「家族の一員として過ごしてきたからこそ、ペットとの最後のお別れはキチンとしたい」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大切なペットが亡くなった時、どんな準備をすればいいのか戸惑ってしまいます。今回は、ペットが亡くなってからの葬儀・埋葬までの流れを解説していきます。最愛のペットと、悔いの残らないお別れができるよう準備しましょう。
目次
ペットを葬儀する際の選択肢
ペットは人間の場合と異なり、決まった葬儀の流れや決まりごとはありません。そのため、飼い主様がどのように見送ってあげたいかが重要になります。
以前までは庭に埋葬する方法や公共施設で火葬するのが主流でしたが、民間のペット葬儀を行うところも増え、自由に選択できるようになりました。葬儀をする飼い主様もいれば、火葬のみを選ぶ飼い主様もいらっしゃいます。
ペット葬儀を行う場合は、火葬方法やお墓・ご遺骨の供養についての方針を飼い主様自身で固めておかないと、ペットの葬儀の流れが変わってしまう可能性があります。
以下では、ペットの葬儀を行う上での選択肢について解説するため、飼い主様がどのような葬儀・供養にしたいかを考えていきましょう。
ペット葬儀の有無
最近ではペットも家族の一員と考え、葬儀まであげる人も増えています。ペット葬儀を行う際は、住職さんに読経をしてもらったり、お焼香をあげたり、人が亡くなった時と同様に進んでいきます。
ペットの葬儀は費用がかさみますが、ペットを手厚く見送ってあげたいと思う方は葬儀を行うことを検討してみてください。
ペットを火葬するか土葬するか
一昔前は、持ち家の世帯が多かったため、ペットが亡くなると土葬することが一般的でした。しかし近年では、マンションや団地などの集合住宅に住む世帯が増え、ペットの火葬も一般的になってきています。
持ち家を持っている場合は、ペットを庭に土葬する選択肢もあるでしょう。
犬や猫といった体の大きいペットの場合は、衛生上の理由から火葬を行うことが一般的です。しかし、ハムスターや小鳥など小動物の場合は自宅の庭に土葬することも選択肢の一つです。
土葬であれば葬儀の手続きや費用がいらず、ご家族のみで弔ってあげられるため、持ち家がある方は土葬も検討してみましょう。もし火葬をご希望の方は、COCOペットに相談してみてください。
COCOペットの無料相談(24時間365日受付)はこちらから
お墓を建てるか建てないか
火葬後、ご遺骨をどのように保管するかも考えなければいけません。ペットのお墓を建てることは古くから行われており、ペットのサイズが小さければ自宅の庭にお墓を建てる方もいらっしゃいます。
ペットも人間と同じように弔いたいという方は多く、ペット葬儀社や霊園を利用してお墓を建てるケースも増加しているようです。ペット霊園に専用のお墓を建てる以外の選択肢としては、下記の選択肢が挙げられます。
- 自宅で保管(手元供養)
- 自宅の庭に散骨
- 飼い主様と同じお墓に納骨
- ペット霊園の納骨堂に納骨
- ペット霊園の合祀墓(ごうしぼ)に埋葬
ご遺骨をどうするか決めてから、火葬方法や火葬場を選択しましょう。
ペットが亡くなってから埋葬までの流れ
次に、ペットが亡くなってから埋葬するまでの大まかな流れを説明します。ペットが亡くなり、何からすれば良いのかわからないという方は、ぜひ参考にしてください。
ペットを看取る
ペットが亡くなったら、家族全員でペットの最期を看取ってあげてください。多くのペットは自宅や動物病院で最期を過ごすことが多いですが、近年ではペットの高齢化に応じて施設に預けるケースも増えています。
ペットの最期が近づいている場合は、最期の場所をどこで過ごすかも考えておくことが重要です。また、後悔が残らないよう、たくさん感謝の気持ちを伝えましょう。
ペットのご遺体を安置する
ペットが息を引き取ったあとは体の筋肉が硬化する死後硬直が始まるため、なるべく早く両肢を揃え、ラクに横たわる姿勢にしてあげてください。
硬直が解けたら、体液が流れてご遺体や棺内が汚れないように、新聞紙やペットシーツなどを下に敷くことをおすすめします。
また、腐敗の進行を抑えるために、保冷剤やドライアイスなどをご遺体に当て、涼しい日陰に安置すると良いでしょう。ペットの体格にもよりますが、夏場は4~7日、冬場は7~10日ほど安置が可能です。
火葬場またはペット葬儀業者に問い合わせ
ペットのご遺体を安置できたら、火葬場またはペット葬儀業者に問い合わせて火葬の依頼をします。
ペットが亡くなった直後の気持ちが動揺している中で業者を探すのは大変です。ペットが亡くなってからすぐにご遺体を火葬してあげるためにも、できればペットの容体が悪くなってきた段階で事前に候補をリストアップしておきましょう。
また、供養の方法を事前に決めることで、業者側も火葬方法の提案がしやすくなります。そのため、飼い主様ご自身がどのようにペットを供養したいかをあらかじめ決めておきましょう。
スタッフとの打ち合わせ
ペットの最期を看取ってあげたら、ペット葬儀業者に問い合わせます。スタッフとの打ち合わせを行い、葬儀プランの選定、火葬日時の相談などを進めていきます。
ペットが亡くなったショックで、冷静な判断ができない、気が動転していて考えられない飼い主様もいらっしゃいます。葬儀業者との打ち合わせはできるだけ亡くなる前に行いましょう。
お花のお届け、ご納棺
葬儀業者からお花が届いたら、安置しているペットを納棺します。自宅での安置で簡易的な棺を使用している場合、火葬時に灰やススが発生する可能性があるため、葬儀業者が用意した火葬用の棺に移し替えてあげましょう。
ご葬儀
ペットの葬儀の場合も人間の葬儀と流れはあまり変わらず、祭壇にお花を手向け、住職による読経やお焼香を行い、ペットとのお別れをします。
お焼香の回数も宗派により決められていることが一般的ですが、ペット葬儀の場合は1回で問題ありません。ご家族やペット友達も葬儀に招き、ペットとの思い出を語り、お別れの時間を大切に過ごしましょう。
お花入れ
葬儀が終わると、火葬前の最後のお別れになります。大切なペットへの感謝を込めて、棺にお花を入れてあげましょう。
色の濃いお花を入れてしまうと、火葬した際に色素がご遺骨に付着してしまう場合があるため、できるだけ薄い色の花を入れてください。ペットが好きだったおやつや、今までの感謝を綴ったお手紙も一緒に棺の中に入れられます。
ただし、缶詰や洋服など素材により入れられないものもあるため、事前に葬儀業者に相談しておきましょう。
火葬
最後のお別れが終わったら、火葬して天国に送り出してあげます。火葬はペット専用の火葬炉か、移動火葬車を利用して行われます。火葬時間はペットの大きさや種類により異なりますが、大体30分から2時間程度をみておくと良いでしょう。
ご収納、ご納骨
火葬後は、収骨を行い骨壷に納めていきます。基本的には火葬業者が収骨から納骨までを行うケースが一般的ですが、立会い個別火葬ではご家族の立会いも可能です。
ご家族で収骨される場合は、人間の葬儀と同様にご家族がペットの骨を長い箸で拾い、骨壷に収めます。
ご供養
ご家族で決めた納骨方法に合わせて供養します。ご遺骨をそのまま火葬場の納骨堂や合祀墓で供養してもらうこともできますし、ご自宅に持ち帰りペット用の仏壇に納めたり、持ち家であればお庭に埋葬したりできます。
後の供養については、飼い主様のお気持ちに沿った方法を選択すると良いでしょう。葬儀会社が用意しているメモリアルグッズを利用するのもおすすめです。
公営の火葬場と民営の火葬場
ペットが亡くなった後の火葬や埋葬は、自治体か民営の葬儀業者に依頼するケースが一般的です。特徴やメリット・デメリットを比べ、自分の望むお別れができるものを選択しましょう。
公営の火葬場の特徴
公営の火葬場でできるのは、基本的に火葬だけです。ほとんどが複数を同時に火葬する合同火葬となるため、葬儀や収骨はできません。また、火葬場に立会うことも不可能です。
公営の火葬場のメリットは、低価格な点です。中には無料で火葬をしてくれる施設もあり、料金相場は2,000~5,000円で、10,000円を越えることはあまりないでしょう。
民間の火葬場の特徴
民営の葬儀業者・火葬場では、さまざまな火葬方法や埋葬をはじめとした供養方法のプランが豊富にあり、飼い主様のお気持ちに沿った葬儀ができます。
1頭ずつの個別火葬を選べば、ご遺骨を持ち帰ることも可能です。自治体の火葬と比べると費用はかかりますが、大切な家族の一員であるペットを手厚く供養してあげたい場合には、民営の火葬業者に依頼すると良いでしょう。
ペット火葬の種類
ペット火葬には、いくつかの種類があります。大きく分けると個別火葬と合同火葬に分けられ、大きな違いはご遺骨を収集して返骨がされるか、されないかです。
合同火葬
他のペットたちと一緒に火葬する方法です。ご遺骨は受け取れないため、火葬後は埋葬まで葬儀業者に任せる形になります。一般的に合同火葬を行った後は、合同墓地に埋葬されます。
1番のメリットは、他の方法に比べて料金が安く済むことです。公営の火葬場では、基本的に合同火葬を行っています。民間のペット葬儀業者でも合同火葬を取り扱っていますが、公営の火葬場よりもペットの尊厳を考えた対応をしてくれます。
一任個別火葬
個別で火葬をできるため、ご遺骨を受け取れる方法です。納骨方法の整理がついておらず、時間を置いて後からゆっくり考えたい場合は、ひとまず個別火葬を選択すると良いでしょう。
一任個別火葬は、業者がご遺体を引き取り、火葬を行ってくれる点は合同火葬と同じです。しかし合同火葬とは異なり、一任個別火葬では火葬後は飼い主様にご遺骨が返却されます。
そのため、返骨はしてもらいたいが、収骨を行うことに抵抗がある飼い主様におすすめの火葬方法でしょう。
立会い個別火葬
ご家族で葬儀に立会い、お骨上げまでできるのが立会い個別火葬です。一任個別火葬とは違い、収骨までご家族で行えるのが大きな特徴です。
火葬終了後もお骨上げを飼い主様自らででき、火葬当日のご遺骨を受け取れます。最後までペットの側にいてあげられるのは魅力の一つです。
立会い個別火葬は他の火葬方法と比べて高額になりやすいですが、ペットとの最後の別れの時間を大切にしたい人にとって、おすすめの方法です。
訪問火葬
自宅に業者や住職が来てくれるプランです。大型のペットなど、火葬場までの移動が難しい場合や精神的な負担が大きく火葬場まで足を運ぶのがつらい方が利用するケースがほとんどです。
火葬時は煙やにおいが出るため、近隣トラブルを招くことがあります。近隣の方に事前に相談をしておくことや、周りに民家がない場所に移動するなど配慮が必要でしょう。
お花飾りのセットプラン
埼玉県でペット葬儀・供養を行うCOCOペットでは、立会い個別火葬に加えてお花も添えられる「お花飾りのセットプラン」も用意しています。
大切なペットの最期だからと、盛大に送りだしてあげたい飼い主様に人気のプランです。
ペット葬儀社の選び方
ペット葬儀社は種類が多く、どこに依頼すればいいかわからない方もいらっしゃるでしょう。後悔なくペットとお別れするためにはペット葬儀社の選び方について理解することが重要です。以下では、ペットの選び方について解説します。
火葬場の立地の良さで選ぶ
ペット火葬場までペットを運ぶ必要がある場合、火葬場までアクセスしやすいかを確認しておきましょう。火葬場は街の中心地よりも郊外に立地していることが多いため、ペットを運ぶのが困難になることがあります。
特に、自家用車を所持していない方は、ご自身で火葬場までペットを運ぶのが困難です。ペット葬儀社によりペットのご遺体の送迎を行っていることもあるため、併せて確認しておきましょう。
葬儀プランと料金で選ぶ
ペット葬儀社により、葬儀プランと料金は異なります。基本的には、合同火葬と個別火葬が実施されており、さらにオプションを選べるケースがほとんどです。
また、オプションとして葬儀式やご遺骨の供養、お花などが提供されるケースが多くあります。各ペット葬儀社のプランや料金を確認し、納得のいくプランを選ぶことで悔いなくペットとお別れできるでしょう。
対応しているペットの種類で選ぶ
ペット葬儀社で火葬可能なペットの種類も確認しておきましょう。犬や猫の場合、多くの火葬場で対応しています。しかし、体が小さい動物の場合、火葬の際に高度な技術が必要となるため、対応していない葬儀社もあります。
また、大型犬のような体が大きいペットの場合、移動火葬車では対応していないケースも珍しくありません。そのため、事前にペットの火葬が対応しているか確認することが重要です。
納骨方法の種類で選ぶ
ペットを火葬した後に、ご遺骨をどの方法で納骨するかもペット葬儀社選びにおいて重要です。ペットを火葬してそのまま供養したいとお考えの場合は、納骨堂や供養塔が併設しているペット霊園がおすすめです。
ペットを火葬してからすぐにご遺骨をどのように供養するか考えられないという方は、すぐに納骨できる場所でなくても問題ありません。
実績や口コミの良さで選ぶ
ペット葬儀社に依頼する際は、実績や口コミの良さを確認することが重要です。口コミは公式サイトに掲載されているケースもありますが、SNSや掲示板などであればペット葬儀社を実際に利用した方のよりリアルな口コミを確認できます。
長年の経験や実績豊富な葬儀社であれば、信頼性も高く安心してペットの火葬を任せられます。しかし、口コミは個人の感想であるため、すべての情報を鵜呑みにせず、参考程度に見ておくようにしましょう。
スタッフの対応で選ぶ
ペット葬儀を行う際は、スタッフの対応も確認すべき要素です。
葬儀中は、飼い主様は感情的になりやすいため、スタッフの対応にも丁寧さが求められます。納得のいくプランでペットとお別れをできても、スタッフの対応が悪ければ不満が残るでしょう。
悔いなくペットとお別れするためには、事前にペット葬儀社で相談したり、実際に足を運んだりしてスタッフの対応を確認しておくことが重要です。信頼できるペット葬儀社の場合、経験豊富なスタッフが飼い主様の気持ちに寄り添ってサポートしてくれます。
ペット葬儀に参加する際の心の準備
ペット葬儀に参列する際は、飼い主様の心の準備も重要です。ペットは大切な家族であるため、お別れはつらいことです。
しかし、ペット葬儀を行えば今までの感謝の気持ちを伝えて、ご自身の心の整理ができます。ペット葬儀にどのような気持ちで参列するべきか、ペット葬儀の参列に不安を抱えている方はぜひ以下を参考にしてみてください。
ペットに最後の感謝の気持ちを伝える
ペット葬儀でペットと最後のお別れをする際は、悲しい気持ちになるのではなくペットに感謝の気持ちを伝えてあげられるようにしましょう。
家族を失うことはつらいことですが、ペットも最後は飼い主様の悲しい顔ではなく笑った顔を見て安心して天国へ行きたいはずです。最後のお別れの際は、ペットに今の気持ちを伝え、「ありがとう」と優しくなでてあげましょう。
葬儀前に自分の気持ちを整理する
ペット葬儀に参列する際は、気持ちを整理しておくことが重要です。気持ちを整理していると、自然に涙が出てくるかもしれません。家族を失うと涙が出ることは当然のことです。そのため、悲しみを我慢ぜずにひたすら泣いても問題ありません。
最期のお別れに向けて飼い主様ご自身の心の準備をしておけば、悔いなくペットとお別れできるはずです。
ペットロスを怖がらない
ペットを失うことでペットロスになる方は多くいらっしゃいます。しかし、ペットロスを怖がる必要はありません。
そもそもペットロスとは、ペットを亡くしたことによる悲しみを指します。ペットロスは珍しいことではなく、ペットを亡くした経験がある方の多くが経験します。
しかし、ペットロスが重症化して心の病気になったり、体の病気になったりすることもあるため、よくあることだからといって放置しないようにしましょう。
ペット葬儀後は心のケアも忘れずに
ペット葬儀後は、心のケアを忘れずに行いましょう。ペットを失うことにより、ペットロスになる方も多くいますが、適切にケアする必要があります。ペットロスが重症化しないためにも、ペット葬儀後は心のケアを行い、乗り越えることが重要です。
ペットロスに向き合う
ペットロスに向き合うことはつらいことですが、乗り越えるためには重要な過程です。
ペットロスに向き合うためには、ご自身の感情を見直して受け入れましょう。ペットが安心して天国に行けるように悲しい気持ちを我慢してしまう方は多くいらっしゃいます。
しかし、感情を抑え込まずに涙を流し、感情を打ち明けると心の整理につながります。また、周囲にサポートを求めることも重要です。家族や友人、またカウンセラーなどに気持ちを打ち明けるだけでも心が軽くなります。
ときには感情を抑え込まずに、感情をあらわにすることも重要であることを覚えておきましょう。
ペットとの思い出を見返す
ペットとの思い出を見返すことも気持ちを落ち着かせるために効果的です。ペットとの思い出を写真や動画に残している場合、定期的に見返しておくことでペットをいつでも思い出し、近くに感じられます。
また、ペットの毛やご遺骨をペンダントやネックレスなどに加工しておけば、いつでもペットと一緒にいてあげられます。
ペットとの思い出を定期的に見返して、楽しかった記憶を思い出すだけでも次のステップに進むサポートとなるはずです。
癒しを見つける
ペットロスが重症化しないためにも、家族で一緒に過ごしたり、新しい趣味を見つけたりすることが重要です。家族でペットとの思い出を振り返ったり、共感したりするだけでも悲しみを乗り越えるためのサポートとなります。
また、気持ちが落ち着いた頃に新しくペットを迎えるのも一つの手段です。ただし、ペットを新しく迎える場合はタイミングを考え、家族が納得してから考えましょう。新しく癒しを見つけると、ペットロスを乗り越えるための大きな支えとなるはずです。
ペット葬儀・火葬後の供養先
「ペットが火葬された後、供養先をどうするか」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。ペットの供養先にはいくつか種類があります。以下では、4つの供養先をメリット・デメリットも踏まえて解説します。
手元供養
手元供養とは、ペットの火葬後、飼い主様ご自身の自宅で、手の届くところに安置してあげる供養方法です。
室内に小さな仏壇を設けたり、ご遺骨をアクセサリーにして持ち歩いたりします。アクセサリーは以下の種類が存在します。
- ペンダント
- ブレスレット
- 指輪
ご遺骨を粉末状にしてジュエリーの中に入れて持ち歩く「遺骨ペンダント」を身に着ける方もいらっしゃいます。ペットの手元供養は粉骨することで乾燥し、カビの繁殖を防いでくれるため、より衛生的にお骨を保管できます。
手元供養のメリットは、毎日供養ができることです。生活の一部として供養ができるため、ペットを一番近くに感じられます。
一方で、飼い主様に事情ができて、供養が続けられなくなってしまうときは、お骨をどうするかあらかじめ決めておくことが必要です。お骨は「物」として扱われるため、捨ててしまうことも可能ですが、抵抗がある方も多いでしょう。
ご自宅の庭に埋めてあげたり、散骨したりと、他の供養方法に変えることも可能です。
合祀墓
ペット霊園の合祀墓(ごうしぼ)に埋葬してあげるという選択もあります。合祀墓とは、他のペットと一緒に埋葬されるお墓のことです。
管理者が飼い主様に代わって維持・供養してくれ、納骨後には好きな時にお墓参りができます。仕事が忙しくてご自宅での管理が難しい方にとってはおすすめの供養方法です。
合祀墓は、納骨時以外に費用がかからないことがほとんどで、一般のお墓と同様、年間の管理費が必要ありません。
また、納骨時の費用も個別のお墓に比べて安価なため、「金銭的に余裕はないけどお骨をお墓に入れてあげたい」という方の供養先になりやすいでしょう。
しかし、合祀墓には他のペットのお骨も一緒に入っています。そのため、一度お墓に入れたお骨を取り出すことは不可能です。
後から手元供養に変えることはできないため、合祀墓にお骨を入れる際は、よく考えてから供養してあげてください。
自宅の庭などへ埋葬
持ち家の方は、ご遺体やお骨をご自宅の庭に埋めてあげることも可能です。ペット用の墓石も販売されており、目印に立てて置けば、どこに埋めたかわからなくなる心配もありません。
埋葬する場合、火葬してからお骨を埋めてあげた方が良いでしょう。そのまま埋めてしまうと野生の動物に掘り返されてしまったり、腐敗時の臭いが原因でご近所トラブルになってしまったりする恐れがあるからです。
ご自宅の庭で埋葬する場合、火葬費用と墓石費用以外はコストがかからないことや、お墓が庭にあるため、お寺や神社などに出向かなくても合掌できることがメリットとなります。
注意していただきたいのは、賃貸物件の方は絶対に庭に埋葬しないことです。自分の所有している土地ではないことから、「不法投棄」の刑罰対象になります。
大好きなペットのお骨が不法投棄扱いされてしまうのは絶対に避けたいことでしょう。賃貸物件の方は、必ず他の方法で供養してあげてください。
散骨
火葬後にお骨をパウダー状にして、山や海などの場所でお骨を撒く散骨も、メジャーな供養方法となっています。
散骨は業者に頼むほか、ご自身で行なっても問題ありません。管理費用がかからず、ペットのゆかりのある土地で供養できます。スペースも取らずに供養することが可能です。しかし、散骨をご自身で行う場合は以下の点で注意が必要です。
- 散骨を行う前にお骨をパウダー状にしておく
- ご近所トラブルに気を付ける
- 水源となる川や湖には散骨しない
- 散骨したお骨は戻らないことを理解する
住宅地などで散骨をする場合は、近くの洗濯物や植物などに十分注意してください。散骨に関する明確な法律がないためトラブルに発展しやすくなっています。
また、有害な化学物質が川に流れて風評被害が起こる恐れがあるため、生活用水として使われる川や湖などには散骨してはいけません。
ペット葬儀の費用相場
ペット葬儀に関する一連の流れについて解説してきましたが、費用面は気になる方が多いでしょう。ペットの大きさにより費用相場が上下するため、今回は平均的な中型犬の葬儀費用の相場を3つのケースでご紹介します。
火葬後、共同墓地に埋葬する場合
火葬後、そのまま併設の共同墓地に埋葬するケースです。
項目 | 費用 |
火葬 | 2~4万 |
共同墓地に埋葬 | 無料~3万(※火葬費用に含まれている場合がある) |
合計 | 2~7万 |
事情があってご遺骨を自宅に持ち帰れない場合や、とにかく安く済ませたいといった方におすすめです。ただし、他のペットと同じお墓に入るため、ご遺骨の取り出しができない点には注意しましょう。
火葬後、ご遺骨を自宅で供養する場合
火葬後、返却してもらったご遺骨を自宅で供養するケースです。自宅に持ち帰った後の供養方法は飼い主様それぞれで決められますが、以下ではペット用の仏壇を購入した場合の相場をご紹介します。
項目 | 費用 |
---|---|
火葬費用 | 3~5万 |
ペット用仏壇 | 1~3万 |
合計 | 4~8万 |
ペット用の仏壇は、簡易的なものから本格的なものまでバリエーションが多く、飼い主様の好みにより決められます。ペットをいつまでもそばに感じていたい方におすすめです。
火葬後、個別墓で供養する場合
お寺やペット霊園などで、ペット専用のお墓を作ってあげるケースです。
項目 | 費用 |
---|---|
火葬費用 | 3~5万 |
ペット用のお墓 | 10~30万(年間の維持費) |
合計 | 13~35万 |
かかる費用が最も高額になりますが、より手厚く供養してあげたいといった方におすすめです。また、個別のお墓を建てる場合は年間の維持費がかかる点にも注意が必要です。ペット霊園により価格は変動しますが、大体1万円前後と考えて良いでしょう。
よくあるペット葬儀の疑問
以下では、よくあるペット葬儀の疑問についてお答えしていきます。
葬儀の際に用意するもの
ペットの葬儀には、以下のものを用意すると良いでしょう。
- 数珠
- ハンカチ
- カメラ
- ペットが好きだったおやつ
- お花
ペットの葬儀では、ハンカチや数珠など葬儀で必要とされるものは最低限持っていきましょう。撮影が許可されているところも多いため、ペットの最後の姿を写真に収める際には、カメラを持っていくことをおすすめします。
葬儀の際の服装
ペット葬儀の場合は、服装に関するマナーがないため、私服で葬儀に参列することも可能です。しかし、人間の火葬も行う火葬場で葬儀をする場合は、喪服を着用した方が無難です。
私服の場合であっても、あまり派手すぎる色や柄は葬儀の場にそぐわないため、黒を基調としたシンプルなものにしましょう。
ペットと一緒に火葬できるもの
火葬の際は、ペットが大好きだったおもちゃ、好物のおやつなどを一緒に棺に入れて火葬できます。
飼い主様の想いのこもった副葬品と一緒に火葬してあげることで、ペットも安心して旅立てるでしょう。ただし、副葬品の中には火葬してはいけないものもあります。
たとえば、布団や衣類、お金、缶やビンといった容器類は入れられないため、注意が必要です。火葬できるかどうか判断が難しい場合は、葬儀業者に事前に確認することをおすすめします。
葬儀ができるのはどんなペット?
「そもそも、うちのペットは葬儀ができるのか」と疑問に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からいうと、基本的にはペットとして飼っていた動物は葬儀を執り行えます。心配な場合は、葬儀業者に事前に確認をしておきましょう。
参考までに、埼玉県でペット葬儀・供養を行うCOCOペットでは、ペットの種類ごとに細かくプランを分けています。
▽対応しているペット一覧(2023.11.29時点)
区分 | 種類別 |
---|---|
極小動物 | ハムスターなど(体長10㎝未満) |
2kg未満 | フェレットなど |
2~5kgまで | うさぎ |
2~10kgまで | 猫・小型犬 |
10g~15kgまで | 小型犬・中型犬 |
15~20kgまで | 中型犬・大型犬 |
20~25kgまで | 大型犬 |
25~30kgまで | 特大犬 |
ペット火葬でよくあるトラブル
ペットが火葬される際に、業者とトラブルが発生してしまうケースも少なくありません。以下では、ペットの火葬を行うときに飼い主様と業者の方の間で起こりやすいトラブルを解説していきます。
大切なペットが亡くなってしまった直後だと、混乱して冷静な判断ができなくなってしまうかもしれないため、事前に準備をして、いざという時のために備えておきましょう。
高額な請求をされる
ペットの火葬業者は、飼い主様の要望を聞いて丁寧に応対してくれることがほとんどですが、中には悪徳な業者もいます。
見積もり時の金額を大きく上回る請求をされるかもしれません。高額請求のトラブルは、ペットが火葬炉に入れられた後に起こります。
「請求した金額を支払わなければご遺骨を返すことができません」「火葬が終わっていないですが、お支払いいただけないようでしたら生焼けの状態で火葬炉から出します」と高いお金を支払わなければならない状況にされてしまう事例があります。
お骨に関する問題
「お骨が返ってくると思っていたのに返却されなかった」というトラブルも多くあります。また、違うペットのお骨が返ってきたというケースも少なくありません。
たとえば、合同火葬では、他のペットと一緒に火葬されるためお骨の返却はなく、埋葬まで業者に任せるのが一般的です。
お骨に関するトラブルが起こらないために、飼い主様が選んだ火葬方法で、返骨されるかを事前に確認しておきましょう。
死体遺棄に関する問題
ペットのご遺体を火葬せず、そのまま不法投棄したという事例がありました。ペットの合同火葬や一任個別火葬では、飼い主様の立会いがないため、ご遺骨の管理は業者に一任されます。
突然のできごとでお葬式や火葬に参列する時間が取りにくいかもしれませんが、不当な扱いを受けないためにも、できるだけ立会って見送ってあげる方がペットも喜ぶのではないでしょうか。
ペット葬儀の流れを押さえて悔いなく送り出す
大切なペットが亡くなった後のことを考えるのは、飼い主様にとってもつらいことです。しかし、最後のお別れだからこそ、悔いなく送り出してあげたいものです。
ペット葬儀のための事前準備をしっかり行うことで、当日慌てなくても済みますし、なによりペットとのお別れに専念できます。ペットの葬儀について、後悔しないためにも、ぜひ本記事を参考にしてください。
また、ペットの終活、葬儀に関して詳しく知りたい方は、ぜひCOCOペットへご相談ください。COCOペットでは、飼い主様のご要望に合わせて最適なプランをご提案いたします。生前のご相談・お見積りに関しても24時間365日受け付けております。
まずは質問や相談だけしたいという方も、お気軽にお問い合わせください。