「犬のしつけには英語が良いって本当かな」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

世界各地の愛犬家たちは多種多様な言語を使ってコマンド(指示)を出しています。なかでも、英語は犬がしつけを覚えやすいと評判です。

本記事では、犬のしつけには英語が効果的な理由や英語のコマンド方法、注意点などを紹介します。

そもそも犬のしつけってなに?

犬のしつけとは、犬が人間社会で人間や他の犬と共存し快適に過ごすことができるように生活のルールを覚えさせることです。しつけを行うことで飼い主様との絆、周りの犬との関係性が向上します。

最初に行うしつけはアイコンタクトなどの基礎的なものです。そして、トイレトレーニングや社会化トレーニングなど生活するにあたって必要不可欠なルールをしつけていきます。

犬を正しくしつけることで、「人間や他の犬を噛んでしまった」「吠え癖がついて近所から苦情が来る」などのトラブルを避けることが可能です。犬をしつけることは犬を守ることにもつながります。

犬のしつけは英語の方が良い3つの理由

犬のしつけは英語の方が良い理由は以下の3つです。

  • 明確で発音が少ない
  • 人間同士の会話と区別がしやすい
  • 言葉が統一されていて分かりやすい

全ての理由が犬にとってコマンドを覚える際の大切なポイントになります。

明確で発音が少ない

犬は、短い言葉で音が少ないほどコマンドを覚えやすい生き物です。英語は日本語よりも明確で発音が少ないため、犬にとって聞き取りやすい言葉となります。

「お座りして待っていて」という日本語も、犬にしてみたら長々としていて分かりづらいです。「お座り」や「待て」など、複数のコマンドがあることも伝わりにくい原因のひとつになります。

その点、英語ならば一言で済む場合が多いです。覚えやすいコマンドでしつけをすることが犬にとっても飼い主様にとっても有益で喜ばしいことでしょう。

人間同士の会話と区別がしやすい

日本語でしつけをするよりも英語でしつけた方が人間同士の会話と区別がしやすいです。例えば飼い主様が他人と日本語で話している際に、犬がコマンドを出されたと勘違いすることがあります。

「待て」「静かに」「お座り」などの言葉は、日常生活において人間に対しても使うことがあるでしょう。犬が自分への言葉と間違えて混乱することを防ぐためには、英語でのしつけが望ましいといえます。

言葉が統一されていて分かりやすい

英語では「Sit(お座り)」など、統一できる言葉が多くて犬には分かりやすいものです。日本語では「お座り」以外に、「座って」「座りなさい」など別の単語が多く、犬が戸惑ってしまいます。

犬は「日本語」や「英語」など、人間の言語を理解しているわけではなく、音と動作をつなげて覚えているだけです。したがって、同じ意味のコマンドは統一した方が犬にとって覚えやすいといえるでしょう。

英語のコマンド10選

よく使う英語のコマンドは以下の10つです。

  • Heel(つけ)
  • Sit(お座り)
  • Down(伏せ)
  • Come(おいで)
  • Stay(待て)
  • Fetch(取ってきて)
  • House(犬小屋に行きなさい)
  • Drop(出しなさい)
  • Off(降りなさい)
  • Good/No(よくやったね/だめ)

これから犬のしつけを始める飼い主様は、ぜひ参考になさってください。

Heel(つけ)

Heel(ヒール)と読みます。犬に自分のそばに「ついて」欲しいときに使うコマンドです。特に散歩の場面で使います。犬が早く歩いてしまったり、よそ見をしたりしているときに言うと良いでしょう。

Sit(お座り)

Sit(シット)と読みます。犬のしつけの基本中の基本です。その場に「座らせる」ときに使う言葉です。散歩中の横断歩道の待ち時間や動物病院での待ち時間、室内で静かにさせたいときに使いましょう。

Down(ふせ)

Down(ダウン)と読みます。その場に「伏せる」ときに使う言葉です。「Up(立て)」と一緒に覚えさせると良いでしょう。

Come(おいで)

Come(カム)と読みます。愛犬に「おいで」と指示するときに使う言葉です。散歩中にはぐれそうになったときなどに使うと良いでしょう。また、日本語で「こっちにおいで」という意味である「Come here.(カム ヒア)」でも良いです。

Stay(待て)

Stay(ステイ)と読みます。「待て」といって愛犬を止まらせるために使う言葉です。Wait(ウェイト)という言葉を使っても支障はありません。

Fetch(取ってきて)

Fetch(フェッチ)と読みます。何かを「取ってきて」と指示するときに使う言葉です。愛犬とボール遊びをしているときなどに使えるため、覚えておくと便利でしょう。

House(犬小屋に行きなさい)

House(ハウス)と読みます。愛犬のテリトリーである「犬小屋に行きなさい」と指示するときに使う言葉です。叱るときや大人しくさせたいときに使うと便利でしょう。

Drop(出しなさい)

Drop(ドロップ)と読みます。何かを口から「出しなさい」と指示するときに使う言葉です。愛犬が食べてはいけないものを食べたときなどに使えます。誤飲誤食を防ぐためにしっかり覚えておきましょう。

Off(降りなさい)

Off(オフ)と読みます。何かから「降りなさい」と指示するときに使う言葉です。愛犬が危ないものや他の犬に乗って迷惑をかけている場合に使えるため、覚えておきましょう。

Good /No (よくやったね/だめ)

Good(グッド)とNo(ノー)と読みます。愛犬を褒めるときはGoodで「よくやったね」、叱るときは愛犬にしっかり届くように「だめ!」と言いましょう。やって良いことと悪いことを区別させることは大切です。

英語で犬をしつけるときの注意点

英語で犬をしつけるときには、「母音の音を一定にする」「しつけ途中で日本語から英語に変えない」ことに注意しましょう。以下で分かりやすく解説します。

母音の音を一定にする

犬は子音(呼気によって妨げられる音)を聞き取るのが苦手です。そのため、コマンドは母音(時間や声を保持する音)の音を一定にして伝えましょう。

例えば、発音の際に「シット」を「シッ」というか「シット」というかだけでも犬は混乱します。家族内でもコマンドの言い方を統一してください。

しつけ途中で日本語から英語に変えない

しつけ途中で日本語から英語に変えないよう気をつけましょう。途中で変えてしまうと戸惑う犬が多いです。しつけが頭に入りやすい子犬には、特に注意してください。

英語を使って正しく犬をしつけてみよう

本記事では、犬のしつけに英語が効果的な理由や英語のコマンド方法、注意点を紹介しました。コマンドを覚えて正しい行動をすることは愛犬と飼い主様にとって大切なことです。

英語の言葉を使ってしつけを行うことで愛犬と飼い主様の絆も深まることでしょう。本記事をきっかけとして、しつけに取り入れてみてください。

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