「冬の寒さにチワワは耐えられるだろうか?」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
飼い主様にとって、ペットのチワワはパートナーであり、心の支えになってくれる存在です。だからこそ、愛犬の些細な変化に敏感になり、何か異変を感じたら不安になってしまうことがあると思います。
チワワは暖かい気候で生まれたため、冬場の生育環境には特に気をつけなければいけません。本記事では、寒さに弱いチワワの防寒対策と注意することを紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
チワワは冬がとても苦手な生き物
世界最小とされているチワワは、好奇心旺盛で、勇敢で賢い犬として親しまれています。警戒心は高いですが、一度懐けば飼い主様に対する忠誠心をもちます。
チワワはメキシコ原産のペットです。祖先が南国生まれのため、暑さに強く寒さに弱い体をしています。暑さから身を守るための体熱を逃がす特性は、寒さの中では短所になってしまいます。
また、チワワは体が小さく被毛も短いため、より寒さを感じやすいです。特に、子犬の時期は寒さに敏感であるため、防寒対策を心がけてあげることが重要です。
冬の寒さによって起こるチワワの病気
寒さに弱いチワワが冬を過ごすうえで、注意しておくべき病気はあるのでしょうか。以下では、寒さが引き起こすチワワの病気についてご紹介します。
低体温症
低体温症とは、体の熱が奪われることで発症します。チワワは熱を閉じ込めることが苦手なうえ体が小さいため、寒さの影響を受けやすいのです。
チワワの平熱は個体差がありますが人間よりも高く、38〜39度前後です。チワワが低体温症になった場合、体温は37度程度まで下がります。平熱はチワワの年齢や体の大きさにより異なるため、事前に愛犬の平熱を確認して低体温になっていないかチェックしてあげましょう。
- 元気がない
- 呼吸が浅い
- 震えている
上記の症状があれば、愛犬の体を温めてすぐに病院へ連れていきましょう。自宅で体温がもとに戻ったとしても、内臓への影響を確認するために、動物病院で検査を受けてください。
心臓病
チワワは寒暖差が大きいと、心臓病のリスクが高まります。暖かい場所から寒い場所に移動すると、急激な血管収縮により、心臓に負担がかかるためです。
冬場は、散歩に行く前に室内で軽く遊んで体の血流をよくしたり、靴下や着るものに配慮したりすると良いでしょう。
ウイルス感染
犬のウイルス感染で注意すべき病は、犬ジステンバーと犬パルボウイルスです。人間と同様に、犬にとっても、寒さと乾燥は免疫力を低下させてしまいます。
初期症状は下記のとおりです。目視しやすいため、ぜひ確認してみてください。
- 目やに
- 鼻水
- 高熱
- 咳
- くしゃみ
- 下痢
上記のような症状があれば、すぐに動物病院で検査を受けてください。
関節の炎症
犬も人間と同じで、冬の寒さで血流が悪くなると、関節に痛みが生じます。なぜなら、血流が悪くなると、痛みに対して敏感になってしまうからです。
外散歩をして、動きたくなさそうな様子が見られたり、触ると痛がったりするなら、関節炎の可能性があります。
泌尿器系の疾患
冬は外に出ることが少なることから、運動量が減り、水分補給をしなくなる可能性があります。また、体温を低下させないために、あえて水を飲まないかもしれません。
排尿時に、痛みを訴え、濃い尿や血尿が出ていれば、泌尿器系の疾患が考えられます。すぐに動物病院で診てもらいましょう。
チワワが冬の寒い日に起こす行動
チワワは前述した通り、寒さに弱い動物であるため、快適に過ごせるように防寒対策をしてあげることが重要です。チワワが寒い日に起こす行動は主に4つあります。すぐにでも対応してあげられるように、以下では4つのポイントを解説します。
小刻みに震えている
チワワは寒さを感じているときに小刻みに震えます。体が小さく被毛の短いチワワは、体重に対して体表面積が広いため、体の熱が逃げやすい特性を持ちます。そのため、小刻みに震えて発熱し、体温を一定に保とうとしています。
チワワは臆病な性格であるため、寒くなくても怖がっていたり寂しかったりするとブルブルと震えることも少なくありません。しかし、飼い主様が近くにいて安心している状態でも体が震えている場合は、寒さを感じている可能性が考えられます。
飼い主様に体を寄せている
飼い主様や同居する犬に体を寄せている場合は、寒さを感じているサインです。普段から甘えん坊でくっついている子もいますが、いつも以上にくっついていたりくっついている時間が長かったりすると寒いと感じているかもしれません。
また、体の寒さだけでなく、体が冷え切って不安に感じている可能性もあるため、室温を調整してあげましょう。
小さく丸まって動かない
チワワが鼻先をお腹に突っ込んで小さく丸まって動かない場合は、寒さを感じているといえます。チワワは体が小さいため、体内の熱が逃げて寒さを感じやすいです。そのため、体を小さくして熱が出ていく量を最小限に抑えている可能性があります。
水分補給が少ない
寒さを感じていると、喉の渇きを感じにくいため普段よりも水を飲む量が減ってしまいます。しかし、運動量が少なくなったとしても、水分補給は重要です。
愛犬がまったく水を飲む様子がない場合は、人肌程度に冷ました水や肉の茹で汁を与えましょう。水を飲まないと脱水状態になることも考えられるため、飲水を促してください。
チワワのためにすべき冬の寒さ対策
寒さに弱いチワワに対して、飼い主様ができることは何なのでしょうか。以下では、寒さ対策についてご説明します。
チワワにとって最適な室温
チワワに最適な室温は25℃、湿度は40〜70%です。チワワは暑さに対しては強いですが、寒さに対してはとても弱い犬種です。室内の温度管理を怠れば、チワワの体に顕著に異変が現れてしまうでしょう。
また、チワワに限らず犬は床に近い場所で活動しているため、人間と温度の感じ方が異なります。そのため、人間にとっては適温でもチワワは寒さを感じている可能性があるため注意が必要です。室温や温度を測る際は、床の近くで測定しましょう。
寒さ対策に必要なグッズ
寒さに弱いチワワにはどのような対策をしていけばよいのでしょうか。以下では、冬におすすめの暖房器具について、ご紹介します。
エアコン
チワワの祖先はメキシコ生まれです。メキシコの平均気温である20度前後に室内温度を保つことが良いでしょう。ただし、部屋が温まっても床が冷たい可能性があるため、気を付けましょう。
ホットカーペット
犬用のホットカーペットは、壊れにくいハードタイプがおすすめです。チワワの体に合った大きさを選び、手入れがしやすい防水機能付きのものや、タイマー付きのものを選ぶと良いでしょう。
湯たんぽ
お湯タイプを選ぶのがオススメです。小さすぎると、温まる箇所が部分的になってしまうため、体の大きさに合わせたサイズを選びましょう。もちろん、カバーをつけて、低温やけどに気をつけてください。
ベッド
保温性の高いベッドは、冬場にはとても重要です。よだれや鼻水がついたままだと、感染症の原因になりかねないため、丸洗いができて丈夫な素材が良いでしょう。
毛布
ケージの周りを毛布で囲ってあげると、熱が逃げづらくなり、保温効果が期待できます。生地は厚手のものがおすすめです。素材を誤って誤飲し窒息してしまうなどのリスクを抑えることができます。
チワワが寝るときにしてあげられる寒さ対策
冬場は、特に朝と夜が冷えるようになるため、適切に寒さ対策してあげることが重要です。愛犬が寝る際に寒いおもいをしていないか心配になる飼い主様もいらっしゃるでしょう。
以下では、チワワが寝るときにしてあげられる寒さ対策を3つ紹介します。
エアコンをつける
チワワが寝る際の寒さ対策であげられることは、エアコンを利用することです。エアコンを使用すれば室温を一定の温度に保てます。
エアコンの温度は20〜25度にエアコンを設定してください。ただし、エアコンを使用する際は湿度が下がる傾向にあるため、乾燥対策もあわせて必要になります。寝ている間に乾燥しないように、加湿器や濡れたタオルを近くにおいておきましょう。
冬用のベッドを用意する
チワワが寝る際は、寒くならないように冬用に暖かいベッドをつくりましょう。クレートで四方を囲んだ空間を作れば、愛犬の体温で空間を温めて温度を高められます。
クレートの周囲を毛布やタオルで包めば、より保温性を高めて快適な空間を作ってあげられます。クレートの中に湯たんぽや段ボールを敷いてあげるなど工夫してあげれば、寒さを感じることは少なくなるはずです。
暖かいパジャマを着せる
夜はとくに気温が下がるため、チワワが寒さを感じないためにもパジャマを着せてあげると良いでしょう。冬用のパジャマはネットや店舗でも購入可能です。
チワワのサイズに合ったパジャマを選んであげると、寒さを感じることはありません。パジャマは電気や火傷することもなく安全であるため、体に優しく安全です。ただし、すでに暖かい部屋でパジャマを着せると暑さを感じさせることがあります。
パジャマを着ている場合は、エアコンの温度は低めにするなど工夫をして適温を保つようにしましょう。
チワワの冬の寒さ対策に対する注意点
適切な方法で温めることができれば、寒さに弱いチワワでも、冬を越せます。しかし、犬ならではの注意しておくべき点もあるため、そちらも併せてご説明していきます。
暖房器具の電気コードをかじる
ホットカーペットはコンセントにつないで使用するため、コードがおもちゃにみえてしまい、遊ばれて壊れてしまう可能性があります。最悪の場合、感電して愛犬の命にかかわる問題になりかねないため、遊ばれない工夫が必要になってきます。
たとえば、コードを収納する箱を用意するのも一つの方法です。電気コードをかじらないように飼い主様も監視するようにしましょう。
同じ体勢をとることによる低温火傷
犬が暖房に近づきすぎない対策をしたうえで、ヒーターを使用するご家族様もいると思います。しかし、長時間同じ部位を温め続けると低温やけどになってしまうため、注意が必要です。
低温やけどは、気付かないままやけどになっている状態のため、気付きにくく重症化の危険性があります。タイマー付きの暖房器具がおすすめです。
熱中症
熱を逃がすことが得意なチワワでも、暖かい環境にい続ければ、熱中症になってしまいます。熱中症の症状になると、息づかいが荒くなったり、ぐったりしたりする様子が見られます。
異変を感じたら、風を送り、気温差の少ない涼しい場所に避難させてあげましょう。
乾燥に注意する
冬場は乾燥に注意しましょう。冬場はただでさえ乾燥が厳しいですが、暖房器具を使用していると室内がより乾燥してしまいます。
空気が乾燥していると、気道の粘膜が刺激されて副鼻腔炎や咽頭気管支炎などの呼吸器系の病気につながる可能性があります。病気が悪化すると肺炎につながるため、注意が必要です。
特に子犬や老犬は免疫力が低いため乾燥しないように、加湿器や濡れタオルを利用して適度な湿度を保ちましょう。
こたつに潜って眠るのは危険
こたつは暖かく、チワワにとっても快適に過ごせる場所の一つです。しかし、頭から潜って過ごしている場合は注意が必要です。
チワワが全身をこたつに潜って眠っている場合は、低温やけどや脱水が起こる可能性があります。また、炭を使用する掘りごたつの場合は一酸化炭素中毒のリスクも高まります。
チワワがこたつで眠っている際は注意しながら過ごしましょう。
体を冷ます場所を確保する
チワワが快適に過ごせる温度は25度前後であるため、人間が快適に過ごせる26度は暑さを感じる可能性があります。そのため、長時間暖房を使用していると、チワワの体が熱くなりすぎてしまうかもしれません。
犬が暑さを感じた際に体温を適切に調節できるように、涼しい場所に移動できるよう工夫してあげましょう。部屋の一角に暖房の熱がこない場所を作ったり、部屋の扉や窓を開けたりするなどしてあげるとより快適にすごせるはずです。
ヒートショックに注意
冬場は室内と外の温度差が大きくなるため、ヒートショックに注意しましょう。
ヒートショックとは、あたたかい場所から気温差がある場所に移動したり、心臓を酷使したりすることでダメージを受けてショック状態に陥ることです。散歩のタイミングで特に発症しやすい傾向にあります。
外に出たタイミングで発症するのではなく、散歩から帰ってきて一息ついたタイミングで発症することが多いため散歩の際は目が離せません。
チワワを冬場に散歩させても問題ない?
チワワを冬場に散歩させても問題ないか心配な方もいらっしゃるでしょう。冬場でも運動は重要ですが、体調を崩さないか心配になります。チワワを冬場に散歩させるには、以下の2点に注意しましょう。
暖かい時間帯を選ぶ
冬場でも、日中の暖かい時間帯に散歩すれば体への負担は少ないでしょう。特に、日差しが強い午前中から正午までの間は、太陽にあたって温かさを感じられます。
太陽の光は犬にとって良いもので、ビタミンDの生成をサポートする働きを持ちます。そのため、冬場でも散歩は健康を保つためには欠かせません。
散歩前に体温を上げておく
冬の室内外の気温差が激しい際は、散歩前に体温を上げておきましょう。散歩前に室内でストレッチや軽い遊びで筋肉をほぐし、体を温めると急な寒さへの露出を緩和できます。
また、外の気温が低すぎる場合や風が強くて寒さを感じやすい日は、散歩の時間を短くするか室内で散歩すると良いでしょう。散歩も重要ですが、愛犬の安全と快適性が何よりも大切です。
チワワと長く一緒に過ごすため、冬の寒さ対策を万全に
人も冬場に体調を崩しやすいのと同じく、チワワも体調管理をしないと、病気になってしまいます。
チワワが健康に過ごすためにも、部屋の温度を暖かい状態に保ち、チワワにとって安心して生活できる空間を作りましょう。
しかし、どんなに温度管理をして病気にならない配慮をしても、老衰によりいつかはお別れの時が訪れてしまいます。いざその時が来ると、急な悲しみで冷静な判断ができなくなることもあります。
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