「ブリーダーってどうやって選べばいいのだろう」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
犬や猫などのペットを飼う際は、ブリーダーを通した方が良い場合もあります。しかし、「悪徳ブリーダー」のニュースが多い昨今では、ブリーダーを選ぶことに躊躇してしまうでしょう。
本記事では、ブリーダーの安全な選び方からブリーダーを通すメリットとデメリットも併せて紹介します。
目次
ブリーダーとは
ブリーダーとは、動物の改良や繁殖を行う者のことです。彼らは犬種や猫種、遺伝子的リスクなども計算に入れて繁殖を行なっています。
ブリーダーが繁殖する動物は、主に血統書付きの犬や猫が多いです。ちなみに、ブリーダーになるための資格は特にありません。
しかし、開業するには「第一種動物取扱業者」となり、政令指定都市長か都道府県知事への登録が必要となります。また、動物の交配を手がけるため、ある程度の専門知識は必要とされるでしょう。
ペットのブリーダーは3種類
ペットのブリーダーは主に以下の3種類です。
- 会社組織として成立しているブリーダー
- ペット通販を行うブリーダー
- 数匹を飼育する家庭的なブリーダー
それぞれに異なる特徴があります。ひとつずつ分かりやすく解説していきましょう。
会社組織として成立しているブリーダー
ブリーダーのひとつとして有名なのは、会社組織として成立しているブリーダーです。大規模な繁殖をしつつも、きちんとした専門知識を持つブリーダー(シリアスブリーダー)が多い会社になります。
ブリーダーと飼い主様の仲を取り持ち、飼う前のペット相談なども充実している場合が多いです。会社のホームページなどを設立している場合が高いため、一度Web上で検索してみてください。
ペット通販を行うブリーダー
ネットが普及した現在では、ペットの販売もネット上で行えます。通称「ペット通販」と呼ばれるブリーダーたちです。彼らは、顧客(飼い主様)との間を取り次いで子犬を販売するため「子犬取次業」とも呼ばれています。
便利なシステムと思われがちですが、ペット通販を行うブリーダーには危険も潜んでいます。例えば、ペットの個体状況を確認しづらく、どんな性格でどのような病気にかかりやすいのか把握しにくいこともあるでしょう。
数匹を飼育する家庭的なブリーダー
大規模な繁殖をせずに数匹しか飼育をしない家庭的なブリーダーもいます。彼らはプロのブリーダーというより、素人のブリーダーと認識されています。
彼らはバックヤードブリーダーとも呼ばれ、犬猫に関する専門的な知識を持っていないことが多いです。趣味の延長線上でブリーダーをしているため、多種多様な犬猫を飼育しているわけではありません。
ブリーダーの適切な5つの選び方
ブリーダーの適切な選び方は以下の5つです。
- 取り扱っているペットの年齢を確認する
- 第一種動物取扱業者の登録が済んでいる
- 専門性のある説明をしてくれる
- 飼育舎を見学できる
- 健康診断を受けている
いずれもペットを引き取るうえで重要な項目になります。順番に分かりやすく解説していきましょう。
取り扱っているペットの年齢を確認する
まずは、取り扱っているペットの年齢を確認してください。動物愛護法では「生後56日を経過している」子犬や子猫のみが販売可能になります。
飼おうとしている子犬や子猫が生後56日を過ぎているかどうか、必ず確認しましょう。飼育可能な年齢のペットを販売している場合は、少なくともきちんと動物愛護法を守って経営していると分かります。
第一種動物取扱業者の登録が済んでいる
上記でも述べたように、動物を取り扱う商売には「第一種動物取扱業者」の登録が不可欠です。会社組織として成立しているブリーダーの場合は、ホームページに「第一種動物取扱業登録証」の写真を載せていることがあります。
「第一種動物取扱業者」のないブリーダーは要注意です。ホームページやブリーダー個人のSNSにも「第一種動物取扱業者」の登録証がない場合は、本人に確認し登録証を見せてもらいましょう。
専門性のある説明をしてくれる
ペットの扱いに対して、専門性のある説明を分かりやすくしてくれるブリーダーは安心性が高いです。繁殖や飼育に関して、正しい知識を持ってペットを育てていることが分かります。
一方で、素人でも分かるような知識すら持っていないブリーダーには注意しましょう。ペットに対する知識や健康管理について軽く質問することで、ブリーダーの質が分かります。
飼育舎を見学できる
お迎えするペットが育った飼育舎を見学できることは重要です。清潔で綺麗な飼育舎なら安心してペットを引き取ることができます。
ただし、産後間もない親犬のために飼育舎が見学できない場合もあるため、ご注意ください。その際は必ず見せてもらえない事情をよく聞いてみましょう。
健康診断を受けている
購入するペットがワクチンなどの健康診断を受けているか確認してください。真っ当なブリーダーならば、ペットを飼い主様へ引き渡す前に必ず健康診断を受けさせていることが多いです。
健康診断書をもらえるか確認することで、健康診断を受けているかどうか分かります。ワクチンも打っていないうえに健康診断もしていないとなると、病気にかかりやすい個体になってしまう可能性があるのです。
ブリーダーを通すメリットとデメリット
ブリーダーを通してペットを購入する場合は、希望の犬種や猫種を確認するための見学の予約を取ります。複数の個体を見せてもらい、飼う子を決めたら保証内容が記載された契約書類にサインをしてペットを引き取る流れです。
ペットショップよりもしっかりした仕組みに見えますが、ブリーダーを通してのペット購入には、デメリットもあるため、ひとつずつ丁寧に解説していきます。
ブリーダーを通すメリット
専門知識も備えた適切なブリーダーであれば、健康状態も良いペットを紹介してくれます。さらに、ペットの飼い方や注意点など飼育するうえで欠かせない大切な情報も聞くことが可能です。
ペットの健康状態についても、健康診断書などをもとに細かく理解することができます。ペットショップとは違って、飼うペットの生体を十分に知ることができるのは大きなメリットといえるでしょう。
ブリーダーを通すデメリット
悪質ブリーダーに出会うこともあることがブリーダーを通す最大のデメリットです。例えば、実際の子犬の状態が分からないペット通販は非常に危険な場合があります。
悪質ブリーダーのなかには、「パピーミル」と呼ばれる金銭目的で無理な繁殖をしている者もいるのです。「悪質ブリーダーかも」と思ったら、役所など然るべきところへ通報してください。
正しいブリーダーの選び方を学んで新しい家族を迎えよう
本記事ではブリーダーの安全な選び方からブリーダーを通すメリットとデメリットを解説しました。昨今では悪質ブリーダーによる多頭飼いで保健所行きになる動物が増えています。
ブリーダーを選ぶときは本記事の選び方を参考にして、細心の注意を払い正しいブリーダーを選んでください。
COCOペットでは、ペットの情報をコラムとして発信しております。ブリーダーをお探しの場合や、これから飼育をする際はぜひ参考にしてください。