「愛犬の免疫力が低下しているような気がする」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
犬にとっても免疫力は、健康に生きていくために欠かせない力となります。しかし、現代でペットとして生きる犬たちにとって、免疫力を低下させる原因は多いです。
本記事では、犬の免疫力低下の原因や免疫力アップに効果的な方法について解説していきます。
目次
犬の免疫力とは
犬の免疫力は、犬の体を守るために備わっている力のことです。リンパ球などの免疫細胞からできた白血球が免疫力の維持のために動いています。
犬の免疫力には、血液とともに体内にある敵を攻撃する「自然免疫」と自然免疫で撃退できなかった敵を排除する「獲得免疫」があるのです。「自然免疫」「獲得免疫」の2つのバランスによって、犬の免疫力は保たれています。
しかし、何らかの原因により「自然免疫」と「獲得免疫」のバランスが崩れて免疫力が低下してしまうと、がんや感染症、歯周病、アレルギーなどにかかりやすくなってしまうことがあります。
犬の免疫力低下につながる5つの原因
犬の免疫力低下につながる原因は、以下の5つにあります。
● 運動不足
● 不健康な食事
● 睡眠不足
● 体の冷え
● ストレス
ペットとして日常を送る犬にとっては、いずれもすぐに当てはまってしまう原因です。改善策を考えながらひとつひとつ見ていきましょう。
運動不足
犬にとって運動不足は免疫力を低下させる最もたる原因のひとつです。小型犬から大型犬まで、犬にとって運動することは日常から欠かせないものになります。
なかには、私たちの想像を超えるほどの運動量を必要とする犬種も多いです。そのため、運動不足が原因で免疫力が低下してしまうことは十分に考えられます。
また、運動不足はストレスや代謝機能の低下で免疫細胞が体中に行き渡りにくくなることにも関係していることが多いです。愛犬の適切な運動量を、日ごろから知っておきましょう。
不健康な食事
不健康な食事も免疫力低下の原因になります。例えば、栄養バランスが考えられていないドッグフード、栄養値が高すぎるおやつなどが代表的です。
不健康な食事を与えすぎていると徐々に免疫力が低下していきます。犬のための食事であるドッグフードといえど、現在では種類が豊富です。ドッグフードを選ぶ際は、栄養バランスを第一に考えて選んであげてください。
睡眠不足
睡眠不足も免疫力を低下させる原因のひとつです。免疫機能を正常に働かせるためには、自律神経を整えることが大切になります。
そのためには質の良い睡眠が必要不可欠です。しかし、屋内で飼っている場合はテレビなどの騒音で愛犬がうまく寝られないなどの状態に陥ることがあります。
犬の1日の平均睡眠時間は12時間から15時間です。人間よりも多くの睡眠時間が必要なため、愛犬が眠る時はなるべく音を立てないように静かにしましょう。
体の冷え
体が冷えることも免疫力の低下につながります。寒さで血管が収縮し、血行が悪くなることで栄養素が体中に行き渡りにくくなるのです。
さらに、腸内環境も悪くなるため、体全体が免疫力低下の状態になります。冬だけでなく、常日頃から愛犬の体が冷えないように、犬用の服を着せるなどの対策が必要です。
ストレス
ストレスも免疫力低下の立派な原因になります。例えば、飼い主様との触れ合いが少なくなったり、留守番が多くなったりすることもストレス要因です。
「最近忙しくて愛犬にかまってあげられていない」と思ったら、愛犬と遊ぶ時間を増やしましょう。飼い主様と一緒にいられる時間が増えるだけで、ストレスも軽減していきます。
免疫力をアップさせる5つの方法
免疫力をアップさせる方法は、以下の5つになります。
● 質を重視した運動をする
● 腸内環境を良くするバランスの良い食事
● 適温を保った室内での睡眠
● 旬の食材や温性の食材を与える
● 適度なスキンシップ
質を重視した運動をする
愛犬の運動量を考えるのも大切です。しかし、免疫力を意識するためには、運動量よりも運動の質を重視した散歩や遊びをしましょう。
例えば、階段の上り下りや坂道・下り道の散歩、ボール遊び、フードを探す宝探しなどが適切です。飼い主様も楽しみながら愛犬と一緒に運動してみてください。
腸内環境を良くするバランスの良い食事
ドッグフードでも、手作りの食事でもバランスを考えたものを与えることが大切です。特に、腸内環境を良くする素材を入れた食事が免疫力アップには効果的といえるでしょう。
腸内環境を整えることは、免疫力をアップさせることにつながります。ドッグフードならば、なるべく無添加のものを選ぶことがおすすめです。多くの栄養素をサプリメントで補うことも良いでしょう。
適温を保った室内での睡眠
犬が眠る室内には温度計を設置して、常に適温適湿を保つようにしてください。犬は温度変化に敏感な生き物です。
少しでも寒すぎたり、暑すぎたりすると眠りにくくなります。常に適温を保った室内での睡眠を提供できるようにしましょう。
旬の食材や温性の食材を与える
旬の食材や温性の食材を与えることで、体を温めることができます。白菜やかぼちゃなどの冬の旬の食材や羊肉や鶏肉などの温性の食材は、犬の体を温めることに効果的です。
犬に与えるときは茹でるもしくは蒸すなどして、人肌程度に温めてからにしてください。また、いくら旬の食材や温性の食材といっても犬が食べられないものもあります。十分に注意して与えるようにしましょう。
適度なスキンシップ
ストレスを溜めないためにも、飼い主様と適度なスキンシップを行うことが大切です。テレビや読書をしているときに膝に乗せてあげたりするだけで、犬は飼い主様に寄り添っていることになり安心します。
しかし、スキンシップをやりすぎると、かえってストレスになる場合も多いです。適度なスキンシップを見極めることも大切になります。
免疫力向上は年齢別に異なる
免疫力向上は、年齢別に異なる場合があります。成犬と違って、子犬や高齢の犬は免疫力が低いです。子犬の場合は、母犬からもらう母乳によって免疫力を保っていますが、2ヶ月ほどでなくなってしまいます。
その後、免疫力をつけるために3回の予防接種を受けなければなりません。そのため、予防接種が終わるまでは免疫力が低いため、散歩でも風邪をひかないように注意する必要があります。
高齢の犬の場合は、加齢によって免疫力が低くなり、病気にかかりやすくなるでしょう。適度な運動や老犬でも食べられる優しい食事を与えることが大切になります。
愛犬の免疫力を上げて少しでも長く一緒にいられるように努力しよう
本記事では、犬の免疫力低下の原因や免疫力アップに効果的な方法について解説しました。免疫力の低下は、人間だけでなく犬の健康にも害を及ぼします。
愛犬の免疫力が気になってきた方は、すぐに免疫力アップのために行動を開始しましょう。愛犬と飼い主様、両方が健康で長く一緒にいられるように努力することが大切です。
COCOペットでは、コラムにて犬の情報を発信しており、犬の健康につながる重要な知識を得ることができます。犬を飼育する際の参考にしてください。