ペットとのお別れはつらいものですね。ペットとのお別れを体験したことのある方や、これからなにかペットを飼いたいと考えている方の中には、できるかぎり長生きしてくれて、ずっと一緒にいられる動物を探している方も少なくないでしょう。
今回の記事では、比較的長生きのペットをご紹介します。動物の種類ごとに、魚類・爬虫類、鳥類・猛禽類、小動物に分けて、それぞれの特徴や平均寿命などをお伝えしますのでぜひ参考にしてみてください。
目次
長生きするペット【魚類・爬虫類編】
魚類や爬虫類は、鳴き声がないため住宅地でも飼いやすいペットです。動物の毛によるアレルギーがある人でも飼えるため人気です。
鯉
鯉は淡水魚の一種で、コイ科コイ属の魚です。美しい見た目で、日本では古くから観賞魚として飼育されてきた歴史があります。
鯉の寿命は20年程度です。環境が良い場合、50年以上生きることもあり、ギネスブックではなんと200歳を越えた鯉も記録されているそうです。
和テイストのお宅の庭にもぴったりなので、お庭のある方にぴったりなペットといえます。
金魚
金魚はコイ科フナ属の魚です。鯉と同様に日本で好まれるペットの一種ですが、鯉よりも小さいスペースで手軽に飼える魅力があります。
金魚の平均寿命は6年~10年程度だといわれています。しかし、環境によってはもっと長生きし、子供の頃に金魚すくいでとってきた金魚を大人になっても飼っている、という人も少なくありません。
特に、品種改良の進んだ金魚より、フナに近い和金などが長生きの傾向があるようです。
カメ
長寿の象徴といえばカメですね。「鶴は千年 亀は万年」ということわざもあるくらい長生きする動物です。
さすがに万年生きるカメはいませんが、どのような品種でも基本的に長生きです。日本で多く飼育されているクサガメや二ホンイシガメなどの水棲ガメの場合、30年~40年は生きます。
ヘルマンリクガメやインドホシガメなどのリクガメは30年~50年程度が平均寿命です。
大型のリクガメの中には100年以上生きるカメもいるため、飼い始める時に自分の年齢を考慮しなくてはなりませんね。
長生きするペット【鳥類・猛禽類編】
意外かもしれませんが、鳥は長生きの生き物です。ペットとしてお迎えする時は、最後まで面倒をみることができるか十分に検討が必要です。
インコ
インコは頭が良く、社交的な性格でおしゃべりが上手な子も多いです。
日本で最もよく飼育されているセキセインコの場合、寿命は7年~12年程度です。インコの寿命は体の大きさと比例していることが多く、中型のシロハラインコやウロコインコなどでは20年~30年生きます。
さらに、モモイロインコなどの大型インコでは50年以上生きることもあり、祖父母が飼っていた鳥を現在は孫が飼っているという話もよく聞きます。
オウム
インコとオウムの区別は難しいのですが、見た目で一番わかるのが頭にある長い羽「冠羽」のあるなしです。
冠羽がないものがインコ、冠羽があるものはオウムです。実は「インコ」と名前がついているオウムもいます。有名なところでは、オカメインコはオウムなのです。
インコと同じく、オウムも概ね体の大きさと寿命が比例します。小型のオカメインコで12~15年生き、大型のオウムでは50年以上生きる種もいます。
オカメインコは初心者にも比較的飼育しやすく人気ですが、神経質な面もあり「オカメパニック」と呼ばれる性質を持つため長生きしてもらうには配慮が必要です。
フクロウ
鳥類の中で、タカ目、ハヤブサ目、フクロウ目のことを猛禽類と呼びます。鋭い爪を持ち、肉食であることが特徴です。
猛禽類もインコオウムと同様、体の大きさと寿命は比例関係にあります。
コキンメフクロウなど小型の猛禽類で10~15年、ハリスホークなどの中型種で20~30年です。
ペットとして一般の家庭で飼育することは難しいですが、大型種は30年以上生きることもあります。
長生きするペット【小動物編】
上記でもご紹介したように、魚類や爬虫類、鳥の仲間にはかなり長生きしてくれる動物がいます。
それでは、マンションなどでも飼育しやすい小動物の寿命はどうなのでしょうか。以下では、長生きする小動物について解説します。
うさぎ
愛らしい見た目と知能の高さで人気のウサギは、約10年が寿命だといわれています。
犬猫以外のペットとしての歴史も長く、飼育情報も多いため、初心者でも比較的飼いやすい動物だというイメージがあるでしょう。
しかし、うさぎは非常に繊細な生き物で、ストレスで体調を崩しやすいです。
ペットとしては一般的でも、まだ診療できる獣医師がそれほど多いわけではないので、長生きしてもらうためには最大限の配慮が欠かせません。
モルモット
ウサギほどポピュラーではありませんが、モルモットも人気のペットです。ウサギほどの運動量を必要としないため、マンションなどの住宅環境ではウサギよりも飼いやすいといえるでしょう。
モルモットの寿命は6年~8年です。モルモットもウサギと同様、野生では肉食の動物に食べられてしまう危険と隣り合わせのため、臆病な面があります。
長生きしてもらうには、ストレスのない環境作りが大切です。
チンチラ
最近ペットとして人気が定着しつつあるチンチラの寿命は10年~15年です。小動物の中では長生きの方だといえるでしょう。
げっ歯目というネズミの仲間の一種で、ペットとして改良された多彩な品種も魅力です。
見た目とは異なり、チンチラは非常に活発な動物です。長生きしてもらうためには運動が欠かせません。
また、チンチラは温度管理も重要です。特に暑い季節が苦手で、冬でも飼い主様にとっては少し寒い肌寒い20℃前後の室温を保つ必要があります。
犬や猫も平均寿命が延びつつある!
やはり家族として迎えいれるなら、犬か猫が良いという方も多いでしょう。
ひと昔前は、10年で長生きといわれていた犬猫も、今は良質なペットフードの開発や、医療の高度化により、平均寿命が長くなりつつあります。
犬はサイズで平均寿命が異なる
犬全体の平均寿命は14年程度です。傾向としては、小型犬の方が大型犬よりやや長生きだといえます。
大型犬の方が、小型犬よりも老化のスピードが早いことが原因だといわれていますが、その他にも小型犬は室内飼いであることなどが要因として挙げられます。
犬の中では、ミニチュアダックスフントやラブラドールレトリバー、トイプードルなどは平均寿命が長い傾向にあります。
しかし、犬の長生きのためには、適切な飼育環境が一番大切です。犬にとって必要な運動をしっかりとさせること、適切なフードを与えること、ストレスのない生活環境を提供することなどによって長生きが望めます。
猫は混血が長生きする傾向
猫は犬よりももう少し長生きの傾向があります。
特に猫の場合、統計的に純血種よりも日本猫や雑種猫などの混血種の方が長生きであることがわかっています。
猫全体の平均寿命は15歳程度ですが、純血種はやや短く約13歳です。また、猫では完全室内飼いの方が、外に出る猫よりも長生きであることがはっきりしています。
犬と同様、猫の長生きのためにも生活環境が一番大切です。猫の場合、特に肥満が元になる病気が多いため、適切なフードと高低差のある運動環境が欠かせません。
ひとりになれる時間も大切な動物であるため、猫のためのベッドやハウスなどもしっかり準備しましょう。
ペットの寿命を縮めるかもしれないNG行動
ペットに長生きしてもらいたいと考えている飼い主様も多いはずです。しかし、ペットにとって寿命を縮める可能性がある行動を取っている可能性があります。
以下では、ペットの寿命を縮めるかも知れない行動について解説します。
人間の食べ物を与える
動物に人間の食べ物を与えることは、ペットにとって危険な行為です。
人間でも食べるべきでない食べ物があるように、動物にも食べてはいけない食べ物があります。
昔は、味噌汁や魚など人間の残り物を与えることもありましたが、塩分やカロリーが高いため、ペットに良くないでしょう。
今では人間の食べ物を与えなくても、ペットの健康が考えられたフードが開発されています。
人間の食べ物を欲しがっていたからといって与えてしまうと、ペットの寿命を縮めてしまうことになるため、ペットの健康のためにはペット専用のフードを与えましょう。
部屋でタバコを吸う
ペットがいる部屋でタバコを吸うことも、ペットの寿命を縮める原因です。タバコは人間にも害があり、もちろんペットの健康にも害があります。
タバコを吸っていると、ペットが自分の体を舐める際に、毛に付着した煙の粒子を吸い込んでしまい、健康リスクが高まります。
そのため、ペットをこれから飼おうと考えている方は、ペットのこと、また自分の健康のことを考えて禁煙しましょう。
タバコにより飼い主様の健康にも影響が出て病気になれば、ペットと長く過ごすことは困難です。ペットと一緒に過ごすためにも、タバコは吸わないようにしましょう。
健康管理をしない
ペットの健康管理をしないことも、寿命を縮める原因の一つです。
ペットの食事や運動、睡眠に関することを管理することが長寿には重要です。また、定期的な健康診断や予防接種など、健康を維持するためにできることをしてあげなければいけません。
ペットの体調の異変をすぐに感じ取るためには、健康な状態を理解しておく必要があります。日頃からペットの様子を見ていると、食欲の低下や排泄の異変、運動量の減少などペットの異常を察知できるでしょう。
ペットは人間のように話すことができないため、ペットが出す体調不良のサインを見逃してはいけません。
上記の理由から、健康管理をしないと健康リスクに影響があるといえるでしょう。
外で飼う
家の外でペットを飼うことも、寿命を縮める理由に挙げられます。
家の外は、ペットにとって危険が潜んできます。害虫や車、他の動物からの感染症など、家の外では避けることができません。
また、気温や天候の影響も受けやすいため、ペットは身体的なストレスを感じてしまうでしょう。
そのため、ペットを飼う際は基本的に室内飼いをおすすめします。
ペットに長生きしてもらう方法
ペットは飼い主様にとって大切な家族のため、長生きできるようにしてあげたいとお考えの飼い主様もいらっしゃるでしょう。しかし、ペットと一緒に過ごすために、何ができるかわからない方もいらっしゃるでしょう。
以下では、ペットに長生きできる方法について解説します。
食事に気をつける
ペットに長生きしてもらうためには、食事に気をつけましょう。
健康的な食生活を意識してペットに餌を与えると、長生きを目指せます。
ペットも人間と同じように、肥満になると病気になる可能性が高まります。そのため、ペットの体重を把握し、餌やおやつを与えすぎないように、日々与える餌の量を一定にしておくことが重要です。
また、ペットへの食事は、年齢に合わせて適切な餌を選ぶ必要があります。例えば、ペットの年齢が幼い間は、成長に向けて栄養価が高いフードを与え、成長に応じて餌を変えていきましょう。
食事を切り替える際は、ペットがストレスを感じないように、今までの餌に新しい餌を混ぜて慣らしていくことをおすすめします。
さらに、餌を選ぶ際は、無香料・無着色・無添加の人間が食べられるようなヒューマングレードのものを利用しましょう。
ペット専用の餌でも、品質や安全性が完全に保証されていない場合があります。しかし、人間が食べられるような餌であれば、安全基準を満たしているため安心です。
上記のように、ペットに長生きしてもらうためには食生活に気をつけ、健康なフードを与えるようにしましょう。
生活環境を整える
ペットの長生きのためには、適切な生活環境を整えてあげましょう。
人間にとっては掃除もしやすく、見た目も良いため、フローリング素材の床が採用されていることが一般的です。しかし、フローリングの床はペットにとってはデメリットになり得ます。
つるつると滑ることにより足腰に負担がかかり、足元の毛が伸びていると滑って怪我する可能性が高まります。
そのため、ペットを買う場合は、クッション材やコルク材、カーペットを利用して、ペットに適した環境づくりをしてあげてください。
また、人間にとっては少しの段差でも、ペットにとっては危険です。段差はペットにとって足腰への負担が大きくなるでしょう。
他にも部屋の床が汚れている場合、誤飲や誤食により胃腸を痛めることがあります。そのため、ペットが過ごす部屋は整理整頓をし、ボタンや薬などは手の届かない場所に保管してください。
コミュニケーションを取る
ペットの体調を気遣いつつ、コミュニケーションを取ることも重要です。
構いすぎるとよくありませんが、ペットが心地よく過ごせる範囲内でコミュニケーションを取ってあげると、ペットも喜ぶはずです。
とくに、ペットに長時間留守番させてしまうと、寂しさや運動不足で体調を崩す可能性があります。
そのため、毎日一緒に遊んであげる時間を作ったり、散歩に行ったり、日々スキンシップを取るようにしてあげてください。
また、一緒に遊ぶこともペットの健康維持に役立つため、ふれあいの時間を大切にしてペットに長生きしてもらいましょう。
定期検診を受ける
ペットに長生きしてもらうためには、定期検診は欠かせません。
長生きにおいて病気は大敵です。したがって、病気にかかった場合は早期発見と早期治療が重要です。
毎日、ペットの様子を見ておくと、食事の低下や排泄の異常、運動量の低下などを確認できます。
そのため、日常的に異常がないか確認して、変化をいち早く見つけてあげましょう。
万が一、ペットの病気に気づくことができずに放置していると、気づいた頃には手遅れで何もしてあげられないということも考えられます。
そのため、ペットが出す病気のサインを見逃さず、早期発見と早期治療に努めるためにも定期検診を受けましょう。
どんなペットでもお別れが来ることを忘れずに
今回の記事では、長生きしてくれる可能性のあるペットのご紹介をしました。
犬や猫の他にも、魚類や爬虫類、鳥類や小動物など魅力的な動物がたくさんいます。ご自身のライフスタイルに合わせて新しい家族を検討すると良いでしょう。
お迎えしたら、ずっと一緒にいたいというのがすべての飼い主様の共通の願いですね。しかし、どんな動物であれ、いつかお別れが来ることを忘れることはできません。
ペットをお迎えしたら、後悔のないお別れができるように、今できる限りの愛情を注ぎましょう。
大好きなペットにはいつまでも元気でいてほしいですが、いつか必ずお別れの時がやってきます。いざその時が来ると、急な悲しみで冷静な判断ができなくなることもあります。
そのため、ペットが元気なうちから、ペットの看取りや葬儀などをどうするのかを考えておくことで、後悔のない最期の時を過ごせるでしょう。
また、悔いなくきちんとペットとお別れをすることは、その後のペットロスの緩和にも繋がります。
COCOペットでは、生前の終活についてのご相談も承っております。些細なご質問でも、お気軽にご相談ください。