「ペットが死亡してしまった場合、どのような手続きが必要か分からない」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
ペットの種類によっては、必要な届け出を行う必要があるため、具体的な内容について把握することが大切です。本記事では、ペットが亡くなってしまった際の手続きや、死亡届が必要なペットの種類、提出方法について解説します。
また、ペットが初めて亡くなった場合、不安に煽られることが多く対処しきれないこともあるでしょう。ペット火葬についてわからないことがあれば、依頼するペット火葬業者に確認することが重要です。
訪問火葬サービスのCOCOペットでも、24時間365日、ペット火葬についてのご相談を受け付けています。
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目次
ペットが死亡してしまったらまずやること
ペットが亡くなってしまったら、ご遺体の腐敗が始まってしまうため、きれいな状態を保つために適切な安置を行わなければいけません。
しかし、事前にペットが亡くなってからすべきことについて理解していなければ、適切に対応できないかもしれません。以下では、ペットが死亡してからすべきことについて解説します。
死亡確認をする
ペットが死亡した場合は、死亡確認する必要があります。一般的に死亡確認する際は、意識、呼吸、脈拍、体温、対光反射で確認します。
まずは、意識があるか確かめるために、揺さぶったり、大きな声で名前を呼んだりしてみてください。また、呼吸の有無があるか確かめるのも重要です。
仮死状態の場合、呼吸数が落ちているため、1分間はおなかの動きを確認しましょう。さらに、胸や動脈あたりに手を当てて鼓動が感じられるか確認してください。上記のような方法でも死亡が確認できない場合は、動物病院で確認してもらいましょう。
ご遺体を手入れする
動物が死亡してしまうと数時間で硬直が始まってしまうため、完全に硬直してしまう前にできるだけ以下のようなお手入れを行ってください。
- ご遺体の手足を折り曲げて、寝ている体勢にする
- ブラシなどでブラッシングし、毛並みを整える
- 汚れや体液が漏れている場合はきれいにふき取る
仮に死亡の発見が遅れて完全に硬直してしまった場合は、硬直が解けてから手入れを行いましょう。
ご遺体を手入れする際は、固く絞ったタオルやガーゼでご遺体を拭いてブラッシングしてください。死後硬直が始まっていなければ、体勢を整え、目が開いている場合は指で優しくまぶたを閉じてあげましょう。
死後硬直が始まった後や終わった後には、鼻や口、お尻などから体液が漏れることがあるため、定期的に拭き取ってあげます。漏れ出た体液を放置してしまうと、ご遺体の腐敗を進めるため注意が必要です。
ご遺体を冷却する
ご遺体の手入れが終わったら、腐敗を防ぐために保冷剤などを使ってご遺体を冷却します。特に内臓部分の腐敗が早いため、頭やお腹を中心に冷やすと効果的です。
保冷剤の当て方は、ご遺体の上に添えるか、ご遺体の下に敷くとよいでしょう。また、保冷剤の水滴がご遺体についてしまうと腐敗を進行させてしまうため、保冷剤はタオルなどで包んで当てることをおすすめします。
特定のペットが死亡した際には「死亡届」が必要
特定のペットが亡くなった際には、「死亡届」を提出する必要があります。死亡届が必要なペットと、必要ではないペットについては、以下の表を参考にしてください。
死亡届が必要なペット | 犬、特定動物(ライオン、トラ、ワニ) |
死亡届が必要ではないペット | 猫、鳥、うさぎ |
以下では、ペットとして飼われることの多い犬について、死亡届を提出する際の注意点をご説明します。
死亡後30日以内に提出する
愛犬が死亡してしまった場合、「狂犬病予防法 第4項」により、死後30日以内に市役所に届け出を行うことが義務付けられています。
狂犬病予防法は狂犬病の発生を予防するための法律です。市役所への飼い犬登録や狂犬病ワクチンの予防接種が義務付けられており、亡くなった場合も飼い犬登録の抹消をしなければいけません。
死亡届を提出しなかった場合、市町村側で登録が残ったままとなってしまうため、ワクチン接種の案内が毎年送られてくることになります。
ワクチン接種の案内を無視し続けてしまうと、20万円以下の罰金刑に処される可能性もあるため、愛犬が亡くなってしまった場合は速やかに死亡届を提出しましょう。
死亡届の手続きに必要なもの
死亡届の手続きで必要なものには以下があります。
- 死亡届
- 犬鑑札
- 狂犬病予防注射済票
死亡届には、飼い主様の住所、氏名、犬の亡くなった年月日、登録番号などを記載します。死亡届は自治体のホームページからダウンロード、もしくはオンライン申請も可能な自治体もあるため、確認しておきましょう。
死亡届以外にも、犬鑑札や狂犬病予防接種済票の返却も必要です。しかし、思い出の品として残しておきたい場合は、自治体により対応してもらえる可能性もあるため、一度相談してみることをおすすめします。
死亡届以外に必要な手続き
愛犬が亡くなってしまった際には死亡届の提出は必須ですが、その他にも手続きが必要な場合があります。犬以外のペットでも必要なケースがあるため、よくチェックしておきましょう。
血統書登録の抹消
飼っていた愛犬が血統書団体に加入している場合、血統書の登録抹消手続きが必要です。
血統書団体に愛犬の死亡を伝え、場合により血統書を返却する必要がありますが、愛犬の思い出として血統書を手元に残しておきたいという声は多くあります。
血統書を残したい場合は、手元に血統書を残しておきたいということを団体に相談してみると、返却に応じてもらえる場合があります。
死亡診断書の用意
ペット保険に加入している場合は、保険解約までの保険料を請求される場合があるため、早めに保険会社への連絡をしてください。
保険の解約時には、ペットの死亡日が確認できる書類として、「死亡診断書」が必要な場合があるため、普段受診している動物病院で書いてもらうようにしましょう。
保険会社によっては、ホームページ上で解約を行える場合もあるため、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
マイクロチップ登録の解除
令和4年6月以降から、ペットショップで販売される犬や猫にマイクロチップの装着が義務付けられるようになりました。
もし、愛犬や愛猫にマイクロチップが装着されている場合は、環境省へ死亡の届け出を行いましょう。こちらの届け出も、死亡後30日以内に行う必要があります。死亡の届け出に必要なものは以下です。
- マイクロチップ識別番号
- 暗証記号
どちらもマイクロチップ装着時の登録証明書に記載があるため、事前に確認しておきましょう。
ペットが死亡した際は動物病院に知らせるべき?
ペットが亡くなった場合、必ずしも動物病院に知らせる必要はありません。今まで動物病院にお世話になっている場合や仲が良くて報告しておきたい、感謝の気持ちを伝えておきたいという方もいるでしょう。
動物病院に知らせる場合は、電話や口頭、手紙などで伝えるといいです。電話で知らせる場合は、午後の診療終了など人が少ない時間帯を選んでください。
口頭の場合も同様で、少ない時間帯を選んで報告すると良いでしょう。また、手紙は直接伝えるのが難しい場合におすすめであるため、感謝を伝えたいけど病院に行く時間がない方は手紙を送ると良いでしょう。
ペット死亡後の火葬について
ペットが亡くなった際は、死亡に関する手続きだけではなく、ペットの火葬についても検討が必要です。ペットが死亡した際は、以下を参考にしてみてください。
火葬の依頼先
火葬の依頼先としては以下があります。それぞれの特徴をまとめたため、参考にしてください。
依頼先 | 特徴 |
地方自治体 | 最も安価で火葬が可能。ご遺骨の返却はなし。 |
訪問ペット火葬業者 | 火葬車にて自宅まで訪問可能。ご遺骨の返却も可能。 |
ペット霊園 | お墓が併設されており、火葬後の供養も相談可能。 |
どの依頼先の場合も、ホームページを開設しているところがほとんどなため、ホームページを確認し、電話またはオンラインにて火葬の依頼を行います。
ただし、悪質な業者がまぎれている可能性もあるため、所在地や連絡先がはっきりしている業者を選ぶようにしましょう。
火葬の種類について
火葬の種類は大きく分けて3つあります。
火葬方法 | 特徴 |
合同火葬 | 他のペットと一緒に火葬する方法。ご遺骨は基本的に返却されない。 |
個別一任火葬 | ペット単体で火葬する方法。火葬から収骨までをスタッフに一任する。 |
立会い火葬 | ペットの火葬から収骨まで飼い主様が立会える。火葬後のお骨上げも飼い主様の手で行える。 |
火葬方法により、ご遺骨の返却有無や、火葬に立会えるかどうかが変わってきます。そのため、火葬後の供養をどうしたいか、火葬に立会いたいかなどを検討して最適な火葬方法を選択してください。
ペット火葬の料金
以下では、ペットの種類ごとに、火葬にかかる費用についてご紹介します。ペットの大きさや、火葬の種類によりかかってくる費用も異なるため、ペットの火葬を検討する際の参考にしてください。
合同火葬 | 一任個別火葬 | 立会い個別火葬 | お花で送る ペット火葬 | |
---|---|---|---|---|
極小動物 おおむね10cm未満 | 6,000円 | 15,000円 | 17,000円 | 47,000円 |
小動物 (2kg未満) | 13,000円 | 19,000円 | 21,000円 | 51,000円 |
うさぎ (2〜5kgまで) | 16,000円 | 22,000円 | 25,000円 | 55,000円 |
猫・小型犬A (2〜5kgまで) | 16,000円 | 22,000円 | 25,000円 | 55,000円 |
猫・小型犬B (5〜10kgまで) | 20,000円 | 27,000円 | 29,000円 | 59,000円 |
小型犬・中型犬 (10〜15kg) | 26,000円 | 32,000円 | 34,000円 | 64,000円 |
中型犬・大型犬 (15〜20kg) | 31,000円 | 38,000円 | 40,000円 | 70,000円 |
大型犬 (20〜25kg) | 37,000円 | 43,000円 | 45,000円 | 75,000円 |
特大犬A (25〜30kgまで) | 43,000円 | 50,000円 | 52,000円 | 82,000円 |
特大犬B (30〜35kgまで) | 50,000円 | 56,000円 | 59,000円 | 89,000円 |
特大犬C (35〜40kgまで) | 57,000円 | 63,000円 | 65,000円 | 95,000円 |
引用:COCOペット料金表
ペットとお別れするまでの過ごし方
ペットとお別れするまで自宅で一緒に過ごせる時間は2〜3日程度です。できるだけ長い時間一緒にいたいとお考えの飼い主様もいらっしゃいますが、ご遺体が腐敗しないように早めの火葬を心がけましょう。
以下では、ペットとお別れまでの過ごし方について解説します。
エアコンを設定する
ご遺体を冷却して安置するだけでなく、部屋の気温にも気をつけてください。ご遺体の腐敗を防ぐためには、温度設定に気をつけなければいけません。
とくに夏場は腐敗が進みやすいため、なるべく低い温度で設定してご遺体の腐敗を防いであげてください。また、エアコンを使用する際は、直接ご遺体に風が当たらないように気をつけることも重要です。
ご遺体がエアコンや扇風機などの風にあたってしまうと、腐敗が早まる原因となります。そのため、できるだけ風が当たらない場所、または風が当たらないようにタオルをかけてあげましょう。
バスタオルで体を包む
外気に当たらないようにバスタオルで体を包むことも重要です。バスタオルでご遺体を包んで安置すれば、体液が出ても棺や箱の中を汚すこともなく、腐敗の進行を抑えてくれるでしょう。
ご遺体の腐敗を防ぐためにも、バスタオルで体を包んで安置しましょう。
お別れまでそばにいてあげる
お別れまでの間はできるだけペットのそばにいてあげましょう。飼い主様のなかには、ペットが亡くなったことにより自分を責めてしまったり、悲しみにより何もできなくなったりしている方もいらっしゃるでしょう。
ペットのご遺体がある間は、ペットに気持ちをそのまま打ち明けてみると気持ちも楽になるかもしれません。ペットも大好きな飼い主様が最後までそばにいてくれると、きっと喜んでくれるはずです。
ペット火葬後の供養方法について
ペット火葬をした後は、供養方法について考える必要があります。ペットとのお別れはつらいですが、供養してあげることで精神的にも落ち着くかもしれません。
以下では、ペット火葬後の供養方法について解説します。
手元供養
手元供養は、飼い主様の近くでペットのご遺骨を管理する供養方法です。手元供養の際は、ペットを火葬した後のご遺骨を骨壺に収めて、遺影を飾ると良いでしょう。
ただし、大型犬などの大きい動物のご遺骨は量が多くなることも珍しくありません。ご遺骨の量が多い場合は、ご遺骨の一部を分骨して片方は納骨堂に納め、残ったご遺骨を自宅で保管するなど工夫しましょう。
また、近年ではご遺骨をネックレスや指輪などのアクセサリーに入れて身につけることも可能です。しかし、手元供養をする際は骨壺のなかに湿気がたまり、ご遺骨にカビが生えてしまうかもしれません。
そのため、骨壺のなかには除湿剤をいれて、風通しがいい場所に保管しておきましょう。
自宅に埋骨する
ペットのご遺骨を庭に埋骨することは、私有地であれば法律上問題ありません。ただし、公共の土地や他の人が所有する土地に埋めることは不法投棄になり、トラブルの原因になるためやめましょう。
埋骨する際は、できるだけ深く掘って天候の影響を受けたり、野生の動物に掘り返されたりしないように気をつけてください。また、防臭作用がある石灰を撒いておくと良いでしょう。
ペット霊園で埋葬する
ペット霊園でペット墓地がある場合、お墓を建ててあげることも可能です。個別墓地と合同墓地があり、合同墓地は他のペットのご遺骨を一緒に埋葬することが可能です。
他のペットと供養するため、費用が抑えられ、普段お墓の管理ができないという方にも向いている方法です。しかし、他のペットと一緒に埋葬されることから、途中から供養方法を変更することはできません。
一方、個別墓地は人間と同じように供養したい方におすすめの方法です。自分のペットだけのお墓を持つことにより、お参りもしやすいでしょう。
ただし、個別墓地の場合は定期的にお墓を掃除し、管理する必要があるため、理解したうえでお墓を建てるようにしてください。
納骨堂を利用する
納骨堂は、ペット霊園や寺院に併設されていることが多く、一時的にご遺骨を納められる供養方法です。納骨堂は、基本的にロッカーや棚の一角に骨壺や遺影、おやつやフードなどのお供え物をしてお参りします。
室内の墓地であるため、天候に左右されることなくお参りできる点でも人気なポイントです。共同墓地と同様に、スタッフが管理してくれることがほとんどであるため、なかなかお参りしてあげられないという方にも向いています。
散骨する
散骨は、ご遺骨を粉骨して海や山に撒く供養方法です。散骨は許可されている場所で行う必要があり、許可を取らずに散骨するとトラブルの原因となります。
ペットの散骨をする際は、許可がおりている場所、自分の土地、土地の所有者から許可を取った場所で散骨するようにしましょう。庭で散骨する際は、周囲からわからないように行うと周囲にも配慮できます。
また、散骨の際は必ずご遺骨を粉骨してください。そのままの状態でご遺骨を散骨すると、人間のご遺骨であると勘違いされてトラブルに発展する可能性があります。粉骨は飼い主様ご自身でも可能ですが、抵抗がある場合は業者に依頼しましょう。
ペットの死亡時には必要な手続きを必ず確認しよう
ペットが亡くなってしまった時のために、必要な手続きを確認しておくことが重要です。特に犬を飼っている場合は、死亡届の提出が義務付けられており、違反した場合は重い罰則があります。
悲しい気持ちのなか、手続きを行うことは大変ですが、本記事で紹介した手続きについては必ず把握しておきましょう。
手続きについて困った際は、ぜひCOCOペットにご相談ください。ペットの終活から、ペット火葬に関するお困りごとについても24時間365日サポートしているため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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