後どんなに慎重に接しようとしてもなかなか心を開いてくれないので、ゆっくり近づくなどして猫が自ら警戒心を解き、近づいてくるまで待つようにしましょう。
静かにする
猫の聴覚は非常に優れており、人間の3倍といわれています。猫は視力があまり良くないため、聴覚が非常に発達しているのです。急な騒音や物音には非常に敏感なので注意して静かにするようにしましょう。
一般的に猫の苦手な音は低い声、ドライヤーや掃除機の音、雷の音などです。
低い声は、猫にとって威嚇されていると本能的に感じてしまい避けられてしまいます。男性より女性に懐く傾向にあるのは、男性の声が女性よりも低いからということも考えられますが、性別は関係ないので優しく声をかけるようにしましょう。
ドライヤーや掃除機の音は自然にはない音で、雷も普段なかなか聞かない突発的な騒音なので苦手といわれています。
リラックスして接する
猫に触ろうとする人間が緊張してしまうと、緊張が猫にも伝わってしまい、猫もさらに警戒してしまいます。猫を触る際は、リラックスして猫に安心感を与えるようにしましょう。
触るときは、まず耳の後ろから首、肩付近を撫でてみるのがおすすめです。額や顎下も猫が喜ぶ部位ですが、初対面だと攻撃されると勘違いして警戒してしまう場合があります。初めは少しずつ触るようにして猫の様子を見ることも大切です。
においを嗅がせる
猫は視力が良くない分、においから近づいてくるものを認識したり、さまざまな情報をキャッチします。また、挨拶をするという意味もあるそうです。
猫は先の尖ったもののにおいを嗅ぐ習性があります。その習性を利用して、初対面の猫には低い姿勢から腕を伸ばしゆっくりと指先を嗅がせてみましょう。
受け入れられた場合は、においを嗅がせた後に体をすり寄せてくれます。しかし、受け入れられなかった場合はどこかに行ってしまったり、威嚇するような行動をとられてしまいます。
受け入れてもらえなかった場合は無理に近づかず、時間をおいてから再度においを嗅がせてみましょう。
初対面の猫と仲良くなる方法
初対面の猫に受け入れてもらえた場合、もっと仲良くなるにはどうすれば良いでしょうか。
猫と仲良くなりたいときに行うと良いことを3つ紹介します。
一緒に遊ぶ
短時間でもよいので一緒に遊んでみましょう。
猫は狩猟本能が強い動物です。特に何かを追いかける遊びには、本能で反応してくれます。警戒心が強い最初は猫じゃらしや紐など長いもので距離を保ちながら遊べるおもちゃがおすすめです。
また、遊んでいるうちに猫の集中力が切れて飽きてしまったらすぐにやめましょう。飽きているのにしつこく遊ぼうとすると猫に嫌われてしまいます。
ごはんやおやつをあげる
人に慣れていない猫の場合、ごはんやおやつをあげて距離を縮めるようにしましょう。
ごはんやおやつをあげる際はお皿に入れてあげるのではなく、手から直接あげるようにします。そうすることでにおいも一緒に嗅がせることができるので、慣れてもらえます。
猫にとって「良いものをくれるにおいだ」と感じることで警戒心を和らげられるでしょう。
生活を猫に合わせる
猫は自分のペースを乱されることが苦手です。
眠っていたり、ゆっくりリラックスしているときに急に抱っこしたりせず、猫が近づいたときに構うようにしましょう。特にメス猫の方がオス猫よりも警戒心が強く、その傾向があるといわれています。
また、野良猫や保護猫は人間に嫌なことをされた過去のトラウマから、人間に対しての不信感や警戒心が飼い猫より強く残っている場合があります。そのような場合も無理に距離を縮めようとせず、そっと見守るようにしましょう。
猫が嫌いな人間のNG行動は?
猫が好きになる行動があると伴に、嫌いになる行動もあります。
以下では、猫が嫌いな人間のNG行動について解説します。もしかすると無意識にしていることかもしれません。ご自身の行動が当てはまっていないかチェックしてみてください。
物音や動作が大きい
物音や動作が大きいと猫は警戒してしまいます。先ほど記載しましたが、猫の聴覚は人間の3倍あるといわれており、非常に優れています。猫は飼い主様やよく会う人など特定の慣れている人以外には非常に敏感です。
足音が大きい人や、小さな子供は猫との距離感がわからず、バタバタと猫に向かって急に近づかないようにしましょう。
においがきつい
猫は強いにおいが苦手です。猫の嗅覚は犬ほど優れているわけではありませんが、それでも人間の20倍あるといわれています。
特に猫が苦手とするにおいは以下のようなにおいです。
- ミカンやレモンなどの柑橘系やメンソール
- アロマやハーブ
- 香水や芳香剤
- タバコ
柑橘系やメンソールのにおいは、食べ物の腐敗臭を連想させるため苦手です。また、アロマやハーブ、香水などに含まれる化学成分を分解する機能が備わっていないため、中毒を起こしてしまう可能性があります。
タバコのにおいも猫にとっては不快なにおいです。さらにタバコの煙も有害で、煙を吸った猫は悪性リンパ腫のリスクが上昇します。猫の健康に影響を及ぼしてしまうので猫の近くでの喫煙は避けましょう。
しつこくかまう
猫に触れたことが嬉しくて、ついしつこく構いすぎてしまうこともあるかもしれませんが、それはNG行動です。
猫にはパーソナルスペースがあります。近づこうとしたときに猫が全身の毛を逆立てていたり、背中や耳を反らせた体制になっていたり、「シャーッ」と鳴いていたらパーソナルスペースに入ってしまい気分を害した可能性があります。
また、様子を伺おうと猫をじっと見つめると猫は狙われていると感じてしまいます。猫にストレスを与えないよう、程よい距離感で接しましょう。
まとめ
本記事では、初対面の猫と接するときのコツについて解説しました。
猫は警戒心や恐怖心が強い動物なので、猫にとっての良い距離感を保つことが仲良くなるうえで大切です。
慣れると体をすり寄せてきたり、お腹を見せたりする仕草をしてくれます。距離感を間違えると警戒心を解くまでに時間がかかってしまうこともあるので、最初は猫の様子をみて猫と仲良くなっていきましょう。