「老犬になってきて、お世話や介護が難しい」と感じ悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

人間には老人ホームという施設がありますが、実はペットにもそのような施設があります。自宅でのお世話や介護が難しいと感じる場合、飼い主様の負担が大きくなってしまうので施設の利用を考えてみてはいかがでしょうか。

本記事では、老犬ホームを利用するときのポイントや注意点を紹介します。適切な環境を整えながらペットや飼い主様にかかる負担を少なくしていきましょう。

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老犬ホームとはどんな施設?

老犬ホームとはどんな施設?

老犬ホームは、介護が必要な犬や老犬や愛犬のお世話が難しくなった飼い主様により犬を預かり、専門家によって飼育してもらう施設です。動物愛護法において、飼い主様が飼い犬の飼育をすることが義務付けられています。

しかし、飼い犬が高齢になり、飼い主様がやむを得ずお世話できなくなるなどの事情により、老犬ホームでの犬のお世話を受け入れています。

老犬ホームで働くスタッフは、主に老犬介護士・愛犬飼育管理士・小動物介護士・ペットケアマネージャー・シニアドックケアアドバイザーなど、資格をもつ専門家ばかりです。そのため、安心して愛犬を預けられるでしょう。

また、施設により受け入れの期間も異なり、飼い主様のご希望に合わせて依頼することができます。

老犬ホームに預ける際に必要なもの

老犬ホームに預ける際に必要なもの

老犬ホームには老犬が安心して過ごせるように施設の整備が整っています。しかし、老犬ホームに愛犬を預ける際には、必要なものが6つあります。

  • 鑑札
  • 狂犬病予防接種済票
  • ワクチン接種済証
  • 入所金
  • 普段使用しているベッドや毛布、食べ物
  • 常用薬

また、毛布やベッドは基本的には施設で用意されているため不要です。しかし、飼い主様のニオイがついているもので愛犬が安心できる場合は持参していくといいでしょう。

老犬ホームが必要な理由

老犬ホームが必要な理由

老犬ホームを利用する理由は「ペットの高齢化」だけではありません。飼い主様やペットの状況などにより理由は異なりますが、どんな場合に老犬ホームが必要になるのか、3つのケースをご紹介します。

飼い主様の高齢化

まず、飼い主様の高齢化により飼育が難しくなってしまうケースがあります。60代以降に、新たにペットを飼いはじめようとする飼い主様もいますが、想定していた以上にペットが長生きしてしまい、お世話が難しくなってしまうのです。

さらには、飼い主様が先に亡くなってしまうこともあります。飼い主様が亡くなってから別のところに引き取られても、飼育環境が変わりすぎるとストレスがかかってしまうでしょう。

上記のような場合に、老犬ホームを利用して以前とあまり変わらない生活をさせてあげることができれば、ストレスを減らせる場合があります。

ペットの高齢化による認知症

医療の進歩により長生きしてくれるペットも増えていますが、ペットも高齢化すれば人間と同じように認知症を患うことがあります。

初期症状では、トイレを失敗しやすくなったり、道に迷ったりすることが増えていくでしょう。症状が進むと、名前を呼んでも反応がなかったり、できていたことができなくなったり、昼夜問わず鳴き続けてご近所に迷惑になってしまうこともあります。

老犬ホームは認知症を患っている場合でも、プロが責任をもってお世話をしてくれます。24時間、気の抜けないお世話は大変なため、老犬ホームの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

病気、障害による介護

老犬になればそれなりに筋力や体力が落ち、病気にかかりやすくなったり、寝たきりになり介護が必要になったりします。

または、ケガをしてしまい身体に重い障害が残るなどの場合も飼い主様の負担は大きくなるでしょう。

24時間の介護やお世話は、飼い主様にも精神的、身体的なストレスをもたらし、加えて金銭的なお悩みも生んでしまいます。

老犬ホームは、「24時間の介護が必要」「重度の障害がある」場合も受け入れることのできる施設を選ぶことができます。飼い主様だけで悩まずにぜひ相談してみてください。

老犬ホームを利用するメリット

老犬ホームを利用するメリット

愛犬を老犬ホームに預けるメリットは主に3つあります。老犬ホームを利用する前に、預けることのメリットを理解しておきましょう。

一時的に預かってもらえる

老犬ホームを利用したいけれど、ずっと預けるのは寂しくて利用をためらっている方もいらっしゃるでしょう。しかし、老犬ホームでもプランが用意されており、1日外出しなければいけないときや自分が病気になった際に一時的に犬を預けることができます。

普段、老犬のお世話や介護により大変だと感じている飼い主様であれば、一時的にでも愛犬を預かってもらえる場所があるだけでも負担が軽くなるでしょう。

飼い主様の負担が軽減される

老犬の介護やお世話は、ときにストレスがたまる出来事もあるでしょう。老犬のためにお世話をしていても、飼い主様の体調が崩れてしまえば元も子もありません。

上記のような場合に、老犬ホームに愛犬を数時間、または数日預かってもらえれば、自分の時間を作ることができ、負担が軽減されます。精神的負担を軽減するためにも、老犬ホームは役立つでしょう。

プロに見てもらえる

老犬ホームには、老犬のお世話の方法を熟知しているプロにお世話を任せられます。複数のスタッフが交代で愛犬をサポートしてくれるため、健康状態も維持できるでしょう。

飼い主様だけではお世話が難しかったことでも、専門的なケアを受けられるため健康面でも安心して預けられます。

老犬ホームを利用するデメリット

老犬ホームを利用するデメリット

老犬ホームを使用するにあたり、メリットではなくデメリットも理解しておくことが重要です。老犬ホームを利用してからやめておけばよかったと後悔しないためにも、事前に確認しておきましょう。

以下では、老犬ホームのデメリットについて解説します。

費用がかかる

老犬ホームに愛犬を預けるためにはもちろん費用がかかります。老犬ホームにより費用は異なりますが、サービス内容や預ける日数により費用が高額になる可能性があります。

費用を用意できない、高額な費用がかえって負担になる場合は、利用を考え直すか見積もりを依頼して金銭的負担が少ない施設を選ぶと良いでしょう。

急に体調不良になる可能性がある

老犬の場合、体調が急変してしまう可能性も考えられます。老犬ホームに預けている間に体調に異変が現れた場合、飼い主様に会えないまま他界してしまう可能性があります。

すでに体調が悪い愛犬を老犬ホームに預ける場合は、事前に最悪の事態についても覚悟したうえで預ける必要があるでしょう。

老犬ホームの種類

老犬ホームの種類

老犬ホームは施設により対応できる内容がそれぞれ異なります。ペットが引っ越しをして最後まで施設で暮らす「終身の老犬ホーム」。

日中などの一定の時間を施設で過ごすことができる「一時お預かりの老犬ホーム」などにわけることができます。以下では、各老犬ホームのタイプについてご説明します。

終身タイプの施設

終身の老犬ホームは、ペットが最後の時まで暮らす施設になります。飼い主様の事情やペットの健康状態により、一緒に暮らしてお世話することが難しくなった場合に選択されることが多いです。

メリットは、要介護や認知症でもお世話できる環境やスタッフがそろっているところです。また、診療が必要になった場合でも、病院と提携している老犬ホームもあるため安心でしょう。

一時お預かりタイプの施設

一時お預かりは「ペットホテル」もしくは「終身の老犬ホームなどでのデイサービス」のどちらかになります。

ペットホテルは、ペットの年齢制限や健康状態により預けることができない場合があります。動物病院が経営もしくは提携しているペットホテルの場合は、預けることが可能ですが事前に調べるようにしましょう。

終身の老犬ホームなどでのデイサービスは、日中のお預かりはもちろんですが、施設により、夜間のお預かりをしているところもあります。日帰りや1泊、1週間、1ヶ月など期間を選べるのも特徴です。

老犬ホームの料金内訳について

老犬ホームの料金内訳について

老犬ホームの料金は預ける期間や施設により大きく異なります。預ける期間が長くなるほど費用は高くなる傾向にあるため、まとまったお金が必要でしょう。以下では、老犬ホームで発生する料金の内訳について解説します。

入所金

入所金は、老犬ホームに愛犬を預ける際に支払う費用です。施設により入所金が必要ない場合もありますが、多くの施設では入所金が必要になるでしょう。

入所金は10万〜50万円程度が相場です。万が一、入所してから老衰により愛犬が亡くなった場合は、入所してから数ヶ月程度でも返金されないことが一般的であるため注意が必要です。

また、入所する際は、入所金だけでなく返金に関する注意事項についても確認しておきましょう。

基本料金

基本料金は、施設で預かる際に必要な費用です。契約期間は6ヶ月が多いですが、1ヶ月、3ヶ月、1年など施設により選ぶことができます。

6ヶ月施設に預ける場合、35万〜90万円程度が費用相場です。長い契約になればなるほど一ヶ月あたりの基本料金は安くなりますが、途中で亡くなった場合は返金されるケースは少ないため注意が必要です。

介護料金

介護料金は、毎日の介護にかかる費用です。基本料金とは異なり、介護料金は愛犬の体調や状態により異なります。

介護の必要性が高さに応じて料金も高くなる傾向にあるため、事前に介護料金について施設に確認しておきましょう。

預り金

預り金は、愛犬が入所している間に医療費にあてるための費用です。預かる期間により変動しますが、3万〜17万円程度が相場でしょう。一時的に預かるお金であるため、未使用分のお金は退去の際に全額返金してもらえることがほとんどです。

ただし、施設により異なる可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。

その他費用

上記の料金以外にトリミング代やシャンプー代、予防接種代などが別途必要になる可能性があります。基本料金に含まれている可能性があるため、事前に別途料金で何が必要化を確認しておきましょう。

老犬ホームを選ぶときの注意点

老犬ホームを選ぶときの注意点

老犬ホームを探す時、より快適に過ごすことができる施設を見つけようとする飼い主様は多いでしょう。しかし、残念ながら設備やサポート、そこで暮らすペットのことも考えていないような業者がいることも事実です。

大切なペットを信頼できる施設に預けるためにも、悪徳な施設を選ばないための注意点をご紹介します。

動物取扱業の登録がきちんとされている

動物取扱業の登録がきちんとされているかを調べることで、ずさんな経営をしている業者を避けられます。

以下の5つを分かりやすく表示することは、施設側の義務になっているので参考にしてください。

  1. 名称(個人の場合はフルネーム、法人の場合は法人名と店舗名)
  2. 住所(番地まで)
  3. 取扱業種別(販売・保管・貸し出し・展示など)
  4. 登録番号・登録年月日・登録有効期限
  5. 動物取扱責任者氏名

いつでも面会ができる

基本的に、面会時間が設けられていることが多いのですが、日中の面会であっても予約しなければ会うことができないなど、制限がありすぎる場合は注意が必要かもしれません。

飼い主様が面会に来るときだけ、サポートが手厚い施設を装っている可能性があるからです。いつでも面会できないからといってすべての業者が当てはまる訳ではありませんが、注意する必要があるでしょう。

面会時間が長い、融通がきくなど、飼い主様の事情に合わせることができる施設は、比較的、良い施設といえます。

施設の見学が可能

大切な家族であるペットを預けるには、どのような設備やサポートがあるかを実際に見て確認できた方がより安心できます。

ホームページの紹介などで大まかに内容を理解することも可能です。しかし、施設に行くまでにかかる時間や雰囲気、スタッフの方々のペットへの接し方など細かい部分は、実際に確認しなければわからないことも多いです。

そして何より、ペット自身がその施設に合うかどうか、気に入ってくれるかも忘れてはいけません。入所体験ができる場合は、少しの間預けて様子を見ると良いでしょう。

老犬ホームを選ぶときのポイント

ペットの高齢化が進む中、老犬ホームの需要も高まってきています。色々な個性を持った施設もあり悩んでしまうこともあるでしょう。以下では、老人ホームを選ぶときのポイントを4つご紹介します。

愛犬にあったサービスが充実しているかで選ぶ

動くことやお外が好きな子なら、ドックランが広く自然を感じられるような場所にある施設がおすすめです。

食べることが好きなら、食材からこだわった手作りの食事やおやつにも工夫がある施設がおすすめしょう。どんなで過ごして欲しいのかを考えて選んでみてください。

施設のサポート体制がしっかりしているかで選ぶ

要介護・寝たきりでの入所の場合、24時間の管理・介護ができるのか、体調の悪化の際にもきちんとした対応をしてくれるのかが最も気になるポイントではないでしょうか。

事前に施設のサポート体制がしっかりしているかを確かめるためにも、事前に施設に確認しておくことが重要です。上記以外も、シャンプーやトリミングなど心地よくいられる体制が整っているかも重要なポイントになります。

施設のスタッフとの相性で選ぶ

実際にペットのお世話をしてくれるのは、施設で働くスタッフさんです。

すでに施設で暮らしている他のペットへの接し方や犬との相性、飼い主様への対応などを観察して安心できる環境か判断しても良いでしょう。

老犬ホームの料金が適正であるかで選ぶ

老犬ホームは施設により料金プランが異なります。入所金を設定している施設もありますし、年間利用料金の他に細かく料金を設定している場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

老犬ホームに入所する流れ

老犬ホームに入所する流れ

老犬ホームに入所する流れは、以下のとおりです。

  1. 電話やメールで施設に問い合わせる
  2. 施設でカウンセリングを受ける
  3. 入所の申し込みをする
  4. 料金を支払う
  5. 入所する

入所する際は、ペットが重篤な病気を患っていないか、また感染症にかかっていないかを確認しておきましょう。万が一、重篤な病気がある場合は入所を断られる可能性があります。

また、支払いのタイミングは、入所前に初期費用や預かり金を支払うことがほとんどです。そのため、事前に費用について施設に相談し、入所までの計画を立てておきましょう。

老犬ホームの相場

老犬ホームの相場

老犬ホームは、施設の立地条件により金額に差が出ます。年間利用料金は全国の老犬ホームの平均で566,407円、入所金を設定している施設の入所金の平均は157,545円とされています。

※老犬ホーム利用料金調査(2016年5月)

入所金を設定しておらず入所金がかからない施設もあります。しかし、実際の料金は「年間利用料金+介護費用や医療費などのオプション」となる場合がほとんどであるため、料金プランの確認はしっかりと行うようにしましょう。

一人で抱え込まずに老犬ホームを利用することも検討しよう

老犬ホームはペットや飼い主様が幸せに暮らしていくための選択肢のひとつです。自宅でお世話や介護ができないからといって決して不幸になるわけではありません。

人間もペットも高齢化が進み、お互いに不自由なことが増えていくかもしれませんが「人間には老人ホーム」「ペットには老犬ホーム」といった適切な施設の利用をおすすめします。

また、老犬ホームに入ったペットは、終活の準備をした方が良いかもしれません。訪問火葬サービスのCOCOペットでは24時間365日、ペットの葬儀に関するご相談を受け付けています。

お見送りの際の火葬プランも、ペットの種類によって6,600円(税込)から豊富なプランを提供していることが特徴です。

一般的な猫や小型犬であれば、17,600円(税込)から、中型犬であれば28,600円(税込)から、火葬方法やご供養の希望によってプランを選んでいただけます。

埼玉、東京(島しょ部除く)、千葉、神奈川、茨城エリアで最安を目指していますので、ペットのお見送りについてお考えの方は一度ご相談ください。

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