「犬に野菜って与えてもいいのかな…」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
人間にとって、野菜は健康的な食事のひとつとして考えられています。しかし、肉食動物である犬にとっては食べてはいけない野菜も存在しているのです。
本記事では、犬が食べても良い野菜と食べてはいけない野菜を、理由も合わせて徹底的に解説していきます。
目次
犬と野菜の関係とは
野菜は本来、犬にとって消化しにくい食べ物です。そのため、本来の食事(ドッグフードなど)に少しだけ加えることで健康的な食事になります。
しかしながら、与えすぎてしまうと体調不良の原因にもなりかねません。くれぐれも「適切な量」を守ることが重要です。
犬が食べても良い野菜10選
犬が食べても良い主な野菜は以下の10個になります。
- オクラ
- カブ
- キャベツ
- きゅうり
- 小松菜
- 大根
- トマト
- にんじん
- ブロッコリー
- レタス
ただし、与えるときには加熱を施したり、細かく刻んだりなどのルールが必要です。必ず守って与えてください。
オクラ
オクラは、ビタミンEやカルシウム、βカロテンが豊富に含まれている野菜です。犬に与えるときはヘタをとって、生ものか加熱したものを細かく刻んであげましょう。
カブ
カブは、免疫力を高めるβカロテンが多く含まれている野菜です。皮をむいて生のまま与えても良いし、加熱しても良いでしょう。
ただし、消化しやすいようにすりつぶしたり、細かく刻んだりすることが必要です。また、甲状腺機能が低下している場合は与えても良いか、獣医師に相談してください。
キャベツ
キャベツはビタミンUやビタミンCが豊富であり、胃腸の調子を整えてくれる野菜です。消化しやすいように加熱して与えるのが良いでしょう。ただし、尿路結石症や腸内機能が低下している場合は獣医師に相談してから与えてください。
きゅうり
きゅうりは、約96%は水分でできており、夏におすすめの野菜です。生のまま与えても良いですが、消化器官が弱っている場合は皮をむいて与えましょう。ただし、心臓病や腎臓病を患っている場合は与えるのを控えてください。
小松菜
小松菜は、鉄分やカルシウムなどが多く含まれているため、免疫力アップにつながる野菜です。消化しやすいように加熱して細かく刻んだものを与えると良いでしょう。
大根
大根は約90%が水分でできており、水分補給におすすめの野菜です。白い部分は生のまま刻んで与え、葉っぱの部分は茹でたのちに細かく刻んで与えてください。
辛い場合もあるため、飼い主様が一度確認してから与えるのが良いでしょう。くれぐれも食べ過ぎには注意してください。
トマト
トマトは、抗酸化作用のあるリコピンが含まれているため、健康維持に役立つ野菜です。しかし、熟していない青いトマトやヘタ、茎、種、皮は犬にとって有害となります。必ず取り除いてください。
にんじん
にんじんは、βカロテンや食物繊維、カリウムが豊富に含まれている野菜です。加熱したものを細かく刻むかすりつぶして与えると良いでしょう。
ブロッコリー
ブロッコリーは、ミネラルとビタミンが豊富に含まれており、免疫力アップにつながる野菜です。柔らかく茹でて刻んでから与えると良いでしょう。ただし、腎臓病や甲状腺機能が低下している場合は与えても良いか、獣医師に相談してください。
レタス
レタスは、ビタミンCや葉酸、カリウムなどが多く含まれており、病気予防になる野菜です。生の状態で与えてもいいですが、体を冷やしやすいため、子犬や老犬には刻んで加熱したものを与えると良いでしょう。
犬が食べてはいけない6つの野菜
犬が食べてはいけない野菜は以下の6つです。
- ねぎ類
- ぎんなん
- ニラ・ニンニク
- ナス
- 長芋
- アボカド
いずれも、犬が食べるとひどい状態となり、最悪死に至ることがあります。絶対に食べさせないようにしてください。
ねぎ類
玉ねぎなどのねぎ類は、犬にとって嘔吐や下痢、貧血などを引き起こす野菜です。中毒症状で最悪死に至る場合もあるため、絶対に与えてはいけません。
最近は、調味料などに玉ねぎなどが使われていることもあります。手作りの食事を与えるときは、細かい成分表まで注意してみてください。
ぎんなん
ぎんなんにはギンコトキシンが含まれており、犬が食べるとめまいや下痢、痙攣などを引き起こします。ひどいと呼吸困難を起こすため、決して与えてはいけません。
ぎんなんの木がある散歩道などを通るときは、落ちているぎんなんを犬が誤って食べてしまわないように注意しましょう。
ニラ・ニンニク
ニラやニンニクは、ユリ科の食べ物であるため、犬の赤血球を破壊する恐れがあります。食べてしまうと下痢や嘔吐、貧血を引き起こすため、絶対に与えないでください。
ナス
ナスはアクが強い野菜のため、犬に与えるとカルシウムと結合して尿石症のリスクが高まってしまいます。きちんと処理をすれば実の部分は犬でも食べることができるでしょう。しかし、茎や葉には毒素が含まれていますので与えないでください。
長芋
長芋に含まれるシュウ酸カルシウムはかゆみやかぶれの原因となります。犬には食べさせないように注意しましょう。
とろろ芋も同じく、シュウ酸カルシウムが入っているため、かゆみやかぶれを引き起こします。長芋を買ったときは、近づけさせないように注意してください。
アボカド
アボカドにはペルシンという物質が含まれており、犬には下痢や嘔吐を引き起こす有害物質になります。種も大きいため、喉に詰まらせる恐れがありますので絶対に与えないように注意してください。
犬に野菜を与えるときの注意点
犬に野菜を与えるときは、「芯やヘタは必ず取り除く」「調味料は使わない」ことに注意しましょう。少しの油断が愛犬にとっては命取りになります。野菜を与えるときは十分に注意して与えてください。
芯やヘタは必ず取り除く
野菜の芯やヘタは必ず取り除くようにしましょう。丸呑みして喉に詰まらせる恐れがあります。大きいものだけではなく、ミニトマトなどの小さなヘタまで必ず取り除くようにしてください。
調味料は使わない
犬に野菜を与えるときは、絶対に調味料を使わないことが大切です。ソースやケチャップには犬にとって毒となる玉ねぎが入っている場合があります。
さらに、マヨネーズは糖尿病や肥満の原因にもなりかねません。愛犬の健康のために調味料を使わず、生のままの美味しい野菜を与えてください。
犬に必要な野菜を見極めて美味しく料理してあげよう
本記事では、犬が食べても良い野菜と食べてはいけない野菜について、理由も合わせて解説しました。愛犬家や犬を飼っている人ならば既に知っている情報かもしれませんが、人間と全く同じものを犬に与えてはいけません。
しかし、だからといってドッグフードばかりを与えていても犬の健康のためにはならないです。愛犬の健康のためにも、どんな種類の野菜をどのように調理してどの程度与えれば良いかを知識として知っておきましょう。
COCOペットでは、コラムにて犬の情報を発信しており、愛犬の健康につながる貴重な知識を手に入れることができます。ぜひ参考にしながら、飼育をしてください。