「愛猫を車に乗せたいけれど、猫の車移動って大丈夫なのだろうか…」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
猫を車に乗せる必要があるときは意外と多いです。動物病院に行くときや引っ越すとき、さらに長毛種の場合はトリミングサロンにも連れて行かなければなりません。猫の車移動に関しての知識は覚えておいて損はないのです。
本記事では、猫の車移動に必要なことや注意点について徹底的に解説します。
目次
猫は車酔いするの?
車移動となると一番心配な点は車酔いです。猫のなかにも犬よりは少ないものの、人間と同じように車酔いする個体がいます。車内の匂いや緊張からくるストレス、平衡感覚の乱れが車酔いを引き起こすのです。
あくびやヨダレが出ているときは酔っているサインになります。他にも嘔吐や下痢も車酔いの証なので見逃さないようにしましょう。車酔いを起こした場合は、窓を開けて車内を換気し猫に励ましの言葉をかけてあげてください。
猫に車慣れさせることが大事
車酔いの他にも、車自体に猫が恐怖感を持つ場合があります。車移動に慣れてもらうために、「車のエンジン音に慣れさせる」「安全運転で車を走らせる」などの対策を講じましょう。以下で丁寧に解説します。
車のエンジン音に慣れさせる
猫は車のエンジン音に驚く場合が多いです。そのため、初めはエンジンをかけずに車内の環境に慣れさせます。車内環境に慣れたら一度車外へ出して、車のエンジンをかけてください。
そして、猫を車へ徐々に近づけさせてエンジン音に慣らしていくのです。最後にエンジンのかかった車内に入れます。慣れてきたら、キャリーケースに入れて数分ほど運転してみましょう。回数をこなせば、愛猫も車が安全だと理解します。
安全運転で車を走らせる
実際に車に乗せて走らせるときは安全運転で走らせてください。猫は車の揺れに驚くため、なるべく揺らさないよう普段以上に安全運転で走らせることが大切です。特に、停車や発車のときは急ブレーキをかけないように気をつけましょう。
猫の車移動に必要な6つのこと
猫の車移動に必要なことは以下の6つです。
- 車酔いの予防
- 逃げ出し防止を入念にする
- 車移動中に必須の猫グッズを揃えておく
- 長距離の場合は必ず休憩をはさむ
- キャリーケースは見える位置に置く
- 事前に体調を確認する
愛猫との車移動では、いずれの事項も必ず守ってください。
車酔いの予防
車酔いの予防は必要不可欠です。食事は車に乗る2〜3時間前にすませておきましょう。車に乗る直前には何も食べさせないでください。あまりにひどい車酔いをする場合は、動物病院で獣医師に相談して薬をもらうことをおすすめします。
逃げ出し防止を入念にする
車移動に慣れる慣れない以前に、猫は車移動が苦手な個体が多いです。いつもと異なる環境が数十分以上も続くのですから、人間には大した距離と時間でなくとも猫にとっては非常に長く感じてストレスになります。
車移動に耐えきれず移動中のふとしたときに脱走する可能性も捨てきれないのです。逃げ出しを防止するために車そのものや車内環境に慣れさせたうえで、キャリーケースに入ってもらいます。念の為、リードやハーネスの準備もしておきましょう。
車移動中に必須の猫グッズを揃えておく
車移動中に必須の猫グッズを揃えておくことも大切です。水分補給のための水やトイレシート、お気に入りのおもちゃなど車移動中でも猫が快適にいられるような工夫をしてください。
また、キャリーケースやハーネスなどは普段から使用して慣れさせる必要があります。どちらも猫の行動を制限してしまうため、突然の使用は嫌がられる場合があるのです。普段から車移動用の猫グッズを常備し、愛猫にも親しんでもらってください。
長距離の場合は必ず休憩をはさむ
車移動が長距離の場合は最低でも1時間ごとに必ず休憩するよう徹底しましょう。車を停めて車内の空気も入れ替えると良いです。その際に外を歩かせる場合はリードまたはハーネスを忘れずに付けてください。
長時間の車移動は人間も疲れるように猫にとっても苦痛です。なるべく最短ルートで目的地へ向かうようにしましょう。
キャリーケースは見える位置に置く
愛猫の様子がよく分かるように飼い主様から見やすい位置にキャリーケースを置いてください。位置的には車内の温度が適切に保たれやすい後部座席か助手席の足元がおすすめです。
しかし、繊細な猫の場合は、車移動のために車に慣れる練習を何度しても車酔いしてしまうことがあります。飼い主様自身が見てあげることが一番ですが、不安な場合は愛猫が懐いている友人やご家族に同乗してもらい見守ってもらうと良いでしょう。
事前に体調を確認する
車移動するときは必ず事前に愛猫の体調を確認してください。何度も述べてきたように、猫にとって車移動はストレスになります。車に慣れたからといって、体調を崩しているときに乗せたら具合が悪化する恐れがあるのです。
愛猫の体調が良くないときは余程の大事でない限り車移動を見合わせましょう。病院に行かなくてはならない場合は、徒歩圏内で行ける病院を探してみてください。
猫の車移動での注意点
猫の車移動には以下の3点に注意しなければいけません。
- 車内が直射日光に当たらないようにする
- 車の芳香剤は外す
- 車内の音は最小限にする
全て猫の体調を考えての対策です。分かりやすく解説していきます。
車内に直射日光が当たらないようにする
猫が過ごしやすい車内温度にするため、直射日光が当たらないよう注意しましょう。車移動では「猫がキャリーケースに入っている状態」で快適な温度にしなければいけません。窓からの直射日光は車内の温度を知らずのうちにあげてしまいます。
車内の適温を保つために日除シートをつけるのがおすすめです。また、運転中は時々温度計を確かめながら車内気温の調節をしましょう。
車の芳香剤は外す
車の芳香剤は香り付きのものが多いです。猫の嗅覚は人間の数十万倍にもなります。芳香剤の香りで車酔いになる可能性もあるため、外しておくこと賢明です。
どうしても普段から車内の匂いが気になるという場合は、無臭の消臭剤を使用してください。猫の近くにはいつも使っている毛布など、お気に入りの匂いがついたものをおいておく方が良いでしょう。
車内の音は最小限にする
猫は聴覚もとても敏感です。いつも流している音楽のBGMも音量次第では猫の体に大きな負担をかける可能性があります。負担にならない程度の音量、もしくは無音で運転することがおすすめです。
無音の運転が苦手な飼い主様は愛猫に話しかけてみてください。話しかけることで猫の緊張や不安も和らいでいきます。
猫の負担をできる限り取り除いて車移動をしよう
本記事では、猫の車移動に必要なことや注意点などを分かりやすく解説しました。猫は本来車に乗る必要がない動物でした。人に飼われるようになり、車移動が必須になったのです。
人間の都合で苦しい環境に身を置かざる得なくなった猫の気持ちを考えながら、車移動の準備を丁寧に行いましょう。愛猫のためにも車移動での負担をできる限り取り除いてあげることが大切です。
COCOペットでは、猫に関する情報をコラムとして発信しております。ぜひ飼育の際の参考にしてください。