「亡くなったペットを火葬以外で供養する方法を知りたい」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ペットが亡くなってすぐに火葬をすることは、飼い主様にとってつらいことかもしれません。ペットのご遺体について、火葬以外の選択肢もあります。しかし行う際には注意が必要です。場合によっては法律違反になるため、必ず情報を把握した上で行うべきです。

本記事では火葬以外のペットの供養方法や火葬をしない際の注意点について解説します。亡くなったペットの供養方法について迷われている飼い主様は、ぜひ参考にしてください。

ペットの火葬をしたくないときの選択肢

ペットの火葬をしたくないときの選択肢

ペットの火葬に抵抗がある飼い主様は、少なくありません。火葬以外でペットを供養できる、3つの方法を解説します。

土葬

ペットの供養方法には法律的な縛りがなく、土葬も選択肢のひとつです。一昔前まで土葬は一般的な方法でしたが、近年ではあまり行われません。近隣とのトラブルなどに発展するケースが頻発しているためです。

土葬をする際には、以下の要項を必ず確認しましょう。

土葬の方法

自宅の敷地内にペットを土葬する際の基本的な手順は以下のとおりです。

  1. 深い穴を掘る
  2. 石灰や段ボールを敷く
  3. 包んで寝かせる
  4. 上から土を被せる

トラブルの原因となるのがご遺体から出る腐敗臭です。臭いが近隣まで届いてクレームにつながるケースが多発しています。腐敗臭が近隣に漏れないように、ご遺体を埋める穴は2メートルほどまで深く掘りましょう。

また、石灰石には消臭効果があります。ご遺体と一緒に埋めると腐敗臭を抑えるのに効果的です。 上記の手順を丁寧に実行すると環境への影響を最小限に抑えつつ、自宅の庭での土葬を行えます。

ご遺体が土に還るまでの時間

ご遺体が土に完全に還るまでには、時間がかかります。

ご遺体が骨だけになるまでにかかる期間は数年から10年ほどです。さらに骨も分解させるとなると、数十年かかります。分解し終わる前に引越しや土地の譲渡を行う場合は、ご遺体の掘り起こす必要があります。

そのため、土葬をする場合は、長期間土地を保有する前提で行いましょう。

プランターで土葬

腐葉土を敷いてご遺体をプランターに埋葬し、草花を植えてペットを追悼できます。マンションや自宅の庭に限らず、限られたスペースでもペットの埋葬が可能です。手順は、以下の通りです。

  1. プランターの鉢底ネットを敷く
  2. 底石を敷く
  3. 園芸用の土と腐葉土を1:1で混ぜてプランターの1/3まで敷く
  4. ご遺体を土の上に乗せる
  5. 腐葉土と肥料をご遺体の上に被せる
  6. 鉢底ネットを敷く
  7. 園芸用の土と腐葉土を1:1で混ぜたものを被せる
  8. コスモスやアサガオなどの1年草を植える

しかしプランターでの土葬は、大型のペットには適していません。プランターにご遺体が収まらない上に、腐敗臭が漏れてしまうためです。プランターを使用した土葬はハムスターや小鳥などの小動物にとどめましょう。

また植物を植える場合は1年で枯れる1年草が適しています。根が強く張る植物は、ご遺体を傷つける恐れがあります。植物を育てるのが面倒な方はフェイクグリーンや造花を置くと良いでしょう。

剥製

ご遺体を剥製にすることで、ペットを大切に残せます。剥製とは、剥がした外皮をペットに似せたフォームに被せて残す方法です。

剥製を作る際、ペットの死後に身体から外皮を剥がし、筋肉や内臓を取り除きます。愛するペットの外皮をそのまま残せますが、中身や眼球などは偽物です。生きている時と同じ姿ではないため、違和感を得る方も少なくありません。

また皮を剥ぐ作業が必要になるため、かわいそうに感じる方も多くいらっしゃいます。十分に検討してから決断しましょう。

フリーズドライ

フリーズドライは、剥製の一種の方法です。ご遺体を超低温の真空状態にし、長時間をかけ水分を取り除いていきます。剥製より状態が良い上に、適切な環境で保存すれば半永久的にほぼ生きたままの姿を維持可能です。

ペットそのものの姿を残せる技法で、通常の剥製よりもクオリティが高いため近年注目を集めています。またご家族様の心のケアも重視した剥製作りをしている業者が増えてきています。

しかしフリーズドライも剥製と同様に、全てが生前と同じという訳ではありません。水分を抜くため目は義眼を使用しています。違和感を覚える飼い主様も少なくありません。フリーズドライを希望される場合は、業者の実績やリスクを確認した上での依頼をおすすめします。

ペットの火葬をしない時の注意点

ペットの火葬をしない時の注意点

ペットを火葬しない場合、4つの注意点を守る必要があります。ペットを火葬しない選択をする方は、ぜひ参考にしてください。

ペットのご遺骨が供養されない

一般的に供養は、ペットのお骨を納骨堂やお墓に納めることを指します。丁寧な供養として、自宅供養や納骨を思い浮かべる方も多いでしょう。火葬以外の方法を選択した場合、ご遺骨がないため供養ができません。

ペットを丁寧に供養したい際は、火葬を選択しましょう。

土葬する場合は私有地で行う

公共の地域や他人の土地での土葬は違法です。私有地であっても将来的に土地を手放す際にご遺骨が出てくるとトラブルの原因になります。

飼い主様の中には思い出の公園や河川敷など、自然に埋葬してあげたい方もいらっしゃるかと思います。しかし自然とはいえ民間や公営の敷地のため、埋葬は禁止です。必ず私有地で行ってください。

また土葬の場合、ご遺体が土に還るまでに数年〜数十年と、長い期間がかかります。私有地での土葬を検討する際は、土地を手放す予定がないか確認しましょう。

剥製やフリーズドライは仕上がりに違和感が出る可能性も

剥製やフリーズドライはペットの姿を再現する方法ですが、仕上がりに違和感が出てきてしまいます。たとえばフリーズドライ手法は体内の水分を取り除くため、眼球の保存が困難です。ガラス玉などで作った義眼をはめることになります。

剥製の場合も内臓を取り除き、中に綿などを詰めるため、生きていた頃と少し見た目が異なります。どちらの方法も、生きていた時の姿の完全再現は困難です。剥製やフリーズドライを選ぶ際は、業者の実績や完成画像をよく見て検討してから依頼しましょう。

近隣住民や環境への配慮が必要

ペットを土葬する際に、近所にペットのご遺体が埋まっていると近隣住民が不快感を覚える場合があります。またご遺体の腐敗臭は最大のクレームの原因です。

土葬をする場合は、近隣住民から見えない場所で行うとトラブルが生じづらいです。また腐敗臭を防ぐために以下の点に注意しましょう。

  • ご遺体を埋める穴は2 m以上
  • 石灰石と一緒にご遺体を埋める
  • 異変が起きた時に気づけるように、目が届きやすい場所に埋める
  • ビニールなど分解されないものは埋めない

また、野生動物が多い地域では埋葬場所の掘り返しが懸念されます。ご遺体の掘り起こしは飼い主様も近隣の方も良い気持ちがしないでしょう。土葬した土の上に大きな石を置くことで予防できます。 土葬する際は人に迷惑のかからない場所を選び、なるべく深く穴を掘って土葬しましょう。

ペットの火葬が一般的に選ばれる理由

ペットの火葬が一般的に選ばれる理由

近年ではペットのご遺体は火葬するのが一般的です。土葬や他の方法ではなく、火葬が選ばれる理由には大きく3つあります。

丁寧に弔えるため

火葬は愛するペットを家族として丁寧に弔えます。人間の場合、日本では火葬が99%以上を占めます。人間と同じ方法でペットを弔うことで、後悔なく丁寧に弔えるでしょう。

火葬プランにもよりますが、丁寧に葬儀を行い最後まで立ち会えるプランもあります。後悔のないように弔うことで、飼い主様のペットロスの軽減にも効果的です。

制約が少ないため

ペット火葬の場合は法律などの制約がありません。一部火葬炉などに制約はありますが、業者にお願いすれば基本的に飼い主様の配慮は不要です。

土葬の場合は私有地以外では行えず、さらに環境や近隣の方への配慮が必要不可欠です。対して火葬の場合は業者にお願いできるため、私有地を持っていない方や忙しい方など誰でも行えます。

ご遺骨が残るため

ペット火葬はご遺骨を残せる点も人気の理由です。残ったご遺骨はご家族の好きな方法で供養できます。

火葬プランによってはご遺骨が返却されない場合もあります。ご遺骨を残したい方は、業者の方に事前に希望を伝えて確認しておくと良いでしょう。またご遺骨の供養方法についても、予めご家族で話し合っておくと安心です。

ペットの供養方法

ペットは飼い主様の供養により成仏する

ペットの供養方法にはさまざまな選択肢がありますが、法律で特に定められてないため、土葬や剥製を選んでも問題ありません。

しかし、火葬を選んだ場合はご遺骨が残り、その後の供養方法をじっくりと選択できます。ここではペットの供養方法について4つご紹介いたします。

ご自宅で供養

ご自宅に仏壇を設置して供養できます。好きな時にペットに手を合わせられるため人気な供養方法です。

しかしペットの面影をずっとそばに感じるため、ペットロスを引き延ばす原因にもなります。心配な方は四十九日を目安に自宅供養を終わらせると良いでしょう。納骨や散骨など、別の供養方法に引き継ぐと丁寧に弔えます。

自然散骨

ペットの骨を砕いて自然に返す「自然散骨」が近年人気です。海や霊園の敷地内の山など、好きな場所を選んで散骨できます。

ペットが好きそうな場所や思い出の地に散骨すると良いでしょう。自然に返すことでいつまでも大自然の中を駆け回っている姿が思い浮かびますよね。また土葬や納骨などと異なり、将来的な掘り起こしや維持費を考えなくて良い点も人気の理由の1つです。

飼い主様も安心して送り出せる散骨として、選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

ペット霊園などに納骨

火葬業者が運営している霊園や提携している納骨堂にご遺骨を納骨できます。しっかりと霊園側が供養してくれるため、お別れが辛い飼い主様も安心です。

納骨をすると、施設によっては法要をしてもらえます。毎月行う場所や3ヶ月に1回など頻度は様々です。事前に問い合わせておくと良いでしょう。

ご遺骨をカプセルに入れて身につける

ご遺骨をカプセルに入れて身につける「分骨」も人気です。アクセサリーとしてご遺骨を毎日身につけられるため、愛するペットを常にそばに感じられます。

ネックレスやキーホルダーなどにご遺骨入りのカプセルを付けます。カプセルの形やお色も選べるためどんな方でも身につけやすいです。ご遺骨の一部をカプセルに入れて残し、残りを自然散骨や納骨される方も多くいらっしゃいます。

ご家族が納得のいく形で供養するとペットロスにも繋がりづらいです。メモリアルグッズはオンラインショップ&COCOにて取り揃えております。ぜひ1度ご覧ください。

ペットの供養の方法に迷われているなら火葬がおすすめ

今回はペット火葬をしたくない時の対処法や注意点についてご紹介しました。

ペットとのお別れは飼い主様にとって悲しいできごとです。火葬をかわいそうに感じてやりたがらない方も多くいらっしゃいます。ペットのご遺体は火葬する以外にも選択肢があります。

土葬の場合はトラブルの原因になりやすいため、注意が必要です。剥製やフリーズドライも見た目に違和感があるため、納得した方だけが行うようにしましょう。

丁寧な弔い方や供養を行いたい方には火葬がおすすめです。一見かわいそうですが、人間と同じ弔い方であるため、丁寧に弔えます。また火葬した後もご遺骨を供養できるため、愛するペットへ最大限感謝を伝えられます。後悔のない供養でペットロスも防げるでしょう。

COCOペットでは、飼い主様の気持ちに寄り添った火葬プランをご提案させていただきます。リスやハムスターなどの小動物から猫や大型犬まで、幅広いペットの火葬を承っております。火葬プランも複数ございますので、飼い主様の希望に合わせてプランを選べる点も特徴です。

生前のお見積り、ご相談も承っています。

またペットの葬儀や供養、終活についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひCOCOペットにご相談ください。24時間265日ご相談やご依頼を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。